【3章投稿中】東方妖滅録   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです

 実は今日、僕が物書きを初めてから8周年なんです!!

 ということで、今日は3話一気に投稿していきます!

 このあと12:00と19:00にも投稿されるのでお楽しみに!



 それでは前回のあらすじ

 ルーミアと咲夜の前に現れた寺子屋組。

 その中には妖怪恐怖症の結乃の姿が。

 結乃の能力は『回復する程度の能力』。

 咲夜がスカイに来てから負ってしまったダメージを簡単に治してしまった。

 そこから咲夜は結乃の能力に希望を見いだし、結乃に頼みごとをするのだった。



 それではどうぞ!


第236話 魔道具の秘密

side咲夜

 

「はぅ……終わりました」

 

 結乃ちゃんがにとりの頭に手を当てること十秒程度、結乃ちゃんは手を離して額の汗を拭った。

 どうやら回復力が高いだけに消費する霊力やら体力やらが大きいらしい。特ににとりの酔いは重症だったため、それだけ体力や霊力を消費したのだろう。

 しかも私を治療した直後だったというのも大きいはず。

 

「お疲れ様、ゆっくり休んでね」

「はい、ありがとうございます」

 

 私は結乃ちゃんの能力に可能性を見いだし、にとりの船酔いを治してもらおうと考えた。

 にとりが復活しないことには話が進まないし、船酔いを治してあげようにも薬局らしきものが見つからない現状、結乃ちゃんに望みをかけるしか道がなかった。

 だから結乃ちゃんにダメ元でお願いをしてみると、快く了承してくれて今に至る。

 

 自分が苦手な妖怪の治療を勇気を振り絞ってやってくれたんだから結乃ちゃんには本当に頭が上がらない。

 

「でも、船酔い治療でここまで疲れたのは初めてです。相当酷く酔っていらっしゃったのかと」

「まぁ、昨日からずっと船酔いが続いてるくらいだものね」

 

 よく考えたらこんなに目立つものがここに突き刺さっていてよく無事だったわよね。

 龍たちの目に留まっていたら襲撃されてもおかしくはないものであるし、襲撃されたとしたら今のにとりじゃ迎撃することもできないんだから絶体絶命だったじゃない。

 本当ににとりが無事でよかった。

 

「う、う〜ん、なんかひどい目にあった気がするよ」

「にとり、目が覚めたのね!?」

「お、おう、今日は一段と圧がすごいな咲夜さん。それにどうしたんだい、この大所帯は」

 

 にとりが目を覚ましたことで第一関門突破。

 酔倒れていた時はどうなることかと思ったけど、どうにかなってとりあえず一安心。

 でも、にとりが目を覚ましてこれで終わりではない。むしろここからが始まりなのだ。

 

 目覚めて大勢に囲まれている状況を認識し、困惑している様子のにとりだけど、その質問に一つ一つ答えている時間はない。

 病み上がりすぐになって申し訳ないとは思うけど、でも今は一分一秒を争う自体だから私はにとりに見せる予定だった魔道具を取り出し、にとりの前に突きつけた。

 

「え、なんだいこれは」

「この島で見つけたものよ。言うなればこの島の技術の結晶よ。ちょっと見てもら——」

「ふおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!! こ、こここ、これがこれがこれが、この島の技術の、英知の結晶かあぁぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!! くぁwせdrftgyふじこlp!!」

 

 説明するとにとりは光の速度で私から魔道具を奪い取ると、奇声を発し、飛び上がってその場で回転しながら魔道具に頬ずりを始めてしまった。

 どう見てもさっきまで船酔いで倒れていた人だとは思えないテンションの高さに少し引いてしまう。

 にとりが機械好きだとは知っていたけど、正直あれを見ただけであれほど発狂するくらいに熱狂的に好きなんだということは知らなかった。

 

「な、なんということだ。なんという造形美。魔道具、魔道具といったか? でも、魔道具には存在するはずの魔力を注入する機構が見当たらない? ということはバッテリーで駆動している電化製品ということか? いや、でもこの魔道具自体から微かな魔力を感じる。つまり、この中にはすでに魔力が充填されていて、あとは発動するだけということか? となればこの魔道具を使えば魔力がない人でも普通にこの魔道具を使えるということか!? でも、どうやってこの魔道具の中に魔力が宿っているんだ? 魔力を込めた人が手を離せば比較的瞬時に魔力が霧散してしまってこの魔道具は使い物にならなくなるはずなのだが、もしかして常に魔力を充填し続けているのか? でもどうやってそんなことができる? そんなことができるのは遠隔で能力を使い、妖力を届けることができる八雲紫しか思いつかない。でも、あの人がこんな代物を作るとも思えないしな。どうやって魔力を供給しているのか知りたい。だが、これ一つだけじゃ全然何にもわからない。くぅ〜〜もどかしい。この船を見張っていなければダメという状況じゃなければこの島を隅々まで調べ尽くしてこの島の技術の謎を解き明かしたいぃぃぃぃぃぃぃぃぃ」

 

 なんかブツブツと言って一人の世界に入り込んでしまった。

 どうやらにとりにあの魔道具を見てもらうだけのつもりだったんだけど、あの魔道具はにとりをダメにしてしまったらしい。

 楽しそうなのはいいことなのだけど、このままじゃ一向に話が進まないため、にとりに声をかけることにしたのだが——

 

