執務室
「さて、タシュケント?
聞こえてるか?」
〖アァ、感度良好、ちゃんと聞こえてる〗
「よかった、漁は順調か?」
〖既に一回目でかなりの量が獲れたぞ?〗
「一回で良いんだけど、まぁいいか、
資材は紛れていたか?」
〖・・・あぁ、オドロイタよ、
ドラム缶がなぜか紛れていてな、
中には、『鋼材、ボーキサイト、弾薬』各種30程度がな〗
「ほぅ、どうやらそこは漁礁でありつつ、
資材溜まりかもしれない、
ラッキーだな、ちゃんと座標の記録を取って置いてくれ。」
〖了解した、
マックス、座標の登録を頼む〗
〖わかったわ〗
〖ちょっと!マックス!
どうしてお姉ちゃんって呼んでくれないのっ?!〗
「・・・フレッチャー、姉として姉妹のジョンストンの状態はどうだ?」
〖最高ですわ!!〗
(うるさっ!?)
〖この洗練されたボディ!!なびく美しい髪!!
誰もが一目見たら惚れるのも無理ないですわ!!〗
「ぁ~、そうか、艤装の不調とかを聞きたかったんだが。」
〖お姉!ちょっと変わって頂戴!
ごめん、お姉呼びしたら、こうなっちゃって、
艤装に関しては快調も快調!
今までの不具合が嘘のように無いわ!〗
「よかったよ、帰ってきたら艤装妖精達に報告書を頼めるか?」
〖なんで?〗
「一人一人の癖に合わせて艤装の調整をするからな、
利き腕ぐらいわかるだろ?
艤装の摩耗頻度からある程度は調整が効くんだ。」
〖へ~・・・あんたの事、少し見直したかも。〗
「・・・リベッチオ、タシュケントの具合はどうだ?
どこかしきりに気にしていたりしてないか?」
〖なんで私に聞くのよ?〗
「いいから。」
〖・・・お腹を押さえてるね、
あと、顔、化粧か何かで顔色をごまかしてる〗
「・・・漁を中断して良い、
リベッチオ、帰投の指揮を執ってくれ、
タシュケント、旗艦を移譲、リベッチオに。」
〖・・・ぇ?あ、あぁ、ワカッタ、リベッチオに移譲スル〗
「タシュケント、辛いならちゃんと言ってくれ、帰還しろ。」
〖・・・わかった〗
〖ねぇ?〗
「リベッチオ、帰ってからだ、
全員につぐ、タシュケントを護衛、即時帰還せよ。」
▽
執務室
「山雲、タシュケントを身体検査してくれ
俺じゃ不味い案件だ。」
「呼び出して、内容が身体検査?」
「・・・口頭は不味い、これを見て検査してくれるな?」
「っ!?ドウイウ事!!」
「言うな!!
恐らく誰にも言っていないんだろう、
艦娘同士の方が抵抗は少ないと踏んでだ、頼む。」
「・・・気づいた?」
「あぁ、お前が自力で建造しここに来たって仮説は
確証になった、別に咎めないし、嬉しかった、
そこまで俺を思ってくれてたんだなって。」
「多分だけど・・・。」
「あぁ、大淀もそうだ、
それと、かつての仲間達が、建造待ちしてるようでな、
一般常識だけじゃない、
専門分野すら叩き込んでから来たんだろ?
なら後は経験だ、頼りにしてるよ?俺の奥さん。」
「~っ///わかったわよ、
でも、早めにね?じゃないと我慢しきれなくて
襲っちゃうかも。」がぉ!
「・・・出来たら引退するんだぞ?
それに『娘』に引き継ぐ事になるんだぞ?」
「・・・そうね、まだ、先ね。」
▽
執務室
勢いよく扉が開く
「大変よ!!タシュケントがっ!?タシュケントがっ!!」
「山雲、頼んだ。」
「はい。」
「なんでアンタは行かないのよ!!」
「リベッチオ、
悪いが報告書を作ってくれ、それと、
今居る全員にこれを読んで頭の片隅に入れといてくれ。」
「なんでよっ!!タシュケントが大変なのに、
報告なんてあとでしょ!!」
「・・・リベッチオ、
お前は何時ここに来たんだ?」
「今、その話をしてる場合じゃないの!!」
「言え、コレは命令だ。」
(なっ!?)
