TSして魔法少女になったけど質問ある?   作:TS百合好きの名無し

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最終投稿日が1年以上前……? そんなばかな……

あ、いつも通り、頭を空っぽにしてリラックスしながら読んでね。


【スペシャルな】ミントちゃんねる特別コラボ回その20【ゲストを呼んだぜ】

 

 

 

「ミントちゃんねる招待券……?」

 

 朝からいつものように仕事用のメールボックスを確認していた私は、その中で異彩を放つメールタイトルを見つけ、中身を読んでいた。

 

(名前からして魔法少女のミント先輩絡みの案件かな)

 

 魔法少女ミント……彼女は私の三つ年上の高校一年生であり、魔法少女歴も私より若干長い先輩魔法少女である。貴重な高位の回復魔法の使い手であるため、現在はあまり前線に出ずに主に後方支援を担当していると人伝てに聞いている。顔を合わせたことはあんまりないけど……

 

(あ、そういえば魔法少女機関の広報担当でもあるってどこかで聞いたことがあるかも? 詳しい内容は聞いたことがないけど)

 

 私は一体どんな要件なのだろうかとメールを読み進めていく。内容を要約すると次のようになった。

 

・私(ミント先輩)今魔法少女機関の広報担当やってるんだよね。

・主に動画配信で情報を発信したり、だらだらと雑談したりしてるよ。世間一般に言う動画配信者ってやつだね。

・そこで広報の一環として色んな魔法少女を呼んでコラボ配信してるんだ。

・今回そのゲストにアリスちゃんを招待したいんだけどいいかな。

・強制じゃないから断ってくれてもいいよ。(私としては来てくれると嬉しいけど)

・もし良ければこのメールに返信をしてくださいお願いします。

 

「ミント先輩って動画配信者やってるのか……」

 

 うーん、どうしようかな。正直、動画配信ってやつには少し興味があるな。前世でもにわかレベルだったけどたまにVtuverの配信切り抜きとか見てたし。それに今はちょうど仕事も無くて暇してるし……

 

「……よし」

 

 私はさっそく彼女へと返事を送ることにした。

 

 

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

 

 

 

wktk

今日のゲスト誰やろな

なんかミントちゃんのテンション高かったし楽しみ

 

早く始まらないかな

ギリギリ退勤が間に合ったぜ

 

本日の癒しタイムや……

既に人が多いなwwww

▶ ▶❘ ♪ ・ライブ
 
 ⚙ ❐ ▭ ▣ 

【スペシャルな】ミントちゃんねる特別コラボ回その20【ゲストを呼んだぜ】

 97,194 人が視聴中・10分前にライブ配信開始
 
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 魔法少女ミント 
.チャンネル登録.

 チャンネル登録者数 3198万人 

 

 大勢の視聴者が待機する配信画面。そこにパッと映し出されたのは一人の魔法少女だった。

 肩にかかるくらいの長さの黄緑色の髪に金の瞳、同色を基調とした華やかな衣装に身を包んでおり、どことなくボーっとした印象を与えるタレ目のその少女――魔法少女ミントは気の抜けるような軽い調子でいつものように口を開いた。

 

「おー、お前ら待たせたな。みんなのアイドルミントちゃんの登場だ。ついに配信開始……だぜ」

 

 きたああああああ

 ミントちゃん愛してる

 楽しみにしてたよ!

 今日のゲスト誰!?

 しまらないドヤ顔たすかる

 ふわふわボイスたすかる

 君の声で救われる命がここにあります

 

「事前に告知した通り、今日は特別コラボの記念すべき第20回目だよ。マジでスペシャルなゲスト呼んだから楽しみにしとけ~?」

 

 期待が高まる

 誰なんだろ?

 楽しみ

 早いものでコラボももう20回目なんやな

 

「いやあ、今回のゲストなんだけどさ……ダメもとで頼んでみたら意外なことにOKもらえたんだよねぇ。私もあんまり会う機会がない子だから、正直私が一番楽しみにしてるくらい」

 

 おっと

 これは……

 かなりの大物の予感

 うおおおおお誰だ!?

