【3章投稿中】東方妖滅録   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 茉衣と天魔の戦い。

 茉衣は天魔に攻撃を仕掛けるが、全く攻撃が入る気がしない。

 双剣を使っても茉衣の攻撃は弾かれてしまい、万事休すかと思われたが、間一髪で烈夏が助けに入ったことによって助かった。

 茉衣&烈夏VS天魔の戦いはどうなるのでしょうか?



 それではどうぞ!


第135話 手を離してもらおうか

side三人称

 

(くっそ、血が抜けすぎたか。クラクラする)

 

 烈夏は多少の倦怠感と目眩を感じながら地面にしっかりと足をつけて天魔を見据える。

 未だに天魔に着いた傷は烈夏が双剣でつけた浅い傷のみ。

 

 対する烈夏は本来はもう瀕死状態。戦えるはずがない状態なのだ。

 どっちの方が有利かは考えるまでも無かった。

 

(多分……いや、間違いなく僕は負ける。なら、その前に)

 

 覚悟を決めた烈夏は叫んだ。

 

「雪姫! 黒葉を連れて逃げろ! とにかく黒葉を医療班の所へ連れていくんだ!」

「っ!」

 

 烈夏の覚悟が伝わったのだろう。

 雪姫は一瞬戸惑うような表情を見せたが、直ぐに雪姫も覚悟を決めて黒葉を抱えて走り出した。

 もう痺れもだいぶ無くなってきていて、走るのには問題は無い程度だった。

 

「逃がすと思うか?」

「逆に聞くが、あんたは僕たちを出し抜いて邪魔できると思うか?」

「ここには俺以外にも優秀な息子が居るんだ」

「優秀な息子!?」

 

 その次の瞬間、天魔と烈夏の真横を線に見えるほどの速度で何かが通過して行ったと思ったら、烈夏の真後ろから爆発音のようなものが聞こえてきた。

 何が起こったのか理解は出来なかった。

 だが、この爆発音の聞こえてきた方に雪姫が居るということを烈夏は知っていた。

 

「雪姫!!」

 

 慌てて振り返って雪姫の安否を確認する。

 

「っ!?」

 

 嫌な予想が的中してしまった。

 そこには雪姫と黒葉が地面に倒れており、天魔の息子である銀河月刃がその場に立っていた。

 咲夜を殴り飛ばしたあと帰ってきたのだ。

 

「父さん、戻ってきたら太陽が逃げそうだったから蹴り落としたけど、これでいいよね」

「問題はない。ところであの銀髪メイドは倒したのか?」

「あぁ、しっかりとね。拳が顔面にクリーンヒットして森の奥に吹っ飛んで行ったよ。気配も弱々しくなった。ありゃ生きてたとしても妖怪の餌になるだろうさ」

 

 そのセリフは咲夜の敗北を告げるものだった。

 短い時間の付き合いではあったが、咲夜には烈夏も茉衣も信頼を寄せていたため、そのショックは大きいものだった。

 更には月刃の服はボロボロではあるものの、目立つ傷はない。その事がより一層2人を絶望に陥れた。

 

「お前……雪姫と黒葉から離れやがれ! ――ぐぁぁぁぁっ!」

 

 烈夏が月刃に斬りかかったその瞬間、月刃は時を止めて超高速の蹴りを何発も烈夏の腹に叩き込んだ。

 時の流れが元に戻った瞬間、何発も蹴られてしまった烈夏は当然その全ての威力が加算された威力で蹴り飛ばされてしまう。

 何とか空中で回転して踏みとどまる烈夏だったが、そのダメージは非常に大きいものであったため、吐血をしてしまう。

 

「何を、された」

 

 当然烈夏は時を止める力など持っていないため、月刃や咲夜の時を止めた世界のことを認知することは出来ない。

 烈夏にとっては突然ぶっ飛ばされた、そんな感覚だった。

 

「月刃、そいつらが逃げないように見張ってろ。こいつらは俺1人で充分だ」

「はいよぉー」

 

 見張るということで雪姫と黒葉の命が直ぐに取られることは無い。

 だが、早く何とかしないと2人とも命の保証はどこにもない。

 

「豪剣――」

 

 まずは天魔を何とかしないと雪姫と黒葉の方に行くことすら出来ないだろうと考えた烈夏は振り返りつつ、刀に霊力を纏わせる。

 傷が深く、体を動かす度に激痛が走るものの、そんな傷のことなど忘れて思い切り刀を振り切った。

 

「《地割(じわり)》」

 

 双剣を使った最大パワーの横凪。

 その剣圧は凄まじく、地面に沿うようにして放たれた横凪の一撃だと言うのに攻撃した方向の地面はひび割れてしまっていた。

 さすがの天魔も剣を構えて防御したものの、剣ごとぶっ飛ばされる。

 

 そこに更に追撃!

