彼と彼女の歩く道   作:ノイフェル

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アンケートの結果を受けてとりあえず投げます

この時間軸の彼はシンボリルドルフよりもやや年上であることをご了承ください


 異伝 もしもルドルフと幼馴染だったら?

私はシンボリルドルフ

 

一応、今年から稼働するトレセン学園の初代生徒会長を拝命している

 

 

 

トレセン学園とはウマ娘の養成機関であり、今年の末よりトレーナーの育成機関としての役割を併せ持つ事になる

 

 

 

 

おい、会長

 

ブライアン!

 

 

 

む、どうした?

 

 

 

手が止まっているぞ?さっさと片付けんとまだまだ仕事はあるだろう

 

 

そうだな。すまない

 

 

 

新設される以上、当然ながら煩雑な仕事も増えるということになる

 

 

 

 

トレセン学園の生徒会は会長である私に副会長であるナリタブライアンに書記であるエアグルーヴ。そして

 

 

 

 

ちわー、三河屋ですー

追加の書類と昼餉お届けに参りやしたー

 

 

と1人の男性が部屋に入ってきた

 

 

 

 

 

おい、貴様。三河屋とは何だ?

 

 

そんなことはどうでもいいだろう、グルーヴ。それよりまた追加か?

 

 

すまないな。で?今日のお昼はなんだい?

 

 

 

三者三様のアクションで彼を迎える

態度こそふざけているが、彼は基本的に物事に手を抜かない性分だ。そこについては、この半月ほどで2人とも分かっている筈

 

 

現在トレセン学園は再来週に迫った稼働に向け、最後の追い込みとなっている

 

学生である私達が、その前に仕事をするのはどうかと思うが、これも後から苦労するか、先に苦労するかの問題だろう

 

稼働すれば様々な問題が噴出するだろう事は疑いのない事。

であればこそ、積極的に仕事を減らす他ない。これについては2人とも同意してくれているから助かっている

 

 

 

 

 

 

 

生徒会顧問の役職にある彼は私の幼馴染だ

トレセン学園に入学するにあたり、彼のご両親がわざわざ学園のオーナーである秋川家に交渉し、特例措置としてこの様な形になったのだ

 

とはいえ、彼は今年高校生となる私よりも三つほど年上であり、正式には『トレセン学園臨時講師』であったりするのだが

 

 

幼い頃より私の面倒を見てくれていた彼。そうであるからこそ、ウマ娘という存在の特異性をしっかり理解しており、今年の秋からトレーナー候補達が入学してくる際には其方の講師となる予定だ

 

 

 

彼自身はあまり乗り気でなかったみたいだが、彼の従姉妹にあたるウマ娘が彼の両親に必死に頼み込んだのと、私も自分の両親と共に頼み込んだのが功を奏したらしい

 

 

何せ私というお世辞にも賢くなかったウマ娘をしっかり育て上げた彼だ。実績は十分と言えるだろう

 

 

 

 

 

 

 

だが、この場合色々と私にとって不都合な事がある

 

 

 

彼にとって私という存在が唯一無二というわけでは決してないが、私にとっての彼は正しく唯一無二の存在なのだ

 

 

はっきり言ってしまうならば、ウマ娘の素晴らしい社会を目指すべきだと思っていても、私自身が幸せにならねばならないと自覚している

 

(シンボリルドルフ)にとっての幸せは日常の中にこそあり、それは何気ない日々。彼と過ごす日々なのだ

 

 

些か以上に目障りな彼の従姉妹(トウカイテイオー)がいるが、それはまだ許容しよう

 

だが、これから半年後には彼はトレーナー候補生と接する事になるだろう。ウマ娘ならどうとでも出来る。何せこれでも生徒会長なのだから

 

しかし、トレーナーやトレーナー候補生なら流石の私でも手が出せなくなる

 

 

今年の候補生の中には大卒の桐生院葵とやらがいるのを私は既に確認している。

桐生院とはウマ娘の育成における名家の一つであり、毎年の様に名ウマ娘を輩出する事で有名だ

 

しかし、桐生院の恐ろしい所は実力のみでなく、優秀な育成者を積極的に自家に取り込む事にあると私は思っている

 

