【3章投稿中】東方妖滅録   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 咲夜とフランの攻撃を妨害するチルノたち。

 そんな咲夜たちのやり取りを見て由麻は嗤っていた。

 下手に動くとチルノたちを傷つけてしまうかもしれない。

 そう思って動けずにいると、咲夜とフランはチルノたちに取り押さえられてしまった。

 万事休すかと思われたその時、島中に響く声が。

『みんな~やっほー、みんなのアイドル、銀河天音ちゃんでぇぇぇす♡』



 それではどうぞ!


第281話 天音の戦い

side天音

 

 私は深呼吸をし、心を落ち着かせて歩を進める。

 ここはスキマの中、沢山の目が合って気持ちが悪い場所だが、ここは紫さんが作り出した空間で世界一安全な場所なのだとか。

 目の前にはスキマの出口がある。その先は恐らく、私の目的の場所、この島の放送室なるものがあるらしい。

 

 天空都市スカイはとても大きな場所、いちいち現地に赴いて命令を下したりするというのは非効率。

 だから、こうして放送室を作って、そこから声を遠くに届けて命令するんだとか。

 私は何が何だかよくわからないものではあるんだけど、それはそういうものなんだととりあえず納得しておいた。

 

 私は銀河天音。

 咲夜さんとルーミアを助けて龍と対峙し、私の生涯はあそこで終わるはずだった。

 

「はぁ……はぁ……”消えろ”」

「あれれ~? あれだけ威勢のいいことを言っていたのに、もう限界なのかい? さっき僕に君は殺せないって言ってくれたけどさぁ、もう死にそうじゃないか。煽っておいてこんなにも早く殺されそうになるなんて滑稽だよねぇっ!」

 

 軽く背後へ視線を向けてみると、もうそこには咲夜さんとルーミアちゃんの姿はなかった。だから、私が時間を稼いでなんとか二人が逃げることに成功し、私は安堵した。

 あの二人が生きてさえいれば必ず龍を倒す方法を見つけてくれると信じているから。

 

 私は元々罪人、天魔組で色々とやっちゃいけないことをしてきた。

 月刃お兄ちゃんやお父さんは罰を受けるために無間地獄へ連行されて行ったのに、私だけ何も罰を受けないわけにはいかないよね。

 まぁ、この場合、私の行先はあの世なんだろうけど……。

 

「うっ、が、はぁっ」

 

 能力の使い過ぎだ。

 もう一発ドラゴン頭が飛んできたから消そうと声を出すが、掠れた声しか出なくなってしまった。

 あのドラゴン頭の物量が頭おかしくなるくらいに多い。

 生き物相手に能力を使わなければ能力の代償っていうのはそこまで大きくないんだけど、ここまで連続して使うと、生き物相手じゃなくても、これほど喉に負担がかかってしまうものなのかっ。

 

「がああああああああああああああああああ」

 

 ついに私はドラゴン頭の頭突きを受けてしまい、軽い私の身体は簡単にぶっ飛ばされ、地面を転がる。

 

 痛い痛い痛い痛い痛い……。

 すっごく痛い。この一撃だけで死ぬかと思うほどの威力。

 口から内臓がまろびでるかと思った。でも、何とか耐えた。

 

 だけど、もう次の一撃を耐えられる自信はない。

 痛みで動けない。

 

 詰み。

 

「痛そうだね、苦しそうだね。でももう大丈夫、これから僕が君を楽にしてあげるよ。敵である君を楽にしてあげるなんて僕はなんて優しいんだろうね。君の能力は確かにいい物だ……だけど、あんまり調子に乗るんじゃなかったね。調子に乗ったら自分の身を滅ぼすことになる、いい勉強になったじゃないか。人間、やっぱり虚勢は張らず、身の丈に合った生き方をするっていうのが一番いいんだ。来世ではこんなバカはやらかさないことを祈っているよ」

 

