彼と彼女の歩く道   作:ノイフェル

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というわけで、前後しましたが慰安旅行後編です


規約にかかる様ならば、即座に削除しますので見逃して欲しい



い、一応アプリ様にもお風呂シーンあるから、だ大丈夫だよね?


 京と女心

そう怒る事もないだろう?

 

そうは言うが

 

流石にねぇ

 

 

とりあえずホテルに着いたは良いのだが、ルドルフとタイシンの機嫌がまだ直らない

 

こう言う時に俺が口を挟むと更に拗れるから、黙っておくとしよう

 

 

2人がヘソを曲げているのは、タキオンが結局京都駅に着くまで俺の隣を独占していたから、らしい

 

 

俺としては久しぶりにタキオンと一緒に居れたので嬉しかったが、流石にルドルフやタイシンへの配慮が足らなかったかも知らない

 

 

 

 

どうやら、ルドルフとタイシンはあと2日となってしまったが、思う存分甘えたい模様

 

 

どうやら、学内では彼女達なりに同期達に配慮して、自重していたそうであった

 

 

 

・・・・・自重ってなんだっけ?

と思わなくもないが、いいのだろう

 

 

多分

 

 

 

 

 

 

 

という訳で、現在俺とタキオン、ルドルフ、タイシンの間で珍しく対立している

 

 

 

だから、それは色々と問題だと何度言えば

 

でも、タキオンとは入ってるんでしょ?

 

些か、不健全かも知れないが、それでも私としてもその誘惑には抗い難いものがある

 

私としては、構わないと思っているのだがね

 

 

構うんですよ、タキオンさん

主に俺の理性的な意味で

 

ふ、ふーん

 

流石にそうなるのか

 

やれやれ。私としては構わないのだがねぇ

 

 

 

構います

ええ、運営などの怖ーい人達に睨まれるだけでなく、他の創作活動をする同士達にも迷惑がかかるんです

 

 

 

作者の嘆きはさておいて、今俺たちは琵琶湖を臨む高級ホテルに来ている

 

また、部屋は一室である

 

 

そう、『また』なんだ

 

 

更に言えば、部屋に備え付けの露天風呂があり、普通に五、六人は入れるだけの広さがある

 

という訳で、タキオンを内心羨ましがっていたルドルフとタイシンはタキオンを引き入れて、俺を説得しようとしているのだが

 

 

当然、俺は頷くわけにはいかない

 

色々な意味で

 

 

 

 

 

 

 

 

 

良い湯だねぇ。それに夕陽が琵琶湖を染めている。なかなか見れないロケーションだろうね

 

うむ、本当に良い景色だ。なるほど、古来からこの琵琶湖が好まれてきた理由も分かろうというものだな

 

ん。ところでアンタ、もっと近くに来なって

 

ちかくにいけるわけないだろ、いいかげんにしろー

 

 

現在私はピンチです

結局、3人には勝てなかったよ

 

 

しかし、私頑張った

 

 

でも

 

 

 

 

 

つまり、キミは裸体でなければ良いんだね?

 

そうは言ってない

が、それならまだ考える余地があると思うとは言っている

 

じゃあ、水着とか着れば良いわけなんだ?

 

まあ、そうなるのか?

だが、既に冬に差し掛かる時期にそんなものを用意できるわけもない

つまりは、無意味な仮定だな

 

残念ながら、そうはいかないのさ

 

 

はい?

何を仰るのやら、ルドルフさん?

 

 

やけに確認してくるタキオンとタイシンに不審なモノを感じていたが、それはルドルフの言葉で更に危険な色を帯び始めた

 

 

やれやれ、私がキミと何年の付き合いだと思っているのかな?私とて最初からキミと風呂に入れたわけではなかった事を忘れたのかい?

 

た、タキオン

お前、まさか

 

 

バ鹿な

そんな事があるはずがない

 

いや、あってたまるか

 

 

 

内心動揺の極みにある俺を他所にタイシンとルドルフは荷物の中から

 

 

 

 

ソレ(絶望)を取り出した

 

 

持って来て良かったというべきだね

 

もう冬だってのに、何考えてんだって思ってたけどね

 

 

タ、タキオン。まさか、お前!

