【3章投稿中】東方妖滅録   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 レミリアと修行をしながら話をする黒葉。

 そんなとき、レミリアから黒葉は死ぬ運命にあることを告げられる。

 果たして、この話の真相は一体?



 それではどうぞ!


第50話 不変の死の運命

side黒葉

 

「あははっ! 外の空気ってこんなにおいしいんだね黒葉!」

「まぁ、いいものではあるけど、あまりはしゃぎすぎると転ぶぞ」

「大丈夫大丈夫!」

 

 今、俺はフランドールと共に庭へと出て遊んでいた。

 突然フランドールが庭で一緒に遊びたいと言い出したことは少し驚きはしたが、引きこもっているころを少し知っている俺にとっては少しうれしく思う。

 それは姉である姉貴の方が強く思っているはずで、さっきからバルコニーの方からこっちを見てにこにこと笑みを浮かべていた。

 ちなみに、フランドールに遊びに誘われたと姉貴に相談すると即決で今日の修行は休みにすることが決定した。

 それには少し驚いたが、俺もフランドールと遊ぶのは嫌いではないし、むしろ楽しいと思うからこうして一緒に遊んでいるわけだが。

 

「むー、黒葉。フランちゃんの方が好きなの?」

「な、なんでそんなに怒ってるんだよルーミア」

 

 フランドールの様子を見ているとルーミアが頬を膨らませて少し怒っていた。その怒り顔は可愛いものではあるが、どうしてそんなに怒っているのかが全く分からないけど……。

 ルーミアとフランドールは仲良くなってよく遊ぶようになったから一緒にこうして遊んでいるのだが、どうにも俺がフランドールと話しているとルーミアの機嫌が悪くなって、ルーミアを離しているとフランドールの機嫌が悪くなる。

 そんな様子を見て姉貴が笑っているものだから、原因はわかっているんだろうけど、原因を聞いても教えてくれないのだ。

 

「それにしても、まさかまたフランが外で遊びたいって言いだすなんてね。まぁ、さすがにこの敷地内から出るのは私としても推奨しないけど」

「まぁ、確かに。あの能力は危険だからあの暴走を完全に制御できるようにならないと誰かに危害を加えるかもしれないからな」

 

 この前見たフランドールの暴走は完全に自分でも制御できていない様子で、あと少しで能力の暴走に意識が持って行かれそうになっていた。

 あれからフランドールが言うにはだいぶ力が安定しているらしい。今まであった有り余っていた余分な力が抜けて制御しやすくなったっていう感覚なんだとか。

 俺は力が有り余るっていう感覚になったことが無いからフランの言葉の意味があまり理解できないけど、そのおかげでフランドール自ら外に出たいと言い出してくれたということはいい変化があったということなので、あの事件は結果オーライというものなのだろう。

 

 後の問題はというと、この前姉貴に聞かされた俺が近いうちに死んでしまうということだ。

 姉貴が言うには姉貴は運命を操る程度の能力を持っているらしい。その能力で見ることができる運命は二種類あって、可変の運命と不変の運命というものらしい。

 可変の運命は姉貴が能力で自由自在に操れる運命で、本来だったらそのまま死ぬはずだった人を何らかの運命に書き換えて生きながらえるように変更したりできるらしい。まぁ、姉貴から聞いた話だけど。

 そしてもう一つの不変の運命というやつは絶対に変えることができない運命らしい。いや、正確には変えることも可能だけど、それを変えようとした瞬間にわかってしまうらしい。さらに残酷な運命が待っていることが……。

 変えたところでこの世界の運命の修正力によって結局何らかの要因で同じ結果になってしまうことが分かっているということなのだという。

 

 そして姉貴が俺に伝えて来た俺が近いうちに死んでしまうという運命は不変の運命というものに当たるらしい。

 つまり、その一回の死を回避したところで、すぐに俺が死ぬポイントがやってきて結局死んでしまうというものなのだとか。

 

 昔、姉貴は人間を助けようとしたことがあるらしい。

 その人物の運命は死が定められており、不変の運命というやつだったのだという。

 だが、姉貴はその運命に逆らってその死を回避できるようにしたのだという。まぁ、運命だといってもその運命の内容と結果を知っている姉貴だったらその運命を回避するのは容易だっただろう。問題はそのあとだ。

