秋雪鎮守府会議室
秋雨「緊急だけど、全員揃った?」
電「はい、なのです!」
春雨「師団長はいなかったので代わりに私が来ました」
秋雨「分かった。響、諜報妖精から新たな連絡は?」
響「おおよその戦力が分かったらしいです。数は、戦艦5、空母8、重巡6、軽巡10、駆逐艦40、潜水艦20、輸送艦100、以上」
秋雨「・・・変だな」
春雨「何が、ですか?」
秋雨「・・・二人は分かってるようだな」
響と電が頷いた。
響「数が少ない、ですよね」
秋雨「ああ、確かに大規模だが、明らかに少ない。前の戦いでは戦闘艦だけでも1000はいたのに今回はその10分の1程度だ」
春雨「・・・本当だ。確かに少ないですね」
秋雨「それに、その艦隊は出港しているのか?」
響「いえ、一隻も出港してないようです。別の基地なのでしょうか?」
秋雨「分からないが、警戒はしておけ。以上」
全員が立ち上がり、敬礼してから出た。
しかし、秋雨と響は部屋から出なかった。
響「提督、本当に警戒だけで・・・」
秋雨「響、嘘をついてるな?」
響「・・・そんなわけ・・・」
秋雨「本当はどのぐらいに来るのかも正確な戦力も、全部きてるんだろ?」
響「・・・同じ部署の連中といたら隠し事はできないね」
秋雨「そりゃそうだ。な、三日月」
三日月「はい!」
机のしたから出てきた三日月は元気よく頷いた。
響「・・・じゃあ、今からやる?特務会議」
秋雨「ああ、そうだな。よし、全員座れ」
全員、向かい合わせになるように座った。
響は扉の鍵を掛けてから座った。
秋雨「それで響、敵戦力は?」
響「諜報妖精からの資料だと、水上艦だけでも3000はいる。潜水艦も400いるし輸送船に至っては1万隻を動員するつもりらしい。航空機も10万~20万機は来るだろうね」
秋雨「・・・いつ来るか、調べれるか?」
響「・・・全作戦資料は抜き取ってあるよ。少なくとも、1、2年後ぐらいだね。さすがにこの戦力を揃えるのには時間がかかるらしい」
秋雨「・・・分かった。三日月、さっきの情報は敵が中止したと皆に言ってくれ」
三日月「分かりました!」
秋雨「響、海兵隊を増やすことはできるか?」
響「何師団?」
秋雨「あと、3師団」
響「なんとかしてみるよ」
秋雨「俺は航空機の増産指示や艤装とかの開発とかをやる」
2人「了解です」
全員、一度頷いた。
秋雨「さて、忙しくなるな」
響「それはいつものことだよ」
秋雨「・・・そうだな」
3人は話しながら部屋をあとにした。
その後、三日月が代理で敵が解散したからと言って、警戒態勢を解いたが、その翌日からあわただしくなった。
まず、翌週からは海兵隊の育成と配備を始めた。
幸い、元から訓練を受けていた人達ですぐに3師団が揃った。
さらには、諸島開発をこつこつと行っていたおかげで、全島の人口は合計30万人を超えていた。
秋雨はこれを使って海兵隊の他に、海兵隊よりも大規模な部隊、防衛連隊と陸軍攻撃師団を設立、防衛戦争に備えた。
もちろん、これらの部隊員は全て、志願した人や妖精のみで構成されている。
1年後には、新型ジェット戦闘機海鷲や初のヘリコプターである1式攻撃ヘリ天神などが開発、生産された。
この時点で秋雪鎮守府の航空機数は5000機を超えており、陸上部隊も防衛するには十分な部隊が揃っていた。
そして、さらに約1年後
1985年8月20日
秋雪鎮守府特務室
秋雨(15歳)「・・・ついに、か」
響「はい・・・。三日月内容は?」
三日月「・・・ミッドウェー島及び、周辺の島に敵大規模艦隊捕捉。目標は秋雪鎮守府」
秋雨「・・・基地内の全艦娘と全連隊長と師団長と各部署の妖精長と全艦長を大規模会議室に」
響「・・・了解」
2時間後
響「提督、全員揃いました」
秋雨「・・・そうか。全員聞け。今日ここに集った理由
を簡単言う。第2次防衛戦争の作戦会議をするからだ」
そう言った瞬間ざわついた。
秋雨「・・・静かに」
全員「・・・」
秋雨「・・・では会議を始める。まずは響、敵戦力を報告してくれ」
響「了解」
そう言うと響はスイッチを押した。
すると電気が消え、前にあったスクリーンが光った。
響「諜報妖精の情報では敵戦力は、水上戦闘艦約3500隻、水中航行艦約600隻、輸送艦約12000隻、航空機約25万機、陸上部隊約50万、以上」
秋雨「ありがとう、聞いての通りだ。戦力差はざっと計算して・・・約200倍だ。まずまともに戦っても勝てない。」