 

 

そうさ!今回の旅行が決まった時にマックイーンを通じて理事会に働きかけたのは、他ならぬ私さ!

 

 

 

 

はかったな!タキオンっ!

 

ハハハハハ!キミが悪いんだよ?キミの普段からの行いを恨むと良い!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

という訳で、今俺は水着を着たタキオンとルドルフとタイシンと共に露天風呂に入っている訳ですよ

 

 

笑ってくれ

こんな無様な俺を

 

 

やれやれだよ。本当に我が幼馴染はこういうところが面倒なんだがねぇ

 

タキオンは心底めんどそうに話す

だが、その耳と尻尾から喜んでいるのは一目瞭然だった

 

 

しかし、タキオン。それはキミが大切にされているという訳なのだろう?私とタイシンからすれば、羨ましい事この上ない話だが

 

ルドルフはやはり少し恥ずかしいのか、各所に緊張の色が出ているものの、どちらかと言えば喜びの感情の方が上回る様であった

 

 

だよね。結局、アタシとルドルフだけなら、多分コイツを説得出来なかった。ホント羨ましいよ

 

タイシンは自分とルドルフだけだと、俺を説き伏せれなかったことに無力感を感じているようだが、それでも彼女の耳と尻尾からは歓喜の感情を隠しきれない様だ

 

 

タイシン。これは説得違うと思うの、俺

 

解釈違いって奴でしょ?

 

俺、この慰安旅行終わったら、理事会に殴り込むんだ

誰が止めようとも、絶対に

 

 

俺はこの慰安旅行を考えたのは、理事会ではないと思っている

 

だが、その旅行の所々に彼ら理事会メンバーの余計なお節介が垣間見える訳で

 

 

 

 

なんでか知らないが、理事会のメンバーはしきりにタキオンと俺にルドルフとタイシンの関係を後押ししている気がしてならない

 

 

しかし言うではないか

 

兵は拙速を尊ぶ

 

 

だが、往々にして

 

 

急いては事を仕損じる

とも言う

 

 

 

急ぎすぎてもダメだと俺は思うの

特に感情の深く関わる様な問題は

 

 

 

 

 

 

 

とはいえ、本当に長い半年間だったねぇ

 

アグネスタキオンはしみじみと呟く

 

そう、だな。本当に大変な半年間だった

 

シンボリルドルフも思うところがあるのか、感慨深く呟いた

 

ホント、小難しい事ばかりでさ。本当に大切な物なんて決まりきってると思うんだけどな、アタシは

 

タイシンは苦々しく呟き、俯いた

 

 

 

この半年は彼女達にもそれ相応の負担を強いていた

 

 

 

タキオンとタイシンはまだ良いとして、ルドルフは世間の悪意というものに初めて対した事になる

 

 

世論というものは貌のないものさ。故にどの様な方向にも誘導できる。それが一流に出来るものをアジテーターと言う。かのドイツの総統殿が代表例だろうね。そして、それを支えたのはゲッペルスという人物さ

 

ゲッペルス?

 

 

タキオンの呟きにタイシンが首を捻る

 

確か、当時の宣伝省のトップだった人物か

 

そうさ。当時、ベルサイユ体制により疲弊しきっていた閉塞した空気漂うドイツを総統殿の演説が動かし、その支持を強固なものとしたのがかの人物さ

 

そして、それはある意味においてマスメディアの理想形なのかも知れないね

 

 

 

マスコミは流れを作る

 

それがどの様なものであっても、だ

 

 

日本ではマスコミの事をブンヤと呼ぶ事もあったそうだ。語源は新聞屋であったそうだがね。彼等は記事を売るのが仕事。正確さや真実なんて二の次さ

 

タキオンの言葉の中に明らかな嫌悪の色が出ていた

 

だから、彼等は部数。つまりは話題になりそうなモノを徹底的に追いかける。それがその人物の生活を壊すとしても、だ

 

放送倫理?そんな高尚なモノは彼等に備わっているわけがない。備わっているのなら

 

 

タキオンの瞳に剣呑な光が宿る

 

 

備わっているというのなら!何故彼が、彼だけが責められなければならない!誰も彼もが我が身惜しさに口を閉ざし、沈静化してから、さも自分は悪くないかの様に自己主張する!!

