リア友からスク水について聞いたところ、怪文書の様な物が送り付けられた件
流石は全部は載せれないっての
今回は元のアプリのイベントを一部採用しております。
予めご了承ください
海。それは生命誕生に深く関わったとされる
つまり、生きとし生けるものにとっての母なのだろう
大地。凡その生命の過ごすものであり、どの様な
しかして、様々な試練を生命に課す
ならば、海を母とするのであれば大地は父なのかも知れない
さて、
止めんな、タキオン!!
俺は今、生命についての考察をしているところだ!
彼にアグネスタキオンが声をかけるが、彼は頑なに現実と向き合おうとしない
此処はメジロ家所有のプライベートビーチ
近くにはメジロの所有する別荘があり、ビーチの側には
様々な物を取り扱う店?もある
まあ、店というよりも保管倉庫の様な物であると言えるだろうが
此処プライベートビーチに招かれるのはメジロ家が招待した者のみ。となれば、メジロとしても招待客に財布を開かせる訳にもいかない。メジロのウマ娘などであれば、尚更だろう
だが、根っからの庶民派である彼からすれば受け入れ難い現実であった。
とはいえ、
彼はアグネスタキオンが好きだ
それは誰に聞かれても変わることのないものだ
だが、あらゆる事でアグネスタキオンを支えようとしている彼にも弱点はある
海やプール。である
泳げない?
それもある
目を水中で開けるのが怖い?
それもなくも無い
だが、彼最大の弱点は眼鏡をしている為、眼鏡を外すとのび太くんもビックリの事になる事だった
夜就寝時、必ず決まった場所に眼鏡を置いて寝る
寝るのだが、彼はお世辞にも寝相が良いと言えない為に良く眼鏡が迷子になってしまう
起床時、当然ながら彼は眼鏡をかけようとする
のだが、所定の位置に眼鏡がないと文字通り『手探り』で眼鏡を探さなければならなくなる
この時
「眼鏡、眼鏡」と呟きながら眼鏡を探し回る訳だ
アグネスタキオンも流石に其処まで知らない。添い寝する時も彼は必ずタキオンより先に起きるからである
仮に寝坊しそうな時は最初から形状記憶のフレーム仕様の眼鏡で寝ることにしていたりもするが
眼鏡をかけているが故に海やプールには入らない事にしている。タキオンならば、それこそ満面の笑みで彼の手を引いてくれるだろうが、彼からするとそれは勘弁願いたい話だったから
じゃあ、コンタクトにすれば良いのでは?
と思われるかも知れないが、彼は目に
実のところ、彼はヘタレであったりするのである
仮面を被り、感情を、自分自身すら偽り続ける
それが幼い頃からタキオンを護る為に彼が生み出した唯一の方法
意外かもしれないが、1番近しい筈の
であるからこそ、油断したと言えども
更に
ふぅん?
まあいいさ。それで
どうだい、この水着は?
水着
そう、英語ではSwimsuit。フランス語ではMaillot de bainと呼称されるものである
水辺で遊ぶときや遊泳時、潜水時に着用する衣服の一種である。またこの中には『スクール水着』通称『スク水』と呼ばれる物が存在する
これについては旧来の『旧スクール水着』と近年採用された『スクール水着』が存在し、
彼が現実逃避している理由の大半は
恋人であるタキオンの水着は眼福である。寧ろ、写真を撮って神棚に奉納するレベルだ
だが、此処に居るのは
スタイルにおいても圧倒的なシンボリルドルフ
スポーディーな魅力のあるナリタタイシン
メジロのお嬢様でありながら、飾らなくても映える容姿を持つメジロマックイーン
平凡などと言っていても健康的な魅力を持つナイスネイチャ
が居るのである
妹分であるダイワスカーレットについてはそれなりに付き合いがあるため慣れている
もう1人の妹分、ウオッカについても『妹フィルター』を通すことで問題ないだろう
だが、前者の4人については彼の精神力をガリガリ削ってくる
気を遣ってか、ルドルフとマックイーンにネイチャはある程度の距離を保っている
妹達は問題ない
タイシン(本人からそう呼べと言われた)は基本的にパラソルの下でアプリをするか、走り込みなどをしている
ならばよしっ!