「ねぇ、にと」

「咲夜さん、もっと他にこの島で作られた機械や魔道具なんて無いかい!? これだけじゃこの魔道具のことがまだわからないんだよ」

「え、えぇ」

 

 どうやら私たちの考えが甘かったらしい。

 確かにこの魔道具一つ持ち帰っただけで全てがわかったら苦労しないものね。

 

 この島には他にも色々な魔道具があったはず。その中でもここに持って来れそうな魔道具を何か見繕って買ってくるしかないわね。

 

「わかったわ。ちょっと行ってくる」

「あの、こんなので大丈夫ですかね」

 

 私が船を出ようとした直前、文が横から手を伸ばして一つの魔道具をにとりに手渡した。

 形状は片手に持てるような四角いもので、持ち運ぶにはちょうどいいサイズ感。私たちも聞き込みをしている間にあれを売っている店を何件も見つけていたから今からあれも買いに行こうとしていたところ。

 確かあれは小型通信機とかって言っていたかしらね。

 

「こ、こここここここここれはああああああああああああああああ」

 

 またにとりが発狂し始めたため、適当にその様子を眺めておくことにする。

 

「これには魔力を込める機構が備わっているけど、その本質は注入する魔力じゃない。注入するのはこの機会を起動させるためだけ。本当の魔力は最初からこもっているらしい。さっきの魔道具よりはずっと少ない魔力だけど、さっきの魔道具よりもずっと線での魔力のつながりを感じる一品だよ。多分、通信機という名前から想像するに、二台あってこその魔道具なんだろうね。多分、こっちの魔道具での情報を魔力の糸を通じて別の魔道具に送り込むと言った仕組みなんだ。面白いこと考えるよね。普通はこんなことはできないんだけど、多分この島限定でならできるんだろう。なんとなくこの魔道具たちの構造がわかってきたね。面白くなってきたよ。でも、この河城にとりが分析できない機械なんてあるはずないからね。私に見つかったのが運の尽きさ。さっきから感じているこの島全体に張り巡らされた妙な魔力、繋がってきたよ」

 

 ふっふっふと怪しげな笑いをするにとり。

 機械に強いのは頼もしいんだけど、それはそれとして不気味なので、私たちの前でそのモードは控えてほしいと思うのは私でしょうか。

 これからはにとりさんって呼ぼうかしら。

 

「なぁ、咲夜さん」

「なんですかにとりさん」

「なんなんだ、急に距離を感じる呼び方だな!?」

「おっと、失礼」

「なんか変だぞ」

 

 なんか変なのはあなたではとツッコミたいところだけど、ぐっと我慢してにとりの言葉を聞く。

 

「まぁ、いいか。で、だ。なんで今私にこれを見せたんだ?」

「実は、龍を倒すために情報を集めていたのだけれど、そのためにこの島の謎がこの魔道具たちにあるんじゃないかと考えてね。にとりに見せたら何かがわかるかもしれないと思ったのよ」

「へぇ、なるほどな。確かにこの魔道具、特に咲夜さんが最初に見せてくれたこの魔道具は重要な秘密を握っているようだぞ。製作者の悪意をひしひしと感じる。正直、こんなものが存在していて何かいいことがあるとも思えないから。機能や発想は目を見張るものがあるけど、私はこれを作りたいとは微塵も思わないかな。この通信機は興味深いね。ちょっと改造したらより良いものになりそうだ。ねぇ、文。これもらっていい?」

「は、はい、大丈夫ですよ」

「ありがと〜。んでだ、この島の秘密を知りたいっていうことだったね」

「えぇ」

 

 にとりはもしかしたら今の一瞬で島の核心的なところにまで迫ったのかもしれない。それが今から明かされると考えると緊張してくる。

 私たちは次に何をしたらいいのか、何をしたら龍の秘密に迫ることができるのか。

 静かににとりの次の言葉を待つ。そして言い放たれた次の目標は——

 

「だったら、この窓からも見えるこの島の中心らへんに見えるあのドラゴンの像に行くといいかもしれないよ。あそこから糸で魔道具たちに魔力が送り込まれているみたいだ」




 はい!第236話終了

 思えば8年も続けてきたんですね。なんか感慨深いです。
 というわけで9年目もよろしくお願いいたします!

 さて、ついににとりから明かされた次の目標。

 巨大な像へ向かえという指示ですが、像にはどんな秘密が隠されているのでしょうか?

 それにしても、にとりの仕事はみんなをスカイに運んで終わったかと思われていましたが、まだ役目がありましたね。

 ちなみに他の寺子屋組は隅っこの方でぽかんとしながら話を聞いています。

 ルーミアも基本はにとりと咲夜の話についていけているわけじゃないので、余計な口を挟まないように咲夜の一歩離れた位置で話をなんとなくで聞いています。

 ただ、あまり理解はできていません。

 さて、次回は咲夜視点で、その次で一旦三人称挟みます。

 黒葉はもうしばらく出ません。偶然合流するっていうこともないと思います。

 まぁ、彼には彼の仕事というのがあるので、誰よりもいち早く現状を察した彼にしかできない仕事というのもあるので、もうしばらく待って見ましょう。

 ちなみに龍は咲夜たちが自分を倒すことができるわけがないと調子に乗って咲夜たちを深追いすることはなく、ウキウキ気分で結婚式の準備を進めています。

 天音? 今後の話で天音のことも記述しますよ。お待ちください。

 それでは!

 さようなら
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