 

 

それはアグネスタキオンという少女が溜め込んでいた激情だった

 

 

ルドルフとタイシンはその気迫に圧倒される

 

そんな中でも

 

タキオン

 

 

彼が後ろから抱きしめようが、タキオンは止まらない

 

 

かく言う私だってそうさ!結局はキミを矢面に出しておきながら、私は安全なところに常にいた!実際私の名前と顔を知っている者が世間にどれだけいるというんだい!

 

 

何故なんだ!何故キミばかり非難される?否定される?そのキミを追い詰めた者たちに対して思う事がないとでも言うのか!!

 

 

タキオン、もういいから

 

 

彼が諌めようが、タキオンは止まらない

 

 

キミが通う予定だった学校!アルバイトする予定だったパン屋!キミと私が過ごしていたマンション!挙げ句、何も知らない者が好き勝手にキミの事を悪様に言う!奴等はキミから沢山のものを奪ったじゃないか!

 

 

結局、学校に対して彼は登校することで混乱を招きかねない事を理由に学長に対して登校しない事を告げた

 

学長は何度も考え直す様にすすめたが、メディア対策など普通の学校ができるはずもなく、彼の考えを受け入れるしかなかった

 

 

パン屋を営む老夫婦は、彼の窮状に心を痛めていた

だからこそ、彼はそこで働く事を諦めたのだ

 

 

マンションにおいては、既に針の筵であり、彼の郵便物の中には誹謗中傷としか思えない様な物も多数混ざっていた

 

それは全て消印のない物もあることから、彼は察していた

 

 

更に配信サイトでは彼の問題をやはり再生数稼ぎとして利用する人物も現れ始めており、彼の知名度は悪い意味で上がりつつあった

 

 

 

多少彼を好意的に見る流れが出来ていても、それを押し潰さんばかりの悪意が上回ってしまう

 

 

 

私は!トレセン学園に来るべきじゃなかったんだ!!此処に来ればキミの負担も減らせると思い込んでいた私が悪かったんだ!!

 

 

タキオン

もう良い。やめてくれ

 

彼はタキオンの前に回り込み、タキオンを正面から抱きしめた

 

 

 

トレセン学園に来なければ良かった

 

その言葉はアグネスタキオンという少女が受けた傷の深さを何よりも表していた

 

 

 

っっ!!

 

っ!

 

 

ルドルフとタイシンにとって、タキオンの悲痛な声は何よりも辛かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

タキオンの慟哭により、静まり返った露天風呂

 

 

 

タキオンは元より、ルドルフとタイシンもその顔を俯かせていた

 

 

 

 

 

(いや、何この空気?)

 

当事者であるはずの彼であるが、彼からすれば『既に済んだ事』であり、そんな事(・・・・)でタキオン達を曇らせるつもりなど毛頭なかった

 

 

彼が欲しいのはタキオン達の笑顔であり、決して涙に濡れた悲しみに沈む表情ではなかったのだ

 

 

とはいえ、彼は確かに『エア・ブレイク』持ちだが、この状況下でのそれは困難を極める

 

 

 

何せ、此処は露天風呂であり、彼やタキオン達は水着である

 

常ならば、スキンシップにより落ち着かせる事も選択肢になったが、水着という直接相手に触れる行為というのは、それこそタキオン相手だとしても彼をして躊躇いを覚えてしまう事である

 

 

先の行為はそれこそ、咄嗟に出たある意味では反射的な行動であった為にある程度の自制も出来た

 

 

 

だが、このままではどうにもならないのも事実である

 

 

 

 

仮にタキオンが自身を持ち直したとしても、ルドルフとタイシンはそうはいかないだろう

 

ルドルフは責任感が強い

それは言い換えれば、常に何かを気にし過ぎている事とあまり変わるまい

 

タイシンは優しい

それもまた、相手の痛みを自分の事の様に受け止めてしまい、彼女自身が傷ついてしまうという弊害を生む

 

 

2人ともタイプこそ違えど、痛みを感じやすい人物といえる

 

 

 

そして、更に都合の悪い事だが、彼女達は彼を想っているが故に自身の無力を嘆いている

 

そんな中のタキオンの慟哭は彼女達にどんな思いを抱かせてしまったのか?