とならないのが、世の常なのか。恋人であるアグネスタキオンは彼をしきりに海に誘っている訳だ
だが、彼とて早々頷く訳にもいかない。この『プレパラートの心臓』しか持たぬ彼にとって容姿端麗であるウマ娘達の水着姿は正しく劇薬であるからだ
というよりも、普段から隙を見せない様に振る舞っている彼にとって
であるからこそ、彼は最後まで海水浴に反対していた訳だが
お兄ちゃん!早く遊びましょうよ!
あ、兄貴!ビ、ビーチバレーとかしないっすか?
さあ、どうするんだい?
せっかく妹達が呼んでいるのにキミは無視できるのかな?
タキオンは彼に決断を迫る
ビーチバレーですか。流石にこの浜辺では野球はできませんものね
や、マックイーンさん。そりゃ無理でしょ
・・・ふむ。や、急に
うん、いまいちかな?
は?ビーチバレーやるの?
ま、いいけどさ
皆それぞれに反応するが、そこにはほのかな期待があった
少なくとも、彼はそう受け取った
ああっ!もう!タキオン、これ貸しだからな!!
海に入るよりは、マシ
そう自分を無理矢理納得させるしか方法はなかったといえる
いや、お前ら手加減しろや!!
無理。する訳ないじゃん
勝負となれば手加減出来ないな!
いや、ほんと、ごめんね?
勝負の世界は残酷ですのよ?
ビーチバレーをしていた時のやり取りである
チーム分けは単純明快
チーム『タキオンファミリー』
アグネスタキオンとその彼。従姉妹のダイワスカーレットと彼の妹分であるウオッカで構成されている
チーム『トレセン学園』
シンボリルドルフにメジロマックイーン。ナリタタイシンにナイスネイチャのチーム
うん?年齢差?
知らんな
と言わんばかりの編成だった
更に勝負事になれば燃え上がるウマ娘らしく、穴である彼を容赦なく突いてくる
思わず、彼が悪態をつく程度には
だが、やられっぱなしで黙っているほどにタキオン達とて優しくはない
こなくそっ!!
流石、お兄ちゃん!!
ウオッカ!
任せろっての!!
君たちはあまり知らないかも知れないけど、彼も相当に負けず嫌いなのさ
やりますわねっ!
いやいや、どんだけなのよ
見事と言わざるえないな、これは
っっ!!
集中されていた彼であるが、ワンサイドになる事は我慢ならず必死にレシーブする。それをスカーレットがウオッカに繋ぎ、タキオンと
双方即席のチームであるが、殊更タキオンのチームは難しいといえるだろう
シンボリルドルフ達は少なくともトレセン学園内で交流があり、それ故に相手の動きも多少なりとも分かる
が、タキオンと彼にスカーレットはともかくとして、ウオッカについてはスカーレットだけであろう
そこにウマ娘の動きを観る事に長けた男が居なければ、だか
既にそれなりの回数ビーチバレーをしている以上、彼とて
小学生の頃の彼はひたすら学んだ
ただ護りたかった
笑って欲しかった
共に居たかった
それはやがて別の感情を生む
彼女らしくあって欲しい
どこまでも駆けて欲しい
と
憐れみも、慰めも要らない
嫌われようと、蔑まれようと構わない
それこそが彼の
ただ、
それこそが彼の
例えどの様な事であれ、彼はアグネスタキオンの前で諦める訳にはいかないのだ
無様で良い。愚かでも良い
足を止める事だけは許さない。他ならぬ彼自身が
ナリタタイシンは驚いていた
タイシンのスパイクは決して軽いものではなかった
だが、彼はそれに適応しつつあったのであるから
トレセン学園で|トレーニング大好きウマ娘同盟《サイレンススズカ、ライスシャワー、ミホノブルボン》に参加する事にしたタイシンであったが、その密度について行くのが難しい状態が続いていた
そもそも、サイレンススズカは逃げ特化。ミホノブルボンも逃げ特化。ライスシャワーは先行型であり、ナリタタイシンは追い込み型である。本来ならば全く性質の異なるトレーニングであり、ナリタタイシンにとってはあまり参考にならない筈だった
