鬼滅の刃〜最強の眼を持つ剣士〜   作:死徒

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久しぶりの更新となります。

私生活がバタバタして忙しく執筆する余裕が無く申し訳ありません。


反転

 

「花の呼吸、漆ノ型・散桜(さんおう)!」

 

カナエは先程黒死牟の凶撃から大貴を救った技…散る桜の花びらを彷彿させる闘気を細かく細分化した大量の桃色の飛ぶ斬撃を発生させ、黒死牟へ放つ。

 

「…闘気を器用にも細かく分け、それらを斬撃として放つとは…女(おなご)ながら見事なり…」

 

自身に迫り来る桜の花びらを前に黒死牟はカナエを称賛する。

 

しかし黒死牟は目の前に広がる桜吹雪に対し、全く動揺することなく凄まじい力で大太刀を振るい、その全てを一撃で吹き飛ばしてしまう。

 

「…見せ物としては圧巻の一言に尽きる…だが脆弱…そのようなものでは私に届きはしない…」

 

「…まだ分からないわよ?」

 

「!…」

 

カナエが言葉を発した次の瞬間、吹き飛ばされた筈の桜吹雪が再度発生し、黒死牟に再び牙を剥く。

 

その光景に僅かに表情を変えたものの、黒死牟は冷静に大太刀を振るい今度は桜吹雪を左右に別つ。

 

「…何度やろうと同じこと…!?…」

 

黒死牟はここに来て初めて表情を驚愕に染め上げる。

 

何故ならば桜吹雪を左右に吹き飛ばした瞬間、桜吹雪は今度は左右二手に別れて黒死牟に向かってきたからである。

 

「…面妖なことを…月の呼吸、陸ノ型・常世孤月・無間(とこよこげつ・むけん)…」

 

流石に大太刀をただ振るうだけでは捌き切れないと判断した黒死牟は月の呼吸を使い、その状態で大太刀を一度振るう。

 

するとその太刀筋とは別に縦横無尽に三日月状の無数の斬撃が発現、その圧倒的な物量と破壊力を以って桜吹雪を消滅させようとする。

 

「…岩の呼吸、参ノ型・岩軀の膚(がんくのはだえ)」

 

「…!…」

 

しかし此処で沈黙を守っていた行冥がカナエと黒死牟の間に割って入り、闘気を纏わせた手斧と鉄球を繋ぎ合わせる鎖を用いて三日月状の斬撃を防ぎ切る。

 

「…カナエ!」

 

「ええ!」

 

行冥の呼び掛けにカナエは強く頷く。

 

するとその直後、攻撃後で硬直する黒死牟の左右から桜吹雪が殺到し彼を呑み込んだ。

 

「す、凄い…」

 

「流石は胡蝶姉だ! よもやあの上弦の壱に一撃を入れるとは!」

 

その光景に炎柱師弟は感嘆の声を上げる。

 

「(此処まで力を付けていたとは…強くなったなカナエ君)」

 

大貴も笑みを浮かべて遠目からカナエを見る。

 

その時!

 

「…!?…カナエ! 退がれ!」

 

「!?」

 

何かを感じ取ったのか急に声を荒げて自身に呼び掛ける行冥に、カナエは素直に後方に飛び退く。

 

その直後、黒死牟を飲み込んだ桜吹雪が三日月の斬撃によって消し飛ばされ、完全に消滅してしまった…

 

「…まさか女(おなご)に手傷を負わせられるとは…不覚なり…」

 

再び姿を現した黒死牟は先程の桜吹雪の斬撃に呑み込まれた影響で着物がボロボロになっており、その身体にも少なく無い傷が刻まれていた。

 

しかしその傷も瞬時に塞がり、黒死牟は6つの眼を細め、静かながらも確実に怒りを宿し行冥とカナエを睨む。

 

「…どうやら私は…お前達を過小評価していたようだ…」

 