 こんなの身の丈に合っていないっていうのは私が一番知っている。

 だけど、やらなきゃダメだったんだ。私がやらないと、誰がやる。

 ここで、ルーミアちゃんも咲夜さんも失うわけにはいかなかった。ここで私が残って私だけが死ぬ、それが一番ベストだったんだ。

 

 どうせ死ぬなら、最後は格好つけて死のう。

 

「あなたこそ調子に乗ってるんじゃないの? 身の丈に合わないことをすると死ぬ? それはそのままあなたに返すよ。あなたは間違いなく、あたしの仲間たちが殺すよ」

「へ、へぇ……それが、君の遺言っていうことでいいんだね」

 

 額にしわを寄せてぴくぴくとさせているところを見ると、今の発言が相当効いたらしい。

 

「そんなに死にたいなら、今すぐ殺してあげるよ!」

 

 私の目の前に現れる大量のドラゴン頭。

 あぁ、私は今からこの大量のドラゴン頭にぐちゃぐちゃにかみ殺されるんだろうな。それを想像すると恐ろしくなるが、この道を選んだのは私。

 この世界で生きているんだから、こうなる可能性はいつだって秘めていた。

 

 それが今日だった、たったそれだけのことだ。

 

(さようなら、お兄ちゃん、みんな)

 

 心の中で別れを告げたその時だった。

 私にドラゴン頭が食らいついてくる、その寸前に私の下に穴が出現し、私の身体は重力に従って穴の中に落下してしまった。

 それによって私はドラゴン頭に食らわれずに済んだ。

 

 その穴が、このスキマだった。

 どうやら間一髪のところ、私を見つけて紫さんが助けてくれたのだとか。紫さんに助けてもらうことが出来なければ、私は今頃あのドラゴン頭に食らいつくされていたことだろう。

 

 だから、紫さんに助けてもらったこの命、全力で龍撃破のために使うよ。

 

 私はスキマの出口から一歩踏み出す。

 するとそこは機械が大量にある、まるでにとりさんの部屋みたいな空間が広がっていた。

 そして、目の前に存在しているこの機械が紫さんが言うにはマイクという代物らしい。これの電源を入れて、これに喋りかければ選んだ場所へ声を届けることが出来る。

 この街はすごい機械が沢山あるんだね。

 

 さて、この街は今、混乱に陥っている。

 この状況を打破することが出来るのは私しかいない。なら、やるしかないよね。喉が裂けてもいい、だから今この瞬間に全力を出す。

 

 私が生物相手に命令する、あれに関しては樹海の応用みたいなものだ。だから、私が樹海でこのマイクに能力を付与したら、私の能力が宿った声を街中に届けることが出来るはず。

 だから、私はこの街全域を選択し、そしてマイクに樹海を使用した。

 

「いくよ、《カウンセリング》」

 

 一番最初に咲夜さんたちに使った咲夜さんたちの警戒を解いたこの力。

 私の声を聞いた人の心はリラックスして冷静になることが出来る。おまけに私に対する警戒心を薄くすることが出来るけど、今はその効果はどうでもいい。

 

 息を大きく吸い込み、そしてバクバクと跳ねる心臓を押さえこむように胸に手を当てて、そして声を出した。

 

「あー、あー、マイクテスト、マイクテスト。ねぇ、これってちゃんと街中に聞こえてるのかな? 答えが返ってこないからわからないや。だから、勝手に喋ることにするね」

 

 誰に答えを求めているわけでもなく、ただマイクに向かって喋る。

 電源は入っている、選択地域も全域になっている。成功しているなら、街中に私の声は届いているはずだ。

 そして私は紫さん言われた通り、ある程度の時間を喋ることになっている。

 

 私は声を相手に届ければと退けるほど相手の心を落ち着かせることが出来るから、出来るだけ長く話す。

 

「みんな~やっほー、みんなのアイドル、銀河天音ちゃんでぇぇぇす♡」

 

 ここからが正念場だ。




 はい!第281話終了

 次回、個人的にはめちゃくちゃ好きな感じにかけました。

 ついに反撃が始まります。

 それでは!

 さようなら
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