そう、だったのだ
そもそもスズカを始めとした3人は同年代のウマ娘達に比べ、かなり優秀だった。長所を伸ばしていけば、普通に戦えるだろう
だが、3人はそれだけでは駄目だと考えている
特化型と言えば聞こえは良いが、戦術が限定され過ぎる為に相手によっては不利となる事が容易に予想できるからだ
勿論、一つの走りを極める事が悪いとは言わないし、3人とも思ってない
だが、ウマ娘の現役として活躍できる期間は非常に短い。その上、今のようにレース自体が少ないならいざ知らず、来年からレースの数がかなり増えると聞く
となれば、それ相応のスケジュールとなり、それはウマ娘の脚に相応の負担を与えるだろう
大体大まかに言ってウマ娘がレースに出てフルパフォーマンスを発揮できるのは普通なら3年。長くても5年も保たないと言われている
さて、デビューしたての頃の体力が果たして引退間際に残っているだろうか?
恐らくは無理だろう。度重なる
特に大逃げとなるサイレンススズカにとって、これは看過し得ない問題だった
そうならない様に担当トレーナーとしっかり話し合ってスケジュールを組むのは当然だが、それでも避けられないだろう
付け焼き刃如きで強敵達と渡り合うのは不可能。ならば体力のある今、様々な戦術を文字通り身体に叩き込む
それは間違いなく無駄にはならないのだから
故にスズカ、ブルボン、シャワーは差しや追い込みの鍛錬も欠かす気はない。そうして見ると見えてくるモノもあったのだから
そうだからこそ、ナリタタイシンもトレーニングに参加する事で得られるものは多いと思えたのだ
しかし、当たり前の事であるが、言うほどに容易ではない
そもそも脚質やウマ娘の考え方などに合わせて得意な走り方を決定するのである
サイレンススズカであれば『静かで穏やかな世界』。それをレース中に実現しようとすれば、常軌を逸した大逃げしかないのである
その方がやる気も上がるし、トレーニングの効率も高い
それに真っ向から立ち向かうとなれば、おおよそ並のトレーニングではどうしようもないのはお分かりいただけるだろうと思う
だが、3人は声を高らかに上げる
だから、どうした?
と
不可能?その不可能とも思える難事を超えてきたからこそ、今の私たちの生活があるのではないか?
そもウマ娘という存在については未だ判明していない事が多々ある
なら、誰が不可能と決めたと言うのか?
3人は不可能とも言える事に挑む人物を知っていた
それがアグネスタキオンの彼なのである
ウマ娘とヒトは対等たり得ないとされる
身体的能力で優るウマ娘であるが、こと社会に適合という点においてはヒトより劣ってしまう
相互理解が足りないのである
ウマ娘は自身の出来る事がヒトに出来ない事を不思議に思い
ヒトは自身の出来ぬ事がウマ娘に出来る不条理を嘆く
そこに意識の差が生まれ、それがいつしか確執へと変わる
幼馴染とはいえ、他にもウマ娘の幼馴染を持つ者はいた筈である
だが、今まで上手くいかなかった
それに絶望するウマ娘とヒトは多かっただろう
だが、なんの因果かアグネスタキオンと彼は幼馴染として生を受け、今でも良好な関係を維持している
人々は2人を
だが、3人からすればそうは到底見えない
アグネスタキオンと彼。双方が与え、与えられているのだ
だが、どうしても身体能力的に彼はアグネスタキオンに劣る
それでも、でも、けれども
彼はそう声に出さないものの、叫びながら必死にもがいているのだ。足を止める事をせず、這ってでも少しずつでも前へ。先へ
まだ関わって半年もしてないが、その執念を3人は何より、誰よりも理解していた
であるからこその、
そんな人物を目の前にして、どうして泣き言を言ってられようか?
