彼と彼女の歩く道   作:ノイフェル

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出来たら、投げる


とりあえずストック終わったし、明後日の手術終わったら感想返信などをしたく思います

多分、追加の手術はないと思いたいけど


 異聞 私の見せたい景色

なぁ

 

どうしたの?

 

色々と聞きたい事はあるんだよ、俺さ?

 

別に貴方と私の間柄でしょ。何でも聞いてくれて良いと思うわ?

 

何でも?

んじゃ、スリーサイ

 

それ以上言うと、少し貴方の体が不思議なことになると思うけど?

 

何でもって言ったじゃねぇかよぉ

 

 

 

 

 

今俺は幼馴染のサイレンススズカと一緒に山に来ている

ま、山って言ってもピクニックでは無くて、その麓でのスズカのトレーニングと気晴らしの付き合いなんだけどもな

 

 

 

 

 

サイレンススズカ

 

 

俺の幼馴染で明るいオレンジ色か?語彙がないから知らんが。の長い髪をしたウマ娘だ

 

ウマ娘ってのは耳と尻尾が俺たちと違って、んで少しばかり身体能力が高い連中の事

 

ぶっちゃけ、世間ではやれウマ娘に対する色々あるらしいけど、俺にとっちゃあ唯の幼馴染で少し走るのが好きな奴でしかない

 

 

何でもトレセン学園とかいう所に来年行くらしいが、詳しい事は知らん。俺はスズカの保護者でも家族でもないからな。

 

 

 

何か苦しそうな時期があったが、そん時ばかりは側に居てたけどそんだけだ。

そもそもルックス(顔面偏差値)という点で言えば、スズカと俺は釣り合うはずもないし、運動神経とて俺は致命的に悪い

では、勉強ができるかといえば、そういう訳でもないし、特筆すべきことなどありゃしない。唯の一般人(バンピー)なのだ

 

 

稀に気晴らしにこうして遠出に誘われるが、いつもスズカのトレーニングに付き合う訳でもない

ま、週に三日ほどはスズカの実家で夕飯をご馳走になったり、逆にウチに招くこともあるくらいだろうな

 

 

 

 

そりゃ、小学生の頃はそれなりに親しかったと思うが、思春期特有の感覚からか俺がスズカと一緒にいる事に恥ずかしさを覚えはじめた

 

ぶっちゃけると、頭脳明晰、運動神経抜群、容姿端麗のスズカと比べられるのが辛かっただけなんだがな

 

 

別に俺の両親が咎める訳でもねぇし、スズカの奴がそんなつまんない(・・・・・)事を気にするはずもない

 

だが、学校の連中や教師達はいつも俺とスズカを比べていた

 

 

 

惨めだった。幾ら足掻いても届かない

小学生の頃、俺はスズカの隣にいたいと思っていた

 

 

でも歳を重ねていくと、その差は絶望的なものになっていくことをいやでも思い知らされた

俺は幼馴染(スズカ)に何一つ勝れる事はないのだと

だから、スズカに俺みたいな奴が側に居ても邪魔にしかならないといつからか思いはじめた

 

 

そして、悲しい顔をしているスズカを見ないふりをして、学校では距離を取っていたんだ

 

 

 

 

でも、ある時スズカは学校で『キレた』と聞いた

 

正直な話、頭が真っ白になった

スズカが誰かを傷つけた事よりも、スズカの心が傷付いてしまう事に対して、である

詳しいことをスズカは決して俺に話さなかったけど。あの時の剣幕は幼馴染である俺でもほとんど見ないレベルだった

 

 

その後、文字通りお互いに感情をぶつけ合った。勿論それでも俺の想いは言えなかったが

 

 

 

そのままよく分からない距離感を維持したままで今に至る

来年にはトレセン学園とやらにスズカは進学する。俺は地元の県立高校を受験する

 

 

