頑張れ、グルーヴ!負けるなブライアン!
そんな話
トレセン学園での生活にも慣れてきたタキオン。タキオンとの二人暮らしにも慣れてきた彼氏
既に季節は移り変わり、みんな大好きゴールデンウィークに近づいて来た
「と言うわけで、何処かへ出かけると言うのはどうだい?」
「無理」
「即答!?
いやいや、待ってくれ。少しは考える余地はないのかい?」
「ない」
「また、即答?!
お金が足りないとか?」
「仕送りと俺のバイト代
それと秋川、メジロ両家からの寄付金
さて、手をつけるか?」
「うん、儚い夢だったね」
旅行を提案してくるタキオンも理解したのだろう
現状の俺たちはただの客引きパンダに過ぎない
生活基盤一つ無い俺たちが旅行など許されるはずもなし
「人の夢は儚い。そういうこった」
「はぁ、確かにねぇ」
タキオンの耳と尻尾が力なく垂れ下がる
んな顔するなって、俺だってタキオンと何処かに行きたいよ
「とりあえず、飯だ
今日はハンバーグだぞ?」
「おお!花丸ハンバーグだろうね?」
「はいはい」
花丸ハンバーグとはハンバーグの上に目玉焼きを乗せるだけのシンプルなものだ
個人的にはトーストに目玉焼きのせて、ラ〇〇タみたいにして食べたいのだがなぁ
とはいえ、タキオンのあの喜びようを見たら、俺も合わせた方がいいだろうな
内心ため息をついているが、それでも口角が上がるのを自覚していた
「はぁ、ダンスですか?」
「肯定っ!来年よりウマ娘達によるレースを行なうのは知っての通り。だが、それのみではインパクトが弱いと言う事でな」
此処はトレセン学園理事長室
生徒会長のシンボリルドルフと理事長の秋川やよいが話をしていた
「理屈は分かります
しかし、それなら専門家の方が宜しいと考えますが?」
「無論っ!
実はなぁ、今年の夏にトレセン学園内で行事をして欲しいとの要請があって」
理事長もお疲れ気味であった
「それとダンスが、どう関係するのですか?」
「要請っ!シンデレラストーリーの2人を是非見たいとの事で
それも踊りを見たいと」
シンボリルドルフは顔を顰めた
「お気持ちは分からなくはありません
しかし、タキオンだけならいざ知らず、彼は名目上部外者では?」
「分かってはいるのだがなぁ。どうにも一定以上の年齢にあるウマ娘達からの突き上げが」
いつもの喋り方すら出来ないほどに消耗していた
「・・・・・分かりました。確約は出来かねますが、可能な限り努力してみます」
「すまん」
「つまり奴を見世物にするということか」
「ブライアン!その言い方は無いだろう」
「いや、グルーヴ。ブライアンの言う通りだ
どれだけ言葉を取り繕うとも、タキオンと彼を私達は見世物にしようとしている」
理事長室でのやり取りを聞いたブライアンは不愉快そうに吐き捨て、グルーヴはそれに抗議する
「では、どうだと言うんだ?エアグルーヴ
奴に説明するとして、どう説明する?」
「そ、それは」
エアグルーヴも言葉を継げない
なんだかんだで会長を通して付き合いのあるタキオンの彼氏。初対面のイメージが未だに消えていないが、だからといって不真面目というわけでも無い
エアグルーヴが密かに育てている花壇の種を確保したのは彼なのだから
だからこそ、彼の嫌うことも分かっている
彼は何よりも『アグネスタキオンを傷つける事』を嫌うのだ
今回の件、言ってしまえばアグネスタキオンを見世物にする事と同義である
果たして受け入れてくれるか?