 烈夏は筋肉の力を最大限爆発し、天魔がぶっ飛ばされる速度に追いつく位の威力で地面を蹴った。

 当然そんな威力で地面を蹴ったら地面が陥没し、クレーターが出来上がる。

 しかし、そのおかげでなんと自分が斬り飛ばした天魔に追いつくと天魔の上から刀を振り下ろす体勢で構えた。

 

「豪剣《破滅(はめつ)》」

「《雷神剣・海》」

 

 烈夏の振り下ろしと天魔の切り上げの攻撃同士がぶつかり合い、衝撃波が放たれる。

 その衝撃波は広範囲に放たれ、少し離れたところで戦っていた攻撃班と天魔組の構成員達はぶっ飛ばされ、2人の攻撃の威力に月刃も飛ばされそうになって後退りしてしまう。

 

 双剣の一撃と普通の一撃。

 普通ならどっちが勝つかなんて明白だ。だが、それはお互いの実力が拮抗している場合に限る。

 

(こいつ、双剣と張り合いやがる。しかもこっちは上に居るんだぞ!)

 

 振り下ろしの方が力が入りやすい。なぜなら体重をかけやすいからである。

 だと言うのに烈夏は全く押し切れる気がしなかった。

 

 それどころか――

 

「ぐああああああああ!」

 

 なんと、烈夏は真上に斬り飛ばされてしまった。

 

「終わりだ」

 

 追撃しようと天魔は烈夏目掛けて刀を構えるが、烈夏に攻撃が振るわれる前に邪魔が入った。

 

「《微塵切り》!!!」

 

 真横から超高速の斬撃が天魔を襲う。

 この威力では天魔の硬い皮膚を斬るまでには至らなかったが、天魔の攻撃を止めるには十分なものだった。

 

 茉衣だ。

 震える足を何とか諌めながら天魔へ攻撃を仕掛けた。

 

 確かにこの一撃で烈夏を助けることは出来た。だが、これは無謀と言うやつだった。

 

「茉衣ちゃん、逃げろ!!」

「っ!」

 

 烈夏が叫ぶが遅かった。

 茉衣へと伸びた天魔の手が茉衣の服の襟を鷲掴みにして持ち上げられてしまった。

 捕まった、もう逃げられない。

 

 烈夏は空中にいて身動きが取れない。雪姫も月刃に見張られていて動くことが出来ない。

 万事休すか、そう思われた。

 

「死にたいならお前から処分してやろう」

 

 今度こそダメだ。そう考えて茉衣は目を閉じる。

 だが、天魔の攻撃が茉衣に襲いかかってくることは無かった。

 

「そいつは俺の妹だ。手を離してもらおうか!!??」

 

 突如として周囲に放たれる強烈な殺気。

 常人ならば一瞬で意識を刈り取られかねないその殺気に仲間である茉衣と烈夏すら冷や汗をかいてしまう。

 その次の瞬間には天魔の目と鼻の先に2振りの刀が伸びてきていた。

 

「なんだ、これは」

 

 咄嗟の反射神経で横に飛び、回避した天魔だったが、回避した天魔へと直角に曲がり、再度天魔へと攻撃する。

 さすがにこれには天魔も剣で応戦するが、天魔は気が付かなかった。

 背後からもう1振りの刀が伸びてきていることに。

 

「ぐあはっ!」

 

 そのもう1振りの刀は天魔の背中へと突き刺さり、ついに天魔は大ダメージを受けて吐血をし、その衝撃で手から茉衣を落としてしまった。

 茉衣が落下すると直ぐにその3振りの刀は刃を無くし、茉衣を空中で掴むことによって落下から救出して見せる。

 その刀の出処は――

 

「お、お兄ちゃん!」

「遅くなったな」

 

 茉衣の読み通りだった。

 少し時間を稼げば必ず兄は戻ってくる。

 

 実際、さっきぶっ飛ばされたはずの威迅が脅威的なスピードでこの前線へと復帰した。

 しかもあれほどの技を食らったというのに打撲痕こそあるがでかい傷はあまり無いように見える。

 

「さぁ、第2ラウンドへと移行しようか」




 はい!第135話終了

 やっぱり烈夏は無能力にしてはめちゃくちゃ強いんですよね。

 そして烈夏が皮膚を斬るのに大苦戦していた天魔を簡単に貫いてしまった威迅。

 どのくらいの実力なのか、気になりますよね。

 それでは!

 さようなら

銀河天音はどっち陣営だと思いますか?

  • 味方
  • 中立
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