恐らく、スズカとの関係も中学3年であるこの一年が最後になるんだろう

俺はそう覚悟していた

 

 

寂しくはある。悲しくもある。一緒に居たいと強く思う

 

 

でも、これはスズカにとって良いこととは思えない

だから、俺はこの感情に蓋をする

 

 

 

どれだけ泣きそうで、辛くともスズカを笑って見送りたいから

アイツの夢を護りたいから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サイレンススズカは不満だった

 

 

彼女はウマ娘であり、中学生ながらに同年代のウマ娘達と草レースで競走していたりしており、ウマ娘としてならば満足できる環境にいた

 

世間のウマ娘からすれば、理解ある両親にウマ娘である自分に配慮された環境。そこに家族以外の理解者まで居れば羨ましい限りなのだろうともスズカ自身思っている

 

 

昔のスズカにとって何者にも変えがたいモノが一つあった

 

 

先頭を走る静かで穏やかな世界

 

 

それこそが幼い頃の彼女が欲したモノだった

 

 

 

だが、大きくなるにつれてスズカにはもう一つ、どうしても譲れないモノが出来た

 

 

 

それは幼馴染であり、いつもスズカ(自分)を支えていてくれた彼だった

 

小さなスズカをいつも助けてくれた幼馴染の彼

 

 

スズカは基本的には物静かなウマ娘であり、他人と積極的に関わろうという気はなかった

対人能力が低いとかそう言う話で無く、興味がなかったのである。もう少し言えば意味を持たなかったのだ

 

 

スズカにとって、彼と両親と彼の両親とさえいれば彼女の世界は完結した。

 

この長い髪とて、彼が小学生の頃に一度だけスズカが髪を伸ばしたときに照れていた事を知ったから伸ばしているのだ

 

 

彼に少しでも長く自分(サイレンススズカ)を見てほしい

ウマ娘でも幼馴染でもない、1人の異性として

 

 

 

 

 

とはいえ、小学生の頃のスズカには彼がそこまで大切だとまでは思えなかった

 

 

 

だが、中学生になってから彼がスズカから離れていってしまった

 

 

 

スズカは彼に聞きたかった

 

 

私のどこがダメだったの?

どんな事でも絶対直すから

だから、一緒に居て欲しい

 

そう泣いて、彼に縋りつきたかった

 

 

 

 

 

けれど、出来なかった

 

 

 

嫌われるのが怖いから

 

 

 

 

小学生の時、一度だけ彼に本気で怒られた事があった。

きっかけはスズカにとっては些細な事だった

 

でも、彼はそう思わなかった

 

 

あの時の彼の冷ややかな視線。

その中に(幼馴染)はおらず、ただ()がいただけだった

それが解決するまでにひと月もの時間をかけるしかなかった。私も私の両親も、彼の両親の話すら彼は聞こうとしなかったのだ

 

 

その間、スズカは毎日どころか、毎朝と毎晩彼の部屋の前で何度も謝った。それでも、彼との日常は取り戻せなかった

 

最終的には衰弱していた私を見かねて、彼は許してくれた

 

 

 

 

それからは一緒に居てくれた彼は何処かに行こうとしていた

 

そして、中学に入ると彼はいつもの様に来てくれていたスズカの家にも来なくなってしまう

 

 

スズカは夜な夜な泣いていたし、寝て夢で彼の事を見れば、現実(夢との差)で打ちのめされてしまっていた

 

 

 

 

 

 

そして、スズカは聞いてしまう事になる

 

 

 

自分のクラスメートが彼に心ない言葉を浴びせていた事を

 

 

ウマ娘の中でスズカはかなり温厚なほうに入る。感情的になりやすいウマ娘の中では間違いなく理性的といえるだろう

加えて名前通りに非常に静かな雰囲気を纏う上に容姿は優れていた。憧れる同性は愚か、スズカに恋心を抱く異性も多かった

 

 

