【3章投稿中】東方妖滅録   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 黒葉と霊夢は共闘してゲンに立ち向かう。

 だが、ゲンの実力は想像以上のもので霊夢はぶっ飛ばされ、黒葉は大ピンチに陥る。

 その時、1人の女性が復活を遂げ、黒葉を助ける。

 今、炎タッグと炎の戦いが始まる。



 それではどうぞ!


第29話 逃げるわけにはいかない

side黒葉

 

 俺は吹雪を構えて走り出す。不死身の女性は周囲に弾幕を張り巡らせた。

 ゲンはそんな俺たちをみて腕に炎を纏わせる。

 俺も俺で刀に炎を纏わせて霊力を流し込む。

 

 だが、やはり俺は霊力を操るのが苦手なのですぐに霊力が大気に散ってしまう。

 どうやら今の俺の力では一瞬しか霊力を流すことはできないらしい。

 となると、ここぞという一瞬に流すしかないわけか。

 

「俺に近づけるかな? 小僧」

 

 するとゲンは掌から連続で俺目がけて火球を飛ばしてきた。

 俺はそれを回避したり斬り飛ばしたりしてなんとかゲンに近づいていく。

 

「今度はこっちだ!」

「くっ!」

 

 すると今度は一気に俺との距離を詰めてきて、燃え盛るその腕で俺に殴りかかってくる。

 その腕を俺は斬り飛ばしてなんとか防ぐものの、すぐに炎が形を作って腕が再生し、俺に拳が降りかかってくる。

 

 まずい。

 俺は殴り飛ばされることを覚悟して防御の態勢に入るものの、拳に俺が殴り飛ばされることはなかった。

 

「ぐあぁぁぁぁっ!」

 

 横から飛んできた弾幕によってゲンはぶっ飛ばされ、近くの家屋に衝突する。

 かなりの威力だったようで、炎によって脆くなった壁が崩壊するほどの威力で衝突したようだ。

 

「くそ、てめぇ……」

「少年、油断は大敵だ。やつは炎を操れる。そしてその体も炎でできている。一回斬り飛ばしたくらいじゃダメだ。ぶっ飛ばさないとな」

「なるほど」

 

 今の弾幕は不死身の女性が放ってくれたものらしい。

 ゲンは立ち上がって女性を睨みつけるが、女性は表情一つ変えずにゲンを見つめている。

 その目は絶対に逃さないという強い意志を感じた。どうやら大切なこの場所を破壊されてこの女性も平静を装ってはいるが、相当キレているらしい。

 

「⦅爆炎波⦆!」

 

 その瞬間、ゲンの掌から炎がものすごい勢いで噴出した。

 俺と女性は避けたものの、背後の家屋が丸々消し飛ばされたところを見るとアレに当たったら終わりのようだ。

 

「なんて技を使いやがる」

 

 俺たち2人は警戒して一歩、二歩とゆっくりと後ずさる。

 どうしたものか。

 

「……なぁ、少年」

「なんですか?」

「私があいつを引きつける。君はあそこにいる子を連れて逃げろ」

「え?」

「安心しろ。私は不死身だ」

 

 それって自分が囮になるからその間に俺たちをにがそうとしているのか?

 俺が弱いから。

 俺が足手まといだから。

 悔しい。俺には誰1人として守る力はない。

 あの時だって俺が弱いばかりに姉ちゃんを死なせてしまった。

 

 俺は姉貴や師匠に鍛えられてあれから強くなった気になっていた。だけど、本当は全然強くはなっていなかった。

 吸血鬼としての種族の強さに甘えていただけであって、この強さが全く生かされない戦いになると弱い。

 

「黒葉……」

「ルーミア」

 

 気がつけばルーミアが隣へとやってきていた。

 そして俺の袖を引っ張っていることから俺に逃げようと促しているように見える。

 

 本当ならここで不死身の女性やルーミアのいう通りに逃げる方が賢明なのだろう。

 だが、俺は決して足を後方へと向けるつもりはなかった。

 

「ルーミア、逃げるならお前1人で逃げてくれ」

「え?」

「俺はこいつを倒すためにずっと修行をしてきた。そしてここで会ってしまったんだ。俺はこの人里が好きだ。大切な場所だ。そんな場所を見捨てて背を向けることなんて出来ねぇよ」

 

 俺は再度ゲンへと目を向けた。

 

「見事だ。そんなお前を評価し、望み通りにお前に死をプレゼントしてやろう」

 

 すると今度は拳に炎を纏わせるゲン。

 俺は吹雪を構えて走り出した。

 

「黒葉!」

「少年!」

 

 背後から静止の声が聞こえてくるものの、俺は止まることはない。

 炎を刀に纏わせ、ゲンに真っ直ぐと走っていく。

 

「業火⦅大地の崩壊⦆」

 

 するとゲンは燃え盛る拳を地面に叩き込んだかと思ったその瞬間、地面から炎の柱が上がった。

 その炎の柱を回避するものの、あちこちから次々と炎の柱が出現する。

 俺はなんとか回避しながらゲンへと向かっていくが、炎の柱によってなかなか近づくことができない。

 

 するとゲンはもう片方の拳も地面へと叩きつけた。

 その瞬間、地面に大きな亀裂が走り、その隙間から赤い光が漏れ始めた。

 

 これはまずい。

 

 かなり大規模な攻撃が来る。

 この攻撃を避ける手段を俺は持ち合わせていない。

 万事休すか? そう思った瞬間だった。

 地面に結界が張り巡らされて、来るはずだったものすごく太い炎の柱は出てくることはなかった。全て結界によって抑え込まれている。

 

「な、なに⁉︎」

 

 さすがにこれにはゲンも驚いた様子だ。

 この結界の力はもしかして――

 

「間に合ってよかった……」

 

 上から声が聞こえてくる。

 この声にものすごく安心する。

 

「く、お前はさっきぶっ飛ばしただろ」

「博麗の巫女を舐めないことね」

 

 地面に降り立つ1人の人物。

 その人物は博麗様だった。

 どうやら博麗様が結界を張って炎を抑えてくれたようだ。

 

「妹紅、それに黒葉、ありがとう。もう絶対に油断なんてしないわ。早くあいつをぶっ飛ばして異変をすぐに解決してお茶飲んでダラダラしたいんだから」

「は、はぁ……」

 

 動機はアレだが、博麗様が加わったことで状況は一変した。

 博麗様が居れば百人力だ。

 必ず勝ってこの場所は守り抜いてみせる。これ以上この場所を荒らさせたりはしない。




 はい!第29話終了

 次回でゲンとの戦いに区切りがつきます。

 それでは!

 さようなら
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