執務室
「・・・そんな、母国が、内戦なんて。」
「それと、2028年を最後に、
連絡が途絶えている、
隣国のニュージーランドも、29年を最後に、
音信不通、現状は誰にも分らない。」
「・・・そんな。」
「おぃっ!?」
倒れ込むパースを支える
「こんな世界なら・・・沈んでた方がマシよ。」
「申し訳ないが、今は『艦娘・軽巡洋艦パース』として、
お前は『生きている』
現状、北方海域の解放が優先だが、
北アメリカへの海路が安定し次第、
『南方の解放』を主軸に切り替えるんだ。」
「・・・うそだ。」
「噓なもんか、
呉鎮守府が先ず『台湾』への海路を確保すべく、
作戦の準備を進めている、
そこから、フィリピン、インドネシア、
パプアニューギニアを経て
『オーストラリア』の現状確認に動いているんだ、
必ず、辿り着ける。」
「・・・みたくない。」
「パース。」
「ころしてよ。」
「駄目だ。」
「なんでよ?」
「『生きているからな』」
「死んでるのと一緒よ。」
「ここで何もしなければな。」
「・・・って、
なんで貴方頭怪我してるのよ?」
「・・・気にするな。」
「でも。」
「いいっ!!」
「なんで怒鳴るのよ!!」
「痛ぇからに決まってるだろうが!!」
プシ
「っ!?っ~・・・いてぇ。」
「や・・・やだ、血が!!」
「くそ、また切れちまいやがった、
明石の野郎、止まったとか嘘こきやがったな?」
「・・・みせて。」
「はぁ?」
「傷口!!見せてっ!!」
「ちょっ!?うぉっ!?」
「・・・確かに、ここからの出血ね。」
「ばっ、近い!!」
「・・・じっとしてなさい。」
「なにを?」
「いいから!!」
「おぅ、わかったよ。」
(なんで・・・なんでだろ?
私、これを治せる?わからない、
でも、多分、触れてなぞれば・・・)
「・・・痛みが引いてく、パース?一体何を?」
「これで、もう噴出さない筈よ。」
手鏡を渡される
「おぉ!痕こそあるが、綺麗になってる!
なんか傷ありの顔って、箔が付くな!」
「・・・ふぅ。」
「あぶなっ!?」
また倒れ込むパースを抱き抱える
「なんだか、疲れたわ。」
「傷、治してくれたんだな?ありがとう。」
(・・・え?ヤバ///普通にしてればカッコイイじゃない!!)
「ん?どした?顔赤くして?」
何処からともなく冷気が漂う
「随分と仲良くなられたのですね?アナタ?」
「やっ!?山雲っ!?」
「ほ~、嫁の山雲がイルのに、
堂々と『重婚』相手を増ヤスのか、お前と言う奴は。」
「タシュケントっ!?」
「ちっ!?ちがうわっ!!
わ、わたしが倒れたから!!こうなっただけで!!」
二人「へ~、ホントに?」
「・・・額の傷を治したんだ、
そうしたら、身体から力が抜けて立っていられなかったんだ。」
「そぅ、貴女は『そう言う艦娘』になったのね。」
「どう言う事だ?」
「エイジ、わかってるんでしょ?
ここの『艦娘達』に『個性と能力』が、発生している事に。」
「・・・やっぱりか。」
「ウン?山雲、それナラ、ワタシも?」
「貴女はまだわからないわよ、
『霧島』の様に『鋼鉄の咆哮仕様』
『蒼龍』の様に、『特殊航空機運用』
『明石』の、『超特殊工作スキル』
私『山雲』の、『叡智引用スキル』、
エイジに関わりのある艦娘に増えて行っているの。」
「そ、それが『艦娘』じゃないのか?」
「違うわパース、
普通は史実の武装、機関、精々のif改装で、
装備その物の『新造』はあり得なかったの。」
「家の妖精達か?」
「わからない、けど、
〈猫吊るし〉が言っていたイレギュラーに該当するの、
そして、貴女『パース』にも、
『傷を治す』と言う能力が発生してしまったの。」
ぐぅ~
「あぅ///」
「恐らく貴女の内包資材と、
たぶん、『カロリー』を消費して能力を使ってるのね、
ちょっと遅いけど、お昼にしましょ。」
時計は15:45を少し過ぎていた