「仕方ない
私から連絡を入れよう」
「いいのか?」
「正直なところ、気は進まないさ
最悪、せっかく出来た友人を失うかもしれないな」
ブライアンの言葉に力無く答えるルドルフ
シンボリルドルフというウマ娘にとって、アグネスタキオンの彼氏というのは中々表現の難しい相手である
友人の彼氏?確かにタキオンの彼氏である以上、間違いではない
友人?当てはまる事も多いが、しっくりこない
恋人?まずあり得ない。彼には相思相愛のアグネスタキオンという相手がいる。ルドルフとしても、彼に異性という感情を抱いた事はない
あえて言うならば、理解者だろうか
シンボリルドルフの理想を偶々話したことがあったのだが、彼は「いいねぇ、そういう世の中なら俺もタキオンも楽に過ごせそうだ」と笑って賛成してくれた
嬉しかった。子供の戯言とも取れる理想を肯定してくれた事が
だからこそ、こんな事で彼との繋がりを断ちたくはない
しかし、シンボリルドルフはトレセン学園の生徒会長。誰よりも重い責任を持たなければならないのだ
震える手で、ボタンに
「会長。タキオンを通じて奴に連絡しました
多少、揉めそうですがどうにかする。とタキオンが」
エアグルーヴの言葉に
「あ、ああ。正直助かったよ、グルーヴ
ありがとう」
「アンタは1人で背負いすぎだ。私やグルーヴにもっと頼れ」
「ブライアンの言う通りです。もっと頼っていただけると嬉しいのですが」
シンボリルドルフは自分の椅子に体を預けた
あまりにもキツかった。
ルドルフは2人の気遣いに感謝していた
「夏にダンスねぇ」
「めんどいかい?」
「ぶっちゃけるとな」
タキオンは友人であるエアグルーヴからのメールの真意を間違う事なく理解していた
なるほど、ルドルフ君では辛すぎた、か
アグネスタキオンとて伊達に彼の幼馴染と恋人をやっていない
そして、小さい時の経験から周りの者達の感情を読み取る能力にも長けていた
もっとも、それをうまく活用できない事が多いのであるが
間違いなくルドルフ君は彼にかなりの信頼を寄せている
そして、ルドルフ君は今までの人生の中で彼の様な人物に出会った事がない。そう自身で言っていた
つまり、ルドルフ君にとって、彼に嫌われた場合の対処法は分からないのだろう
彼女には一種のカリスマ性がある。彼女に対して大なり小なり敬意を抱く者は多いだろう
それ故に彼女に気安く接してくれる相手はいなかったのではないだろうか?
まして、異性ともなれば尚更
だからこそ、彼女は恐怖したのだろうとタキオンは予想する
『未知』とは恐ろしいものだ
『失敗』も恐ろしい
だが、後者は対処法さえ間違えなければ問題ない。そう『知って』いれば
この2つが合わさると難易度はとてつもなく上がる
知らないのに失敗も出来ないのだ
そして、今回の場合は更に難易度が高かっただろう
何せ『時間』がなかったのだから
知らなくても、調べれば良い
失敗するとしても、心構えさえしていれば良い
今回はそれを許されなかった
だから、恐怖したのだろう
とりあえず私の恋人を宥めようか
タキオンは彼の説得にかかることとした
翌日、トレセン学園の校庭に生徒会メンバーとタキオンに彼氏の姿があった
「足労かけてすまない」
「校庭にいる皇帝を肯定する」
「お前なぁ」
「き、貴様っ!」
「まさかの三連射とはねぇ」
「っ!!っっっっつ!」
「よし皇帝討ち取ったりー」
「お、おいグルーヴ?」
「だ、大丈夫ですっ!」
「グルーヴ君、ご愁傷様だ」
先制攻撃でシンボリルドルフを討ち取った彼だったが、エアグルーヴも様子がおかしい事に気がついた
タキオンは友人の冥福を祈った
エアグルーヴ
耳と尻尾にやや緊張
顔、赤いし、やや緊張
涙目に口元を隠している
彼はとてもよい笑顔をエアグルーヴに向けた
それこそ、エアグルーヴの見た表情の中では最高の笑顔だった
「さて、覚悟はいいかな?
エ ア グ ル ー ヴ?」
のちにナリタブライアンは語る
「あれは悪魔の笑みだな」と
「そこに木がある気がする」
「や、やめっ!」
「頑丈な艦上
蛙は帰る」
「っつ!!」
「ふ、勝利とは何と虚しいものだろうか?
なぁ、ブライアン君?」
「お前がそこまで生き生きするのを初めてみたな」
「やれやれ。彼と会う時には心の準備は必須だと伝えていただろう?」
「どうやら、グルーヴの奴は大丈夫と思っていた様だな
油断大敵だ」
「うし、帰るか!」
「待て、どうしてそうなる」
「え?説明役のルドルフとエアグルーヴはそこでダウンしてるけど?」
「む、それは、そうだが」
現在、シンボリルドルフならびエアグルーヴは戦闘不能となっております
復活予定時刻は不明となっております
「じゃ」
「どうなんだろうなぁ」
「いや、確かに、だが」
1人悩むナリタブライアンを残して彼とタキオンは帰っていった
後日、シンボリルドルフからアドレスを聞き出したエアグルーヴが彼の携帯に全五千文字にも及ぶ苦情のメールを送ったのだが、それは別の話
感想のかたの方がセンスあってワロリッシュ
そのセンスを下さいな?扇子あげるから
絡ませるウマ娘 part2
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ビワハヤヒデ
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ウイニングチケット
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ナリタタイシン
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オグリキャップ
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タマモクロス
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エアグルーヴ
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スーパークリーク
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その他