リュウソウレッドの"持久戦"は、いつ終わるとも知れずに続けられていた。
「オラオラァ、いけジンマイナソー!!」
「ネガイマシマシテテテーハハハ!!」
「……ッ、」
叩き込まれる拳をリュウソウケンと己の身で受け流し、時には受け止める。カタソウルを使用しているので、直接的なダメージはほとんどない。しかし衝撃まで完全に殺しきれるわけではないし、短時間で連続攻撃を浴びれば耐久力も減退してくる。だからといって迂闊に攻勢に出ようとすれば、ワイズルーの放つ"チェックメイト・デ・ショータイム"の餌食になりかねないのだ。
「ッ、はぁ……はぁ……はぁ」
「HAHAHA、お疲れか☆NA?リュウソウレ〜ッド」
「もう降参しちまえよ、ギャハハハ!!」
邪悪な哄笑がいやに耳に響く。直接的なダメージはともかく、度重なる衝撃と防戦による疲労が蓄積しつつあることは間違いないようだ。
(降参……降参、か)
こいつらは具体的に何をどうすれば降参と認めるのだろうなどと、とりとめもない思考が浮沈する。無論そんなものは、いつ終わるとも知れないこの苦しい戦いの中での気紛れにすぎない。
終わりが見えない──つまり、彼自身に終わらせるつもりは微塵もないということだ。
「は……言っとくけどな、俺ぁ退かねえし倒れねえんだよ……。硬ぇのは、身体だけじゃねえんだ!」
「フン!ならばこの私が、直々にとどめを刺してやろうっ!!」
ステッキを振り上げるワイズルー。その先端が鈍色に光るのを目の当たりにして、レッドはいよいよ覚悟を決めた。
そのときだった。
──BOOOOM!!
にわかに烈しい爆発音が響き、後れて紅蓮の劫火が悪しき魂たちを呑み込んだのは。
「「グワァアアアアア──ッ!!?」」
ワイズルーとクレオン、二体の悲鳴が重なる。唖然とするレッドの傍らに、漆黒の騎士が着地したのは程なくのことだった。
「まだ死んでねえみてーだなァ、クソ髪ィ」
「!、カツキ……!」
待ちわびた援軍、ただ予想外ではあった。オチャコと回復したテンヤ、そしてショートが先にくるとは思っていたので。
「おめェ、どうして……」
「近く通りがかりゃ、騒ぎが起きてることくれぇわかるっつーの」
「そっか……へへ、あんがとな!おかげで助かったぜ!」
「けっ」と鼻を鳴らすブラック。それが満更でもないときの反応であることを、レッドは既に知っている。
「一番メンドクセーのが来た……!じ、ジンマイナソーあいつからブチのめしちまえぇ!!」
「ネガイマシテーハ!」
ランプの蓋から再び飛び出してくるジンマイナソー。その巨大な拳が、ブラックめがけて振り下ろされる。
「ッ!」
彼は咄嗟に前方めがけて爆破を起こし、勢いよく後方へ飛び退く。流石の彼にとっても、今のは不意打ちのようだった。
「ンだコイツ……!」
「そいつ、ランプの中に潜んでやがんだ!あんな巨体どうやって詰め込んでんのか知らねえけど……」
「けっ、鬼火の次はランプの精ってワケかよ。──そのガラクタごとぶち壊してやらぁ!!」
「クソ髪ィ!!」と呼びかけられ、レッドの心は弾んだ。それは防戦一方だった戦いが攻勢へと移り変わる契機となる声だったからだ。
「っしゃあ、いくぜ!──メラメラソウル!!」
メラメラァ、と焔が燃え上がり、リュウソウレッドの胴体を包み込んでいく。騎士竜ディメボルケーノの加護を受けたその鎧は、ブットバソウルの装甲に輪をかけて鮮やかに発色していた。
「頼むぜカツキ!!」
「命令すんじゃねえ、てめェがついてこいッ!!」
跳躍するブラック、寸分後れて駆けるレッド。俊敏性では前者に分があるが、威力なら負けていない。強竜装なのだから当然といえば当然だが。
「げぇっ……!──ジンマイナソー、とりあえず厄介なブラックからぶちのめせ!!」
「ネガイマシテーハァ!!」
飛び出してきたジンマイナソーが、命令通りブラックめがけて拳を乱打する。どれが本体かもわからないほどの残像を発生させる超高速の殴打。生身で直撃を受ければ原型をとどめぬ肉塊となることは避けられないような攻撃だ。
それを、
「ハッ、遅ぇんだよォ!!」
