【3章投稿中】東方妖滅録   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 白熱する紅魔館組対ゲンの戦い。

 なぜか日光に当たっても焼けない黒葉と次々と攻撃を繰り出すゲンの本体の戦い。

 確かに黒葉は戦いの中で強くなって行ってはいるが、常に黒葉の上をいくゲンに黒葉はなんども追い詰められてしまう。

 そしてついにゲンが炎魔人《イフリート》を発動し、本気モードとなった。
 だが、黒葉も対抗し、なんとフランの能力を発動させて見せた。

 この戦いではもう助けは望むことができない。黒葉一人の力でなんとかするしかないのだ。

 さぁ、ゲン戦ついにラストバトル開幕!



 それではどうぞ!


第57話 炎を超えた炎

side黒葉

 

「その程度の力で俺を倒すことができると思うな!」

「くっ!」

 

 ゲンが巨大な拳を振り下ろして来たので、対抗として刀を構えて受け止めたが、その力は俺よりも強く、俺は弾き飛ばされてしまう。

 だが、俺はくるっと一回転して綺麗に着地する事によってダメージを軽減した。

 

 そしてその体勢のまま刀に霊力を流し込み、溜まりに溜まったその瞬間に一気に横薙ぎに霊力斬を放った。

 

「ふん、こんなもの!」

 

 しかし、俺の霊力斬はゲンの腕によって振り払われてしまった。

 あれは炎の鎧を見に纏っているようなものだ。生半可な攻撃では奴の炎の鎧を斬ることはできない。

 

 その間にも次々と炎の球を俺に飛ばしてくるため、俺は走って避けながらゲンにどうやって攻撃するかを考える。

 

 その時、俺に的確に炎の球が飛んで来た。

 このままじゃ直撃すると判断して刀で炎の球を斬るものの、一瞬立ち止まった事によって次々と俺のところに炎の球が飛んで来て動けなくなる。

 その中でさらに俺に向かっても炎の球が飛んでくるため、俺は次々に刀を振って防御するものの、その数は多く、捌き切れないものが徐々に俺の体に被弾し、俺の体を焼いて行く。

 

「なら!」

 

 俺は刀を鞘にしまうと、飛んでくる炎の球を全て右手のみで全て受け止め、炎を吸収し、手のひらで炎の球を作り出して吸収したエネルギーをその炎の球を強化するために全て使用する。

 

「何!?」

「どうだ? 霊力の使い方、少しは上手くなっただろ? ダイナミックフレイム!」

 

 俺は炎の力を吸収し、俺の体よりも巨大化した炎の球を思い切ってゲンへと投げつけた。

 その炎の球は大きく、ゲンも回避し斬ることができずに両手で受け止めて見せた。

 俺が大量の炎を一度に吸収しきることができないようにゲンもこの質量の炎を一度に吸収しきることが出来ずに両手で受け止めた。

 

「グォォォォォ!」

 

 動けなくなっている今のうちに俺は刀に霊力を込めてゲンとの距離をつめた。

 ゲンは炎が邪魔になって俺が動いている事に気がついていないようだし、その巨体が災いをして足元にいる俺のことが見えていないようだ。

 

 もっともっと、力を高めてゲンを斬る!

 

「だぁっ!」

「グアアァァァ!」

 

 俺は刀に霊力を纏わせて回転斬りをし、ゲンの両足を斬る。すると、ゲンは体勢を崩し、炎の球を上空へ投げ飛ばした。

 だが、ゲンは倒れることはなく、そのまま地面にいる俺に拳を振り下ろして来た。

 流石に突然のことすぎて回避準備が整っていなく、そのままその拳が俺の上に降って来た。

 それをなんとか霊力を纏わせた刀で受け止めたものの、その重さによって俺は押しつぶされてしまった。

 

 その鎧は炎のため、俺は拳の中にめり込んで、体を焼かれる。

 なんとか必死に周囲の炎を吸収しまくるが、吸収しきれずに炎の海に溺れてしまう。

 周囲が炎に囲まれているため、ここには酸素が届かない。酸欠になって頭が痛くなってクラクラしてくる。

 熱さと酸欠でどんどんと意識が朦朧としてきて目の前が暗くなる。

 

 だけど、まだ負けるわけにはいかない!

 

 普通はこの中から脱出しようと足掻くだろう。しかし、それでは焼死するか一酸化炭素中毒で死に至る。

 それじゃダメだ。死ぬにしても一矢報いてからだ。

 俺はどうせ脱出できないならとさらに炎の中を突き進んだ。

 

 この中のどこかにゲンはいる。そしてそれは霊力を探ればどこにいるかがわかる。

 確かにこの炎は全てゲンの霊力によって作られているため、どこからでもゲンの霊力を感じるし、みんなと戦っているゲンからも霊力を感じる。

 だけど、一つだけ強い霊力を感じる。つまり、ここに––

 

「ゲンが居る!」

「なにぃぃぃ!?」

 

