【3章投稿中】東方妖滅録   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです

 あけましておめでとうございます!
 今年もよろしくお願いします!

 それと新年スペシャルということで今日から4日間、1/1〜1/4日まで毎日0時に投稿します!



 それでは前回のあらすじ

 狂獣技(ビースト)の事を諏訪子に相談する。

 すると黒葉も常々思っていたが、戦いの最中の集中力が足りていないことを指摘される。

 その弱点を克服するため、黒葉はルーティーンという技術を教わった。

 果たして黒葉は狂獣技(ビースト)を使えるようになるのだろうか?



 それではどうぞ!


第203話 情報収集能力

side黒葉

 

「おぉ、やっと来たな〜話は聞かせてもらったぞ。随分と大変だったようだな」

 

 諏訪子さんに続いて本殿内へ入ると俺と諏訪子さん以外のみんなが長方形のテーブルを囲って座っていた。

 神奈子さんが俺達二人を見つけると手を大きく降って手招きしたので、諏訪子さんは神奈子さんとは早苗さんを挟んだ反対側の空いているスペースに座った。

 手招きされていたのに隣に座らないんだと思って苦笑し、俺は俺で天音とルーミアの間の空いているスペースに腰を下ろす。

 

 ちなみに神奈子さんの隣もちゃんとスペースがあったのに俺達二人とも別の場所に座ったことで少しショックを受けたような表情をした。

 諏訪子さんはともかく、俺は初対面なんだから隣りに座るのはすごくハードルが高いんだよ。

 

「黒葉、何の話をしていたの?」

「いや、ちょっと、個人的な相談を」

 

 師匠たちには俺の悩みを悟られたくはない。

 こんな時に師匠たちに他の心配事を与えたくはないから俺が狂獣技(ビースト)を使えなくなって悩んでいることは内緒にしておく。

 そもそも、師匠に関しては俺が狂獣技(ビースト)を使えるということは知らないはずだからバレることはないだろう。

 問題はルーミアとフラン、天音の三人だが、三人は師匠とは違って勘ぐってきたりすることは少ないから多分大丈夫だ。

 

「それで、お前たちはスカイに乗り込んで、その後はどうする気だい?」

「とりあえず、龍の情報を集めてみようと思います。もし、龍がスカイを拠点にしているのだとしたら、何かしらの情報が得られるかもしれませんから」

「え、なになに? 私はまだ何も知らないんだけど」

 

 そう言えば諏訪子さんは俺の相談に乗ってくれたおかげでみんなが今回の事件について神奈子さんに説明しているところに居合わせることができなかったんだよな。

 俺も俺で相談に乗ってもらうというのに今回のことについては何も伝えなかったし。

 

「まぁ、あとで説明してやるから今は話を続けさせてくれないか?」

「私だけ仲間外れなんてひどーい! そうやって私を雑に扱うと、呪われたって文句は言えないんだよ」

 

 呪われる? え、諏訪子さんの能力ってそんな感じの能力だったりする?

 怖っ!

 

「はいはい、後でな〜」

 

 そんな神奈子さんの言葉に不服そうに頬をぷくぅっとふくらませる諏訪子さん。さっき、怖い言葉を吐いたばかりの人とは思えないほどになんか可愛らしいと思ってしまった。

 

「それにしても情報収集か……」

「なにか気になることでも?」

「いや、この山に情報収集が得意なやつが居たからなんとか頼めないかと考えてみたんだが、そう言えば今は居ないんだったなと」

 

 苦笑する神奈子さん。

 確かに情報収集能力は今回の戦いでは重要かもしれないけど、更に乗員を増やしていいものかどうかというところなので、居たとしても困ってしまうかもしれない。

 それに、情報収集なら天音も負けていないはずだ。兄の贔屓目無しに可愛いし、潜入とかも得意だろう。あと可愛いし。

 多分みんなも永遠亭で初めてあった時、事前情報で天魔の娘だと判明していなかったら天音のことを警戒することはなかっただろう。

 

「情報収集が得意……それって(あや)のこと?」

「そうそう、あいつこの間から山に居ないんだよな」

(もみじ)も居ないよね。いつも通りに文が椛を連れ回して取材に行ってるのかな」

 

 文……その名前、どこかで聞いたことがあるような気がする。

 文……あや……あ……や……。

 あ、思い出した。

 確か幻想郷各地で配られている文々。(ぶんぶんまる)新聞の記者がそんな漢字の名前だったような気がする。

 父さんたちは新聞を読んでいた気がするけど、俺はあまり読んでいなかったから朧げにしか覚えていない。

 

「文さんでしたら数日前に椛さんを連れてスカイに取材に行くって言っていましたよ」

「なに!?」

 

 早苗さんの言葉に目が飛び出そうなほどの驚きを見せた神奈子さん。

 今の話を聞いて、俺も正直ぶっ倒れそうなほどに驚いてしまった。まさかこんなにタイミングよくスカイの方に行っているとは思わなかった。

 文という人が本当に文々。新聞の記者と同一人物何だとしたら、情報収集という点においてかなりのアドバンテージとなる。

 

「まるで狙ったかのようなタイミングですが、文のことですので多分何も考えずにスカイに突っ込んでいったんでしょうね」

「その文っていう人がスカイに行ったんだとしたらお兄ちゃんと咲夜さんの話だと昨日飛行船が出たっていう話だし、行ったとして昨日。そして半月経たないと帰りの飛行船も出ないからその間、スカイから出ることはできなくなる。つまり、明日あたしたちがスカイに行ったら会える可能性は高いよね」

「そうだな。それじゃあ、まずはスカイについたら文と合流することをおすすめする。椛もなかなかの実力者だから力を貸してもらえば戦力増強にもなるぞ」

 