爆破、爆破、また爆破。小規模なそれらを繰り返すことにより素早く距離をとり、かと思えば一気に肉薄する。威風の騎士である彼の、本来最も得意とする戦い方だ。
「ええぃ、ならば今度こそ喰らいまショータァイム!!」
業を煮やしたワイズルーが、先ほどは妨害により未遂に終わった必殺技を放つ。光の刃の雨が、マイナソーの拳の間隙を縫うようにして降りそそいだ。
「チィッ!!」
上下から隙間なく攻めたてられ、流石に余裕を失う。それでも彼は独りで切り抜けるという自負の持ち主であったが、それを実現させない仲間が今は傍にいた。
「おめェの相手は俺だろうがぁッ!!」
今だけはカツキにも負けない粗野な口調で、レッドが炎を纒った刃をワイズルーに見舞う。飛び退くのも間に合わず、彼のマントに火が燃え移った。
「Ouch……アチ、アチ、アチチチチチ!!?」
「ちょっ、ワイズルーさま!?負けないでもう少し!」
「でぇぇぇい、わかっているともさ!とにかく小生意気なブラックを墜とォす!!」
以前クレオンに"あまり強くない"と揶揄されたワイズルーだが、腐ってもドルイドン、それもビショップクラスである。レッドの剣をいなしながら、思い出したようにステッキから放つ光の矢で攻撃を仕掛けていく。そこにジンマイナソーの乱打も加わるものだから、ブラックはなかなかチャンスをモノにできずにいた。
「クソ道化師がぁ……!おいクソ髪ィ、とっととそいつ抑えろやぁ!!」
「ッ、わかってっけどさぁ……!」
カツキが来てくれたおかげで圧倒的に楽にはなったが、形勢をひっくり返すにはまだ及ばないか──そう思いはじめたとき、三の矢が
「サンダー、ショット!」
「え──ぐぎゃあああああ!!?」
いきなり超高速で飛んできた電光弾が直撃し、クレオンは全身をがくがくと痙攣させながら倒れ落ちた。
「く、クレオン!?こ……これはひょっとして──」
「──ひょっとしなくても、俺たちが来た」
「!!」
そこに立っていたのは、"栄光の騎士"リュウソウゴールド。そして彼の所持するカガヤキソウルにより傷を癒やしたリュウソウブルーと、ピンクだった。
「ごめんお待たせ、エイジロウくん!」
「ショートくんにばっちり回復させてもらった、あとは任せてくれ!」
「誰が任せるか、クソメガネェ!!」
流石のリュウソウブラックである、息もあがってさえいない。ますます意気軒昂になるのは、九分九厘対抗心からくるものではあるだろう。残りの一厘は……。
「クレオン、ゲラップ!ゲラップ!」
「ンンンン〜〜………ム・リ!グハッ……」
蛙のようにうつ伏せに倒れたまま、クレオンは動かなくなってしまった。ランプがからんと音をたてて地面を転がる。
「Hmmm、ワイズルーピ〜ンチ……。こうなれば──エスケープあるのみッ!!」
素早くクレオンを抱え上げると、ワイズルーは踵を返して逃走を試みようとする。当然追跡の構えをとる五人のリュウソウジャーだったが、その必要もなかった。
『ハヤソウル!ビューーーン!!』
「!?」
エイジロウたちにとっては福音、ワイズルーにとってはその真逆だった。逃げ出そうとしたのもつかの間、彼はその身を颯のごとき刃に斬り裂かれていた。
「ノオォォォォン!!?」
咄嗟に身を捩らせ致命傷を防ぐ程度の意地は見せながらも、ワイズルーはクレオンと同じく地面を転がった。その退路を、翠嵐の影が塞いでいる。
「ごめん、遅くなった!」
「イズク!」
これでリュウソウジャー、六人勢揃いだ。彼らは誰が言い出すでもなく円形に布陣し、ドルイドンの群れを完全に包囲していた。
「よくも好き勝手やってくれたな、おめェら……」
「今度という今度は……ブッ殺ォす!!」
「ムムム……」
唸りつつ、ワイズルーは周囲を見回した。取り囲まれている中で逃げ道はない。上に跳んで逃げるという手はあるが、クレオンを抱えた状態だし、それをした途端に爆破による滞空が可能なブラックと飛び道具を持っているゴールドが同時に仕掛けてくるだろう。
ならば、戦うか。しかし相手は四種の強竜装を既に手にしていて、その力を同時にぶつけられたら──
(……ひょっとして、詰んでる?)