 俺は霊力を纏わせた刀をゲンへと振り下ろした。するとゲンは咄嗟に霊力を腕に纏わせて防御したものの、咄嗟のことだったため、完全には腕を防御しきることはできなかったようで、俺の刀がゲンの右腕を斬り飛ばした。

 その直後、ゲンは残った左腕で俺のことを殴り飛ばしたため、俺は外へとはじき出された。

 

 服が依然として燃えて居るが、すぐにその炎を吸収して鎮火させる。

 

「っ、はぁ、はぁ、ぐ、はぁ、はぁ」

 

 俺はやっと取り込めるようになった酸素を存分に肺に送り込んでやる。

 本当に窒息死するところだった。

 いまだに頭がガンガンするし、肺も痛いし、心臓はばくばくするし、今のはかなりのダメージとなってしまった。

 

 だけど、ゲンの腕を斬りとばすことが出来た。

 本体の腕がなくなった事によって炎の鎧の右腕も消滅したようだ。

 

「へへ、あの時のお返し、だよ」

「ち、テメェまだ根に持ってんのか」

「俺は受けた借りは返すようにって姉ちゃんに教えられて来たからな。だから、その借りを返すために俺はお前を倒してみせる。紅魔館の誰も死なせない」

「たとえ、お前が死ぬ事になろうともか?」

「どう思う?」

「なら、テメェの死は無駄死にだな! お前の力では俺を倒すことはできない。フレアメテオ!」

「っ!」

 

 その瞬間、辺りが真っ暗になってしまった。まるで影に覆われて居るかのようだ。

 何が上にあるのかを確かめるために上空を見上げると、俺たちはみんな目を見開いて驚愕した。

 なんと、そこには俺の炎の玉よりもさらに大きい、ゲンの体の十倍ほどもありそうなほどの巨大な炎の球が浮いていた。まるで超巨大な隕石のようだ。

 

「何よ、あれ」

「えぇぇぇぇぇぇっ」

「あれは非常にまずいわね」

「お、お姉様助けて!」

「あ、あんなのに当たったらみんな、死んでしまうよ!」

 

 まずい。

 あれは優に紅魔館をぺちゃんこにしてしまえるほどの大きさだ。しかも、姉貴が今動けない状況。あの炎の球から逃れるすべは今の俺たちは持ち合わせていない。

 幸いなのはみんなの相手をしていたゲンの複製体の霊力も使ったのか、本体以外のゲンは全て消失したことだ。

 それでもあまり状況は変わらないのだが……。

 

「これを俺に使わせるとはな」

 

 これは俺が死を回避してしまった事によってみんなを巻き込んでしまったという事なのか?

 もしそうなのだとしたら、俺のせいだ。

 あいつの目的は最初から俺だけだった。だから俺が素直に死んでおけばみんなも殺されてしまうようなことはなかった。

 

 俺の責任なんだ。俺がなんとかしないと!

 

「さぁ、死んでしまえ!」

 

 ついにその巨大な炎の球を俺たちめがけて落としてくるゲン。

 このままだったら確実に俺たちに直撃し、俺たちは死んでしまう。ならば、俺はみんなへの直撃を防ぐために、あの炎の球を––斬る!

 

「黒葉!」

 

 師匠が俺の様子に気がついたようで、止めようと手を伸ばしてくるが、それよりも前にダンッと音を立ててジャンプした。

 これが直撃しても斬るのを失敗しても死ぬんだ。どうせ死ぬならば、挑戦して俺は死にたい。

 

 俺は今までずっと守られてきてばかりだった。

 だから今度は俺がみんなを守ってみせる。

 

 奴が全てを燃やし尽くす炎なら、その炎を超える炎に俺がなってやる!

 俺が目指すのは太陽の炎だ!

 

日輪一閃(プロミネンス)!」

 

 俺は空中で居合を構え、体に炎を纏わせて居合一閃をし、炎の球を一瞬にして一刀両断して見せた。

 その炎の球は一刀両断された事によって軌道がずれて横の方に落ちていく。

 俺の炎がゲンの炎を斬ったのだ。

 

 そしてそのまま俺の体はゲンへ向かって落ちていく。

 

「そ、その力はなんなんだ!」

「猛暑《炎天下》」

 

 そのまま俺は落下のエネルギーを利用して刀を振り下ろした。

 

「ぐああああああああ」

 

 ついに俺の刀はゲンの鎧を一刀両断し、その全体が俺の炎に包まれて、炎使いのゲンが炎によって焼かれ始めた。

 

「て、テメェ」

「お前は炎使いだもんな、炎に焼かれたことってないだろ。初めての炎、じっくり味わえよ」

 

 そしてそのダメージについに耐えきれなくなったのか、ゲンは炎の鎧を解除し、地面に落ちてきた。

 なんとかゲンは肉体を覆う炎を吸収できたようだけど、先ほど炎の拳に包まれた俺のように満身創痍のようだった。




 はい!第57話終了

 ついに黒葉がゲンに致命的なダメージを与えました。

 何度絶望しそうな攻撃を受けても諦めずに立ち向かう黒葉、かっこいいですよね。

 次回でようやくゲン戦完結です。

 それでは!

 さようなら
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