【3章投稿中】東方妖滅録   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 黒葉とレミリアの龍との戦いは続く。

 龍を煽る黒葉。すると、怒りによって龍の攻撃が単調になり、天魔たちと比べて小物だと理解する。

 そしてレミリアが隙を作り、黒葉が龍の首を《天裂く日炎の剣(サンライズ)》で斬り飛ばす。

 だが、それももろともせず、黒葉を《龍跳弧臥》で上空へ打ち上げてレミリアを遠くにぶっ飛ばしてきた。

 なんとか《龍跳弧臥》を凌いだ黒葉だったが、体力の限界はもう近かった。



 それではどうぞ!


第275話 ドラゴンパレード

side黒葉

 

「おいおい、随分と辛そうじゃないか。そうやって抗うから、辛くなるんだ。君はどうせ僕には勝てないんだから、諦めて楽になればいい物を、抗うから必要以上に辛くなる。違うかい?」

「はぁ……はぁ……龍っ」

 

 どうやら俺の休憩タイムも一瞬で終わりになってしまったらしい。

 深呼吸を数度繰り返していると、龍がドラゴン頭に乗って俺が飛ばされてきた穴から屋上へと出てきた。

 

 龍の奴は全然辛そうじゃない。まぁ、それはそうか。

 技を使うのには街から得た霊力を使っているわけだし、龍自身、殆ど動いていない。俺たちがぶっ飛ばしたりして動かしてるだけで、龍自身は運動という運動はしていないのだから、息を切らすということもない。

 つまり、体力無限の化け物と今、俺は対峙しているということか。

 

 本当に嫌になってくる……。

 

 一応、龍に勝つための作戦がまだ残っていないわけじゃないんだが、それの主導権は紫さんが握っている。

 それが発動されていないということは紫さんにとってはまだその時じゃないということなんだろう。となったら、いつがその時なんだよとツッコミを入れたくなってしまうのだが、まだ頑張れというのなら、やるしかないだろう。

 

「ちょうどいい……今、僕らが立っているここ、ここはどこだかわかるかい?」

「屋根……屋上」

「そう、正解だ。そして、あっちに見えるものが何だか、わかるかい?」

 

 そう言って龍が指を差したのは俺の背後の方向。

 つられるようにして指の方向へと視線を向けてみると、そこにはやけに発展した天空都市スカイの街が存在していた。

 工場があったり、他の人里では決して見ることが無い様な建造物、そして建物の密度。

 まだ紫さんが避難しきれていないのか、多くの人々がまだそこには存在している。

 

「どうだ、良い街だろ? この幻想郷にこの街ほど発展した場所は存在しない、この街ほど便利な街というものは存在しない。僕が、僕が作り上げた至高の街って言ったところだ。ここまで作り上げるのは苦労したんだ。この幻想郷には色々と必要なものがある。だけど、それらが欠如している。僕はその足りない部分を埋めているんだ。これこそ、僕が考えた最強の街さ!」

 

 高笑いを決める龍。

 確かに龍が言うことは完全に間違っているというわけではない。

 色々な便利なものを作りたいという考えを持つ、龍のその思考を否定したいわけじゃない。それらすべてを否定してしまったら便利な物を作ろうと奮闘しているにとりのことも否定することになってしまうだろうから。

 だから、完全否定はしない。

 

「確かに、この街は便利なものが沢山あるし、電気がふんだんに使われているせいか、夜景はキラキラしていて綺麗だった」

 

 人里とは違って、この街は夜も明るいのだ。

 夜、この街の様子を見るために紫さんにスキマを繋いでもらって覗いてみると、キラキラしていてびっくりしたことを覚えている。

 

「そうだろう。これでお前らがやっていることが、どれだけ罪深いことか分かったか? 僕が頑張って作り上げたこの街を破壊しようというのだ。こんなにいい街はほかにないと思うが、それでも、お前らはこの街を破壊するっていうのか?」

「でも、辛そうだ」

 

