問題児たちが異世界から来るそうですよ? ~神の右腕の物語~ 作:noizu1185
誰か教えて……
前回のおさらい
黒ウサギの話は長ったらしい!!!「余計なお世話です!!!!」スパァン
黒ウサギは問題児四人を連れ自分のコミュニティまで案内をする。
「もう少しで箱庭の内側に繋がる階段につきますよ♪」
少々上機嫌な黒ウサギはスキップをしながらどんどん前に進んでいく。
(なあなあ)
十六夜が和に耳打ちをしながら話をかける。
(ん?なんだ)
(落下していた時に見えたんだけどさ、向こう側に”世界の果て”みたいなものがあったから抜け出して行ってみようぜ)
(何でだ?一人で行けばいいじゃないか。もしかして……一人が怖いとか?)
(んなわけねぇだろ。それに誘った理由はお前は面白そうだからだ)
(へぇ~、俺はそんなに面白そうか?)
(おう。だから行ってみようぜ)
(仕方ねぇな、その話乗った)
和は呆れながらも口から笑みがこぼれる
「そうと決まれば善は急げだ!二人とも、俺たちは世界の果てまで行ってくるぜ!」
「「はいはい」」
そして十六夜と和は世界の果てに向かって走った。
Side三人称
十六夜と和がどこかへ行った数分後、階段みたいなものが見えてきた。
「ジン坊っちゃーン!新しい方を連れてきましたよー!」
ジンという少年は何か考え事をしていたのか、黒ウサギの声を聞いてはっと顔を上げた。
「お帰り、黒ウサギ。そちらの女性二人が?」
「はいな、こちらの御四人様が――」
クルリ、と振り返る黒ウサギ。
カチン、と固まる黒ウサギ。
「……え、あれ?もう二人いませんでしたっけ?ちょっと目つきが悪くて、かなり口が悪くて、全身から"俺問題児!”と、”俺自由人!”ってオーラを放っている殿方が」
「ああ、十六夜君と和君のこと?彼らなら”世界の果てまで行ってくるぜ!”と言って駆け出して行ったわ。あっちの方に」
飛鳥が指を指すのは上空5000mから見えた断崖絶壁。
階段の前で呆然としている黒ウサギは、ウサ耳を逆立てて二人に問いただす。
「な、なんで止めてくれなかったんですか!」
「”止めてくれるよ”といわれたもの」
「ならどうして黒ウサギに行って下さらなかったのですか!」
「”黒ウサギには言うなよ”と言われたから」
「嘘です!実は面倒くさかっただけでしょう!」
「「うん」」
ガクリ、とorz状態になった黒ウサギ。新しい人材に胸を躍らせていた数十分前の自分が妬ましい。
まさかこんな問題児ばかり掴まされるなんてっと思っている黒ウサギとは対照的にジンは蒼白になって叫んだ。
「た、大変です!"世界の果て”にはギフトゲームのため野放しにされている幻獣が」
「幻獣?」
「は、はい。ギフトを持った獣を指す言葉で、特に"世界の果て”付近には強力なギフトを持ったものがいます。出くわせば最後、人間では太刀打ち出来ずやられます!」
「それなら彼達はゲームオーバー?」
「ゲーム参加前にゲームオーバー?……斬新?」
「そんな事を言ってる場合ではありません!」
黒ウサギは事の重大さについて二人を叱っているが、その二人は肩を竦めるだけ。
黒ウサギはため息を吐いた
「はあ……ジン坊っちゃん。申し訳ありませんが御二人様のご案内をお願いします。私は問題児様を捕まえに参ります!」
「わ、わかったよ」
黒ウサギは怒りのオーラを全身から噴出させ、艶のある黒い髪を緋色に染めていく。
「では、一刻程で戻りますので!」
そうジンに伝えた後、全力で跳躍し弾丸のように飛び去った
「…箱庭のウサギは随分と速く跳べるのね。」
「ウサギ達は箱庭の創始者の眷属。力もあるので余程の幻獣に会わない限りは大丈夫でしょう……」
Side out
「そういえば、和」
「なんだ?」
「俺結構な速さで走ってるんだが…なんで着いて来れるんだ?」
十六夜は第三宇宙に匹敵するスピードが出せると言っていた…はずだ。
けどこのくらいで和は驚くはずもない。なんせもっとスピードを出せるからだ。
「これぐらいは余裕だ」
「へぇ~、やっぱお前面白いわ」
そんな会話をしていると、僅かながら水の音が聞こえる。
「もう少しで着くな」
「だな」
しばらく走っていた深い森を抜け、一面に広がっていたのは――
「「うわぁ……これは凄いや」」
息を呑むような美しい滝だった。
この滝は【トリトニスの滝】黒ウサギが言っていた(かもしれない)言葉を失うほど綺麗な滝。
その滝は奥の岩が見えそうなぐらい透明である。
十六夜と和は目の保養に良いと思い適当な石に座り眺めていた。
『GUGYAAAAAAooooooo!!!!!!』
突如、怪物のような大きな声が発せられ声がした方向を向けばそこには
「ヘビ……だよな」
「ああ、しかも結構大きいな……」
そう、大蛇だ。
大きさは……なんかすんごい大きい。
人間と比べない方がいい。
しかも、なんかしめ縄みたいなものが巻いてある。
『貴様ら、ここで何をしているのだ』
「流石箱庭だな、このヘビ喋ってるぜ?」
「あぁ、そうだな」
二人は大蛇の事よりも喋る事の方に興味津々らしい。
『ここで何をしているのかと聞いているのだ!!!小僧ども!!!』
蛇神は十六夜達に向かって重圧(プレッシャー)をかけ、周りに水柱を立てる。
和はほほぅと言葉を漏らした
「流石蛇神だな、貫禄があるな。」
「あぁ、しかしそれだけだな。」
「そう、俺から言わせてもらえばただの雑魚だな。」
「おいおい、事実を言ってやんなってw」
十六夜達はわざと蛇神に聞こえるような声で言い、それを聞いた蛇神はより一層水柱を立て
『貴様らァァァァァア!!!!誰にものを言っているのか分かっているのかァァァァァァア!!!!」
「「貴様だよ、蛇神さんw」」
二人はハモリながらそういった
「良いだろう、貴様らが愚かなことはよくわかった……誰に喧嘩を売ったのか分からせてやろう!!!!
