【3章投稿中】東方妖滅録   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 ついにメンテナンスが完了した。

 疲れ切って倒れてしまうにとりだったが、一瞬で復活。

 いざ天空都市『スカイ』へ向けて飛行船起動!

 どんどん浮き上がっていく飛行船に黒葉たちは大興奮。

 さぁ、黒葉たちはスカイへ侵入することができるのか?



 それではどうぞ!


第205話 フランが居ない!?

side黒葉

 

 飛行船が飛び上がってから10分が経過した。

 スカイへ攻撃を開始するまではまだ時間があるとのことで、その時に備えて心の準備を整えている。

 スカイからの迎撃が飛んできたらいくらこの飛行船が頑丈とは言え、攻撃を受けすぎたら墜落してしまうことだろう。だから俺達はなるべくその攻撃を対処しなければならない。

 

 天音とルーミアの二人は飛行船に積んである武器を使ってのスカイへの攻撃。俺と師匠の二人は飛んできた攻撃を迎撃するというのが仕事である。

 攻撃するのも重要な仕事だが、攻撃を迎撃するのは非常に大事な仕事だ。気を引き締める。

 

 深く深呼吸をして気持ちを落ち着ける。

 これに失敗したらもう姉貴を助ける手段がなくなってしまうのだから、緊張感が高まる。

 

 そして気持ちを落ち着かせようとしていたその時だった。

 

「妹様! 妹様どこにいるのですか!?」

 

 師匠の叫びにも似た声が聞こえてきたことによって俺の意識は師匠の声に向く。

 そんな師匠の表情は今まで見た事がないほどに焦りに染まっており、今にも泣き出してしまいそうな程に見えて、俺もまだ状況を理解していないというのに焦りに似た何かを抱いてしまう。

 

 叫び声の内容を聞くに師匠はどうやらフランドールを探しているようだが、ついさっきまで俺の背中にピッタリと張り付いていたはずで、それは師匠も見ていたはずだ。

 そう思って俺も周囲を見回してみる。

 

 近くに居るのは師匠の叫び声で目を覚ました俺の肩に頭を預けているルーミアと天音。

 さっきまで一緒にいたはずのフランドールは確かに居なくなっていた。

 

 フランドールは吸血鬼で、羽もあるから空を飛べるとはいえ、飛行船から飛び出していくという事は多分しないだろうから、ここは空の孤島となっているはず。

 だから普通に考えるとこの飛行船内のどこかにいるはずなのだが、なぜだか嫌な予感がしてくる。

 

 何処かにいるんだったら師匠はいつもの理不尽能力ですぐに見つけてくるはずだ。

 だが、見つけることができていないということは、この船の中のどこにも居ないということになる。

 もしこの仮説が本当だとしたらフランドールはどうしたんだろうか。

 

 とりあえず俺も探しに行こうと思って立ち上がると、ルーミアが声を上げた。

 

「黒葉、ポケットからなにか落ちたよ」

「え?」

 

 ポケットの中になにか入れていただろうか?

 ルーミアが拾い上げて俺に見せてきたのは四角く四つ折りにされた一枚のメモ用紙。なにかメモでも入れていただろうか?

 

「ありがとう」

 

 一言お礼を言ってルーミアからメモ用紙を受け取ると、開いて内容を確認してみる。

 時が止まったように感じた。

 あまりの衝撃的な内容に思考が停止してしまい、思わず手をすべらせてメモ用紙を落としてしまう。

 

 手の下で落ちてきたメモ用紙をキャッチして中身を見た天音は一瞬目を見開くとあちゃーというような表情を浮かべた。

 それを天音の横から覗き込んだルーミアも驚愕している様子。

 

「どうして……」

 

 意図せずそんな言葉が小さくこぼれる。

 

「どうしてだ、フラン!!!!」

「っ!? どうしたの!」

 

 そんな俺の叫び声に少し離れたところで亡者のように彷徨っていた師匠が反応して駆け寄ってきた。

 俺達のただならぬ様子に疑問を浮かべる師匠だったが、天音からメモ用紙を受け取って内容に目を通すと「えっ」と小さくこぼしてしまった。

 

 どうして、そんな言葉が頭の中を木霊する。

 このメモ用紙に書かれている内容は――

 

『ごめんなさい。一緒に行くことはできません フラン』

 

 フランドールの悩みは解決したと思っていたのに、やはり一緒に行くことはできないというこの文章。

 やっぱりあれだけでは悩みを解消することはできなかったのだろうか。まだレミリアに対して負い目でも感じているのだろうか。

 一緒に姉貴を助けに行くと言っていたのに……。

 やっぱり俺ではフランドールを励ますことなんてできなかったんだ。あの場面ではやっぱり師匠が行くべきだったんじゃないかという考えが頭をよぎる。

 

 師匠へ目を向けた。

 

「妹様…………」

 

 師匠の表情も曇る。

 だが、さっきまでの焦ったような表情ではなく、無事であることがわかったため、少しは落ち着いた様子。それでも心配そうではあるのだが。

 

 フランドール……一体どこへ行ったんだろうか。姉貴を助けたあと、もう一度フランドールへ会うことができるのだろうか。

 そんな色々な不安を抱えたまま俺達はスカイを目指すこととなってしまうのだった。

 


 

sideフラン

 

「よし、みんなに気づかれずに降りれた」

 

 私は飛行船が飛び上がる直前、黒葉のポケットにメモ用紙を差し込んで気づかれないようそっと飛行船を降りた。

 理由としてはやっぱり私はスカイへ行くということはできないと考えたからである。

 ただ、前と同じ気持ちではなく、スカイへ行くことができないという言葉の前には『まだ』という言葉がつく。

 

 そう、私は黒葉たちと同じようにお姉様を助けるために動くつもりだ。でも、その動きは黒葉たちとは違う。

 

 黒葉に説得されて、そして励まされて確かに心のもやもやは晴れたような気がする。でも、それでもお姉様を見捨てたことには変わりないんだから、私は償いをする必要がある。

 だから私は私なりに戦う。そして必ず黒葉たちと合流してお姉様を助けるのだ。

 

 飛行船じゃないとあのバリアは突破できないと言っていたけど、あの規模のバリアが破壊されたらすぐには修復することは不可能なはず。

 だから飛ぶことができる私ならばバリアが修復される前にスカイまで飛んでいけるはずだ。

 

 だから私はまず外界で準備をしようと思う。

 お姉様のために、そして黒葉のために。

 

 そのためにまずは――

 

「行こう、鍛冶師の里へ。威迅の元へ!」




 はい!第205話終了

 スカイへ向かう一行。しかし、フランだけは搭乗していませんでした。
 前回、フランの声だけがなかったのはこれが理由です。

 しかし、フランも降りた理由も一緒に書けば黒葉たちもこれほど落ち込むことはなかったと思うんですけど、まぁあの性格なので大目に見てあげてください。

 そして鍛冶師の里へ向かった理由。わかる方もいるんじゃないかと思います。

 さて、ここからはスカイへ乗り込む飛行船班とフランに分かれて行動をすることになります。

 といっても、フランのパートは少ないと思います。主に飛行船班サイドの話になりますね。

 果たして黒葉たちは無事にスカイへ乗り込むことができるのでしょうか?

 それでは!

 さようなら
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