それが3人に共通する想いなのだ
だからこそ、そのトレーニングは過酷を極める。シンボリルドルフすら、二日で着いて来れないレベルのトレーニングである事からもそれは分かるだろう
そんなトレーニングにナリタタイシンは参加しているのだ
3人からすればナリタタイシンのひたむきな努力は良い刺激になり、更なるトレーニングへのやる気向上に繋がっている
だが、3人で悩みながらも進めるトレーニングとナリタタイシン独りでするトレーニングではどうしても進み方に差が出てしまう
トレセン学園に指導者であるトレーナーが来るのは来年
それまでトレーニングしないと言うのはあまりにも勿体ない。勿論、身体に無理な負荷をかけないよう
フィジカル面においてはアグネスタキオン。メンタル面や僅かな違和感等目に見え辛いものは彼にそれぞれ手を貸して貰っていた
これには秋川理事長と駿川秘書やこの前来校した
特に葵とミークはウマ娘育成の名門である桐生院所属であるからこそ、その密度とギリギリのトレーニングに驚く他なかったのだ
彼女達は来年より始まる各種レースで結果を出す事により、ウマ娘の可能性と共に2人を全面的に助けるつもりだった
別にナリタタイシンにそこまで求めるつもりはないが、少なくとも必死にトレーニングをしている仲間を放っておくつもりはない
だが、そんな3人の想いと裏腹にナリタタイシンは伸び悩んでいた
本来ならタイシンが海水浴にくることはなかった
なかった筈だったのだが、腐れ縁ともいえるハヤヒデとチケット
今回は勢い任せのチケットがタイシンの名前で海水浴に応募していたのだ
勿論、チケットとハヤヒデも参加希望だったのだが
そして、いきなり
曰く
いつなら予定が空いているのか?
と
訳が分からないタイシンだったが、それでも知らない相手でなし
そっけない態度をよく取るから誤解されやすいが、ナリタタイシンというウマ娘は優しく人付き合いの良い人物なのだ
だから、普通に予定を話した訳なのだが
気付いた時には手遅れだった
本音では嫌だったが、それでもタイシンの知り合いから聞く彼の姿と自身が知っている彼の姿は全く重ならなかった
あの時、シンボリルドルフは言っていた
彼は不器用な人だ。と
だが、そう語るシンボリルドルフの姿は何処となく寂しそうだったのをはっきり覚えている
ナリタタイシンとてウマ娘
シンボリルドルフの気持ちはそれこそ痛いほどわかる
ウマ娘という者は総じて孤立しやすい。
圧倒的身体能力に恵まれた容姿
だが、それだけなのだ
別に勉強しなくても良いわけでもないし、運動神経が良くとも相応のトレーニングが必要
走り込めば走り込んだだけ脚は速くなるだろう
それが一般的な水準を超えるのも時間の問題
ナリタタイシンとて、小柄であったからか学校では孤立していた
体育の走る時だけは辛さを忘れる事が出来た。自分に隔意を持つものも自分を認めてくれるから
そして、学外でナリタタイシンは野良レースの様なものに打ち込み始め、ハヤヒデやチケットと出会ったのだ
だが、
そして、ある時ハヤヒデからウマ娘の集まる学園である『トレセン学園』の話を聞いた
タイシンの両親も思うところがあったのか、すぐに申し込みをしてくれた。少しばかり面倒な試験があるにはあったが、タイシンは何とか突破して
そして、見たのだ
噂には聞いていた。ハヤヒデは色々物知りであり、チケットとタイシンにも教えてくれていたから
俄かに信じられなかった
だが、それも講演会の時に直接目にするまでだった
そこには確かな『絆』があり、相手を思いやる気持ちがあったのだから
届かないと諦めていたから、期待しないから絶望も失望もしない
アグネスタキオンが自分の彼氏を自慢する様な嫌なウマ娘であったならば、良かっただろう
彼がただアグネスタキオンのウマ娘としての能力目当てに傍にいるならば