 

「というわけで今日のゲストの登場でっす。どうぞー」

「……えっと、こんにちは。ゲストで参りましたアリスです。よろしくお願いいたします」

 

 ミントに促されて緊張した顔で金髪の魔法少女が彼女の隣にひょっこりと現れる。瞬間、コメントが爆発した。

 

 !?

 !?

 !?

 は!?

 は!?

 えっ

 えええええええええええええええ

 ちょっ

 うそやろ

 アリスうううううううううううううううう

 アリス!?

 うっそだろおまえwww

 いくら積んだ! 言え!

 アリスちゃんんんんんんんん

 うはwww

 これは予想外すぎる

 天使降臨

 バカな……!

 きちゃああああああああ

 

「うおっ、コメントの加速がエグい。さすがは大スターさんだぁ」

「あはは……」

「とりま握手オナシャス」

「あ、はい」

「うへへ……おててやわっこくてすべすべだぁ……」

「えーっと……ありがとうございます?」

 

 こいつwww

 ミントそこかわれ

 そういやミントってアリスのファンやったなw

 オタク心が暴走しとるやんけ!

 アリスちゃん困ってて草

 初っ端からこれだよ……

 アリスちゃんのおててやわらかいんか……

 だらしない顔すぎて笑う

 こいつアリスの魅力を語る回で4時間早口で語り続けた実績あるからな 

 ワイもアリスちゃんのおてて握りたい

 いきなりこれで大丈夫なのか?

 

「おっと、トリップしてる場合じゃあなかったぜ。企画を進めねば。アリスちゃん、まずは今の心境をお願いします」

「はい。ミント先輩からメールをいただいた時は、先輩がどういうお仕事をしてるのかよく分かっていなかったのですが、広報の仕事内容に少し興味があったのでどんなものか一度体験してみようかなと思ってここに来ました。こういう動画の配信は初めてなのでちょっと緊張しています……」

 

 かわいい

 かわいい

 お顔ふつくしい

 声クッソかわいいんだが

 かわいいいい

 たすかる……たすか……

 アリスファンの兄貴死んでて草

 リラックスしてええんやで

 

 

「おー、動画配信は初めてだと緊張するよねぇ。うんうん、分かるぜ」

 

 は?

 おまえはちがうだろ

 おめえは初配信から平常運転だったやろが

 緊張……?

 

「なんかみんな私への当たりがひどくない……? まあいいや、さっさと次に行こう。これから本日のゲストであるアリスちゃんに様々な質問をしていきます。質問内容は事前に募集した質問ボックスからランダムに選出されるので私にも分からぬ。ということなんだけど……アリスちゃん準備はOK? あ、もし答えにくい質問が来たら無視しちゃっていいからね」

「はい。大丈夫です」

「じゃあ最初の質問は……【好きな食べ物とスポーツは?】お、無難なのが来たね」

「うーん、好きな食べ物はカレー・カツ丼・鍋・煮物で、好きなスポーツはテニスと野球ですかね」

 

 ワイもカレーすき

 カツ丼おいしいよね

 アリスちゃんテニス似合いそう

 運動得意そう

 

「へえ、普段料理とかするの?」

「そうですね、普段から基本的に自炊してます。たまに購買とかも利用しますけど」

「えっ、すご、中学生だよね……?」

「はい。今年から中学生になりました」

「はえー」

 

 自炊!?

 アリスちゃん料理できんの!?

 はえー

 すご……

 ミント完全敗北してて草

 中学一年生に料理で負ける高校生

 家庭的な一面もあるのか……やっぱりアリスちゃんは最高やな!

 アリスの手料理とか絶対美味いだろ

 アラサーで料理したことない俺って……

 ↑ちょっとは自炊の練習した方がいいぞ

 こんな小さい子ですら自炊してるというのにお前らときたら……

 アリスちゃんの手料理食べたい

 

「君たちうるさいよ! さあ次々! えーっと……【休日はどんな風に過ごしていますか?】……うん、これも無難なやつだね。アリスちゃん回答どうぞー」

「休日は……仕事が入らなければ友達と外へ出かけたり家でゲームをしたりと色々なことをしています」

「友達っていうとチームメンバーちゃんたちかな?」

「はい。主にチームメンバーの二人と遊ぶことがほとんどですね。昨日も三人でショッピングに行きました」

「おー、仲が良いとは聞いていたけど本当に仲良しなんだねぇ」

 

