単冠湾泊地より
やや南東燃料溜まり付近
「はぁ、お兄ちゃん。」
「春雨姉さん、流石に今回は私達が悪いのもあるよぅ。」
「ほっときな、五月雨、
春雨姉さん、ただのブラコンこじらせてるだけだから。」
「それはそれでどうなのよ、涼風。」
〈電探に感アリ、距離、55000〉
「きた、わね。」
「ふぇえっ!?せっ、戦闘態勢っ!!」
「五月雨、落ち着けって。」
〈ん?IFFは・・・友軍?どう言うこっちゃ?〉
「いや、そもそも55000(55km)で探知出来る時点でおかしくないかい?」
私らの装備は、13号電探、
対空もとい、本来は陸上用電探で、『固定運用』前提だったけど、
艦艇用にブラッシュアップされた物で、
良くて35000(35km)が良い所な筈なんだけどな。
「みえた。」
(いや、春雨姉さん、あんたの目はどうなってんだよ)
「アレは・・・夕立っ!?なんでこんな所にっ!?」
「涼風!!」
「おうさっ!!春雨姉さん!!五月雨!!行くぞっ!!」
▽
「くっ、さすがに無補給はキツイっ・・ぽぃ。」
太平洋の深海棲艦達の集積地から強奪した燃料もそろそろ限界
弾薬はもぅ僅か
「はぁ、私も鎮守府から建造したかったな。」
どう言う理由かわからないが、弾かれてしまい、
ハワイに飛ばされてしまった。
「せめてソロモンとかの方が海域知ってるから楽だったのに。」
能力も、資材が無ければ使えない
「吉川艦長、流石にキツイっぽいよぉ。」
心配そうに妖精さんが撫でてくれる
「えへへ、ありがと。」
指先で撫で返す
〈発砲炎!!〉
「全速!!一杯!!」
▽
「夕立っ!?狭叉されてるっ!!」
「涼風!!援護はっ?!」
「まだ射程外だっ、くそっ!!」
▽
「くぅ、射程外ぽいぃ。」
撃ち返したいけど届かない
「きゃぅっ!?」
いたい・・・どこ?被弾はどこ?
▽
「ゆうだちぃいいっ!!」
(は?なんで赤く発光してんだ春雨姉さん?!)
その瞬間、春雨姉さんの姿はブレて、
海面に水柱しか見れなかった
「はやっ!?」
「春雨姉さんっ!?」
▽
そくど・・・だめ、おちる
あはは・・・流石にソロモンの悪夢でも・・・
吉川艦長・・・泣かないで?
こんどは・・・いっしょ、だ、よ?
「しっかりなさい!!夕立っ!!」
「ふぇ?・・・はる、さめ、ちゃん?」
「よくも私の夕立を。」
(私の?)
「大事な姉妹を。」
〈あ、こりゃぁいけねぇ、全員、しがみつけよ?〉
髪留めがちぎれ、髪が舞い上がる
「ブッコロス!!」
迫る砲弾を
「オラオラオラオラァッ!!」
『拳』で弾き返す
「・・・はは、これ、げんじつ?」
(拳で撃ち返すなんて・・・夕立でも無理っぽい)
「どうした?それで終わりか?なら、こちらの番だ、
楽に終わらせはしない。」
再び赤く発光し、一瞬で深海棲艦へ距離を詰める
「ひょぇ~・・・はるちゃん、すごいっぽい~。」
「夕立姉さん!!大丈夫ですかっ?!」
「さみちゃんに、すずちゃん、どうしてここに?」
「話は後です、涼風!」
「わかってるよ、『もぅ、範囲内だ』」
降り注ぐ砲弾は全て撃ち墜とされる
「ぽぃ~・・・すずちゃんも凄いっぽい。」
「へ、あたぼうよ!」
「むぅ。」
「あはは、さみちゃんも偉い偉い。」
「もぅ、夕立姉さん!」
「さ、兎に角一報を・・・。」
素早く砲撃し、深海棲艦を引き離す
「てやぁああっ!!」
そしてトドメを五月雨が刺す。
「なぁっ・・・連携も凄いっぽい。」
二人「えへへ///」
「まけて、らんな、いね、って、言いたいけど。」
ぐぅ~
「おなか空き過ぎて力出ないっぽぃ~。」グ~
「あ、それならコレ食ってくれ、
梅干し入りの塩っけたっぷりおにぎりだぜ?」
ばくっ!!
「あぶねぇっ?!夕立姉さん!!
あぶねぇよっ!?」
ぽいっと、種だけ吐き出す
「・・・うふふ。」
二人「あ。」
「さみちゃん、砲弾少し頂戴?」
「ど、どどどうぞ。」
「ありがと、すずちゃん、魚雷頂戴?」
「はぃ!!どうぞぉおっ!!」
「ソロモンの悪夢、復活!!」
そして赤く発光しだす
「たっぷりオカエシしてあげるっぽいっ!!」
そして、水柱しか残さない
「・・・ねぇ、涼風。」
「五月雨、言うなよ?」
「ガ〇ダ〇のアレよね?」
「言うなって・・・。」
「ト〇ン〇ムだよねっ!?アレっ!!」
「だ~っ!?言うなぁあっ!!」
▽
「ちっ、中々固い。」
(流石に拳が痛くなって来た・・・こら?
だれ?私に痛みの概念が在っただなんて言ったの?)