彼としては想像したいとは思えないものになる事は間違いないだろう

 

 

 

 

彼の様に愛を知って強くなる者もいれば、タイシンやルドルフの様に愛を知るからこそ、臆病になる者もいるという事だ

 

 

 

 

とはいえ、このまま放置するわけにもいかず

 

 

 

 

 

彼は一つの決断に迫られた

 

 

 

 

そして

 

 

 

(ええぃ、ままよっ!)

 

 

ひゃっ!キ、キミどこを触って

 

ちょっ!触んなって言うつもりはないけど、どういうつもりなのさ?

 

ちょっと待ってくれ!何故そこを触るのだ?!

 

 

彼は自らの尊厳を投げ捨てる事にした

 

 

こうでもしなければ、この状況を打開できる気がしなかったのだから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ところで、一人だけリアクションおかしくありませんかね?

 

 

当小説は全年齢対象であり、また諸々の事情よりその様な事をされると困るのです!

 

主に作者が!

 

 

 

 

 

 

 

 

戯言はさておき、彼の捨て身の策はなったといえよう

 

 

 

ふぅむ。キミがまさか尻フェチだったとは、ねぇ?

 

ま、アタシとしてはそっちの方がまだマシだけど

 

人の趣味や嗜好にあれこれ言うつもりはないのだが、その、それで良いのか?キミは

 

 

 

彼の名誉の為に言っておくと、以前も触れたと思うが、彼は『貧乳党』の熱烈な信奉者であり、実はスカーレットがあそこまで育った事にタキオンやデジタルよりも絶望した人物である

 

 

 

 

俺のっ!力が足りなかった!

俺があの子の食事を全て用意できていれば、こんな事にはならなかったのに!

 

 

 

と人知れず嘆いていたほどである

 

 

デジタルについては

 

GJ!(グッジョブ!)と思わず親指を立てていたりする

 

 

 

 

歪んでいる割には人生をエンジョイしている彼であった

 

 

 

 

そんな彼が『貧乳党』の誇りを捨てるだろうか?

 

否!

断じて否である!

 

 

其の至高の存在である『最速の機能美』を維持すべく、彼はひたすら暗躍した事もある

なお、本人に見つかり『ミッド式OHANSHI』をされたそうだが、数時間の激闘の後に双方で和解が成立したとされる

 

 

かの『学園一の修羅』とすら全力で渡り合えた彼の熱意は察するに余りあるものであった

 

 

 

 

 

 

 

 

いや、誤解だ!俺は『貧乳党』であり!尻フェチではない!

 

 

いや、まぁね。分かってはいた事だけどもあまりそれを自信満々に言わないでほしいものだね、流石に悲しくなるよ私は

 

 

貧乳、党だって。そんな、それでは私は

 

 

変なもん信仰してるんだね、アンタって

(っし!ならアタシが1番有利って事だよね?)

 

 

彼のカミングアウトに分かっていたと言っても、トーンダウンするタキオンとはじめて知る残酷な真実に打ちひしがれるルドルフ

そして、言葉でこそ無関心の様に見えるが、内心では1番喜んでいるタイシンであった

 

 

 

特に圧倒的とも言える身体を持つルドルフにとって、其の事実は彼女を打ちのめすものであった

 

 

なお、ルドルフが悩んでいた時に

 

つってもさ、ルドルフ先輩のそれって他の2人に比べたら圧倒的でしょ?有利になる事はあっても、不利になる事は早々ねぇんじゃないか?

 

とある彼と仲の良いウマ娘からアドバイスを受けていただけに、彼女の受けたショックはより大きかったりする

 

 

 

 

 

なお、後日その事実をルドルフを通して、兄から知ったスカーレットとデジタルは無言でお互い頷くと、満面の笑顔でその場を去った

 

 

そして

 

え、ちょっ、な、何かアタシしたっけか?

 

と冷や汗を流している某ウマ娘に対し

 

ふーん。言い残す事はそれでいいのね?