だからこそ、彼が目障りだったのだろう。彼をスズカから離そうと様々な方法を用い始めた。スズカからは見えない様に

 

スズカから嫌われたくない。でも彼は気に入らない。そんな幼い感情からだったのだろう

だが、それがスズカを怒らせる事になった

 

 

 

 

サイレンススズカというウマ娘も世間一般のウマ娘と同じく負けず嫌いであり、その為の努力は惜しまない

 

それは自分の譲れない景色の為であり、彼と一緒にその景色を見たいが為である

紛う事なき『執着』であり、ある意味ではウマ娘らしい(・・・)感情の発露ともいえなくもない

 

 

 

スズカはクラスメート(どうでも良い事)には無関心であったが、こと彼の事に関しては非常に敏感であり、ともすれば神経質になっているとさえ言えた

 

 

 

 

クラスメート達は理解していなかった

サイレンススズカにとっての逆鱗は彼であった事に

 

 

彼がスズカの側にいる事が許せない

それ故にスズカのためと称して、彼に圧力をかけ続けた

 

 

 

お前なんかにサイレンススズカは釣り合わない

彼女だってあんたの事を迷惑に思っているのが分からないの?

 

 

 

始めは純粋に彼を思ってとある女子が言った

 

スズカさんと一緒に居て疲れない?

 

身体能力において、彼がどれだけ努力しようとも埋めがたい差は歴然と存在する。その上にスズカは勉強もしっかりしているとなれば、それを目指す彼にとってどれだけのプレッシャーになるのか。それを心配しての事だった

 

 

つまりこれはあくまでも彼を思いやった発言であり、彼もそれが分かっていたから普通に話をした

 

 

だが、それを見た他の連中はそう受け取らなかった

いや、一部の者達は発言の真意を理解していながら、敢えて曲解したのである

 

 

 

 

スズカさんは彼といたら疲れるのだ。或いは彼はスズカと居て疲れる。と

 

 

 

 

 

ならばいっそ引き離してしまえば、自分達にもチャンスがある。そう男子は思ったし、色々話が出来ると女子は思った

 

 

 

一部の生徒はこれをとめようとしたが、優等生であるスズカと落ちこぼれである彼が学内で親しくしている事に内心複雑な感情を持っていた一部の教員が事もあろうにこれを静止した

 

 

文武両道なスズカが部活動や課外活動(野良レース)で実績を上げれば学校の評判や自身の評価も上がると思ったからだ

 

 

 

彼等はスズカが部活をしないのは、落ちこぼれである彼のせいだと真剣に思っていた。いや、思い込んでいたのだ

 

 

 

 

と言っても狭い校内での話。しかもスズカは休み時間には歩き回る事が多いのだ。故にそうなるのは必然だったのだろう

 

彼が受けていることをとあるタイミングでスズカが知ってしまったのだ

 

勿論スズカは激怒した。が、それでもある程度(・・・・)冷静さを維持できたスズカは一旦自宅に戻ることが辛うじて出来た

そして、自宅の両親にそれを話したのだが、スズカ以上に激怒したのはスズカの両親であった。彼等は学校側に対してスズカ自身の意思で部活をして居ない事を告げた。彼がどうだからではないと

 

まぁ、告げたというよりも怒鳴りつけた。という方が正確な表現であっただろうが

それと共に、彼とスズカの間を裂こうとした事について、特に父親が怒りを露わにした

 

 

スズカの父親からすれば、彼は幼馴染という立場からスズカをともすれば両親以上によく見ており、彼のおかげでどうにかなった事も多々あったのだ。歳の差こそあれど、スズカの父親にとって彼はただの娘の幼馴染という認識ではなかった

自分も含め、家族の恩人という意識はあったのだから

 

 

スズカの母親からしても未来の息子といっても良い存在である彼に対しての、ある意味では学校ぐるみのこれには激怒というより嚇怒と表した方が正確とも言えるほどの怒りを持って、学校へと文字通り殴り込んだ

