【3章投稿中】東方妖滅録   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 咲夜は月刃のスピードに対抗すべく気配を感じ取る修行をする。

 黒葉達は威迅が咲夜を追って行ってしまったものの、引き続き修行をする。

 そんな黒葉の姿を見てルーミアとフランは本当に黒葉を閉じ込めるのが正しいのだろうかと疑問を抱くのだった。



 それではどうぞ!


第125話 最悪の始まり

side三人称

 

「ものすごい大雨だね」

「うん、今にも雷が落ちそう」

 

 朝、ルーミアとフランは家の中から外を見てそう呟いた。

 空は黒い雲で覆われ、大粒の雨が降り注いできている。

 屋根からは雨が打ち付けられて今にも破壊されてしまうんじゃないかと言うほどの轟音が鳴り響いていた。

 

 修行が開始してから2日、ついに決戦の日がやって来た。

 天気予報、それから月刃の情報の通り、天気は大雨となってしまった。

 

 まだ天魔組は来ていないが、この天気なのだ。いつ攻め込んできてもおかしくないため、里の様子はピリついている。

 咲夜、威迅、茉衣の3人はいつ戦うことになってもいいように武器の手入れをし、鈴仙は薬の最終確認をしていた。

 

「今更なのだけど、薬を提供してもらっても大丈夫なのかしら?」

「大丈夫ですよ。師匠もこれくらいなら許してくれるはずです。師匠の薬なら死んでさえ居なければ治せます。怪我人は積極的に医療班へ運び込んでくださいね」

 

 今回の相手は強い。

 そうなると必然的に多くの人々が重傷を負うことになるだろう。

 その治療のためにも医療班と言うのは今回の戦いの要と言っても過言では無いほどに大きい存在だ。

 だが、そこを潰されてしまっては不味いため、医療班を守る護衛班が必要だ。

 その護衛班にはルーミアとフランが所属している。他にも烈夏や雪姫、茉衣も所属しているが、3人は主に救護班となっており、医療班へ怪我人を運ぶ役割を担っている。

 このどちらにも所属していないのが攻撃班。天魔たちの侵攻を食い止める役割を担っている。

 

「そう言えば黒葉は?」

「睡眠薬でまだぐっすりよ」

 

 実は昨日の夕食に黒葉の料理にのみ無味無臭の睡眠薬を混ぜていたのだ。

 それによってぐっすり眠り、みんなはもう起きているというのに寝坊してしまっているという事だ。

 

「既に威迅君の部屋は窓も出入口も施錠済み。出ることは出来ません」

「俺の部屋でやんじゃねぇよ」

 

 黒葉が寝ている間に閉じ込めておこうということなのだが、黒葉が寝ている間という事は必然的に威迅の部屋を使うことになるため、自分の部屋を勝手に使われて威迅はストレスが増幅していた。

 

 その時だった。

 ゴーン……ゴーン……

 

 里中に鐘の音が響き渡る。

 この鐘は異常事態が発生した時に鳴らされる鐘。

 つまり、何らかの異常事態が発生したということになり、このタイミングで鳴らされるということは答えは1つに絞られる。

 

「来たッ」

 

 空模様はさっきまででも充分に悪い状況だったが、雨雲が雷を帯びている。

 そして里の正面の方からはとてつもなく強大な霊力が放たれ、入口からそこそこ離れているこの場所までもひしひしと伝わってくる。

 まるで今、目の前に奴がいるかのような。

 

「みんな、準備!」

 

 咲夜のその声と共に鈴仙、ルーミア、フラン、茉衣の4人は診療所へ、そして咲夜と威迅は共に霊力の感じる方へと駆け出した。

 咲夜と威迅が駆け出したその頃には既に多くの腕利きの剣士たちが侵入者を撃退しようと入口へ続々と集まってきていた。

 

「どんなヤツらが来ようが」

「俺たちがいる限り」

「好きにはさせねぇ!」

 

 そんな強気な言葉を言う剣士たち。

 だが、実際に敵の姿を見た剣士たちは動きを止めて固まってしまった。

 

「な、んだよ、あれ」

 

 男たちの目に映るは筋骨隆々の大男――銀河天魔だ。

 莫大な霊力を纏っている天魔はとんでもない存在感を放っており、その場にいるだけで足がすくんで動けなくなってしまっていた。

 その背後には多くの戦闘員。

 

「あれが天魔組の全容……完全にこの里を堕としに来たって感じね」

「あの大男、あいつは他と比べてレベルが違うな」

「えぇ、それにあいつが天魔組のリーダーだと言うのに先頭を歩いている。よっぽどの自信の現れみたいね」

 

 リーダーと言うものは欠けてしまうことでチームがバラバラになってしまう可能性があるため、基本的には後ろで待機して指揮をするものなのだが、天魔は先頭に出てきている。

 これは普通なら異常事態だ。

 

「む、お前はあの時のメイドか」

「久しぶりね。早速だけど、お引き取り頂けないかしら?」

「それは無理な相談だ」

 

 時を止めることが出来る咲夜が一番最初に天魔の前にたどり着いた。

 天魔組の人数は里の戦闘員の人数よりもかなり少ない。

 普通に考えれば数で押せば勝てるのだが、そうも簡単には行かないだろう。

 

「へっ、あいつがリーダーか!」

「リーダーが出向いてくれるなら丁度いい!」

「あいつをぶっ殺して終わりだ!」

「っ! 待って!」

 

 楽観的な剣士たちが咲夜の真横を通り抜けて天魔へと攻撃を仕掛けに行ってしまった。

 それを見て咲夜も静止するが、それで止まるはずがなく、一斉に攻撃をする。

 

(まずい。あんなので天魔が倒せるはずがない。それどころか反撃を食らって殺される)

 

 咲夜は嫌な予感がして今の立ち位置以上に近づくことが出来ずに居ると、徐に天魔は右腕を天高く突き上げて上で握り拳を作った。

 その瞬間、拳が稲妻を帯び始め、その稲妻はいずれ天へと上り始めて雷雲とその拳が稲妻で繋がった。

 

「っ、今すぐそこから退避して!!!」

 

 咲夜は今までに無いくらいに声を粗げて命令するも虚しく、()()は放たれてしまった。

 

「《雷鳴轟(らいめいとどろき)》」

 

 ゴロゴロゴロ――ズシャーン。

 刹那、天魔へと集まってきた戦闘員たち全員に雷が降り注ぎ、その身を焼き始めた。

 雷に撃たれて無事で居られるものなどそうはいない。

 

 雷に撃たれてしまった戦闘員達は命こそ落としては居ないものの、一瞬にして意識を刈り取られてその場に倒れ込んでしまった。

 

「っ! そうか、この雨雲。あれが天魔の力を増幅させているのね!」

 

 咲夜は今その事に気がついたがもう遅かった。

 この一瞬にして多くの戦闘員が戦闘不能に陥ってしまい、最悪のスタートを切ったのだった。




 はい!第125話終了

 ついに天魔組との戦いが始まりました!

 とりあえず天魔の新たな技《雷鳴轟》ですが、これは周囲に居る相手に対して雷を落とすという技になります。

 回避しようと思ったら回避できなくは無いですが、かなり正確に狙いを定めて撃ってくるため、回避しにくくなります。

 ちなみに以前出てきた《雷神剣・地》は雷を纏った剣を地面に叩きつけるように相手をぶった斬る技になります。

 それでは!

 さようなら

銀河天音はどっち陣営だと思いますか?

  • 味方
  • 中立
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