そうではなかった
ナリタタイシンを始めとしたウマ娘達の中には、どうしても理解は出来ても納得できない者が出てくるのもやむない事だったのだろう
彼は優しくしてくれる。例えそれがアグネスタキオンの友人であったからだとしても
彼は自然体で接してくれる。彼がウマ娘になれているから
彼の気持ちは疑う余地もなく、アグネスタキオンに向けられている
トレセン学園に通うウマ娘でそれを理解しない者はいない
でも
構って欲しい
守って欲しい
見て、もらいたい
止めどなく溢れ出てこようとする想い
それがどれだけ浅ましいのか、理解していても
彼に複雑な想いを抱きながらもタイシンは思いとどまるだけの精神力を持っていた
でなければ、顔見知り程度の異性に水着姿など見せる訳もない
ナリタタイシンはネットの向こうでハイタッチしている彼等を目を細めて見ていた
ビーチバレーもひと段落した後、ルドルフはウマ娘らしく砂浜でのトレーニングを提案した
皆一様に賛成した
此処にはフィジカルトレーナーとも言えるアグネスタキオンとメンタルサポーターとも言える彼がいるのだ。更にメジロの万全のバックアップも期待できる
しない理由がなかった
うむん?
彼は彼女達の走り込みを見ながら首を傾げていた
そして
すいません。少しお借りしたいものがありまして
と何処かに連絡していた
うん。やはり異なる環境でのトレーニングもいいものだな
そうだねぇ。ルドルフくん、なんなら年に数回くらいはこういった環境を用意してはどうだい?
あ、それいいかも
でしたらわたくしたちメジロ家も全面的に協力しますわよ?
盛り上がる4人を他所に
なんでっ!
ナリタタイシンは苦しんでいた
トレセン学園内を見回してもタイシンよりトレーニングしていると思えるのはサイレンススズカ、ミホノブルボンにライスシャワーくらいだろう
だが、今回トレーニングして分かったのは、絶望すら覚える程の他者との差だった
アタシには無理、なの?
さしものタイシンも弱気になりかかった
あの、ちっと良いか?
彼が声をかけてきた
なに?
タイシンはいつもよりも無愛想な自分を自覚した。だが、それを彼が許してくれるだろうとも
聞きたいんだけど、良いか?
別に、いいけど
タイシンはさ、なんで競おうとすんのさ?
その言葉を聞いた瞬間、タイシンの目の前が真っ暗になった
アンタもアタシを否定するのか?
と
だが
おいおい。それじゃあタイシンくんが誤解するだろう?
しっかり説明しないとダメじゃないか?
とアグネスタキオンは彼を諭す
スカーレットは苦笑いしており、ウオッカはその空気の温度差に戸惑っていたが
そうか。そうだよなぁ
彼はしきりに頷くと
なぁ、タイシン
言い方が悪かったよな。ごめんよ
膝をついて頭を下げているタイシンの側に寄って、彼は言った
どう言う事?アンタも私がレースに相応しくないって事じゃないの?
タイシンは震える声で聞く
それはないから、安心しろや
彼はタイシンの問いに即答した
どういう事だい?
ルドルフは思わず口に出した
マックイーンもネイチャもウオッカも不思議そうな顔をしていた
逆にタキオンとスカーレットは微笑んでいる
タイシンはどちらかというと、後半に力を発揮するタイプじゃないかと思うんだよ。
なんでさっきの模擬レースで常に後着してたのかと言うと
タイシンは呆然とした顔で彼を見ていた
序盤において、先行型であるタキオン、ネイチャ、マックイーンにスカーレットと先頭争いをしていたからだと思うわけよ
実際にメジロの人から計測器借りて何度かタイム測ったけどな
ルドルフの、マックイーンの、ネイチャの、ウオッカの
そして、何よりナリタタイシンの表情が驚きに染まった
後半の加速力についてはまだデータ揃ってないから断言は出来ないけども
俺が知ってるウマ娘の中でも一、二を争う加速力だと思うよ?