 

 

この凶行に寧ろ当事者である彼や彼の両親が止めに入るという訳の分からない状態にすらなってしまった

 

 

 

 

 

だが、これによりサイレンススズカという人物は学校そのものに対して大きな不信感を抱く様になり、学校にこそ登校するものの、彼以外を寄せ付ける事を極端に嫌う様になってしまう

 

 

流石にこれはマズイと思った彼はありとあらゆる方法でスズカを説得しようとしたのだが、彼の説得をもってしてもスズカの意思を覆す事は叶わなかった

彼にとって誤算だったのは、説得に協力してくれると考えていたスズカの両親がスズカの擁護に回った事であろう

結果、中学校というものはスズカにとって忌まわしいものにしかならなくなってしまう事になる

 

 

 

こうなると、幾らスズカの幼馴染である彼でもどうにもならない。幼馴染だからこそ、スズカの頑固さは痛いほどに理解していたから

 

 

 

とはいえ、ある意味ではサイレンススズカにとって好ましいのかも知れない。と彼は内心諦めの感情を抱いてもいた

 

 

やはりスズカもウマ娘である以上、学校行事などでは全力を出せない。そして、真面目で優しいスズカにそれは負担にしかならないだろう

 

 

トレセン学園というウマ娘達の通う教育施設がある。そこにスズカはいくだろう。それはスズカの将来を考えたなら正しい

 

 

 

 

 

 

 

 

そう、正しいのだ

 

 

彼は唇を噛み締めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

所変わって、ここはトレセン学園近くのアパートメント

 

 

ワンルーム七畳、賃料五万四千円。敷金、礼金は合計家賃二ヶ月分

 

 

 

そんな物件の室内にサイレンススズカと目隠しされている彼(・・・・・・・・・)がいた

 

 

 

 

 

というわけで、此処が貴方の家

 

オイコラ、待てや

 

 

スズカの発言に間髪入れずに彼はつっこむ

 

 

??

何?

 

何で不思議そうな顔してんだよ!此処何処だよ!

んで、何故俺は此処に居るんだ?

ついでにスズカ。お前は来月からトレセン学園に通うんじゃなかったのかよ!

 

 

質問は一つずつの方が良いと思うのだけど

 

 

彼の怒気のこもった質問に平然とつっこむスズカである

流石は幼馴染の貫禄。と言った所だろうか

 

別にドヤ顔する必要もないのだが

 

 

 

あー、スズカ?

胸を張っても、なぁ?お前のじゃ

 

ムネガナニカシラ?

 

サーセン

 

 

幼馴染ならではの心温まる?会話であった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

冷静さを取り戻した彼とスズカは話をした

 

 

トレセン学園に入学するスズカだが、幼馴染()が居ないのは寂しい

親に相談し、彼の両親に話が行き、せや引っ越し(彼限定)しよう。物件の支払いは両家で折半するか

 

 

どうせ、高校受験も考えてなかったバカ息子だから、スズカちゃんの近くに居た方が親としても安心(意味深)

 

スズカの両親からすれば彼は未来の息子(確定)であり、(スズカ)の最大の理解者なのだ

しかも、スズカの性格から生活リズムや食べ物、服の趣味に至るまで網羅している

 

諦めるには、余りにももったいないのである

 

 

 

 

 

 

 

こんな背景から彼はトレセン学園の側のアパートでの新しい生活が始まる事となった

 

 

 

なんでやねーん!

 

 

彼の絶叫が虚しく響いた

 

 

 

 




というわけでスズカルートの場合は大正義スズカの旦那ルートとなります

会長ルートと異なり、対抗バはありません
スズカの理想通りの大逃げからの独走となります

(彼といる)景色は譲れない!

別のウマ娘が幼馴染の話いります?

  • いる
  • いらない
  • とりあえず本編書いて、どうぞ?
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