乾ドック
パースよ、
遅いお昼を食べて、
早速『遠征』を頼まれたけど
その帰り『深海棲艦』と遭遇
「痛い・・・現実、なんだ、コレ。」
改めて私は『艦娘・パース』なんだと実感した
パニックになって、転倒、
そこに『イ級駆逐艦』からの砲弾が直撃
そこで小破した
「深海棲艦・・・『なんで旧式駆逐艦』に見えるんだろ?」
私はの目には、退役した駆逐艦や、
かつての『大日本帝国海軍の駆逐艦』に見えていた
そこで更に動揺してしまい、
後方から軽巡洋艦の砲撃で大破した
周りに、山雲や、ジャーヴィス、
サミュエルが居てくれて
本当に良かった
「サミーって呼んだ時のサミュエルは可愛かったな。」
入渠ドックから上がり、心配してくれてるサミュエルに
「ありがとう、サミー。」って、言ったら
真っ赤になって「ハ、ハズカシイヨゥ///」と、縮こまっていた
「はぁ、やっていけるのかな?」
乾ドックに入った『私の船体』は
見るのも辛くなるほど、痛々しい姿をしていた
艦中央部に破口、艦橋基部にも被弾痕、
後部艦橋損壊、たった4発の直撃弾で、ここまで追い込まれた
「こわいよぉ・・・艦長、私、こわいよぉ。」
この流れる水は、『涙』と教えて貰った
悲しい時、辛い時、嬉しい時、あと、笑う時も流れるらしい
「っぐ、ひっぐ、艦長、つらいよぉ。」
何と無くわかる、悲しい、辛い時なんだと
「みんな・・・会いたいよぅ。」
〈会いたいんですか?〉
「だれ?」
〈猫吊るし、そう呼ばれてます〉
「猫吊る・・・。」ほんとに、猫を吊るしている
〈まぁ、こう言う仮の姿でしたら、可能かと〉
そこには、小人?いや、
もっと小さい、妖精と呼べるほどに小さい子が居た
〈この子は別の子ですが、貴女の船員達も
こうして具現化出来ますよ?〉
「・・・ほんと?」
〈ですが、貴女はまだ『艦娘になり切れていない』
だから『見える物』も違っている〉
「ぅん、みんなが言う『丸い変なの』にみえない。」
〈乾ドックに貴女の船体を持ってきたのは、
私の指示です、ここで再度改装、
『正式な艦娘』になれば、
彼らと一緒に居られる事を保証します〉
「・・・1942年に、帰れる?」
〈いえ、それ自体が不可能です〉
「・・・そっか。」
〈あっさりしてますね〉
「そんな訳ない・・・、もぅぐちゃぐちゃで、
纏まんない、帰れるって、少しでも思ってたから。」
〈・・・貴女の艦長達が訴えてきます、
『早く側に行かせてくれ』と〉
「・・・ホントに?」
〈艦娘に関して私は『嘘』を一度もついた事はありません〉
「それ、絶対『裏切る人の言葉でしょ?』」
〈そうなのですか、では、どう言えば?〉
「知らないよ、艦長が読んでた
小説に書かれてた事ぐらいしかわかんない。」
〈・・・改装、やりますか?〉
「酷い妖精。」
〈それは初めて言われました〉
「・・・まだ、いい。」
〈どうして?〉
「・・・わかんない。」
〈エイジは、暫くは出さないと言っていましたし、
休暇も兼ねて島内でも散策をしたらいいでしょう〉
「・・・吹雪いてる外を見ていながら
何てこと言うのアナタは。」
〈・・・失言でした〉
「貴女、常識知らずとか言われない?」
〈『艦娘のなりそこない』に言われるのは心外ですね〉
「・・・ほんとに、会える?」
〈はい〉
「噓じゃない?」
〈妖精統括の名前に誓って〉
「・・・痛い?」
〈今回のケースは初めてなので
なんとも言えません、気持ちいいかもしれませんよ?〉
「・・・なんか、えっちぃ。」
〈その体系がその根源な貴女に言えまして?〉
「・・・スケベ親父。」
〈確かにかつての船員達は男性でしたが、
妖精は『中性か、女性』に限定されます〉
「・・・少し、安心。」
〈で?〉
「デリカシーとか、ほんとに無いんだね。」
〈構ってる暇なんてありませんでしたから。〉
「わかった、始めよ?」
〈いい傾向です、直ぐに準備しますね〉
「・・・ほんと、デリカシー足りないわよ?」
〈・・・善処します〉
▽
執務室
「山雲、パースの容態はどうだ?」
「今、乾ドックで、
『猫吊るし』が、改装してるそうよ?」
「なんだって?」
「資材・・・大丈夫?」
「タシュケント、今直ぐ乾ドックに行ってくれ、
山雲は、フレッチャー達を呼んで遠征準備を。」
「この吹雪よ?早くても明日の午後じゃないと
時化が酷くて出れないわ。」
「マジかよ・・・せっかく『軽巡洋艦レシピ』で、
『普通の建造』が出来ると思ったのにぃ。」
コンコンコン
「誰だ?」
開く扉から『二人の艦娘』が現れた
「報告します、
『アドミラル・ヒッパー級三番艦
プリンツ・オイゲン』着任しました!!」
「報告します、心配かけたわね、
改めて、『パース級軽巡洋艦、パース』
着任しました!エイジ?
傷ものにしたんだから、ちゃんと責任取ってよね?」
「山雲、ダイジョウブか?」
「はぁ、わかっては居たけど、
こぅ、改めて言われると、ね。」
「ぁ~・・・わかった、
パースは責任を取るよ、
オイゲン、お前は説教な。」
「そんな~っ!?」
※
新たな艦娘が着任しました
プリンツ・オイゲン
『艦これ』出身
はっちゃけキャラと言うか、
何も考えずに行動するタイプ
失敗を「成功のママですね!」と解釈し
備品を壊しても「耐久力の限界でしょうね。」
「え~い!!」と、抱き着いて来る
『艦娘』の身体がある事による『感触』が新鮮で、
朝・昼・晩問わず抱き着いて来る
『味覚』は甘党で、
『間宮特性魚の煮つけ』に『砂糖をまぶして食べる』
駆逐艦用に甘めにしているのに上乗せである
なお、辛いのは一切ダメ
オイゲン対策として
エイジの『唐辛子ホルダー』に近寄れず、泣き出す事も
「なんでひどいことずる゛の゛~っ!?」
仕方なく外して、悲鳴をあげる腰のマッサージを、
山雲にして貰う毎日となった