 

 

数年前にフリーのトレーナーが育成していたウマ娘が春秋天皇賞制覇という快挙を成し遂げた

 

決して他のウマ娘が弱いわけでも、そのウマ娘の育成環境が他より優れていたわけでもないと思う

にも関わらず、その人物の担当するウマ娘は偉業を達成し、その翌年も出走したレース全てを一着で終えている

 

結局、その年の有馬記念を最後に引退したウマ娘だったが、殆どの者達はかの人物でなく、ウマ娘に注目した

 

 

ところが桐生院はその人物に注目し、自家の分家筋の女性との婚約を果たさせ、優秀な人材である彼を合法的に取り込んだと私は見ている

 

それ以降、彼は桐生院閥の人間として扱わられ、桐生院はさらに飛躍する事になった

 

 

この話を聞いた私が桐生院の過去を調べると、興味深い事にかの家は優秀なトレーナーや関係者を自派閥に取り込む事が多かった事が判明した

 

 

 

(シンボリルドルフ)の贔屓目抜きにしても彼の洞察力や経験による感覚などは優れていると断言出来るだろう

でなければ、例え私や彼の両親がどれだけ懇願しようとも男性(異分子)である彼をトレセン学園に受け入れようなどと考えは認められない筈

 

 

 

当然ながら、この異例ともいえる人事について出資者でもある桐生院が気付かないはずもない

 

 

となれば、あらゆる手管を使って彼を取り込もうとするだろう

悪い意味で有名だった彼の従姉妹(トウカイテイオー)を更生させたのはウマ娘に関わる人間なら誰しも知っているだろうから

 

 

 

別にトレーナーである必要はないだろう。メンタルケア担当でもいいだろうし、彼の能力ならウマ娘の食育担当も務まるはずだ

 

それに桐生院ともなれば、その気にさえなったなら彼をトレーナーにする為の教育を施すくらい造作もない

 

 

 

 

 

(シンボリルドルフ)は嫉妬深いのだ

彼がトレーナーでないからこそ、彼に対してそこまでの執着を見せないが

もし、仮に、彼がトレーナーになったなら、私以外のウマ娘が彼の担当になるなどしたら

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私はどうなるかわからない

 

 

 

 

 

 

 

 

幼い私を嫌な顔一つせずに構ってくれた彼

勉強が苦手だった私に根気よく教えてくれた彼

 

 

 

彼の前だけだった

両親以外に見せることのない(ルナ)を見せれたのは

 

 

 

憧れは理解より最も遠い感情としたり顔で周りの人達は言う

 

 

 

 

 

 

 

どうでもいい事だ

 

 

 

私の両親は彼の両親の学校の後輩であり、それ故に様々な面で両親は彼の家族に助けられてきた

 

 

彼が生まれた時、私の両親は自分の事の様に喜び、私が生まれた時も彼の両親や彼もまた自分の事の様に喜んでくれたと聞く

 

 

 

両親が言うには、生まれたばかりの私を見て彼に「自分の妹の様な娘だ。大切にするんだぞ?」と彼の両親が言ったという

 

 

 

 

 

彼はその言葉を違えない様に幼い私を一番近い所で見守ってくれた。

聞けば、私の初めての言葉は「おにぃ」だったと言う

 

 

 

 

幼い私にとって、あの人()がどれだけ大切で身近だったのか判ろうというものだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

であればこそ、彼に思慕の念をいだくのは当たり前といえる

 

 

やんちゃだった私の我儘を苦笑しながら聴いてくれた彼。成長するにつれて私の周りに人が集まってきたが、そんな事(・・・・)はどうでもよかった

 

彼に褒めて欲しい。彼に笑って欲しい

 

 

そんな幼い感情だけが私を成長させてくれたのだ

 

 

彼に恥ずかしくない様に

彼が笑われない様に

 

 

彼に相応しくある為に

 

 

 

 

それこそが、私の行動原理であり、家族以外のつまらない称賛(雑音)など意味のないものだった

 

 

 

 

 

 

 

 