黒死牟はそう言葉を発すると、彼の左額にある痣が濃さを増す。

 

「「「「「!?」」」」」

 

その瞬間、行冥とカナエは勿論、遠目から戦いを見守っていた大貴、杏寿郎、蜜璃の3人も嫌な悪寒が走る。

 

「…月の呼吸、玖ノ型・降り月・連面(くだりづき・れんめん)…」

 

黒死牟は大太刀を振りかぶり、振り下ろす。

 

更にそのまま流れるような動作で連続で斬り上げると、行冥とカナエに向かって無数の複雑な軌道の三日月状の斬撃が襲い掛かる。

 

「…岩の呼吸、参ノ型・岩軀の膚」

 

行冥はカナエの前に出ると闘気を纏わせた鎖で再び三日月状の斬撃を迎撃するが、防いだ瞬間あることに気付く。

 

「…!?(斬撃の威力が…先程のものよりも格段に上昇している…)」

 

そう、別の技であることも要因ではあるだろうが、威力が桁違いに上昇していたのだ。

 

「…今の私の一撃を凌ぐことが出来るとは…やはりお前は他の者とは別格…だが…」

 

「…!?」

 

「…私も時間が無い…本気で行かせてもらう…」

 

黒死牟がそう言い放った刹那、先程を上回る悪寒が行冥を襲い、彼の本能が激しく警笛を鳴らす。

 

次に放たれる一撃を不用意に受けようとすれば命を落とすことになると…

 

「行冥さん! 花の呼吸、参ノ型・煌蘭閃(こうらんせん)!」

 

行冥の危機にカナエは刀を横に一閃する。

 

するとそこから蘭の花を思わせる6つの斬撃が同時に発生し、それらは不規則に様々な方向へと迸り、黒死牟に向かっていく。

 

「…ほう…6連同時の斬撃とは…」

 

黒死牟は迫る斬撃に感嘆の声を漏らす…

 

「…だが…威力が足りぬ…」

 

しかし黒死牟は直ぐさま落胆の表情を見せると大太刀を一閃、ただの一撃で6連撃を消し去ってしまった。

 

更にその余波によって引き起こされた暴風と錯覚するような剣圧により、カナエと行冥は後退を余儀なくされてしまう。

 

「くっ!?(な、なんて膂力なの!?)」

 

「…ぐっ!?(やはり…先程までとは技の威力がまるで違う…最早別人…否…別鬼と相対しているようだ…)」

 

剣圧の威力に2人は無意識に額から冷や汗を流す。

 

 

 

「上弦の壱…恐ろしい強さだ! 俺達も加勢せねば!」

 

その光景を遠目から見ていた杏寿郎は日輪刀を杖に動き出そうとする。

 

しかし…

 

「! ぐうっ!?」

 

黒死牟から受けた傷による影響で片膝をついてしまう…

 

「煉獄師範! その傷では無理です!」

 

「だ、だが! このままでは悲鳴嶼さんも胡蝶姉も確実にやられる! 我々を救援に来てくれた2人をみすみす死なせるなど俺の矜持が許さん! 頼む! 俺の身体よ! 動いてくれ!!」

 

蜜璃の自身を気遣う呼び掛けに杏寿郎は声を荒げ、その眼光を強くし、立ち上がろうとするも身体が全く言うことを聞かない。

 

「お願い! 私の身体動いて! 今動かないでいつ動くの!!」

 

蜜璃も同様に自身の身体に呼び掛けるものの、杏寿郎同様肉体が限界を迎えているらしく、その場から動くことが出来ない…

 

炎柱の師弟が必死に動き出そうとしている中、その傍らに居た大貴もまたカナエと行冥の救援に向かおうとしていたが、2人同様動けずにいた。

 

「私の身体よ! 少しの間で構わん! 動いてくれ!」

 

切羽詰まった表情を見せる大貴。

 