 

残念です、ゴルシ先輩

 

との不穏な会話の後、2人はそのウマ娘の少女を連行していったとされる

 

 

 

その後の詳細は不明だが

 

 

トレーナー。ちょっと聞いてくれよぉ〜

 

とその少女が自分のトレーナーに泣きついてたとかなんとか

 

 

 

 

 

 

 

ま、胸の大きさのみで判断するのはどうかと思うよ、私は

 

タキオンなりにルドルフをフォローする

 

だが

 

タキオンが羨ましいよ。もしも彼と私が最初に出会えていたなら、私は決してタキオンの様にはなれなかったからね

 

 

 

シンボリルドルフは寂しがりやであり、誰よりも欲深いと思っている。『ウマ娘達の未来』などというものは、それこそ皆が協力して、それでも届かない遥かな地平

 

たった一人の小娘がどれだけ足掻いた所で届きうるものでは決して、ない

 

 

そんな分不相応なものを望み、願うシンボリルドルフが無欲であるはずがないと彼女は思っていた

 

まさに傲慢で、貪欲

 

 

仮にルドルフがタキオンと同じ立場だったとしたならば、ルドルフは間違いなく他のウマ娘達を彼のそばに居させる事はなかったろう

 

 

 

いや、間違いなくルドルフならば彼を離さないだろうし、離れることを許さなかっただろう

 

 

 

 

それを他ならぬルドルフ自身が一番理解しているからこそ、自己嫌悪するのだ

 

 

 

 

 

んな事言っても、別にルドルフの事を嫌いになる訳じゃないんだがなぁ

 

 

いつの間にかルドルフのそばに寄って来た彼が後ろから優しく彼女を抱きしめた

 

 

なお、その際にある所を触りそうになった彼が明らかに動揺した事をルドルフは見なかった事にした

 

ああ。ありがとう

 

ルドルフは彼にそのままもたれ掛かり、目を瞑りその身をあずけた

 

 

 

 

なお

 

 

(おおいっ、ルドルフ!そこで身を預けてくるなよ!重いとかじゃなくてだな、その色々と困るぅぅぅぅっ!!)

 

 

と彼が内心絶叫していたのはご愛嬌である

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

で?何かいう事ないの、ルドルフは?

 

あ、ああ。タイシンすまなかった

 

 

そうして5分間程至福の時間を味わっていたルドルフであったが、二方向から強い視線を感じた

 

 

それは当然、ナリタタイシンとアグネスタキオンである

 

 

特にタイシンの視線は物理的な痛みを伴いそうな程のものであり、タイシンの不機嫌さがよくわかるものであった

 

 

 

 

じゃ、さっさと交代しなよ

 

タイシンは

 

「次はアタシの番だから、早く変わって」

と暗に言っているのだが

 

 

いや、その、なんだ。もう少しダメか?

 

 

水着越しとはいえ、彼を直接感じられる今の体勢がルドルフはかなり好ましいものであると思っていた

それ故に、もう少しだけこの時間を味わいたいと思っているのだが

 

 

却下。早く代わる!

 

にべもないタイシンにより、ルドルフは彼から引き離された

 

 

 

 

どうだったかな?ルドルフ。彼の包容力は?

 

なるほど。君が嘗て「万金すら彼の温もりには叶うまい」と言っていた理由が今更ながらにわかったよ

 

 

タキオンはルドルフの表情を見て

 

 

やれやれだ。彼の魅力に負けたウマ娘がまた一人増えたわけか。困ったものだねぇ

 

 

と満更そうに呟くにとどまった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もしもし、タイシンさんや?

 

 

なに?

 

 

あの、人の膝の上でのんびりしないで欲しかったりするのですが

さっきも言いましたけど、その色々と厳しいもので

理性的なものが

 

 

大丈夫、もし襲ってきても返り討ちにしてあげるからさ

 

 

タイシンは機嫌良さそうに彼の言葉を否定する

 

 

その様子を見た彼は

 

(解せぬぅぅぅっっ!!)

 

とやや、涙目であったらしい

 

 

 

 

 

 

なお

 

 

いやぁ、久しぶりの彼の涙目はやはり良い!そうは思わないかなルドル、フ?

 

その彼をしっかりと見ていたタキオンはルドルフに同意を求めようと彼女を見ると

 

 

くっ、なんだあの彼は可愛い過ぎる。甘やかしたくなる。しかし待て、シンボリルドルフ。それをしてしまうと引き返せなくなる気がする。だが、しかしっ!

