【3章投稿中】東方妖滅録   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 烈夏が助けに入ったことでルーミアは助かったものの、すでに烈夏は天魔との戦いでボロボロだった。

 しかし、烈夏は持ち前の刀さばきで玲音の斧を弾く。

 そして烈夏は雪姫にフランを助けるように告げ、ルーミアと共に玲音へと立ち向かうのだが、その肉体はすでに限界を超えているのであった。



 それではどうぞ!


第143話 一緒に遊ぼ

side三人称

 

「そうか、なら死にかけじゃなく死体にしてやるよ」

 

 玲音は再び目にもとまらぬ速度で駆け出し、烈夏に斧を振りかざす。だが、ルーミアとは違って烈夏は能力を持っていないから樹海を使えないため、この攻撃を回避することは不可能だ。

 そう思われたのだが、玲音が走り出したのと同時にルーミアが烈夏を突き飛ばしたことによって烈夏は玲音の攻撃の軌道から外れた。が、しかし、これではルーミアが庇って攻撃を受けてしまうこととなる。それを一瞬で判断した烈夏は突き飛ばされたと感じた瞬間、自分を突き飛ばしたルーミアの手首をつかんで引き寄せることによって二人とも玲音の攻撃を回避することが出来た。

 

「やはり樹海は厄介だな」

「ありがとうルーミアちゃん」

「ううん、黒葉のお父さんもありがとう」

 

 回避しきり、ルーミアのことを離すと烈夏はダンっと地面を蹴って玲音へと攻撃を仕掛ける。

 その烈夏の速度は玲音の重力をまとった状態での速度よりかは少し劣るものの、それでも充分に常人じゃ目で捉えることが難しいほどの速度。

 その速度に玲音は反応できるものの、大斧はその重量からすぐに動くことというのは難しいため、防御をすることはできなかった。

 

「柔剣《九十九(つくも)》」

 

 ずがががががががががががががががががががが

 

 分身でもしているんじゃないかと錯覚するほどに恐ろしい速度で繰り出される連続攻撃を防御することはできずにそのままもろに玲音は受ける。

 重力をまとっているため、防御力が高いとはいえ、天魔を斬ることが出来るほどの斬撃を放つことが出来る烈夏の攻撃に少しずつ宙へと浮かされてしまう。

 攻撃の威力こそ高いというほどではないのだが、それでもこれだけの攻撃が連続で襲い掛かってきたらダメージを受けるなという方が無理がある。

 

「ぐ、がはっ!」

「どらぁっ!」

「ぐああああっ」

 

 トドメと言わんばかりに最後に渾身の横凪を放って玲音をぶっ飛ばす烈夏。重力をまとっているというのにぶっ飛ばされた玲音は瓦礫の山の中へと突っ込んで重力を放っているため、自分に触れた瓦礫を粉々に粉砕する。

 重力で体を覆っている玲音が突っ込んできたということは何トンもの鉄の塊がぶっ飛ばされてきたというのと同義なのだ。

 

(す、すごい。黒葉のお父さん、このダメージを感じさせないほどの実力! これなら勝てる!)

 

 今度はルーミアが弾幕を作り出し、追撃として巨大な弾幕を投げ飛ばした。

 

 ズドーン。

 

 玲音に巨大な弾幕が直撃し、その衝撃波によって周囲の瓦礫が吹き飛ばされる。

 しかし、それでも玲音は重力をまとっているため、弾幕をぶつけただけではそこまで大きなダメージにはならない。

 でも、それでも徐々に玲音にはダメージが蓄積されてきているため、体から血が流れてきていた。

 

「やっぱり化け物は化け物だな。死にかけの化け物でも化け物は化け物だ」

「化け物じゃないぞ。俺よりも強い奴はいる。俺はまだまだだ」

「はっ、お前でまだまだだとしたらこの世界の最強がどこかわからなくなるな」

 

 ゆっくりとその場で立ち上がる玲音は今まで両手で斧を構えていたというのに、ここにきて片手で斧を構えていた。

 パきパきパキという音を鳴らしながらフリーになった左手を握ったり閉じたりしている。

 もう玲音はその体に重力をまとってはいなかった。だが、その代わりに左手に重力が集中している。

 

 初めて見る構えにルーミアと烈夏は警戒して少し距離を取った。

 

「本気を出すことにした。疲れるから嫌だったんだが、そうも言ってられないらしい」

 

