執務室
「・・・山雲、タシュケント、
あと、どれくらい?」
「こっちは、7まい。」
「ワタシは、4まい。」
「もう少しだ、俺もあと3まい。」
申請書、必要資材量、必要理由、
日程、航路予定、必要艦艇、必要人員
これらを必要資材100毎に一枚
100以下、つまり、99からは、10単位に一枚
そして、一桁にも、一枚となる。
電卓と言う相棒が軋むが書かねば終わらない
執務と言うデスマーチ
〈急報!!
ジャーヴィスより緊急電!!〉
「・・・ないようは?」
〈発・単冠湾泊地ジャーヴィス
宛・アドミラルエージ、
予定地点にて資材回収せしむも、
『回収資材』に異常発生、
『意識不明の艦娘』を保護す、
緊急と判断し、全力にて帰投す、です〉
「『霧島』聞いているな?」
〖はい、ですが燃料は〗
「止む終えまい、単艦にて急行、
急ぎ合流、護衛任務に就いてくれ。」
〖了解しました、計算上、燃料は往復は持ちます〗
「わかった、
緊急出航を許可する、
『明石』『蒼龍』は、港湾に待機、
『蒼龍』は、偵殺機を許可する。」
(え?イマ、文字がオカシかったヨウな?)
〖マジでっ!?いいのっ!?〗
「うむ、深海棲艦を見つけ次第、
『サーチアンドデストロイ』だ、明石は、
緊急用浮きドックの準備だ。」
〖ひゃっほ~いっ!!アレを合法的に使える日が来るなんて!!〗
〖了解です、緊急修理分の資材、一隻分はあります!
いけます!!〗
「行動開始!!」
3人〖了解!!〗
「ねぇ?」
「なんだ?山雲?」
「『偵殺機』って、なぁに?」
「ワタシも気になる。」
「・・・『鋼鉄の咆哮』は知ってる?」
「かじり程度は。」
「しらナイ。」
「『呉の明石』は?」
二人「嫌と言う程知ってる。」
「そいつと、俺で、
『航空自衛隊の引退した機体』を、
『魔改造』して、正規空母で運用出来るようにしたヤツ。」
二人「なにそれ、怖い。」
「とは言え、引退が十数年前だから、
ほぼ新造品なんだけど、『F-4・EJ・ファントムⅡ』
速度780km/h、20mm機関砲一丁、『500kg徹甲爆弾』一発、
増槽込みの航続距離、4786km、
先の、大湊警備府からのお土産で、20機配備してあるんだ。」
二人「資材がマッハで消えない?それ。」
「・・・消える。」
二人「もぅ、書くのいやぁ~。」
「俺もだ・・・泣けるぜ。」
▽
「さぁ、獲物を探して頂戴!!
ファントムⅡヒャーウィーゴーっ!!」
〈・・・英語喋れないのに無理すんな〉
「まったく、この『呉の明石特性浮きドック』
瑛士が気を利かせてくれなかったら、
今回は積んでいたかもしれませんね。」
▽
「あ、そうそう。」
「なぁに?」
「ドウした?」
「こんな改装、受ける気、あるかなって。」
設計書、設計図の順で受け渡す
「オーバースペック過ぎよ、
それに、『深海棲艦』も使って来る可能性だってあるわ。」
「確かに、コレじゃ、艦種スラ、変わっちゃうね。」
「だよなぁ・・・普通は。」
二人「え?」
「『霧島』いるじゃん?」
二人「うん。」
「あの子、結構ぶっ飛んでる時あるんだよ。」
二人「うん。」
「結果がこちらにございます。」
主砲35.6cm連装砲 ・4基(8門)
(艦首、艦尾に、背負い配置各2基)
↓
35.6cm65口径三連装砲(9門)
(艦首に背負い配置、2基、艦尾、1基)
側舷砲15.2cm単装砲
(片舷7門×2)
↓
単装76mm60口径速射砲
(片舷6門×2)
12.7cm連装高角砲4基(8門)
↓
10㎝65口径連装高角砲8基(16門)
25mm連装機銃10基(20門)
↓
20mmガトリング砲8基(5門×8基)
追加兵装
15.5cm三連装65口径・2基(6門)
(艦首、艦尾に各1基)
機関換装 改・艦本式タービン4基、
278500馬力
速力 35.8ノット
航続距離18ノット/14560海里
二人「・・・さ、書類を進めましょう。」
「・・・いわゆる、『鋼鉄の咆哮仕様』になれるんだ。」
「資材が本当に溶けて逝くわね。」
「ハァ、常識と普通ハ、どこニ行ったんダロウネ。」
「これを実現出来る『呉の明石』に文句を言ってくれ、
来て早々どこかと連絡を取ってると思ったら
『半日もせずに改修完了しました』とか言って来て、
なんの事だと思ったら既に『手遅れ』だったんだ。」
「確かに末っ子で、少し大雑把と言うか、
はっちゃけてると言うか・・・。」
「ナァ、まさかと思うけど、
『他の艦娘』も出来るとかイワナイよね?」
「・・・アイツらならやりかねない。」
二人「不幸だわ。」
「事務作業用のパソコン頼んで置くよ・・・。」
▽
「後ろ、どうかしら。」
「お姉、今の所レーダーには引っかかってないわ。」
「ジャーヴィス、エージはなんて?」
「今、『霧島』がぶっ飛んで来るって言ってたわ。」
「『霧島』、ね、
『艦これ』の世界から来たんだから、練度もかなり上よね?
「それがねサム?
『アイツの射線上』だけには、入らない様にだって。」
「なにそれ?『霧島』って、ノーコンなの?」
「そうじゃなくて、『巻き添えを喰らうから』だって。」
「・・・本当にソレ『霧島』なの?」
「さぁ?態々『艦これ』の世界から来てるんだから、
『霧島』なんでしょうね、
!?
ジョンストン、フレッチャー、気づいた?」
「えぇ。」
「不味いわ、数がどんどん増えてる。」
「ジャーヴィス、接敵一報を。」
「わかってるわよサム、妖精さん、お願いね?」
▽
〈続報!!
最大探知圏内に複数の感アリ
追撃艦隊と推察、
これより、遅滞戦闘に入る、です〉
「霧島!!まだ着かないのかっ!!」
〖いえ、もぅ最大射程圏内です〗
「ジャーヴィスへ、
大至急、単冠湾泊地へ直行されたし。」
▽
〈返電、大至急単冠湾泊地へ直行されたし〉
「え?つまり?」
〈既に霧島の最大射程圏内だそうです〉
「みんな!!逃げるわよっ!!」
▽
「諸元入力完了、
35.6cm3連装砲、
全門、ぶちかませぇええっ!!」
本日の報告書?
フレッチャー、ジョンストン、
サミュエル、ジャーヴィスに損傷無し
保護艦娘一人
燃料は霧島の補給で、オケラとなった
蒼龍が接敵出来ず不貞腐れた
マックス、レーベレヒトは、オマケを回収
奇跡的に燃料を確保し、全体へ等分補給とした
オマケの中身は現在調査中
今のところの被害は資材のみ
増える艦娘、建造待ちの艦娘達
泣きたいのはここだけじゃない
大湊警備府も既に火の車
舞鶴鎮守府は、日本海に貼り付け
佐世保鎮守府は激戦後の為復興中
呉鎮守府は、南方への足掛かりを構築中
横須賀鎮守府は・・・
資材の追加要請で倒れる人間が増えている
そして、今回もシロッコは出て来ません。