古代に生きた存在の日記を読むだけの物語   作:天月蒼留

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ご先祖様の日記 1年目 始

始月4日

今日から日記をつけ始める

本当なら「何月何日」って表記したかったけどカレンダーがないから今日を「始まりの日」として「始月」と記入してみた。我ながら良いセンスだと思う。

忘れないように記録しておくが、正しい季節や月日を知る術もないのでとりあえず一年が365日なのでだいたい30日周期で月を刻んでみようと思う。一日から日記を始めなかったのは単に気が動転しすぎてそこまで頭が回らなかっただけだ。

 

 

始月5日

(朝)

昨日は日記を書くと決めてすぐに暗くなって自分の状況も書かずに終わってしまったので記していこうと思う。まず、現在私は見知らぬ森の中にいて、日付にもあるようにこの文章を書いている私は既にこの森で過し始めて五日目を迎えた。今のところ、現地の物は口にしていない。ポケットの中に入っていた溶けた飴玉と砕けたビスケットだけで過してきた。

 

安全地帯らしい安全地帯がなくてろくに休めないし、空腹もつらい。

見たこともない動物ばっかだし、凶暴だし。虫は異様にデカいし毒っぽいの飛ばしてくるし。よく私生きてるなって思ってる。

見たことある動物といえば…、「染色でもしましたか?」って聞きたくなる色合いがおかしい鹿と人なんて簡単に殺せそうな大きな猪だろう。(青い鹿とか、160cm後半の半分もある猪とかどう見たって知ってる動物じゃないけど)

 

今日は少し散策して食べ物を探す

訂正。あんなん無理!!

 

(夕方)

現地生物が食ってる食べ物なら比較的害を受けずに食えるだろうって考えた私は鹿とか猪とかが食べた野草やキノコとかを集めていたら、熊っぽいデカい生物に吹っ飛ばされる猪を目撃して茂みに身を隠していた。怖かった。

なんとか見つからずに済んだけどあんな化物に見つかったら即死確定じゃん…。ゴスッ!って音を立てて痙攣する猪をみたら人間の私なんて…。

 

 

始月6日

(朝)

日が昇る前に勇気を持って、あの熊のように見える巨大な生き物が出現した場所に戻ってみた。そしたら、あの時吹き飛ばされた猪を食い荒らされた状態で発見。

小蝿とかそういう類いの虫は集っていなかったから食べれると期待して肉片を持ち帰ってきたのと…たぶん、熊が食い荒らしたと思われる蜂の巣の破片も回収。蜂が居なかったから安心して持ってこれた。

 

(昼)

火がないんじゃ、お肉食べられないよ。大きな葉っぱにくるんで持ち歩いてみたけど匂いが気になるし結局捨てて、空腹に耐えきれなくて蜂の巣から溢れる蜂蜜を嘗めてみた。とても甘くて泣けてきた。

 

昨日集めてきたキノコも肉同様。

生で食べる気しないし、しかたなく野草を齧ったけどすごく苦くて食えたものじゃない。ただ、いくつか食べられる味の野草の種子を見つけられたのは運がよかった。

 

※ピンク~オレンジに見える種子はとてもじゃないけど食べられない。服に付着した汁は水で洗ってもなかなか落ちないし、匂いがキツイ。そこら中に見かける野草だから食べられたらよかったのに。たぶん、毒はない。

 

 

 

 

 

始月10日

6日目の晩からずっとお腹を痛めた。

たぶん、雨水や川の水をそのまま飲んだからだと思う。

日本での生活しか知らないからこそ、生水の危険性を忘れていた。綺麗に見えても雑菌だらけ。

 

 

始月11日

暗雲が空を覆ってた。

今日は雨かもしれない。

移動し続けながら雨宿りのできるような場所を探すことにした。

 

そろそろ拠点を考えるべきかもしれない。

 

12日

あめが降り続いててノートが濡れそう。

 

13日

今日も雨。

 

14日

まさに暴風暴雨。

ずっと夜みたいに暗いし、本当に日付がこれでいいのかもわからない。

なんだかずっと轟音聞こえてるし、なんとなく地面が揺れているような?

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