 それはありがたい。

 このメンバーの実力を疑っているわけじゃないんだけど、元博霊選抜チームを破った五天魔王の一角、それも第二席が相手となるとかなり全力的に不安があったから少しでも戦力を増強できるならいい。

 相手は強いんだし、戦力が多すぎて困るということはないだろう。

 

 本当は今回も博麗様に力を貸してもらえたらと思ったりすることもないんだけど、あの人はあの人で多忙な人だから力を貸してもらうのは難しいだろう。

 だから今回は俺達だけでなんとかする。

 

「ふーん、なるほどね」

 

 そこで諏訪子さんが小さく呟いて頷いた。

 話の全容は伝えていないが、なんとなく話の流れがわかったようだ。そして、どうして俺が狂獣技(ビースト)を使えるようになりたいのかという理由がわかったみたいでニヤニヤとこちらを見つめてくる。

 やめろ、その目。

 

「ねぇ、早苗。やっぱりあれあげたら?」

「え、でも本当になんとかなるとは」

「なんとかなるんじゃないんだよ。全てはこの子達の頑張り次第。それはそれを多少後押しするだけ。だからさ、心配りみたいなものだよ」

「あ、なるほど……」

 

 何を話しているんだろか。

 諏訪子さんの言葉に早苗さんが頷いた。

 すると早苗さんは近くにあった引き出しの中から一つの小袋のようなものを取り出した。

 全体的に赤い布地に奇跡と金色の刺繍が施されている。神社で配っているようなお守りだ。

 

「これはお守りです。あなたたちがレミリアさんを助け出せますようにと祈りを込めておきました。こちら、差し上げます」

「え、ありがとうございます」

 

 早苗さんが俺たち全員に一個ずつお守りを手渡してくる。

 なんだか霊力に近い何かを感じる。何かの力が込められているように感じるが、それがなにかはわからない。

 でも、これが悪いもののようには全く思わない。むしろ、これは俺達を守ってくれているようにも感じる。

 これを手に持っていたら、どんな苦境でも乗り越えていけそうな、そんな気分にすらなってくる。

 

「それじゃあ、出発は明日だったな。みんな頑張れよ。私たちも応援してるからな」

「黒葉君、頑張ってね」

「はい、頑張ります」

「なんか、黒葉の理解者っぽい人が増えた気が」

 

 諏訪子さんの激励に返事をしたらルーミアからの視線が冷たくなったように感じたけど、多分気のせいだろう。

 出発は明日。

 とりあえずもう少しだけ守矢神社でゆっくりしてからにとりのラボへと帰った。

 


 

side三人称

 

 博麗神社。

 そこの巫女、博霊霊夢はいつになく真剣に資料を読み漁っていた。

 その内容はここ最近、幻想郷で起こった事件の内容や、その付近で起こっていた不可解なことなどをまとめたもの。

 霊夢は博麗神社へ帰ってきてからずっと資料とにらめっこし続けていたのだ。

 

 そんな博麗神社へ一人の人影が空間を割り、突如出現したことで霊夢は面倒くさそうに息を一つ吐き捨てて、空間が割れた方向へと顔を向ける。

 そこには空間の裂け目《スキマ》から上半身のみを出して来ている一人の女声が居た。この光景は見慣れない人からすると恐怖ものだが、霊夢にとっては慣れていることのため、特に心を乱すことはなく、その女性に言葉を投げつける。

 

「今日は何よ。(ゆかり)も知っていると思うけど、今私は過去一レベルで忙しいのよ」

 

 この女性は八雲(やくも)紫。

 幻想郷の賢者であり、スキマ妖怪とも呼ばれている女性。霊夢の眼の前にこのような登場の仕方をするのはいつものことである。

 

「そうみたいね。ところで知っているかしら?」

「なによ」

「あなたが最近気にかけている彼、スカイに乗り込むそうよ」

「そう……スカイねぇ」

 

 スカイ、その言葉を聞いて少し動揺してしまったのは内緒だ。

 その場所は霊夢も要警戒地域に入れており、優先的に調べている場所でもあった。

 普通に考えて怪しすぎる場所だろう。ある日突然、人里が宙に浮かび上がってこの幻想郷の中で一番の都市として名を挙げている。

 どう考えてもおかしいと結論がつけられるものだ。

 そうなると、黒葉が非常に危険な場所に乗り込んだと言うことになり、どうにか助けてあげたいところではあるのだが、霊夢にとってかなり悩ましい事態でもあった。

 

 誰の目から見ても今の霊夢は忙しい。

 しかも、今の霊夢にはスカイの他にもう一箇所要注意として調べなければならない場所もあり、幻想郷的には黒葉よりも調べる方を優先しなければいけないのだ。

 

「このままだと彼、もしかしたら死ぬかもしれないわよ」

「わかってる、わかってるわよ」

 

 黒葉を死なせたくない。だから考える、考える、考える。

 悩む悩む悩む。

 どうしたら黒葉の手助けと調査の両方をこなすことができるのか。そうして霊夢は一つの答えにたどり着き、目を輝かせながら紫へ目を向けた。

 そんな霊夢の目に嫌なが予感がした紫はソロリソロリとスキマの中へ隠れようとしたが、その前に腕を掴まれてしまったことで逃亡が叶わなかった。

 

「ねぇ、紫あんた。黒葉たちの手助けをしてやってくれない? ピンチの時に手を貸してあげるだけでもいいから」

 

 紫の心の中はただ一つ。

 早く帰って寝たい。ただ、その一言だけだった。




 はい!第203話終了

 今回は霊夢は動けないということで紫になんとかしてもらいます。

 そして次回、ようやく出発!

 果たして一行は無事にスカイにたどり着くことはできるのでしょうか?

 それでは!

 さようなら
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