ワイズルーは頭を抱えたくなった。しかしクレオンを抱えているのでそれもかなわない。ジンマイナソー一匹、六人がかりで攻めたてられたらひとたまりもない。
「よし皆、一気にとどめだ!」
「だァから命令すんなッ!」
一斉に渾身の一撃を仕掛けようとする六人。進退窮まったワイズルーがふたたび「ノオォォォォン!!」と絶望の声をあげた瞬間、前触れもなく輪の中心に新たな影が舞い降りた。
「──!」
「ガイ……ソーグ」
「タマキセンパイ……」
呪われた紫の鎧で全身を覆った、リュウソウ族の騎士としての先達がそこにいる。エイジロウたちリュウソウジャーと、対峙するかのように。
「………」
こんなときに!リュウソウジャーの面々が一部を除いて歯噛みする一方で、ワイズルーは今までの微妙な関係が嘘のように彼を全身全霊でもって歓迎してくれた。
「Oh、Myガイソーグ!!来てくれると思っていたよ、やはり貴様は我がTrue Blue Friend!!」
「……俺は、」
ガイソーケンを握る手に力がこもるのを、その"一部"は見逃さなかった。
「俺は……っ」
死にぎわのミリオの表情が浮かぶ。志半ばで斃れた無念を押し殺したまま、ただタマキの幸福を祈っていたあのまぶしい笑顔。
自分は彼のようにはなれない。決してなれないけれど、それでも──
「俺は──」
ガイソーケンが、振り上げられた。
「リュウソウ族の、騎士だ──!!」
その刃が、ワイズルーを一閃する。
「グガアァァァァッッッ!!?」
こればかりは完全な不意打ちだったのだろう、ワイズルーはボディをまともに斬り裂かれ、緑色をした血を大量に噴出させた。その苦悶の声も、先ほどまでとは比にならないほど真に迫ったもので。
「な、何を……する、貴様ァ……っ」
「………」
これ以上、ガイソーグ──タマキには語るべき言葉はなかった。先ほど声を張り上げて叫んだことで、理由としてはすべてだ。それ以上でもそれ以下でもない。
「リュウソウジャー、今だ……!」
「──ありがとうッ、センパイ!!」
今度こそとばかりに紅蓮を纒った刃を振り上げるレッド。──しかし、
「ネガイマシテェェェハァァァァ──!!」
「!?」
地面に投げ出され、ワイズルーもろとも消し去られる運命にあったランプの中から、みるみると巨大化したジンマイナソーが飛び出してきたのだ。見上げんばかりの巨躯となった彼は、その余勢をかって拳を振り下ろす。
「ッ!?」
粉砕された煉瓦が粉塵となって辺り一面を舞う。たちまち混沌へと落とされた戦場は、今まさに追い詰められていたワイズルーたちにとっては僥倖といえるものだった。
「ええい、覚えていろガイソーグ……!この恨み、晴らさでおくべきかあぁ〜〜!!」
「!、てめっ、待てやァ!!」
持ち前のスピードで追跡しようとするグリーンとブラックだったが、意図的なのかそうでないのか、マイナソーの拳が中間に叩き込まれて妨害される。そんなことをしている間にも逃亡を許してしまうというのは、彼らの逃げ足の速さを前にしては何度もあったパターンだ。
「クッソがあぁぁぁぁ!!」
「ッ、しょうがねえ、今はマイナソーだ!──ティラミーゴ、パキガルー!!」
「モサレックス、頼む!」
騎士竜たちが集う。文字通りひとつとなって、あるいは変形をして、竜神として戦場に顕現するのだ。
「「「キシリュウオー、パキガルー!」」」
そして、
「モサ公貸せや半分野郎!」
「な!?おい貴様、俺はモノではないぞ!」
「モサレックスの言う通りだ。せっかく初めて合体すんだから、仲良くやらねえか?」