 

 

とルドルフはある衝動(クリーク化)と必死に戦っていた

 

 

・・・まあ、人の好みというものは千差万別というからね。私は君を否定はしないよ、ルドルフ。だが、親しい友人として言わせてもらえるならば、引き返せる所で踏みとどまるのも理性だと思うのだがね

 

 

 

思わぬ友人の壊れっぷりにさしものタキオンも止めようか少しだけ悩んだ様であった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

というわけで!

ようやく!

風呂が!

終わりました!

 

 

やれやれ。無駄に勢いよくした所で、何も変わらないだろうに

 

はい、そこうるさいですよ!

 

アンタなりに恥ずかしかったて事みたいね

 

恥ずかしかったに決まってんでしょうが!

いい加減にしようね、いやマジで

 

しかしだな。折角のちゃ、いや慰安旅行なのだから、羽を伸ばすべきだと思うのだが

 

羽を伸ばすのと、無秩序はぜんぜぇん違いますからね!

あと、ルドルフ。今チャンスと言いそうになってなかったか?

 

 

・・・・・・気のせいだろう

 

 

ほう?

 

 

ルドルフの誤魔化しに彼は手元の携帯を操作して

 

 

 

よろしい。そこまで煩悩の多いタキオン達に朗報だ。明後日学園に帰ったら1週間スズカ達の全力の(・・・)トレーニングに混ぜてもらえる様に話をつけた。しっかり煩悩を退散させるように

 

 

ちょっ!?

それは横暴だろう?!

いくらなんでも、それは無茶というものだろう!?

 

 

 

そのセリフにタキオン達は一斉に動揺した

 

 

何せ、タイシンが参加しているとはいえども、あくまでもそれはタイシンのトレーニングの差し支えとならない様にスズカ達が配慮(手加減)して行われているモノだと他ならぬタイシンが1番良く知っているからである

 

 

確かにトレーニングガチ勢などと言われているタイシンではあるが、それを1日ならともかくとして、1週間も行なうと言うのは流石にゾッとしない

 

 

 

そのトレーニングのストイックさから、スズカ達はトレーニングに参加した事のウマ娘からはスズカさん、ブルボンさん、ライスさん。とさん付けで呼ばれているほどである

 

 

なお、彼女達のトレーニングに参加しての最長記録は4日のテイエムオペラオーとキングヘイローとナリタブライアンが所持している

 

 

 

つまり、そういう事である

 

 

 

 

だが

 

 

いや、流石に旅行で仕事を空けているのに、それ以上空けるのはマズイと思うのだが

 

私も色々と研究データの取りまとめがあるからねぇ。残念だが参加できないよ

 

ルドルフ、タキオン。アンタらねぇ

 

 

もっともらしい口実で逃げようとするルドルフとタキオン

 

しかし何故か、タイシンは2人に同情する様な視線を向けていた

 

 

 

心配するなって

その辺りはきちんと交渉済み

1週間理事長から、たづなさんを借りる事が出来たから、事務的な処理は問題ないし、ブライアンにお願い(・・・)したら快諾してくれたから

 

タキオンの方はカフェにまた俺の愛読書と理事会の人から譲ってもらった本を貸し出す事で協力してもらえる事になったし、その1週間の詳細なデータを条件にシャカールからも快く協力してくれるとの事だ。安心すると良い

 

 

そんな!

 

 

タキオンは絶望したような声をあげる

 

 

だが

 

ぐっ、し、しかし私は東條トレーナーから年明けにトレーニングを受ける事になっているから、それに影響があるようなトレーニングは

 

 

ルドルフは諦めない

例え友人2人が傷つき倒れたとしても、その思いを無駄にしないために(意訳。自分だけ何とか助かろうとしてます。このルドルフさんは)

 

 

 

しかし、忘れてはいけない

 

彼の立場を

 

 

 

ああ、東條さんからは許可もらったよ?

流石にやりすぎては困るらしいが

 

 

OH.MYGOD

 

 

流石はシンボリルドルフ

そう他の3人に思わせるような、見事な発音の英語と

 

それはそれは見事なorzであったとさ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、4人の姿は京都駅の北口にあった

 

 

 

今日は今日とで京都(・・)観光です!

