いよいよ明日で今年は終わりですね。今年もいっぱい小説を投稿しました。
無意識の恋はもうすでに数年に渡って毎週投稿をしていますし、妖滅録も今年開始して毎週投稿をしています。
最近は忙しくてあまり溜め書きが作れないのでなかなか辛いところではありますね。
こんなところでそろそろあらすじに行きましょう。
それでは前回のあらすじ
ルーミアと会話をする黒葉。そこへパチュリーがやってきて傷の手当てをしてくれる。
黒葉はレミリアにお使いを頼まれて人里に行ったが、輸血パックなど販売されていなかったため、レミリアに制裁を加えるのだった。
それではどうぞ!
side黒葉
あれから数日が経った。
俺は寺子屋に通いながら修行をする日々を送っていた。
俺自身の希望であれから師匠と姉貴には修行を厳しくしてもらっている。
そしてなぜか修行の時になると必ずと言っていいほどルーミアが現れて俺の修行を見物していく。
あいつ、暇なのか?
そして今日も寺子屋に行く準備をしていると――
「黒葉!」
「うわぁっ!」
突如廊下を走っている音が聞こえた後、勢いよく扉が開け放たれる。
そこから部屋に入ってきたのはルーミアだった。
鞄を手にしており、見た感じではこれから寺子屋に行くようだが、寺子屋に行く前に俺のところに来たのは初めてだ。
それにしても……。
「き、き、きゃああああああ」
「叫びたいのは俺の方なんだけど!?」
俺の今の格好はパンツ一丁。逆ラッキースケベとでも言うべき状況だが、この状況で俺が叫ばれるっておかしくね? 普通俺が叫ぶ場面だと思うんだけど!?
その瞬間、パッとルーミアが目の前から消滅した。
能力的に恐らく師匠がルーミアをどこかへ持っていったんだろうけど、師匠の能力が未だにわからない。
「それにしても、なんのようなんだ?」
疑問を抱きながら寺子屋へと行く準備をして門に向かうとそこにルーミアが立っていた。
「何かようか?」
「あ、黒葉! そ、その……」
最近のルーミアは総じて様子が変だった。
俺の目の前だともじもじとしているし、目が合うと顔を赤くしてそっぽを向いてしまう。
そして今日のルーミアも俺を見つけるともじもじとして塩らしい態度をしてくる。
「えっと……一緒に寺子屋に行かない?」
「あぁ、いいけど……」
「やったのだー!」
どうやら俺と一緒に寺子屋に行くために待っていたらしい。そして俺が承諾すると飛び上がって喜ぶルーミア。
ぴょんぴょんとジャンプするルーミアはものすごく可愛い。
ルーミアと友達になれて本当によかったが、最近の態度が変なのがかなり気になる。
この前、聞いたのだがなんでもないと言ってはぐらかされたから恐らく俺には言いたくないのだろう。
「んじゃ、行くか」
「うん」
「いってらっしゃいませ」
「うん、いってくる」
俺とルーミアは門番の美鈴に挨拶をすると二人で並んで歩き始める。
紅魔館から人里に行くには森を通らなければ行けないが、かなり葉が生い茂っているせいかあまり日が差してこない。
おかげでこの森は昼間でも日傘を差さなくても歩くことができる。まぁ、かなり体力が少なくなってしまっているから疲れるのはあるんだけどな。
「ねぇ、黒葉」
「なんだ?」
「黒葉って妖怪嫌いなの?」
「ん? 急にどうしたんだ?」
「いや、ちょっとレミリアから聞いたのだ」
姉貴のやつ、余計なことを言ったようだな。
「お姉ちゃんを妖怪に殺されたって……」
「いや、姉ちゃんは実質俺が殺したようなものだからあれは俺の所為だ。そして姉ちゃんが死んでしまったのは俺が弱かったのが原因だ。そして俺たちの幸せを奪ったのは妖怪だ。だから俺は妖怪を恨んでるし、妖怪を根絶するために戦っている」
「じゃあ、黒葉は寺子屋にいるみんなも殺すの?」
「どうだろうな。今は殺す気はないとだけ言っておく」
「じゃ、じゃあ、みんなが黒葉にとって……敵になった場合は……」
「…………」
ルーミアのその問いに対しては何も返答しない。したくなかった。
俺は地味に今の生活が気に入っている。紅魔館では手伝いをして師匠とレミリアに修行をつけてもらって、寺子屋に通ってみんなと授業を受けて昼を一緒に食べる。
みんなが敵になることは考えたくなかった。だが、もし俺の邪魔をするとしたら、その時はみんなを……。
「…………えいっ!」
「え?」
突如ルーミアが意を決したかのような声を出すと俺の手を握ってきた。
俺はびっくりしてルーミアのことを見ると、ルーミアがニコニコと笑顔を浮かべて俺のことを見てきたので、まぁいいかと考えて俺も握り返す。
「あ……えへへ」
なんか最近変だ。ルーミアのことを見ているとドキドキしてくる。こんな事は初めてだな……。もしかしたら何かの病気かもしれない。
パチュリーは病気も治せるのかな? 一回聞いてみてもいいかもしれない。
穏やかな時が過ぎていく。
人里に着くと、もうすでにあの時の戦いなど無かったのではないかと思うほどに復興した人里が目に入る。
「おはようございます」
「おはようなのだー」
「うん、おはよ――あらあら、ふふふ」
慧音先生は俺たちの姿を見ると何やら微笑ましいものを見るような目で見てくる。
どうしたのか気になったが、すぐにどこかへ行ってしまったので、何があったのか聞く機会を失ってしまった。
ルーミアも不思議そうにしている。
一緒に教室に入っていくとクラスメイトたちが驚愕した表情で俺たちのことを見てきたため、俺たちは互いに頭に疑問符を浮かべる。
そこでミスティアが口を開いた。
「ねえ、二人って付き合ってるの?」
「は?」
とても目をキラキラさせて興味津々に聞いてくるが、俺たちにそんな事実はない。
ルーミアを見てみると顔を真っ赤にさせてフラフラしている。今にも気絶をしてしまいそうに見える。
「いや、そんな事実はないが」
「じゃあ、その手は何?」
「あ」
そう言われて気がついた。俺たちは未だに手を繋ぎっぱなしだった。
そこで慧音先生のあの態度の意味がわかった。どうやら俺たちが付き合っていると勘違いされたらしい。
俺たちは慌てて手を離したものの、その後も俺たちへの質問が絶えなかった。
はい!第33話終了
これにて今年最後の小説とさせていただきます。
これからは東方現代物語やこんな僕に彼女は必要なのだろうか?で特別編なんかが書ければいいと思っています。
まぁ、書ければという話ですが。
それでは!
さようなら