両親にとっても大恩ある先輩の息子である彼に対して好意的であったし、ウマ娘という特異な存在である私が周囲に上手く溶け込めた事実も彼に対する態度を一層良くしていった

 

 

世間ではウマ娘という存在が周囲との関係に悩む事も多くあると報道されており、少なからぬ軽犯罪も起こっていた

 

 

 

 

 

その様な事のない様に気にかけてくれる兄の様な存在は私にとって頼もしく思えたのだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ところがである

 

 

その様な関係だった私たちに割って入ろうとする者が現れた

 

 

それこそが彼の従姉妹(トウカイテイオー)であり、彼女は私に憧れていると言っていた

 

 

 

 

だが、私には分かる。分かってしまう

 

彼女(トウカイテイオー)が憧れているのはウマ娘(シンボリルドルフ)でなく、1人の女(シンボリルドルフ)なのだと言う事が

 

 

 

 

未だ私の奥深くに隠している嫉妬深い私。それこそ、トウカイテイオーというウマ娘の原点であった

 

 

 

 

 

元よりウマ娘は感情的になりやすいが故によく言えば情熱的、悪く言えば直情的な者が多い

 

それだけならば然程に問題とならないが、そこに高い身体能力が加わるとマトモな解決を行なうのが困難になってしまう

 

 

それこそがウマ娘を取り巻く環境の悪化に繋がるものなのだ

 

 

 

 

トウカイテイオーは私よりも二つ年下であり、彼からすれば五つも年下だった

 

 

 

勝手に憧れるのであれば、私とて目くじらを立てるつもりも無い

 

 

 

だが、彼女は幾度となく彼に要らない面倒をかけた。

それは幼い私には出来なかった(・・・・・・)事だ

 

 

 

彼に嫌われるのが怖くて、出来なかった事

 

 

 

 

だが、彼の従姉妹であるトウカイテイオーは気にする事も、躊躇う事もなく、その様な(暴挙)に及んだのだ

 

 

 

 

 

 

その時、声ならぬトウカイテイオーの声が聞こえた気がした

 

 

『どこまでいっても、貴女(シンボリルドルフ)は他人。(トウカイテイオー)とは違う』と

 

 

 

 

 

そう思った時、私ははっきりとトウカイテイオーは自身を脅かす敵だと認識した

それと同時に、彼が何よりも欲しいという浅ましい自分を理解したのだ

 

 

 

 

 

 

 

その為のトレセン学園であり、トウカイテイオーが此処に入るまでに2年間の猶予がある

 

 

 

この2年間、トウカイテイオーと彼の間には物理的距離が確かにあり、生徒会長である私と顧問である彼は近しい間柄である

 

 

そして、早く此方(トレセン学園)に来る為には特待生制度を利用する他ない。だが、特待生制度を利用するには実力、実績は勿論の事、素行などの日常生活の態度等も審査の対象となる

 

 

 

認めたくは無いが、トウカイテイオーは確かにウマ娘としては優秀だろう。彼の手ほどきを受けている以上、当然といえるが

 

 

 

だが、いかんせん素行などについては論外と言わざるを得ない

現在こそ、改善されているが、だからとて嘗ての行状が全て帳消しになる道理もないからだ

 

 

 

トレセン学園自体がまだ始まったばかりである事も考えると模範的なウマ娘は称賛されるだろうが、余りにも唯我独善では周りも認めるわけにはいかないだろう

 

 

 

今年の編入組は既に確定しているし、特待生制度を運用すると言う話も聞いていない

 

 

 

 

 

 

残念だな、テイオー

キミがどれだけ彼を望もうと、私はそれを許すわけにはいかないのでね

 

 

従兄弟であるからと常に彼の悩みの種になっていた自身の振る舞いを反省すると良い

 

 

 

 

 

 

 

 

ルドルフは1人内心笑っていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのシンボリルドルフの目論見が崩壊するのは、僅か三日後のことであったが、それはまた別の話である

 




『独占欲』『拘束』などがきょうかされた我らが生徒会長でした


とりあえずストック分は投げれますが、基本遅くなることをご了承ください

別のウマ娘が幼馴染の話いります?

  • いる
  • いらない
  • とりあえず本編書いて、どうぞ?
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