「ぽ~~~いっ!!」
「?ちぇいさーっ!!」
クの時に折れ曲がる深海棲艦
くじゃない、クの方まで折れ曲がった
「夕立姉さん!!」
「春雨!!夕立にも仕返しさせて欲しいっポイ!!」
「了解!!」
「ソロモンの悪夢、白露型駆逐艦4番艦、夕立!!」
「その妹!白露型駆逐艦5番艦、春雨!!」
二人「貴女達にさいっこーの悪夢、見せてあげる♪」
▽
一方、白露、時雨、山風
「ふぅ、二人とも、『初めての海』大丈夫?」
「大丈夫だよ、白露、
そう言う白露は大丈夫なのかい?」
「そう、だよ、無理、してない?」
「大丈夫、お姉ちゃんちゃんと無理と無茶は区別してるし、
みんなのお姉ちゃんなんだから、
定時連絡、お願いね?
時雨、どう?春雨達に連絡付けるかしら?」
「はい、いま、定時、連絡した、よ?」
(かっこいぃ、白露お姉ちゃん)
「え?春雨に?わかった繋げるね?」
(くぅ、なんなんだろ?この余裕たっぷり感は、
それに胸もボクより大きいし・・・)
「え?ちょ?!大変だよ!!
この先で『夕立』と合流して、
深海棲艦と戦闘中だってっ!?」
「わかったわ、『単冠湾泊地へ』
遠征中断し、援護に向かう、
二人共、戦闘態勢、最大船速!!
いくわよ!」
二人「はいっ!!」
▽
「ふぅ、ふぅ、ちょっと、よくばったっぽい?」
「です、ね、少し、侮ってました。」
「流石に燃料がキツイぜ。」
「っ!!白露姉さんから入電!!間もなく合流するって!!」
少なくても駆逐艦20隻、
巡洋艦10隻、戦艦6は沈めた筈、でもっ
「流石に、カバー仕切れねぇ。」
それでも戦艦4、巡洋艦6、駆逐艦8がまだ追撃してくる
特に弾が少ししかねぇ、
魚雷はもう無いし、機銃弾はあってもあまり効果はねぇ
「つんだか、コレ。」
被弾はしてない、でも、夕立姉さんはとっくに限界だろうに、
まだ闘志は消えてない
春雨姉さんもバテ気味で、息も荒い
五月雨は・・・まぁ、まだいけるな、
スタミナはなんかある見たいだし
「っ!?まずっ!?」
迎撃しようにも、遂に弾切れ
『幾つかが防げない』
「避けてくれ!!夕立姉さんっ!!」
「ぽいっ!?・・・あらら、身体が。」
その場で膝から崩れ落ちる
二人「夕立姉さんっ!?」
「くそぉっ!!」
振り向こうにも、私も膝をつく
(燃料切れっ!?)
「妹達に何してるのよ。」
私達を飛び越え、砲弾を蹴り飛ばす姿
「遅くなってごめんね、
夕立、春雨、五月雨、涼風、
横取りするようだけど、
後はお姉ちゃんに任せてね。」
こんなに凛々しい姉は初めて見た
「時雨、山風、4人を護衛、
そのまま避退して。」
「嫌だね、白露だけにやらせないよ?」
すっと伸びる手はボクの頬に触れる
「もぅ、妹なんだからちゃんと言う事聞いてくれる?
お姉ちゃん、ちょっと怒ってるの。」
「でも!!それは僕も一緒だよ!!」
「駄目よ、
貴女の可愛い顔に傷を増やしたくは無いのよ、
わかって頂戴?ね?」
(くそぉおっ!!元の白露はどこにいったんだぁあっ!!)
「・・・やだ。」
「もぅ。」
おでこにキスをされる
「次は一緒に戦いましょ?」
「ば、恥ずかしいだろぅ///」
(ちくしょ~っ!!こんな事されたら断れないだろうっ!!)
「ん。」
「あらら、山風も?」
なんと、でこチュウじゃなくて頬っぺチュだってぇえっ!?
「へ///あ///あうぅぅ///」
「山風も4人を護れるいい子だものね?」
ウン///
あ、墜ちた目をしてらっしゃる
▽
「貴女達に空気なんて、読めるのね?」
号令と言わんばかりに主砲を構えだす深海棲艦
「まぁ、
傷つけた妹達の落とし前はつけなきゃね?」
砲弾の嵐に包まれる
晴れた水柱には、姿はなかった
沈めた、さぁ次に
「ドコを見てるの?」
淡い緑の粒子を纏う艦娘なんて聞いた事無い
「ほら?」
心なしか身体重い
「次。」
駄目だ、止められない
「見せられないもん。」
なにを
「こんなバトルジャンキーなお姉ちゃんなんて。」
は
「さぁ、一撃必殺、その意味を」
味合わせてあげる
膨大な緑の粒子が爆発的に広がっていく
「ふぅ、コレ、結構疲れるのよ?」
再び彼女に何かの『膜』が張られる
「あら?貴女は見えたのね?」
く、くるなぁっ!!
「今度は、艦娘になって会いましょう?」
わたしのキオクハココデトギレタ
「全くもぅ、
髪が乱れちゃうわね、
村雨にすいて貰おうかしら。」
頬に僅かな切り傷以外被弾無し
「おっと、この子達は収納っと。」
手の平に粒子は集まり、ビー玉に変化する
「置いてくと、海を汚しちゃうものね。」
〈コレを使いこなせる貴女はなんなんですか?〉
「あら?知らないの?
私はみんなのお姉ちゃんなのよ?」
〈怖いです、その淡緑の瞳は・・・〉
「あら、戻して無かったわね。」
姉は戻る
姉妹達の為に
一人で戦う方が被害を少なく出来る
この力はそう言う力
あえて選んだ力
「さ、エージにいっちば~ん褒めて貰わなきゃ♪」