 そういう玲音はそに左手をそこら辺に残った壁に付けようと手を伸ばしたその瞬間の出来事だった。

 突如として周囲にとてつもない妖力が放たれ、三人ともその風圧にこらえきれずに吹き飛ばされてしまう。烈夏は何とか刀を地面に突き刺すことによって耐え、片方の手でルーミアの腕をつかんで何とかこらえる。

 玲音は飛ばされたが、とっさに左手の重力を解除して全身に重力をまとわせることによって耐えた。

 

「な、なんだ!?」

 

 ここに来て初めて感じる荒々しい妖力に烈夏は驚愕の声を上げる。

 周囲に散乱していた瓦礫は突如として木っ端みじんに砕けた。まるで何かに()()されたかのような光景、そしてこの力の奔流にルーミアは心当たりがあった。

 実際にこの力を目の前で浴びたことがあるわけではない。

 だが、紅魔館に遊びに行っていた時に感じたことのある恐怖を、死を感じるほどの力の奔流。

 

「気を付けて!」

 

 ルーミアがそう叫んだ瞬間、どこからともなく弾幕が1つ飛んできて三人の真横を素通りしてその先にある家屋に直撃した――その瞬間、一瞬にして家屋が跡形もなく粉々に破壊されてしまった。

 

「あは、あははは、アハハハハハハハハハハハハハハハハハハ」

「きゃぁあぁぁぁぁぁ」

「雪姫!!!!!」

 

 不気味な笑い声が周囲に響き渡り、同時に先ほどフランのもとへと向かって行った雪姫がぶっ飛ばされてきて遠くまで飛んで行ってしまった。

 とんでもない力を持った何者かがこっちへと向かってくる。これはもはや樹海など必要がないほどにとんでもない力の塊だった。

 

「みんなみんな、壊れちゃえ! あは、アハハハハハハハハハハハハハハっ」

「フラン!」

「フランちゃん!?」

 

 やがて現れたその力の持ち主。その正体は狂気の表情を浮かべたフランだった。

 その姿は間違いなく、その能力におぼれ、暴走をしてしまっている。この場にいる全員が死を感じてしまうほどの圧倒的な力。

 天魔の絶対的な力とは違う、得体が知れない者への恐怖だった。

 

「アハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!」

 

 正気じゃなかった。

 フランは玲音にやられてしまったことによってそのタガが外れてしまい、暴走状態に陥ってしまったのだ。

 雪姫がフランのもとへとたどり着いた時にはすでに様子がおかしくなっており、その直後には暴走状態に陥った。

 こうなってしまってはフランはすべてを破壊しつくすまで止まることはない。

 

「はは、マジかよ。さすがに笑うわ」

「笑っている場合じゃないですよ、烈夏さん」

 

 最悪だ。

 非常に最悪なタイミングでの暴走。

 予想外の自体。いや、ルーミアはフランの能力の暴走については知っていた。ルーミアならばこの状況は予想出来たはずだった。

 でも、ルーミアは必死になってしまってその事が頭から抜け落ちてしまっていた。

 

「どうしようか……あいつの相手をしながらフランちゃんの相手をするのは正直無理だぞ」

「……烈夏さん、少しだけ時間を稼いでくれませんか?」

「ん? どういうことだ?」

「私が、フランを何とかします。私にやらせてください。なので、その間は玲音を頼みます。必ずフランちゃんを落ち着かせて、玲音も私がぶっ飛ばします。これは私の意地なんです!」

 

 真っ直ぐ烈夏の目を見るルーミアに烈夏は覚悟を見た。

 だが、その覚悟は死ぬ覚悟では無い。間違いなくフランを何とかして玲音も倒してみせると、そんな揺るぎない覚悟がその目からは感じられたのだ。

 これは信じてみる価値はある。そう思った烈夏はゆっくりとルーミアを地面に立たせると背中合わせで立った。

 

「んじゃあ、頼んだ。こっちは任せろ」

「はい! お願いします!」

「あはっ、あなたが遊んでくれるの?」

「うん、一緒に遊ぼ、フラン!」




 はい!第143話終了

 暴走してしまったフラン、それを止めようとするルーミア。

 黒葉の場合は止める術があったから良いですが、ルーミアはどうなってしまうのでしょうか?

 それでは!

 さようなら

銀河天音はどっち陣営だと思いますか?

  • 味方
  • 中立
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