 ステラめっちゃなかよしやん

 チームメンバーってなるとサファイア&サニーか

 あの娘らアリスちゃんにべったりだからなあ

 存分に羽根を伸ばしてくれ

 

「その二人以外だと誰と遊ぶの?」

「あの娘たち以外だと……メアリー先輩たちやビューティー、最近私が指導を担当した新人ちゃんがそうですかね」

 

 メアリーちゃんいいよね

 ビューティーって誰や

 ↑中堅のベテラン魔法少女やね

 ↑アリスと交流あるの初めて知ったわ

 こんな後輩がいたらメアリーたちも嬉しいやろなあ

 かわいい!つよい!いいこ!家庭的!……まさに理想の後輩や

 アリスの指導を受けた後輩ちゃんって誰や!?

 ↑まだ名が売れてない新人ちゃんだと思われ

 そういえば機関には魔法少女同士で指導をするシステムがあるんだっけか

 

「アリスちゃんの直接指導……!? ちょっとその新人ちゃんについて詳しく! 一体どういう経緯で担当することになったの!?」

「……あはは、プライバシーの問題もあるのでそういうのはあんまり……」

「あっ……ごめんね、つい。めちゃくちゃ気になるけどそういう理由なら仕方ないね」

「すみません……でも、彼女がどんな娘かはお伝えできます。新人ちゃんは、とっても努力家で他人のために勇気を振り絞れる優しい娘です」

「なるほど。アリスちゃんがその娘をとても気に入っているということだけはよく分かったよ」

 

 なんかアリスちゃん嬉しそう

 お気に入りなんやね

 可愛い

 これは期待の新人現る

 

「では気を取り直して3つ目の質問といこうか。【好きな人のタイプを教えてください】……おっ、これはちょっと面白いのがきたね」

「好きな人のタイプですか……」

 

 ガタッ

 ガタッ

 ガタッ

 ガタッ

 ガタッ

 お前ら落ち着けガタッ

 ガタタッ

 私ですね

 私だね

 我じゃな

 ふふふ……

 

 画面を流れるコメントには気づかず冷静に考え始めるアリス。

 

「うーん……」

「ありゃ、ちょっと難しい質問だった?」

「いえ。そうですね……子供に優しくて、共通の趣味または理解があって、本音で色んなことが話せる人、でしょうか」

「ほうほう……結構真面目な答えが出たね」

 

 俺子供好き!

 オイラも子供好き!

 ワイも子供好きやで!

 子供万歳!

 子供いいよね

 お前ら……

 なんだろう……俺らが言うと別の意味に聞こえてしまうのは

 意味が違う気がするぞ!

 

「共通の趣味って言ったけどアリスちゃんの趣味は何なのかな?」

「ええと、料理とか特撮とかカラオケ等です」

「料理はさっきの話からも分かるけど特撮って……仮面ラ◯ダーとかウ◯トラ◯ンみたいなやつ?」

「はい」

「好きなの?」

「はい!」

「おおう、なんてキラキラした瞳……そんなに好きなんだね特撮。なんか意外だなー、まあかくいう私も特撮大好き人間なんだけど!」

「えっ! そうなんですか!?」

「過去一の食いつきじゃんね……」

 

 かわいいじゃんね

 かわいい

 かわいい

 目の色変わったな

 かわいい

 食いつきが明らかに違うかわいい

 お目々キラキラで可愛い

 そんなに特撮好きなんかかわいい

 かわいい(語彙消失)

 特撮ファンとかめっちゃ推せる

 最初から推してるだろかわいい

 特撮いいよね、ロマンがあるかわいい

 基本男で特撮嫌いなやついないだろ

 カッコいいヒーローに誰しも憧れるもんさ

 

「ちなみに好きなラ◯ダーは……」

「強いて言うならWとオ◯ズ。バディ系が好きなんだよね」

「……!」

「いいよね、アレ」

「分かります!」

 

 〜以後二人の特撮語りがしばらく続く〜

 

 

「――ってもうこんな時間!? 特撮でこんなに語ってる場合じゃなかった! 残り時間が!」

「あ……す、すみませんつい……」

「いやいやアリスちゃんが謝ることじゃないよ! 会話が弾みすぎて時間を忘れた私の責任だからね! ……すまん、待たせたなお前ら!」

 

