【3章投稿中】東方妖滅録   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 レミリアが咲夜の弱さを責め立てる。そしてどんどんと自己嫌悪に落ちていく。

 だが、咲夜は思い出した。幼いころのレミリアとの記憶、紅魔館の記憶。

 記憶を思い返した咲夜はレミリアが自分にそんなことを言うはずがないと奮起。

 ついに幻覚を打ち破り、通常の螺旋階段へと帰ってくることが出来たのだった。



 それではどうぞ!


第267話 邂逅

side咲夜

 

「はぁ、はぁ……」

「おぉ、上ってきた。よく来れたね。褒めてあげるよ」

 

 由麻の能力を打ち破り、やっとの思いで螺旋階段を上りきると、そこには椅子に座ってふんぞり返っている由麻本人が居た。

 明らかにさっきよりもはっきりと感じられる存在感に、これが本物だというのが分かる。

 やっとクリスタルの番人がいる場所までたどり着くことが出来た。ただ、これで終わりではない。むしろここから由麻を倒さなければクリスタルを破壊させてもらえないだろう。

 

「あなたの能力はもう見破ったわ。もう幻覚を見せるだけで私を倒せるとは思わないことね」

「ここまでこれたんだ。もう僕もお姉さんのことを侮ったりはしていないよ。ただ、お姉さんが僕のことを侮ってるんじゃないかって、そう思うんだ」

 

 そう言うと、一瞬にして私の眼の前まで距離を詰めてきて――

 

「だって僕は、死神だからね」

「っ!」

 

 私は咄嗟に手に構えたナイフを振るうと、由麻は飛び退いてナイフを回避してきた。

 やっぱりそうだ。あれは本体だからちゃんと私の攻撃を回避しようとする。つまり、あの本体に攻撃を当てることさえできれば龍とは違って本当に倒せる。

 ナイフを構えると飛び退いた由麻に向かって投げ飛ばし、それは由麻が叩き落してしまった。

 

 ただ、私はその隙に能力を発動する。

 

「現世《ザ・ワールド》」

「イッツショータイム! 《タノシイ夜の道化芝居(キリングサーカス)》」

 

 時が止まった直後のことだった。

 周囲の景色は変貌し、まるで景色はサーカス会場のように変化。私に向かって大量の鉄球が振り込みたいに飛んでくるため、それを回避。

 次に炎のライオンが迫ってきたから、それをナイフで薙ぎ払ってみせた。

 

 この技はさっき見せられたばかり。もう通用はしない。

 ただ、おかしい。時が止まっているはずだから、由麻の能力も発動しないはずなのに、なんで?

 

 そうこうしている間に疲労困憊で効果時間が短くなってしまった《ザ・ワールド》は限界を迎え、解除されてしまう。

 時を止めても能力が動き続ける、あれじゃ時を止めたとしてもまともに近づくことが出来ないじゃない。

 

「あ、そうそう、お姉さんさ、どうやら時を止める能力を持ってるみたいだけど、僕の能力って精神に作用するからさ、その人の居る世界が僕の能力の効果範囲っていうことだよ。だから、お姉さんが時を止めた世界に入ったとしたら僕の能力の効果範囲はお姉さんと同じ次元、つまり時を止めた世界になるんだ」

「はは、なんでこうも気軽に私の世界に入ってくる奴らが居るのかしらね!」

 

 月刃と言い、由麻と言い、時を止めたとしても全く意味をなさないじゃない。

 でも、そうするとなんでさっきの部屋では時を止めたら攻撃が停止したんだろう。時を止めたら停止するからこそ、私はあそこまで粘ることが出来た。

 すると、由麻から直ぐにアンサーが来た。

 

「さっきのはね、お姉さんじゃなくて螺旋階段の部屋自体に能力を使ってたからさ。でも、今はお姉さんに使ってる。その違いがあるんだよ」

「へぇ、部屋にねぇ。つまり、それがあなたの樹海というわけね」

「そうそう、僕の樹海技《タノシイ夜の道化芝居(キリングサーカス)》は最高のショーへご案内するんだよ。こんな風にねっ!」

 

 降ってくる鉄球を回避し、迫る火の輪をくぐる。まるでサーカスに出演されている動物の様な気分。ただ、こんなに遊んでいるわけにはいかない。

 今ここで時を止めたって由麻にたどり着くまで、それなりに時間がかかってしまう。それならば、このまま近づいてから時を止めたらいい。

 時を止めれば由麻自身は動くことが出来ないから、絶対に私の攻撃が当たるようになるだろう。

 

 ならばと走りつつ、飛んでくるギミックを回避していく。

 大丈夫。さっきまで感じていた体調の悪さというものはもう無い。死にかけていたメンタルがもとに戻っている。

 さっきまできつかったこの攻撃も、今となってはただのうざいだけの攻撃。

 

 これならば――

 

「ここだ、現世《ザ・ワールド》」

 

 時を止める。

 当然周囲のギミックたちは動き続け、なおも私を狙い続けるが、私はそれを回避しつつ、由麻に攻撃を仕掛ける。

 ナイフをいくつも投げつける。常人はこれほどの攻撃が飛んできて回避するということは出来ない。それこそ、この状態から生き残れるって言ったら博麗霊夢並の化け物くらいじゃないと、全てのナイフを捌き切るってうのは不可能だ。

 

 さようなら、由麻。

 あなたの失敗は私の前に姿を表したことよ。

 

 そして能力を解除しようとする。

 だが、私は見落としていた。動けないはずのこの私の世界で由麻の口角が少し上がったことを。

 

 次の瞬間、投げたはずの私のナイフは私の身体に突き刺さってきていた。

 別に私の方向へ向いてきたとか、由麻との位置が反転したとか、そういう難しいことは何一つ無い。

 私の投げたナイフは全て弾き飛ばされ、その中の何本かが私の方へ飛んできて突き刺さってしまったというだけの話。

 

「う、くぅ……」

 

 思わず私はその場に座り込んでしまう。

 あいつ、私をおちょくってるのかしら? さっき、能力を私に使用することによって時が止まっていたとしても能力が動き続けるとかなんとか言っていたけど、本体も動けるんじゃないの。

 一瞬にして大きな鎌を作り出した由麻は私が投げたナイフを全て鎌で弾き飛ばしてきた。

 どういう原理かはわからないけど、由麻、あいつは私の能力を無効化出来る!

 

「これが僕の狂獣技(ビースト)だよ」




 はい!第267話終了

 あと1話咲夜視点をしてから黒葉視点に戻ろうと思います。

 黒葉視点を前半戦のラストまでやったら次はルーミア視点、そして咲夜視点に戻ってやっと前半戦終了です。

 さぁ、前半戦も残り少しです。

 この三章もまだ長そうですが、最後までお付き合いください!

 それでは!

 さようなら
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