貴様らには我の試練を受け、嫌というほど身の程を教えてやろう!!!!」
「なぁ、十六夜。あいつなんかほざいてるぜ?」
「ハッ!!テメェごときが俺を試すだと?寝言は寝てから言えっての!!!
むしろ、貴様が俺らを試せるかどうか試してやりたいぜ」
和は思った。
(あれって、十六夜の挑発だよなぁ。にしても安い挑発だよな。もっとちゃんとした挑発無かったのか?あれじゃぁ、乗らないんじゃないか?)
しかしそんな和の想像は無為に終わる
『もう良いわ!!貴様らの身の程を教えてやる!!!』
その言葉を聞いて和は耐えきれずに
「乗るのかよ!!!!!!!!!」
つい叫んでしまった。
「おいおい、これで叫んでちゃ多分身が持たない気がするぜ?」
「む……すまん」
気を取り直して冷静に分析をする
「で、誰が行くんだ?」
「勿論お前に決まってるだろ?」
「……理由を聞かせて貰おうか?」
「理由はただ一つだ、お前の力が見てみたい」
それを聞いて呆れた和は
「はぁ……しょうがないな、じゃぁ、ちょっとだけ見せてやるよ。」
そして和は蛇神の前に立って
「おい蛇神、俺が相手だ」
『ほほぅ、貴様が相手か。一瞬で倒してくれよう!!!!」
「はぁ…まぁ、いいや。すぐ終わらせよう」
和は思いっきり息を吸い込み
「ふぅぅぅぅぅぅぅう!!!!」
蛇神に向かって吸った分の息を吐いた。そして頭の中で
(能力発動っと)
すると人間が吐いた息とは思えないほどの強さの風が吹く
竜巻では生ぬるい。例えるなら【ムーア竜巻】をもう少し強くし濃縮して小さくした感じだ。
『うっ、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!』
それを受けた蛇神は吹っ飛び、大きな壁に強く打ちつけられ気絶した。
「…………」
十六夜は和の出鱈目さに目を見開き唖然としていた
「ん?どうしたんだ十六夜?」
「お前……次から人外として認識するわ」
「おいおい、それはないんじゃないか?」
心の中では
(人外じゃなくて一応神みたいなものだけどな)
そして二人は(一方的な)戦いの痕を見ると
「うわぁお、こりゃひどいな」
「やってしまった感は凄くある……」
「なら自重しろよ」
どう治そうかと考えているとある事を思いついた
(お~い、聞こえてる?)
そう、あの神様にお願いをすることだ。(あと、能力の追加も……)
ちなみに脳内通信で喋っているので問題ナッシングb
(お~和か、聞こえとるぞ~)
(早速お願いがあるんだけど、いいか?)
(なんでも言ってくれも構わんぞ~)
神様ってゆるいのかな……
(じゃぁ、"能力を創造する程度の能力"って言うやつを追加してくれないか?)
(またなんでじゃ?)
(いやちょっとやり過ぎちゃってさ……そこを直す為なんだよね)
(それなら直すだけじゃいけんのか?)
(いやさ、また今回みたいやり過ぎたときに一々お願いするのも悪いじゃん?だからあらかじめ保険を立てておくっていうこと)
(なるほど……よし分かった。五秒待っといてくれ、すぐ追加してやるからな)
(ありがとな)
(いいって事よ)
そう言っているうちに和の中に能力が追加された。
(じゃぁ、また呼んだりするかもしれないから。今回はありがとな)
(近いうちにまた話をかけてくれると嬉しいの~)
(分かったよ。またな)
そうして和の会話は終わった。