 それが俺が最終的に抱いた結論。

 この街のどこを見ても、その笑顔は作り物にしか見えない。心の底から笑っている人なんて事情も何も知らずに観光に来た客位なものだろう。

 この街に来て長い人は、絶対に笑わない。この街の闇を知ってしまっているから、この街からもう一生出ることが出来ないってわかっているから。死ぬまでこの街で働かされ続けるってわかってるから。

 

「誰一人として心の底から笑えてない。こんなのは健全じゃない。こんな場所はあってはならない。だから、ぶっ壊す。全部ぶっ壊して、姉貴を連れて帰る!」

「あぁ、そうかい。君の言いたいことはよーくわかったよ。で、それが君の遺言って事でよかったのかなぁっ!?」

 

 龍からの攻撃は見えている。

 集中することでどこからでてきてどのように動くのか、それが全て手に取るように分かる。

 

 手を振り上げ、放たれたドラゴン頭は俺の致命傷目掛けて突っ込んでくるが、致命傷に来ると分かっている攻撃ほど裁きやすいものはない。

 姉ちゃんも言っていた。殺意の高い攻撃ほど対処がしやすいって。

 殺意が高ければまるで焼かれているかのように狙われた部分がジリジリと痛む。だから、俺はそこに来る攻撃を対処するため、刀を振るう。

 

「はぁっ!」

 

 ここまで来たらもう意地だった。

 絶対に負けられない、ここで俺が倒れたらみんなの努力を全て水の泡に変えてしまうって。

 俺は強がってはいるけど、間違いなく龍の方が格上だ。これほどの攻撃は出来ないし、俺の攻撃は通用しない。

 一人だったら龍の攻撃を捌くので精一杯だ。強がる余裕も無くなってきた。

 

 でも、それでも負けるわけにはいかない。

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 

 グサリ。

 突如、肩に鋭い痛みが生じ、思わずよろめいてしまう。

 そんな状態なのだから、龍の攻撃をまともに防ぐことなんて出来ないわけで、俺の身体はドラゴン頭の突撃によっていとも簡単にふっとばされてしまった。

 

 ぶっ飛ばされた俺は下に落下。

 地面に体を強く打ち付けてしまったため、口からうめき声のようなものが漏れる。

 

「はぁ……はぁ……なんだ」

 

 鋭い痛みの正体が何なのか、それを確認しようと肩に手を当ててみると、そこにあったのは一本の矢。

 直ぐに俺の炎によって焼け散ったが、俺の肩には今、一本の矢が刺さっていたのだ。

 

 どうしてだ? 龍は矢なんて持っていなかっただろうし、この場で弓矢を武器として戦う人なんて居なかったはずだ。

 そう思って背後へ振り向くと、そこには矢を構えたこの街の住民の一人がぼーっとした様子で立っていた。

 

「まさかっ」

 

 直ぐに俺に矢を放ったのはこの住民何だと気がついた。そして、その様子からまず間違いなくこの住民は龍達に操られているんだということも分かる。

 確かに、強制労働させられる力があるなら、強制的に俺達と戦わせるっていうことも出来るだろうとは思っていて、それをしてこなかったことを不思議に思わなかったわけじゃない。

 

 だが、このタイミングでやってくるなんてっ。

 

「なっ」

 

 住民の背後をよく見てみる。

 すると、その後ろからは大勢の住民が各々武器を手に進軍してきているのが見えた。

 

 流石にあれはマズイ。

 住民を斬り捨てるわけには行かないし、放置していたら俺達が圧倒的に不利になってしまう。

 

「どうしたぁ? さっきまでの余裕が無くなっているよ?」

「龍、龍、龍ぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!」

 

 住民を利用するなんて絶対に許せない。




 はい!第275話終了

 これにて龍戦前半戦終了です。

 次回は力戦前半戦終了まで走っていきます。

 と言っても、一話か二話くらいかな?

 力戦でも書きたいことがあるので、それを書ききっていこうと思います。

 それでは!

 さようなら
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