電「では、どうするのですか?」
秋雨「・・・まず、相手のおおよその動きを説明する」
秋雨は棒を持って細かく説明した。
秋雨「・・・ということだ。これに対する作戦を考える。なにかあるか?」
しばらく静かになったが、少しして吹雪が手を挙げた。
秋雨「吹雪、なにか浮かんだのか?」
吹雪「はい。鎮守府正面から来るであろう主力は私達が、左右から来る別艦隊へは要塞にいる航空隊と海兵艦隊が対応して防衛する考えです」
秋雨「・・・その場合、海兵艦隊は敵護衛艦隊に勝てるかが不明だが」
吹雪「確かに勝つのは難しいですが、輸送船を沈めれば敵は引くはずです。」
秋雨「・・・なるほど。たしかにな・・・、よし、それで行こう」
吹雪「は、はい。ありがとうございます」
吹雪は頭を下げてから座った。
秋雨「それじゃあ、次に・・・」
その後も会議は続き、1時から始めたのに、終わったのは7時過ぎだった。
秋雨「・・・ということだ。これで作戦会議は以上だ。なにか質問は?」
電「提督、よろしいでしょうか?」
秋雨「ああ、なんだ?」
電「敵はいつ来るのです?」
秋雨「・・・そういえば言ってなかったな。現状だと9月の3~6の間に来るはずだ」
電「了解なのです」
秋雨「他には?」
全員「・・・」
秋雨「・・・これで会議を終了する。全員お疲れさま、解散!」
全員が立ち上がり敬礼をした。
そして、次々と出ていった。
秋雨「はぁ・・・」
響「どうしたんだい?」
秋雨「また、見てるだけなのか・・・」
響「・・・提督は、私達と一緒に戦っているよ」
秋雨「しかし、お前らが前線で戦っているのに俺は、後方でただ指揮をとっているだけだ・・・」
響「でも、作戦は完璧に考えるし、何より地上で指揮してるじゃん」
秋雨「それは他の提督も同じだろ」
響「ううん、今まで見てきた奴らは、指揮もまともにとれず、作戦は失敗ばかりさせて、自分はいつも地下室に逃げて、さらには私達が悪いと言って殴りかかってくる、そんな奴らだった」
秋雨「・・・酷いな」
響「でも、提督はその真逆なんだよ。そう考えると私達と一緒に戦っているでしょ?」
秋雨「・・・ああ、そうだな。ありがとう」
秋雨は響の頭を撫でた。
秋雨「さてと、準備するか」
響「そうだね」
秋雨と響も部屋をあとにした。
それから時間は進み16日後
9月5日午前4時過ぎ
通信妖精「定時連絡、各機異常なし」
海兵隊「時間だ。3班は4班と見張りを交代せよ」
3日から警戒態勢にしていた秋雪鎮守府では定時連絡の報告や見張りの交代指示等でたえず声が聞こえていた。
そして、まだ来ない敵に警戒しているため疲れが見え始めていた。
秋雨「・・・誰だ?」
電「電です。コーヒーを入れて来ました」
秋雨「ああ、悪いな海上なのに」
秋雨は指揮をとるために支援空母加賀に乗艦して待機していた。
電「はあ、提督は、基地で指揮を取ればいいのです」
秋雨「そうは言ってもな、結局どっちも危険なことに代わりないよ」
電「それはそうですけど・・・」
秋雨「まあ、死ぬ気はないから安心しろ」
秋雨は電の頭を撫でた。
秋雨「俺はお前らを信じてるぞ。互いに最善を尽くそう」
電「はい!なので・・・あっ」
突然警報がなり響いた。
秋雨「はぁ・・・、電」
電「はい!」
秋雨「命令だ。全艦娘、直ちに出撃、ポイントA-14で待機」
電「了解なのです!」
電は急いで艦を降りていった。
秋雨「・・・艦長、状況報告をしてくれ」
艦長妖精「はい!哨戒機が敵の第一波を捉えたそうです!」
秋雨「数は?」
艦長妖精「戦艦3、空母6、重巡10、軽巡8、駆逐40、輸送船200、航空機大小あわせて約2000機、以上!すでに哨戒機3、哨戒艇2がやられました!」
秋雨「・・・よし、通信員。各島及び、艦隊に打電。総員戦闘配置」
通信妖精「はっ!総員戦闘配置!」
秋雨「各航空隊は第一次迎撃隊を飛ばせ」
艦長妖精「はっ!」
秋雨「海兵艦隊も出撃する。両舷前進、速力30」
航海妖精「よーそろー、機関始動。速力30」
見張り妖精「右舷味方艦隊通過します」
秋雨「・・・頼んだぞ、お前ら」
秋雨は無線を取った。
秋雨「総員につぐ、今回の作戦は今までとは数が違う。どちらも本気で挑む総力戦だ。心してかかれ。・・・総員戦闘開始、各員一層奮闘努力せよ」
そして秋雨は通りすぎる艦娘達に敬礼をした。