【3章投稿中】東方妖滅録   作:ミズヤ

171 / 284
 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 烈夏と雪姫の過去。

 烈夏は1時能力が無かった故に剣を諦めようとした。

 だが、雪姫を守るために死に物狂いで特訓する。

 そしてついに烈夏は天魔に大ダメージを負わせることに成功する。

 だが、そこで烈夏は今までのダメージが蓄積されて倒れてしまった。

 果たして烈夏を除いた3人だけで天魔に勝てるのだろうか?



 それではどうぞ!


第171話 見逃すな

side黒葉

 

 父さんが天魔の攻撃から守ってくれた。

 天魔のスピードはとてつもなく速くて反応することが出来なかった。

 だけど、父さんは反応して、尚且つ俺へ攻撃が来る前に天魔をぶっ飛ばしてくれた。

 

 でも、それによって父さんは力尽きてしまった。

 俺のせいだ。俺がもっとしっかりとしていれば……俺がまともな戦力に慣れれば父さんと俺で天魔を倒せたかもしれないのに……。

 

 それにしても最後、父さんの攻撃が黒い稲妻のようなものを纏ってたけど、あれはなんだったんだ。

 あれも能力なのか?

 

「末恐ろしい男よ」

「っ! 天魔……」

 

 天魔は確かに大ダメージを負った。だけど、まだ全然立ち上がれる。

 天魔は自分の傷を撫でながら若干の戸惑いを孕んだ声で話す。

 

「無能力であれだけの実力と言うだけでも驚きだが、王剣を使えるとは……。しかも能力者ですら到達できる者はそうはいないとされる至高の領域にまで入りかけるとは……天は二物を与えずとはこの事だな。冬夏烈夏、お前は既に持ち過ぎている。断言しよう。俺が今まで戦ってきた奴の中で単純な剣技のみでお前の右に出る者は居ないと」

 

 父さんの実力に困惑しているようだった。

 基本この世界は能力を持っている人が強い。だが、父さんは能力持ち相手にでも全く劣らないどころか、あれほどの実力ならば全然勝てる。

 それだけの実力を持っているんだ。俺がもっとしっかりしていたら……。

 

「さて、あとはお前らだけだな」

「くっ!」

 

 母さんも天音もサポートが主だ。戦うことになったらまず勝てない。

 なら、俺が天魔を倒すしかない。

 倒せるのか、俺に? いや、倒せるのかじゃないんだ。倒すしかないんだ。それ以外に道は残されていない。

 

 せっかく父さんが助けてくれたんだ。

 天魔をぶった切ってみせる。

 

「太陽、お前俺に勝てると思っているのか?」

「勝つさ」

 

 集中しろ。

 刀を握る手に力が籠る。

 一瞬の判断ミスがそのまま敗北に繋がる。これはそういった戦いだ。

 

 刀に炎を纏わせると天魔へと突っ込んでいく。

 恐らく今の天魔の弱点は父さんが深傷を負わせた箇所だ。あそこなら俺の攻撃力でもダメージを与えることは出来るだろう。

 でも、それは天魔もわかっている。だから、全力で守ってくるだろう。

 だから俺は以下に天魔の攻撃を回避し、防御を突破して攻撃するかが鍵だ。

 

 ――俺を、俺たちを信じて、お前のその目で俺たちを操って見せろ!

 

 威迅が俺に言った言葉。

 あの時、すっごく集中したらなんだか視界がクリアになってきて、全てがスローモーションのように見えて、とんでもないスピードでも見えるようになった。

 あの時は筋肉の弛緩までもが視認できるような感じさえした。

 

 威迅は俺たちを操れと言った。あれで自分を操ることが出来ないだろうか?

 だけど、戦いながらあれをやるのは至難の業だ。

 戦いながらではあそこまで深く集中するのは不可能。あれは他にやることがなかった観察に集中出来ただけなんだ。

 でも、これ以外に勝つ方法が思いつかない。

 

 やるしかないんだ。

 感覚を研ぎ澄ませろ!

