【3章投稿中】東方妖滅録   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 力の言葉に絶望する風魔。

 今まで行ってきた風魔のすべての努力は無駄だったのだ。

 それを知った時、風魔は絶望のあまり自害しようとする。

 そこへ現れたのは由麻に操られた住民たちだった。

 彼らは風魔たちに敵対し、風魔たちに攻撃を仕掛ける。



 それではどうぞ!


第278話 由麻の想定外

side三人称

 

「咲夜ああああああああああああああああああああああああああああああっ!!??」

 

 気絶した咲夜に由麻は大鎌を振り下ろそうとする。

 だが、その寸前、叫び声が聞こえると同時に二人の頭上で爆発音にも似た破壊音が鳴り響き、砂がパラパラと室内に降り注ぐ。

 そして由麻は頭上を見上げ、そして苦笑いを浮かべた。

 

「嘘でしょ?」

 

 嘘のような出来事。

 本来、この像は由麻の魔力によって守られているため、何をどうしようとも正規ルート以外での侵入や、ましてや破壊なんてできるはずがないものなのだ。

 それが破壊された。天井に大きな大きな穴が開き、太陽光が部屋の中に降り注ぐ。

 その穴から侵入してくる一人の少女――フランドール・スカーレットは軽く室内を見回すと、咲夜を視認。

 その目の前にいる少女を一瞬で敵だと判断した。

 

「ちょ、ちょちょちょ、僕は今このお姉さんと戦っていたんだよ!? 邪魔しないでよぉ~」

「邪魔しないわけないじゃない。その人は私たちの大切なメイドなんだから!」

 

 走り迫ってくるフランに由麻はぎょっと目を見開き、近づくなと大鎌をフランに向けて振るうが、フランはそれを姿勢を低くすることによって回避した。

 そう、フランは吸血鬼。そのため、成長が遅く低身長のため、咲夜よりも小回りが利き、回避も楽になるのだ。

 

 そうして由麻の懐に入ったフランは力いっぱい真横に向けて由麻の脇腹を蹴り飛ばした。

 その威力は人間のものとはくらべものにならないほどで、とっさに由麻は体を魔力で防御したというのに、その威力ゆえに蹴り飛ばされ、壁に激突して口から血を吐いた。

 

「う、うそ……なんて威力……」

 

 今の一瞬の判断が、間違いなく由麻の生死を分けた。

 由麻が一瞬の判断で防御をしていなければ、今由麻の体はバラバラにはじけ飛んでいたことだろう。

 

 由麻は突然現れたこの少女が何者なのか知らない。

 なにせ、フランはつい先ほどこの島に到着したばかりで、この決戦の日までずっとこの街に居た咲夜たちとは違って、由麻たちが情報を仕入れる隙なんて無かったから。

 この少女がレミリアの妹だということも、この少女が人間ではなく吸血鬼であるということも、この少女の能力が『ありとあらゆるものを破壊する程度の能力』を持っており、魔力で固めた像なんて簡単に木っ端みじんにすることだってできるということも知らない。

 

「咲夜、咲夜起きて! 咲夜!」

 

 咲夜にかけよったフランは必死に咲夜を揺らし、声をかける。

 そんなフランの呼びかけに答えるようにして、咲夜の瞼はゆっくりと開かれた。

 

(なっ、私の能力が……今蹴り飛ばされたときに解除してしまったのね……っ)

 

 由麻の大鎌の能力はちょっとでも当てた相手一人の意識を刈り取るというもの。

 そのため、意識を刈り取られた咲夜は気を失ってしまっていたが、今の衝撃で解除されてしまったため、咲夜は目を覚ました。

 完全に由麻は油断していた。

 

 咲夜の意識さえ刈り取ることができれば、それで自分たちの勝利だと確信していたのだ。

 だが、ここに来て新手の登場。

 ここは由麻のフィールドで、由麻にとって圧倒的に有利なフィールドなのだが、それは咲夜相手だったらという話。

 計算外の新手を対処する準備なんてしているわけがなかった。

 

 ゆえに、ここに来て由麻は初めて焦りを覚えた。

 

「妹様……妹様!? なぜここに!?」

「じゃ、じゃぐやああああああああ、よがっだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉお」

 

 咲夜が目を覚ましたことによって安堵し、咲夜に泣きながら抱き着くフラン。

 そんな二人の姿を見ながら由麻はどうやってフランを対処するか、必死に頭をぐるぐると巡らせていた。

 フランの圧倒的パワー、それに小回り。

 

 咲夜とは違って《タノシイ夜の舞踏会(キリングサーカス)》をしたところで、そこまでの致命傷にはなりえないだろう。

 羽も付いていることだから、飛ぶことも可能だ。

 つまり、咲夜に使っていた戦法はフランには通用しないということだ。

 

 自分が優位に立っていると思っていた、これでおしまいだと思っていた。

 だが、いつの間にか由麻は窮地に立たされていた。

 

「わだっ、わだじぃぃぃぃぃ」

「い、妹様。とりあえず今は戦いましょう、お話はそのあとでいくらでもお伺いいたします」

「うん、うんっ!」

 

(あのちっちゃいのが何をしてくるのかはわからない。だけど、私は最強の魔法使い。負けるわけにはいかない……三龍騎士が一人、羅堂由麻をなめるな)

 

 再び発動される《タノシイ夜の道化芝居(キリングサーカス)》。

 咲夜とフランの視界にはたくさんの危険物が見えた。この中に偽物と本物が混ざっている。だけど、そんなの見分ける術など無いため、すべてを回避するしかない。

 

 由麻は強力な力を持っていて、咲夜を苦しめた。

 だけど、今は咲夜一人じゃない。ここにはフランも居る。

 

 だから、咲夜には勝てる自信が湧いた。

 

「早く終わらせてお姉様を助けなきゃだから、あなたにかまっている時間はあまりないの! だから――」

 

 ――狂獣技(ビースト)【悪魔】――

 

「最初から全力で行くよ」

 

 その次の瞬間、膨大な魔力がフランから解き放たれた。




 はい!第278話終了

 ついに前半戦ラストバトル。

 咲夜とフランが協力して由麻に立ち向かいます。

 フランはめちゃくちゃ強くなっていますからね。

 この二人がいれば余裕でしょ!(フラグ)

 この由麻戦は次かその次辺りで終わらせて、前半戦を完全に終了させようと思います。

 それでは!

 さようなら
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