 いいよ

 いいよ

 ええよ

 ええんやで

 ままええわ

 許したる

 いうて会話に夢中になってる二人を見てるだけで幸せだったし

 マジで楽しそうに話してたな

 理解できる内容だったから普通に面白かったよ

 特撮好きの可愛い女の子とか……俺、好きになっちまうよ

 ↑元々好きだったろ定期

 熱量すごくてびっくり

 こんな彼女が欲しいだけの人生だった

 魅力しかない少女アリス

 ミントも語れる相手ができて楽しそうやったな

 もっと二人で語り合え、そしてその様子を中継しろ、してくださいお願いします

 

「なんか思ったより荒れてないな。これがアリスちゃんパワーか」

「はい?」

「いや気にしないで。……あっ、そういえば私ってば子供がそれなりに好きだし共通の趣味(特撮)で語れるし、本音も多分話せるからアリスちゃんの好みぴったりなのでは? アリスちゃん、どうせなら私と付き合わない?……なんて」

「!?」

 

 は?

 は?

 は?

 は?

 ……?

 ?????

 思い上がるな

 思い上がるな

 思い上がるな

 寝言は寝てから言ってくださいね

 純情な天使になんてことを

 それは解釈違いです

 ミントてめえ!

 ちょっと……頭冷やそうか

 夜道には気をつけたまえよ

 お前を◯す

 

「みんなひどくない!?」

「あの、ごめんなさい。そういうのはちょっと……」

「しかも速攻で振られた……!」

 

 想定よりもわりとガチ目な困り顔で断られ、ミントはメンタルに甚大なダメージを負った。

 どよんとした空気を感じ取ったアリスは慌ててフォローを入れる。

 

「あ、あの! 決してミント先輩のことが嫌いだとかそういうことではなくて……!」

「……」

「こういうのは、その……もっとちゃんとした場で落ち着いて考えた方がいいと思うんです!」

「うん……なんかごめんね」

 

 

 ――5分後――

 

 

「さて、マジで時間がないので最後の質問にいこう!」

「はい」

「最後の質問は……【今、視聴者のみんなに伝えたいことは何ですか?】……言いにくかったら今日の感想でもいいよー」

「伝えたいこと……」

 

 最後の質問内容を聞き、しばし考える様子を見せるアリス。

 やがて彼女はカメラへと真っ直ぐに視線を向けながら話し始めた。

 

「私は――日々私たちの活動を様々な形で支えてくださっているみなさんに心からの感謝を伝えたいです。……魔法という特別な力を持つ私たちですが、それを除けばまだまだ未熟な子どもでしかありません。そんな私たちにとって応援してくれるみなさんの存在は、みなさんが思っている以上に私たちの大きな支えになっています。だからこそ、この場を借りてお礼を言わせてください」

 

 そこで一旦切った彼女は、すうっと息を吸い込み、今日一番の笑顔を浮かべて言った。

 

「いつも応援してくれて本当にありがとう!」

 

 あれ……俺なんで泣いているんだろう

 俺もや……

 私も……

 なんだろう、すっごく温かい気持ち

 こちらこそありがとう!

 うっ、胸が……!

 笑顔がまぶしい

 言葉で伝えられるとこんなに嬉しいんだな

 この笑顔を守ってるってだけで胸を張って生きられる

 ↑それな

 ↑わかる

 ありがとうはこっちのセリフだぞ!

 もっと推す

 みんなでずっと笑っていて欲しいよ

 ありがとう!

 ありがとう!

 ありがとう!

 ありがとう!

 ありがとう!

 

 次第に加速していくコメント欄。

 配信終了の時間まで、そこには絶えず【ありがとう】のメッセージが流れ続けるのであった。

 

 

 

 

 

 




魔法少女よ永遠に

今までありがとうございました



★八星蓮華(やつぼし れんげ)(魔法少女ミント)
高校1年生。希少な高レベルの回復魔法の使い手であり、魔法少女機関の広報担当として配信の仕事もしている。視聴者たちからの人気は本人が思っている以上に高く、愛されている。
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