 

「《雷神剣・――」

 

 俺が接近したら剣を構えた。天音が居ると言うのに剣を使ってくるとは……。

 恐らく天魔は天音が剣を破壊する前に俺をぶっ飛ばす気だろう。

 そうはさせるか!

 

 天魔の雷神剣にはいくつもの技がある。地、海、空、極。

 どれで来るんだ?

 集中して見極めろ。少しの動きも見逃すな!

 

 すると今までよりも格段に視界がクリアになり、よく天魔の動きが見えるようになった。

 瞬間、微妙に横方向へ大剣が動いた。間違いない、空だ!

 

「空》」

「くっ!」

 

 わかった瞬間に俺はスライディングをして回避をしたが、少し顔をかすってしまった。

 まだダメだ。俺の体で回避するにはもっと早く見えないと。

 

「《雷神剣・地》」

 

 回避するんだ。是が非でも。

 どれだけ汚くても、どれだけみすぼらしくとも、最終的に立ってればそれでいい!

 振り下ろし攻撃を咄嗟に横に回転して回避してジャンプする。

 

 あの一点に俺の最大火力をぶつける。

 

 双剣を発動し、刀に炎を纏わせて思いっきり振りかぶる。

 天魔をぶった斬るために。

 

「猛暑《炎天下》!!」

「《雷神剣・海》」

 

 ガギィン!

 俺と天魔の剣がぶつかり合うが、さっきよりも威力が高くて弾き返すことが出来ない。

 双剣でもダメなら、どうしたら……。

 

 これを弾けなければ天魔に攻撃を届かせることが出来ない。

 是が非でもここを通らせてもらう!

 1度の衝撃(インパクト)で弾けないなら、2度だ!

 

「《インパクト》」

「なに!?」

 

 自分の刀に《インパクト》を使った頭突きをかましたことで、天魔の大剣を弾き飛ばすことに成功。

 天魔の傷のある胸元はがら空きだ。

 そこに攻撃を入れればダメージを与えられるはず。

 

 行けるっ!

 

「っ、ダメだ黒葉!」

 

 そこで聞こえてきたのは父さんの叫び声だった。

 直後、俺の目の前に迫ってきていたのは天魔の拳。剣を弾き飛ばせても天魔は拳で戦うことも出来る。

 俺の考えが甘かったんだ。

 

 今のこの状態では躱す事も弾くことも不可能だろう。

 負けるのか? ここまで来て。

 

 覚悟を決めたその時だった。

 

「"避けろぉっ!!"」

 

 その叫び声が聞こえた瞬間、俺には殴られる衝撃ではなく、なにかに叩きつけられるかのような衝撃が走った。

 叩きつけられた俺が居たのは空中ではなく、地上。俺はどうやら地上に叩き落とされて、しかも天魔からはかなりの距離を取らされたらしい。

 

 今のは間違いない。天音の《言霊》だ。

 でも、天音の《言霊》って意思のある相手には効かなかったはずなのに、どうして俺の体は言うことを聞いたんだ?

 驚き、弾かれるように天音へと視線を向けると、そこには地面に膝を着いて顔を真っ青にしている天音が居た。

 慌てて母さんが介抱しているが、かなり辛そう。

 

「天音、大丈夫か!?」

「ヴン゙、オ゙ニ゙イ゙ヂャン゙ガブジデヨ゙ガッダヨ゙」

 

 凄いガラガラ声だった。




 はい!第171話終了

 黒葉がさらに強くなる道が見えてきました。

 威迅も言っていましたが、黒葉が戦闘中にあの視力を使えればめちゃくちゃ強くなります。

 あ、烈夏は動けなくなっただけで意識はあります。

 ちなみに天魔が言っていた烈夏の右に出る者はいないという発言、天魔には剣技で負けたじゃないかと思うかもしれませんが、天魔のは単純な剣技というわけではなく、能力で作り出している剣なので、剣自体が天魔の霊力で強化されているんです。

 能力なし、市販の剣・刀同士で戦ったら烈夏が勝ちます。

 ちなみに天音が言っていた言霊を意思のある相手には効かないって言うのは嘘ではありません。基本は効かないです。

 では、どういうことなのか?

 次回をお楽しみに!

 それでは!

 さようなら
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。