そう、なんだ
タイシンは震える声で小さく呟いた
だから、騙されたと思って後半まで我慢してみたらどうかな。って素人ながらに思うのだけ、ど?
彼は徐々に自身を見る4人の視線の質が変わっているのを感じて戸惑っていたが
その後、少しの休憩後に模擬レースをしてみたのだが
流石というべきなのだろうね、タキオン
当然だろう?
私の最高のパートナーだよ?ルドルフくん
まさか、そういう視点でも見ているとは思いませんでしたわね
はー。いやほんと、凄いね
タキオンさんが羨ましいなぁ
いや、凄えな兄貴は!
当然でしょ!
私とお姉ちゃんの大好きなお兄ちゃんなのよ!!
え、嘘でしょ?
常に最後着だったナリタタイシンが一気と2着となったのである
偶然だと思ったタイシンは何度か模擬レースを頼んで走ってみたが、今までの走り方に比べて、かなりの速度が出せることを実感していた
まぁ、当人が1番見えないなんて事はザラにあるからね、仕方ない
と彼は勝手に1人で納得していたが
こうして、この海水浴は無事に終わった
終わってみれば、参加した者達全てに成果のある有意義なものとなっていた事にルドルフは帰りのバスの中で気付き、苦笑した
頼りになる人だね、彼は
前の席に座るタキオンに話しかける
おやおや、彼とトレセン学園で1番関わっているのはキミだろうに
今更気付いたのかな?
悪戯っぽくタキオンは笑った
そうだったね
ルドルフも思わず苦笑した
タキオンが言う通り、トレセン学園内でアグネスタキオンを除いて彼に1番近いのは間違いなくシンボリルドルフである
何せ、問題が次々と起こるトレセン学園の
そしてタキオンとしては
実際、エアグルーヴやナリタブライアンから聞いたところでは彼女にとって良い意味で息抜きになっていると聞いてもいる
まあ、恋人として多少思うところが無いわけでもないが、これは我儘だとタキオンとて理解している
その関係からかシンボリルドルフとアグネスタキオンは周期が意外と思う程度には親しい間柄となっている
いつもありがとう。本当に感謝しているよ、タキオン
ルドルフは頭を下げた
構わないさ。彼が誰かの為に動く事を見るのも私は好きだからねぇ
タキオンは自然に笑った
ナリタタイシンは夢を見ていた
いつもはハヤヒデやチケットと走っているのに、一向に追いつけない悪夢。声が枯れるまで叫んでも、必死で脚を動かしても全く追いつかず、いつしかタイシンは独りぼっちになっていた
だが、今回はハヤヒデにチケット。それにシンボリルドルフやアグネスタキオン達とも競い合っている夢だった
ナリタタイシンは人知れず、柔らかい笑みを浮かべていた
[ナリタタイシンは末脚のスキルを会得した!]
車がかなり走っていると話をしていたアグネスタキオンとシンボリルドルフも眠りについた
皆幸せそうな顔をして眠っている
だが、助手席に座る彼の顔は険しかった
イヤホンをして何かを聞いている彼
その手元の端末には
首相、衆院解散を宣言!与野党合同の内閣不信任案決議前の突然の発表
とのテロップが流れていた
嵐になるか。それも特大の
彼は憂鬱そうに呟いた
さって、のんびりした空気は楽しめたでしょうか?
これからはまた暫く堅苦しいお話が続くかも知れません
なお、ハーレムエンドは一切考えておりません事を明記します
彼は所詮一般人だからね、仕方ない
一応アンケートは取りますので、宜しければご協力ください
ではご一読ありがとうございました
個別エンド見たいですか?
-
見たい
-
いらねぇ
-
そんな事よりハーレムだろ
-
さっさと完結させるんだよ!