その表情は以前、童磨とカナエが戦闘をしている場面に急行していた時と同様の…普段彼が見せることの無い焦りの表情であった。

 

その時

 

『ふむ……悲鳴嶼大貴君、動きたいかね?』

 

「!? 当たり前だ! このままではカナエ君も義兄上も殺される!!」

 

「大貴!?」

 

「剣柱様!?」

 

不意に再び大貴の脳裏に声が掛けられ、彼は切羽詰まっていることもあってか叫ぶように声を返す。

 

側から見たら異常とも取れる行動に杏寿郎と蜜璃は彼を心配する。

 

『だが、行ってどうする? 見たところ君の肉体は限界を迎え、最早立っているのもやっとの状態…そのような様では例え動けたとしてかえって2人の邪魔をするだけではないかね?』

 

「!!? だ、だが、私は行かねばならない! 確かに今の私は大した動きは出来んだろう…しかし、少なくとも2人の盾になることぐらいは出来る!」

 

『…盾にはなれる、か…成る程…やはり人間というものは愚かだ…嘗ての私ならばその愚かさに対して怒っていたところだろう…だが、何故か今はそれが不思議と純粋に面白いと感じる…それに…いや、今は何も言うまい…さて、悲鳴嶼大貴君、少しの間この身体…貸してもらうよ?』

 

「? それはどういうk !!?」

 

謎の声の意味深な言葉に大貴は聞き返そうとするが、急に自身の肉体が奪われていくような感覚に陥る。

 

『何、悪いようにはせん…この戦いが終われば直ぐに返す。 ただ、今は私に任せて休んでいたまえ』

 

「(い、意識が薄れていく…だが…不思議だ…何故かは分からないが…この声の主は信用出来る…そんな気がする…彼はもしや……)」

 

それを最後に大貴の意識は闇に堕ちる…

 

そんな彼が最後に見た光景は…赤い龍のような紋章…ウロボロスの紋章が刻まれた右眼が特徴的な壮年の男の姿だった。

 

 

「大貴どうした!?」

 

「剣柱様! 返事をして下さい!」

 

立ちあがろうとしながら必死に大貴に呼び掛け続ける杏寿郎と蜜璃。

 

すると

 

「……ふむ、どうやら身体は動くようだな」

 

先程まで必死に立ち上がろうとしながら誰かに向かって声を上げていた大貴が何処か卓越した雰囲気を見せ、何事も無かったかのようにあっさりと立ち上がった。

 

「どうしたんだ大貴! 先程は誰かに向かって話しかけているようだったが!?」

 

「で、でも剣柱様が動くことが出来て安心しました!」

 

「……君達は確か炎柱とその継子だったか…とりあえず動かず退がってい給え…下手に動けば傷に触るぞ」

 

「「!?」」

 

立ち上がった大貴に安堵する2人だったが、口を開いた大貴から発せられた彼とは別人のような雰囲気に驚愕し、押し黙ってしまう。

 

それを知ってか知らずか大貴?は両手の日輪刀を地に突き刺すと外套と隊服の上着を脱ぎ捨て、黒の下着…現代で言うところのアンダーシャツのような服装へと変わる。

 

そして地に刺した日輪刀を抜き、再び両手に握り何度か振ると

 

「…成る程、流石は若い肉体だ。 疲弊しているとはいえ、少なくとも老いた私並みには動けそうだ…最もあまり長くは戦えんが…さて、行くとするか」

 

自身の肉体の状態を確認すると大貴?はそう呟き、凄まじい速さで黒死牟を前に劣勢となっているカナエと行冥の元へと走り出した。





前書きでも書きましたが久しぶりの更新となり申し訳ありません。

しかも久しぶりに書いたものでいつにも増してグダグダな文章となってしまいました…

戦闘描写が薄っぺらいのなんの…

こんな稚拙な文章でも良いという方はこれからも暖かい目で見て頂けると幸いです。
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