「・・・タシュケントの、次よ。」
「それ以降、タシュケントがふらりと居なくなったりしてないか?」
「・・・してた、でも、それとこの事と関係なんてあるの?」
「全員が揃っても、それは続いてたんだな?」
「だからっ!!」
「・・・続いてたんだな?」
「そうやって追い詰めても話しませんよ?」
「宗谷、お前、知っていたな?」
「さぁ、なんの事でしょう?」
「タシュケントがそう言う事を、一人で受けていた事だ。」
「な・・・なんの話よ?宗谷?」
「・・・気づいた、が、正解ね、
一度、私の前で倒れてるから、それでね。」
「ちょ・・・宗谷?なんで教えてくれなかったのっ!?」
「恐らくタシュケントから止められたんだろ?」
「そうですね、
でも、そう判断したのは私、
せめて、他の子にそう言う行為をさせない為に。」
「そんな・・・。」
「宗谷、お前は謹慎処分とする、
リベッチオ、他の全員を集め、
『大淀』に講義を受けさせて貰え。」
っ!?
「大淀、怒りの矛先は俺が受ける、
この子達に一般常識を講義するように。」
「了解しました。」
「答えになって無い!!」
「リベ。」
「略称なんて許してない!!」
「・・・済まなかった、俺の落ち度だ。」
優しく抱きしめる
「だって・・・あんな、血だらけで・・・。」
「大丈夫だ、最高の奥さんが治してくれるから、安心しろ。」
「ほんと?」
「あぁ、『艦これ』の世界から抜け出してまで
俺の所に来てくれた最高の奥さんだ、
タシュケントは大丈夫だ。」
「へ?『艦これ』の世界ってなに?」
「・・・大淀、この事も説明するように。」
「・・・はぃ。」
▽
独房
「さて、宗谷、
お前は『なにを知っている?』」
「さぁ?」
「話して貰うわよ?宗谷。」
「ちっ、三笠。」
「早かったな。」
「非公式よ、私はまだ横須賀に居る事になってるの。」
「そぅ、そっくりさんに話す事はないわ。」
「いいえ、話して、
同じ、大戦を生き延びた生き残りとして。」
「いやよ、
それに話した所で艦娘の」
頬を伝う血はそれを現実と認識させるのに十分だった
「な・・・なんで?」
「あぁ、言ってなかったな、俺の事。」
「・・・まさか。」
「えぇ、私の親族よ、だから『艦娘に攻撃できる』」
「三笠ぁあっ!!あんたはどうしてタブーを簡単にっ!!」
「親族って言っても、
大戦時の搭乗員の親族よ、かなり離れてるけどね。」
「そう言う事だ、提督の資質は
『第二次世界大戦の生き残りの子孫』に色濃く出るんだ、
宗谷、お前は呉に行って貰う。」
「なぜ。」
「やっぱりそうするしかないの?」
「なんだ?洗いざらい吐かせるなら
『呉の明石』の方がいいだろ?」
「それは、そうだけど、『性癖』まで変わるって、
どう言う事か・・・。」
「ちょっと待って?
『性癖』が変わってなに?なにを言ってるの?」
「おや、まだお話し中でしたか?」
「おぉ!明石!そうか、三笠を連れて来れるのは、
恐らくと思ってたが、来てたのか!」
「はい!あやや、瑛士さん?この子が例の『宗谷』ちゃんで?」
「あぁ、
しっかり『メンテナンス』してあげてくれ。」
「はい!しっかりメンテナンスしますね!」
「い、いやよ、
手!!その手はなにっ?!ワキワキしないでよっ!?
ちょっ!?たっ、助けてよっ!?」ア~///
(関わらないのが一番ね、
巻き込まれたら・・・私が私で無くなりかねないから)
「ふむ、
只の全バラメンテナンスだってのに、
なんで嫌がるんだか?」
「それは・・・乙女の事情よ。」
「そか。」