続・ウマ娘日記 ―日本トレセン学園編― version 1.0 作:fire-cat
2022/02/02 アッチを作成中に爆弾思いついて投げ込み。
1月3日(月)
今日はお兄ちゃんと一緒に少し遠出して来ちゃった。
8日に中山新春ジャンプステークスもあるし、練習代わりにお兄ちゃんを背負って日の出前の高尾山に山登りして薬王院の特別開帳大護摩供を受けてきたんだ。
初めの頃は威勢良かったのにお兄ちゃんってばいつの間にか背負ってる私の背中でウトウトするんだもんなぁ。涎垂らされないか心配しちゃったよ。おまけに背中からズリ落ちそうになるたびにハッと起きて慌ててしがみつき直すもんだから前に回してた腕が際どいとこ触って来るし。まったく、ゴルシ様やクリークさん、ダイヤちゃん達にやったら強制わいせつ罪になっちゃうよ! 私? ……しっかり触られるほどのモノないモン、しくしく。
体勢整えるのに一旦立ち止まって背負い直したり、結構大変だったんだから。途中でゴルシ様に出会わなかったらどうなってたことやら。
ゴルシ様に出会って事情を説明したら「なんか大変そうだなぁ。どっちがいい?」って背負子とズタ袋渡されて、「アタシはこっちがお勧めだけど」ってズタ袋勧められたんだけど……ズタ袋にも未練がすっごくあったんだけど、袋に入れようとするとお兄ちゃんが思いっきり暴れるんだもん。泣く泣く背負子にしましたとも。
お兄ちゃんのダダに付き合うと朝一番の大護摩の時間に遅れそうだったし、機嫌損ねちゃうと22日のエンデュランスに参加できなくなっちゃうかもしれなかったし。
ゴルシ様も大護摩に誘ったんだけど、今日は他に行くところがあるんだって。
帰ってきて東海道駅伝中継観たら、やっぱり七里の渡しで抜かされてたぁ。ゴールの三条大橋までで何とか7位まで盛り返してたけどそこまでだった。残念。
1月4日(火)
今日は飛び切りの凶報が届いたんだ……。
あの人が、結婚しちゃった。それも一度に奥さんが7人もできたから私の入り込む余地完全になくなっちゃった……。
奥さんはあの人の有力なパトロンのお嬢さんとあの人が今年持ったチームのウマ娘だって。
他にもいろいろ書いてあったけど、アレも始まったし、もう読む気にもなれないや。
なんでだよ~!! 私のことお嫁さんにしてくれるって、私を抱いたあの時言ってくれたじゃないか! 2年位ならリリーが来るのを向こうで待ってるってさ。
私の想いと純潔返せ! ばかぁ!! 祝ってなんかやらないもん、むしろ呪ってやるもん
1月5日(水)
今日はパープルハートちゃん達が遊びに来て、後から来た雪菜ちゃんと福笑いをしようって事になったんだけど、そんな気分になれないんだよね。
パープルハートちゃん達も何か察してくれたようで、そのまま帰っちゃた。
ごめんね。
1月6日(木)
何時までもベットでふさぎ込んでられないし、気分転換にって事で明日は七草だから七草粥作るのに七草摘んだんだけどちょっと足りないものがあったんだよね。
商店街に行ったら手巻きロールケーキの日ってのぼりが。ケーキ屋さんいつもの通りイベントで新作のロールケーキ出してたんだけど……今回はハズレ、だね。なんだよ、七草を練りこんだ七草ロールケーキって。でも、なんかそのシュールさが、なんだかおかしくて少しだけ気が晴れたよ。それにしても、おっちゃん、ツカレちゃったのかな? 少し休んだ方が良いよ、店は奥さんと娘さんに任せてさ。
去年はお兄ちゃんと一緒に七草囃子を歌いながら七草粥の下準備したんだけど、今年はお兄ちゃんが作ってくれたんだ。こんな気分で無病息災を神様にお願いする七草ばやしなんて唱えられないモン。
あの手紙、お兄ちゃんにも見せたんだけど、お兄ちゃんが読んでクシャって握りつぶしたんだよね。なんか、ぶつぶつ言ってたけどよく聞き取れなかったよ。
握りつぶした手紙を破こうとしたところで私宛だったの思い出したみたい。慌てて、ごめんってしわ伸ばして返してくれたんだけど、部屋に戻ってから捨てちゃった。
もういいもん……。
1月7日(金)
今日は七草。七草粥を食べたら久しぶりに学園に行ったんだけど今日は集会だけなんだよね。あんな事があって全然集中できないから授業が無いのはありがたかったよ。
明日はいよいよ本番でダイヤちゃんとウィニングライブのセンターを約束したんだけど……。こんな調子じゃ難しいや。
1月8日(土)
今日は中山新春ジャンプステークスだった。
ダイヤちゃんと幼馴染のキタちゃんが応援にきてくれてたから何とか勝ちたかったけど、過去最悪の八着だった。
ダイヤちゃんと約束したセンターはおろか入着すらダメだったし、今年は幸先悪い出だしだよ。
1月9日(日)
あの人にこっぴどく振られたショックと中山で大惨敗した所為で落ち込んでたら、商店街でダイヤちゃんにバッタリ。何だか気まずくなってダイヤちゃんに応援に来てもらったけど一着とれなくてごめんねって謝ったんだ。
そしたらダイヤちゃん急にぎゅって抱きしめてくるんだもん。びっくりだよ。おまけによしよしってされちゃって、何かあったんですよねって。
……それにしても、ダイヤちゃんの胸って魔性の胸だよね。あの胸に包まれたら、なんだか甘えたくなっちゃって。年下のダイヤちゃんにすがってわんわん泣いて、愚痴とかいろんなもの吐き出しちゃった……。涙と鼻水とよだれでダイヤちゃんの服を汚しちゃったよ。クリーニング代出そうとしたんだけど、この程度は汚れのうちに入りませんよってさ。
二人で家に帰ったら、お兄ちゃんがビール飲んでのんびりしてたんだけど、それを見て、「リリーさんがこんな状態なのにトレーナーさんは何やってるんですか、それでも! ――なんですか!」ってダイヤちゃんがすっごく怒っちゃって大変だったんだよね。まさか落ち込んでた私が仲裁することになるなんて思わなかったよ。ダイヤちゃんひょっとしてそれ狙った……のかな?
……何だかダイヤちゃんには気を使わせてばかりだなぁ。今度も慰められちゃった。いつかダイヤちゃんにも恩返ししないとね……。