 

ふむ?タクシーを使うのかい?

 

アタシタクシー苦手なんだけど

 

今日の何時に学園に戻るつもりなんだい?

 

タクシーは使わんよ

ルドルフ。フジの姉貴とヒシの姉御には既に話を通してるから、そうだなぁ、21時くらいまでには帰らんとな

 

となると、東京駅には19時半くらいまでには着いとかんといかんか。

つー訳でそうさなぁ。京都を17時半くらいには出んといかんやろう

 

 

 

今が9時半。つまりあと半日くらいか

 

長いようで、短かったね

 

ではどうする?観光するならば、やはり金閣寺などが良いのだろうかな

 

ぶっちゃけると、そこら辺はメジャーすぎるし今日は日曜日

観光客が多い事は容易に想像できるから、パスだな

 

新京極行く

 

 

 

 

新京極

 

京都駅より徒歩で北に30分ほどの所にある商店街があるところ

京都ならではの『八つ橋』の店や京都土産のお店、北の市役所の側にはかの有名な『本能寺』があり、京都最大の商店街である

 

正式には『寺町京極商店街』であり、西側の『寺町専門店会商店街』を合わせるとかなりの規模の商店街となる

 

 

 

なお、寺町とは安土桃山の太閤秀吉が京の再整備の際にこの付近に寺社を移転させてきた事に由来するらしい

 

元々寺町とは寺社の側にある商店街などを指し、京都という寺社仏閣の多い土地柄も相まってこの様な規模になったのか?それとも昔からの町人達の創意工夫の結果なのか?作者としては気になる所ではある

 

 

なお、この移転されてきた寺社に本能寺も含まれており、元は京都市立本能小学校のあった所に本能寺はあったとされる

 

 

幕末期の戦乱の中で本能寺もその影響を受けてしまい、『禁門の変』または『蛤御門の変』と呼ばれる一連の戦闘により本能寺のその大半は焼失し、後に再建した

 

 

現在は信長公の霊廟や資料館。隣接地に本能寺ホテルがある

 

 

 

専門店会商店街は昔ながらの飲食店が立ち並ぶ道幅の少し狭い商店街である

 

とはいえ、それはアーケード街である『寺町京極商店街』に比べての話であり、人の往来に支障をきたすレベルではない

 

 

まあ、人出が多くなり過ぎればお察しではあるのだが

 

 

 

 

 

うまうま

 

いや、よく食べれるねぇ

 

あまり推奨はしたくないな、その食環境は

 

そう言っても、アタシたちもこうやって色々摘んでる訳だし、良いんじゃないの?

 

 

近くのコンビニで買ったものをベンチで食べているタキオン達と『八つ橋』を昼飯にしている彼であった

 

 

エネルギーさえ摂れば問題ないから、セーフ

 

とは彼の言である

 

 

 

 

なお、作者はカロリーしか興味を持っていないために、平気で〇〇クシェイクのみで昼飯扱いとかをします

 

安くて良いのよね、このやり方

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで商店街で買い物を済ませれば、既にお昼前である

 

 

 

さて、どうすっかねぇ?

 

悩みどころだね

 

どうだろ?

 

なら、一つ行きたいところがあるのだが

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

というわけでやってまいりました!

 

 

平安神宮

 

 

 

寺町京極商店街から徒歩約40分で方角的には北東方面、鴨川を渡った所にある有名な観光地である

 

 

平安京の時代の朝堂院を復元した建造物であり、国の重要文化財として登録されるとともに平安京に遷都(都の機能を移す事)した桓武天皇を祭神としていた

後に平安京時代の最後の天皇である孝明天皇も祭神として祀られている

 

 

朝堂院とは平安時代における宮城(きゅうじょう)と呼ばれた主上つまりは天皇に関連する施設である

 

正確には異なるのであるが、本筋ではないので割愛させて欲しい

 

 

 

なお、平安神宮一帯は岡崎地区にある事から岡崎公園として再整備されており、周辺には京都市立図書館や美術館などが立ち並ぶ

 

 

 

特に目を引くのが『大鳥居』であり、これが平安神宮を代表するものと言っても過言ではないかもしれない

 

 

 

 

大鳥居前で4人での撮影をした(丁度通りがかった親切な外国人観光客の人に撮影をお願いした)

 

 

 

 

 

その後、平安神宮より南下し『清水寺』へ赴いた

 

 

 

 

京都市内が一望できるなぁ

 

良い眺めだね

 

視界を遮るものがないと、こうも良いものなのか

 

そういえば、京都駅と京都タワーくらいしか高い建物ないよね?