「きっめェこと言うな!!」
ちぐはぐなやりとりをしながらも、実際には円滑に合体シークエンスが進められていく。黄金のボディに刺々しい漆黒の鎧と兜を纏い、海神もまた砂礫の中に降り立った。
「「キシリュウネプチューン、ミルニードル!」」
巨大化マイナソーとの激闘が始まる。市街のど真ん中ということもあり、中遠距離での戦闘は避けたい。何より、拳には拳(あるいは打擲)──二大巨人のカスタムには、そのような意図もあった。
「カツキくん、ここは左右から挟み込もう!」
「わーっとるわ!俺らは左、てめェらは右だ!」
拳を構えて待ち伏せるジンマイナソーに対し、果敢に突撃していく二大巨人。ゼロ距離になるまでほとんど一瞬だった。
「「うぉらあぁぁぁぁ──ッ!!」」
乱打、乱打、乱打!常人では目で追うことすらかなわないほどの拳の応酬が繰り広げられる。手数だけの勝負ではどう考えても不利なはずのジンマイナソーだが、意外にもキシリュウオーパキガルーとネプチューンミルニードルの両雄に抗している。
「こいつ〜っ、オイラと父ちゃんの拳に対抗してくるなんて!」
チビガルーの口惜しげな声が響く。すかさずレッドが「大丈夫だ!」と応じてみせた。
「体力も馬力も気力も、全部こっちが勝ってんだ!こんなヤツに、絶ッ対負けねえ!!」
そう──こちらは二体にしか見えないけれど、その本質は騎士竜と竜騎士たちの集合体なのだ。純粋な力比べが延々と続けば、自ずと勝負は見えてくる。
「ネガィ……グギ、ギ、グギギギッ!?」
突然、マイナソーが耳障りなうめき声を発する。──ミルニードルの針が、腕のあちこちに刺さりはじめたのだ。その激痛は確実に彼の動きを鈍らせていく。
そして、
「チャ〜ンス!」
「よし来たッ、うぉらあぁぁぁっ!!」
チビガルーが見極めたその瞬間を逃さず、分厚い拳を振り上げる──!
「────ッ!!?」
その一撃はマイナソーの顎を打ち貫き、骨を粉砕した。その衝撃でマイナソーの身体は天高く打ち上げられてしまう。
「っし、とどめ「とどめだ半分ヤロォ!!……ちょっ」
「……わかった」
ひと足先に跳躍するキシリュウネプチューン。両腕に装着された地獄の鉄槌が、冷酷に黒光りする。その妖しい煌めきは、ジンマイナソーにとって死刑宣告にほかならないものだった。
「いくぞショート、地上の!」
「「キシリュウネプチューン、ゲイルスパイクストライク!!」」
ジンマイナソーが目の前に墜落してきた瞬間、勢いよく針に覆われた装甲を叩きつける。それはマイナソーの全身を刺し貫きながら地面に叩きつけ、ぺしゃんこに挟み潰す。
「!!!!!!!」
生物ならばグロテスクな光景が広がるだろうが、相手はマイナソーだ。肉体維持の限界を迎えた瞬間、その肉体を構成するマイナスエネルギーが弾け、跡形もなく爆散する。
「あ〜っ、とどめ取られちまったぁ!?」
「ふん。これが先達の実力だ!」
得意になるモサレックス。確かに現代の騎士竜戦隊においてはその通りなのだが、ティラミーゴがパキガルーを"パイセン"と呼んでいることを考えると実に複雑なことになってしまうのだった。
*
「タマキセンパ〜〜イ!!」
立ち去ろうとしていたタマキを真っ先に呼び止めたのは、キシリュウオーから飛び降りてきたエイジロウだった。当然、仲間たちもそのあとに続いてくる。
「さっきのひと振り、お見事でした!」
「……いや、そんなの」
「なぁにが見事だ」被せるように唸るカツキ。「そいつが割り込んでこなきゃ、あのクソ道化師どもまとめてブッ殺せたんだわ!」