 その人物はそのあとすぐにもっと残酷な死に方をしたのだという。一回目で死んでしまっていればもっと楽に死ねたかもしれないのに。そう考えて姉貴はその人物を助けようとしたことを後悔しているのだという。

 だからもう不変の運命には手を出さないと決めているのだとか。

 

 俺に俺の死の原因や時期を教えないのはこのためだ。おそらく俺は自分が死ぬ時期と原因を知ってしまったら確実にそれを回避しようと躍起になってしまう。

 だが、回避しようとすると俺がさらに残酷な死に方をするから姉貴なりのやさしさで教えないという選択肢を取っているのだ。

 俺としては死のうが死ぬまいがどうでもいいが、一つ思うこととしては今のこの光景を手放したくないということだ。

 やっとフランドールが外に出てくれる状況になって、そしてルーミアとも打ち解けることができてこれ以上ないくらいに幸せな状態だ。ここに姉ちゃんがいてくれたら言うこと無かったんだけどな。

 

 しかし、一つ思うことは本当に死の運命を回避する術は何一つとしてないのだろうか。今まで本当に不変の運命を覆した人はいないのだろうか。

 姉貴は回避できないと例えたが、要は回避できるけど、回避しても同じ運命を辿ってしまうということだから、回避する術はあるんじゃないか?

 

「黒葉、難しい表情だけど、どうしたの?」

「いや、何でもない」

 

 ルーミアが心配して声をかけてくれたが、俺は首を振って何もないと答えた。

 こんなこと、ルーミアに相談しても余計な心配をかけてしまうだけだ。それに、これを離してしまうとルーミアまでも危険な目に遭わせてしまうかもしれない。

 俺一人で死ぬのはいいが、ルーミアまでもが巻き添えになるのは我慢できない。

 

 まぁ、今はあまり心配かけないようにふるまおう。そう思って俺も玄関を飛び出して庭に駆け出したのだが、その瞬間、直感的に嫌な感じがした。

 そして俺は咄嗟にその場から飛び退くと、地面からごうごうと燃え盛る火柱が上がり、周囲に身を焼きそうなほどの熱風が吹き荒れた。

 当然、そんな熱量にさらされてしまったら庭に咲いていた花なんかも焼けてしまい、粉々になって飛んでいく。

 

 まずい。これは非常にまずい!

 

「な、なにがあったんですか––っ!」

 

 そこで美鈴が目を覚ましたのか、門からこっちをのぞき込んできて、驚愕のあまり、目を見開いて固まってしまった。

 姉貴はこの展開を知っていたのか、特に驚くことはなく、臨戦態勢に入っており、いつの間にか隣に師匠が出現し、ナイフを構えていた。おそらく姉貴から聞いていて知っていたのだろう。

 そしてルーミアも前、同じようなことがあったから一瞬驚いたような表情になったが、すぐに状況を理解してルーミアも臨戦態勢に入った。

 フランドールは遊んでいたところで突然至近距離で火柱が上がったことによって驚きのあまり、しりもちをついてしまっていた。

 

 今、この場でこの状況を理解できていないのは美鈴とフランドールの二人のみ。

 

 そして俺はルーミアとは別の事も理解していた。

 おそらく俺が死ぬタイミングというのは今、この瞬間だ。

 

「見つけたぞぉ……小僧! よくも前はコケにしてくれたな!」

「……ゲンっ!」

 

 目の前の炎の中から現れた男、それは俺が最も殺したいと思っている相手、ゲン。

 俺の因縁の相手だった。




 はい!第50話終了

 ついにゲンが現れました。今回は人里ではなく、紅魔館での戦いです。

 実に20話振りですね。

 黒葉はここで自分が死ぬ運命にあるということを直感的に理解したようです。そしてそれをレミリアは諦めている様子です。
 しかし、黒葉目線ではそんな風には見えていなかったと思いますが、レミリアは黒葉のことを本当の家族同然で大事にしています。そんな黒葉が目の前で死にそうになっているというのに何もしないなんて、出来るのでしょうか?

 そして黒葉が死んだらルーミアとフランがどんな反応をするか想像したら中々に辛いものもありますよね。

 果たして黒葉は死の運命を超えることができるのでしょうか?

 そしてこの戦いを最後にこの長かった第一章が終了します。

 それとパチュリーは忘れているわけではありませんのでご安心ください。大図書館にいるのでこの場に間に合っていないというだけですね。

 あ、良ければ感想と評価よろしくお願いします(切実に)

 それでは!

 さようなら
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