 

それはな、タイシン『古都保存法』ってのがあんのよ

 

 

正確な名称ではないが、要するに『昔の景観と今の建造物はミスマッチ。だから建てるとしても高さ制限かけますし、建てる場所にも注文つけますよ』といったことである

 

古都だけに

 

 

特に奈良や京都市内に多く見られるもので、実は市内の建造物には明確な高さ制限が設けられており、それを超過する建造物は『原則』認められていない?

 

 

どこぞの本社ビルがあるけど、詳しい事は知りませぬよ

 

 

 

 

 

ところで、私たちの格好についてコメントしてはくれないのかな?

 

そうだな。せめて、すこしだけでもコメントは欲しいものだが

 

別にアンタにセンスのあるコメントなんて求めてないけど、さっきからずっとアタシ達をちらちら見てたでしょ?一言くらいあってもいいと思うけどね

 

 

わかりましたよ!

ああ、もう3人とも綺麗だよ!

思わずときめきましたよ!

悪うございましたねぇ!!

本当にありがとうございます!!!

 

 

彼は真っ赤な顔をして3人を褒めた

 

 

 

というのも、彼女達は祇園付近で貸衣装。つまり着物姿に着付けて貰い、彼と歩いてきたのだから

 

 

 

ふぅん?

(おや?彼にしては随分と珍しい反応だね?昨晩の水着姿で共に露天風呂に入った時の反応よりも良い様な気がする。ふむふむ、となると一着くらいは私物として着物を持っておくのも考えるべきかも知れないな)

 

いや、そこまで言ってないのだがなぁ

(露出度でいえばこちらの方が圧倒的に下だと思うのだが、彼はこちらの方が好みなのだろうか?となると確かマルゼンスキー先輩から聞いた話だと、ゴールドシチーという人物がその辺に詳しいと聞いた気がする。帰ったら相談するのもアリかもしれないな)

 

そ、そう。あんがと

(ちゃんと褒められるじゃない。でも綺麗でときめく、か。ならこの衣装後で買った方がいいのかな?コイツが喜んでくれるなら、アタシとしても嬉しいし)

 

 

 

 

 

とまあ、滅多に見れない彼の羞恥全開の本音に3人ともそれぞれの反応を見せた

 

 

 

 

なお、余談ではあるが学園に帰ってしばらく後の正月において、何故か(・・・)学園生徒の間で空前の着物ブームが巻き起こることとなり、それには東條、樫本、桐生院トレーナーや駿川秘書に秋川理事長まで巻き込まれる大騒動となり、男性トレーナー達の目を楽しませたという

 

 

 

 

この時に雑誌モデルをしていたゴールドシチーがトレセン学園に自身の知り合いの呉服屋と共に来校し、生徒達に着付けやその時の立ち振る舞いについてレクチャーしたとかなんとか

 

 

 

 

 

 

 

更に余談となるが、タキオン達が卒業して2年後に栗東へ引っ越してから暫くすると、京都老舗の呉服屋がナリタタイシンの自宅に頻繁に出入りする事となり、タイシンの家には家主であるナリタタイシンは勿論、アグネスタキオン、シンボリルドルフ、ダイワスカーレット、サイレンススズカ、ミホノブルボン、ライスシャワー達の家着用の和服などが大量に用意されたと言われているが、詳細は不明である

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、3日間の慰安旅行は終わりを告げ、彼女達は日常へと戻っていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後日、スズカ達のトレーニングで疲労困憊なタキオン達と、それを嬉々としてお世話する彼の姿があったそうな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なお、理事会のお歴々にはしっかりと話をしたそうな

 




というわけで彼にとっては色々役得であり、色々大変だった慰安旅行は終わりました


その後の事はまた別の機会に触れたいと思います



では、ご一読ありがとうございました

 閑話需要ありますか?

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