「かっちゃん、今は抑えて……!」
「とりあえず、アイツに吠え面かかせたんやし、結果オーライってことでええんちゃう?」
そんな不毛なやりとりを仲間たちが繰り広げている間にも、エイジロウは朗らかな笑みを浮かべてタマキに迫っていく。
「センパイ、俺信じてました!タマキセンパイなら、きっと乗り越えてくれるって」
「ッ、どうしてきみはそう、飼い犬みたいに懐いてこられるんだ……。俺はガイソーグとして、きみたちの前に何度も立ち塞がった。ドルイドンの策動に、手を貸したこともあったんだぞ」
その事実を思い出させてやるように、はっきりと提示する。しかしエイジロウの表情は、欠片も曇ることがなかった。
「センパイ、さっき自分ではっきり言ってたじゃないスか。"俺はリュウソウ族の騎士だ"って」
「!、言った……けど……」
「あれはガイソーグじゃない、センパイのホントの想いなんでしょ?だったらやっぱり、センパイは俺たちの……えーと、なんつーんだっけ、"仲間"でもいいんだけど……」
「同志、か?」
「そう、それそれ!さっすが、テンヤだな!」
尖った白い歯を剥き出しにして笑うエイジロウ。そんな彼を目の当たりにして、どちらかというとタマキに険しい表情を向けていたテンヤも思わずつられて笑っている。
そう──彼の存在はいつだって、場を明るくし、仲間たちの心を和らげている。
「……エイジロウくん。やっぱりきみは、太陽なんだな……」
「へ?た、太陽!?そ、そんな、大袈裟っスよ……」
「えへへへ」と照れくさそうにはにかみながら、エイジロウは仲間たちのほうに向き直った。「太陽!太陽だって!」とはしゃぐ彼を半ば呆れ顔で見ていたカツキだったが、そのとき、不意に気づいた。
──エイジロウの背中を見つめるタマキの瞳が、徐に昏く澱んでいくことに。
気の所為などではない。──そこに宿るは、明確な悪意。
「ッ、そいつから離れろエイジロウ!!」
「へ──」
このときカツキは、ひとつ致命的なミスを犯した。いつものように"クソ髪"ではなく、つい名前が口を突いて出てしまった。平時でないからこそ洩れ出た仲間としての信頼の発露なのだが、このときばかりはそれが災いしてしまった。
一瞬呆け、次いでぱあっと嬉しそうな笑みを浮かべるエイジロウ。その背後で、
タマキは、ガイソーケンを振り下ろした。
「え……」
「な──」
「ッ!!?」
皆が呆然とする中で、肉が裂ける生々しい音が響きわたる。
鮮血が飛び散ったのは、まぎれもなくエイジロウの背中からで。何が起こったのかわからないと言いたげな表情を浮かべて、彼はゆっくりと地面に倒れ込んだ。
(でも、)
「太陽は、ふたつも要らない……!」
脳裏に浮かぶミリオの笑顔が、真っ黒に塗りつぶされていった。
つづく
「エイジロウはあんたを信じてたんだ……!」
「ものすごくうるさくてありえないほどエグい音楽を奏でるのだ!!」
「あれは昔、キョウカさんが作曲した歌ですの」
次回「旋律の砂塵」
「夢に向かって飛びましょうーーふたりで、一緒に」
今日の敵‹ヴィラン›
ジンマイナソー
分類/メルヘン属ジン
身長/222cm〜48.2m
体重/256kg〜601t
経験値/443
シークレット/なんでも願いを叶えてくれるというランプの精の姿を模したマイナソー。筋骨隆々の大男の姿をしており、通常はランプの中に隠れているが、有事には飛び出して巨大な拳で殴りつけてくるぞ!
ひと言メモbyクレオン:リュウソウジャーをぶちのめせ!ってお願いしたら頑張ってくれた!でももっと色々お願いしときゃ良かったぜ!