気が付いたら魔法が使える世界に居た件について   作:awtntn

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久々の投稿なので実質初投稿

リハビリ&メタ回
短いのは許してください(懇願




皆大好き山川くん

多くの学生が帰る夕暮れ時、校門前にあるその集団は周りの目を引いていた。

 

 

「他のクラスが!ましてや雑草(ウィード)風情が…この僕ら花冠(ブルーム)に口出しをするな!」

 

 

集団の中にいる男が言葉をまくしたてる。

 

 

……誰だっけ。森川、山崎、山川……そうだ、山川だ。

一科生のリーダー格?の山川がイキリ立つように言葉を荒げる。

それに噛みつくかのようにエリカが反論している景色が目の前に広がっている。

 

 

……一体どうしてこうなったのだろうか。

とりあえず昨日の事から思い出そう。

 

昨晩はリーナに色々話を聞かれたり真由美さんにも問い詰められたり、今日はレオっていう友人が出来たり昼に一科生に絡まれたり…。

 

 

何が……やねんこちとら優等生の山川の扱いがひどすぎて流石にどうにかして救済したいって悩んでたり描写に苦しんでてその間にリアルが忙しくなったり車に衝突されたりでいろいろ大変だったんだぞ山川俺はお前を許さないぞ。

はぁ、はぁ、はぁ………。

 

 

「一体どうしたのよホウカ。怖い顔してるわよ」

 

 

リーナの呼びかけに対して、大丈夫と返し目を向ける。

それにしても先ほど唐突に出てきた感情は一体何だったのか。

 

 

そもそも一科生たちが用事があるのは司波さんだからこの場所にいる必要はないのではないだろうか。てか部外者がこの場にいるのは余計なことに発展する可能性があるから居ないほうがいいだろう。うん、きっとそうに違いない。

 

 

「帰ろうかリーナ。きっとここに居ないほうが良い」

 

 

というか昼に食堂でリーナや雫さん、光井さんたちと食事してるときに絡まれたしそんな俺が居たら厄介ごとが広がるだけだろう。まぁ二科生と一緒に居るべきにはないと言ってきた奴らは雫さんが追い払ったから何事もなかったといえば無かったけれど。

 

 

「それはそうだけど…」

 

 

そう言うとリーナは渋ったような反応をしている。恐らく同じく昼の事を考えたのだろうけど司波さんとも仲良くなったみたいだしどうにかしたいのだろう。

 

というよりもそもそも兄妹で帰ろうとしているところに割って入ったり謎理論展開してる一科生がやばすぎ問題なんだけど。

 

 

「そこの君たちもだ!何故君たちも二科生なんかと一緒に居るんだ。」

 

 

まじか、本当にこっちに飛び火してきたよ。

これにはリーナも近くにいた雫さんたちも目を見開いていた。

 

 

「工藤さん達も何故そんな二科生のそばにいるんだ。一科生は誇り高くてはならない。我々一科生は花冠(ブルーム)、二科生は雑草(ウィード)、そもそもの住む世界が違うんだ!!!」

 

 

オイオイオイ、死ぬわ山川。

たかが入学試験の結果だけでそこまで言うのかよ山川。

この発言には隣にいる雫さんや光井さんも驚きの表情を隠せていないようだ。というかなんでどさくさに紛れてくっついてきてるの雫さん。実はそんなに驚いてないでしょ、というよりも関心ないでしょ。

 

 

「やっぱり帰ろうかリーナ」

 

 

こういう自分をエリートだと勘違いしてる奴には何を言っても聞く耳を持たないからね。ここで口論してるだけで時間の無駄だし。わざわざこっちが下の土俵に下がる必要もない。

 

 

「ちょっ、ホウカ…」

 

 

どうしたの?

 

 

「エリートだと勘違いしてるだと…ふざけるなよ…ウィードの分際でぇぇぇ!!!」

 

 

あれ、なんでそれ知ってるの。もしかして口に出てた?

 

 

「ばっちりと出てたわよ」

 

 

まじかー、まじかー。あぁなんか山川めっちゃ怒ってるし何ならCAD取り出してきたよ。あの怒りようは絶対攻撃系の魔法を撃ってくるでしょ。

 

その予感は見事的中し、山川はCADをこちらに向けており魔法式を構築している途中であった。

あとほんの数秒もしたら山川の攻撃がこちらへと飛んでくるのは明白であろう。

 

 

はぁ…目立ちたくなかったけどこれはしょうがないか。完全に自業自得だな。とさっきの自分の軽率な行動に反省しながら懐からCADを取り出し山川へと向ける。

それをみて山川は「ウィードごときがこの僕に魔法で勝てると思うなよ!」と叫び、勝ち誇ったような顔をしていた。

 

しかしその顔は一瞬にして崩れ去った。もう発動される寸前の魔法式が突如として消え去ったのである。これには山川本人だけではなく周りの一科生や二科生も衝撃を受けていた。

それを起こした張本人は何もなかったかのようにCADをしまう。

 

それにしても周りが驚いたのに対して、一瞬驚いたものの達也がこっちを観察するかのように見ていた。もしかしてこれ知ってるのかな。

 

 

「お前…一体何をしたんだ!!!」

 

 

数秒間の沈黙を山川が破る。

しかし返答の次第によってはまた攻撃をしてくるかもしれない為どう返そうかと悩むとここに居たものたちではない者の声が響いた。

 

 

「止めなさい!自衛目的以外の魔法による対人攻撃は、校則違反である以前に、犯罪行為ですよ!」

 

 

その声は聞き慣れた声であった。

また、その隣から冷たいと評されても仕方がないと感じるようなそんな口調が聞こえてくる。

 

 

「あなたたち、1-Aと1-Eの生徒ね。事情を聴きます。ついてきなさい」

 

 

そこには国立魔法大学付属第一高校の生徒会長と風紀委員長が佇んでいた。




皆さんも車の運転には気をつけてくださいね。

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