気が付いたら魔法が使える世界に居た件について 作:awtntn
ちなみにイッチはハンターハンターのシャルナーク感
*今回の話でいろいろと無理な改変がありますがそれが問題ない方はどうぞ
深夜side
日焼けの跡なのかもしれないがほんの少しだけ焼けた健康的な綺麗な肌。
黄色の髪の毛の中性的顔立ちの少年。
もう少し幼ければ女の子と勘違いしてしまいそうなそんな子でした。
彼が渡したデバイス。
それのおかげで今私は生きていられる。
あの時賊の放ったキャスト・ジャミングのサイオンノイズが私を直撃した。
司波龍郎はそれを知るや否やじきに死ぬと思ったのかすぐさま愛人の下へと行ってしまいました。
元夫婦のよしみとして命は取りませんでしたが…まぁ今はそんなことはどうでもいいでしょう。
私を助けてくれたあの少年のことはすぐに判明した。
周辺のホテルの宿泊リスト、飛行機の乗客リストから分かった。
名前は焔火鳳華、恐らくはあの焔火家だろう。
焔火家は2000年から超能力として魔法が研究され始めた当時から関わっていた家である。
その後は焔火家独自として魔法研究所を建て、十師族と同様に活動していた。
超能力とされた時代から研究をしていた家は基本的にはそれぞれの特徴を持ちそれが古式魔術となっていった。
しかし焔火家は珍しい家であった。
特定の魔法を極めることは無く現代魔法を取り入れ早い時期からもCADの開発にも力を入れそれを広めていった。
現代の魔法界の礎を築いたのは誰か、と聞かれれば、あの頃を知ってる者たちならば皆、口をそろえてあの家を挙げただろう。
それも昔の話。
今はどんな魔法も使えていた器用さは衰え、まともに魔法が扱えない者も生まれたと聞く。
その影響なのか知らないが表舞台から姿を消していた。
しかし彼を間近で見たが十師族に引けを取らない才能を感じられた。恐らくは焔火家最高の逸材であろう。
であるならば焔火家はこの代で多く血を残したいと考えているだろう。
本人は隠しているつもりのようだが、深雪さんは彼に恋をしているように見える。
命を守ったあの指輪はどうやら焔火鳳華本人から受け取ったらしい。それが本当であるならば恋心を抱いても仕方がないだろう。
それを応援して焔火家のコネクションを得てもよいが所詮は堕ちた家。
だが問題はそこではない。
別に今は名が堕ちようが才能があるのならば問題はない。
問題なのは焔火家現当主が七草家の現当主である七草弘一と友人関係にあるということである。
焔火家の次期当主が優秀であると知れ渡り、そこが四葉と繋がると分かったら確実に噛みついてくるだろう。
全く他の家でしたら強引にでも話を進めていけたでしょうに…
深雪side
その少年は私と同じくらいの年齢と思われる少年でした。
彼は突如私の前に現れとあることを言ってきました。
「今、この沖縄の地に危機が迫っております」
もちろん私は信じませんでした。
見た目は好青年ですが言っていることが急すぎて信じることが出来ませんでした。
その後彼は私の手に指輪を嵌め、甲にキスをして去っていきました。
突然の事に虚を突かれてしまいました。
しかし渡された指輪を捨てきれずにお兄様に内緒で持っていました。
予言された危機は本当に起こってしまいました。
「西方海域より進行」
「潜水ミサイル艦を主兵力とする潜水艦隊による奇襲艦」
そう聞きなれない言葉たちが機器を通じて聞こえてきました。
これを聞いたときすぐにわかりました。
私とお母様は連れられるがままに軍のシェルターへと向かいました。
その選択が間違っていました。
軍内部の反逆者により大亜細亜連合の侵攻が始まりました。
正直に言いますと、賊は決してレベルの高い者たちというわけではありませんでした。
しかし私は魔法を使うことはできませんでした。
アンティナイトを使われて魔法を封じられていました。
その時お兄様は傍にはおらずお母様と穂波さんがいましたがアンティナイトによるキャスト・ジャミングに手も足も出ませんでした。
そんな中でも抵抗しようとしましたが抵抗もむなしく銃弾が飛んできました。
私はここで死ぬんだと思いながらもとあることを思い出しました。
「その身に危険がせまったらこの指輪にサイオンを流してください、さすれば御身をお守りすることでしょう」
とっさに指輪にサイオンを流しました。
すると賊が放った銃弾は私を貫くことはありませんでした。
私の周りには緑に六芒星が刻まれた魔法陣が現れ、近くにいたお母様たちまでも守ってくれました。
その後はお兄様が駆けつけてくださり、賊を撃退してくださりました。
幸いにもお母様の容態に変化はありませんでした。
この一件によってお兄様への理解を深めようとし徐々に知っていくことになりました。
私はその事に対し畏れ多いと感じながらもうれしく思いました。
しかしそれと同時にあのお方のことが頭の中を駆け巡っていきます。
あのお方のことを考えると体の奥から熱くなり冷静になることが出来なくなってしまいます。
もしもう一度出会えるならば何をしたらいいのでしょうか。何を捧げればよいのでしょうか。
今私がいるのはあのお方のおかげ、生きていけるのはあのお方のおかげ。
ふふっ、家の力を使うのは少々嫌ですが背に腹は代えられぬでしょうか。
どこにいても、必ずや探し出しますからね。
???side
私たちは弟の航の9歳の誕生日を祝うために沖縄に旅行に来ていた。
空は雲一つもない晴天でこれからの旅行を、弟の誕生を祝うかのようだった。
そんな中での旅行に心を躍らせていた。
旅行自体は非常に楽しく心が安らぐものだった。
普段はあまり外で動いたりすることのない私だったがこの時ばかりは一緒に遊んだ。
楽しかった時が一気に凍ったのは一瞬だった。
沖縄旅行最終日、友人であるほのかに何のお土産を買っていこうかと呑気に考えながら昼食をとっていた時だった。
突然ホテルのレストランのドアが勢いよく開いたと思ったらそこにはマシンガンを腰に拳銃を携えていた男たちがそこにはいた。
恐らくテロリストだろう。
私と渡は何もすることが出来ずに人質となってしまった。
もちろん母、北山紅音は抵抗しようとした。A級ライセンスを取得してるお母さんであるならこの程度の連中なら無力化することが出来ただろう。
しかし不覚にも私たちが人質になってしまったため抵抗できずにCADを奪われてしまった。
相手の目的も分からずこのままどうなってしまうのかも想像できなかった。
殺されるのか、このまま誘拐されてしまうのか、あのまま誰の助けもなかったら一体どうなっていたのだろうか。
さらに男たちがトランシーバーで外部と通信をしていた。
それはつまりここにいる奴ら以外にもテロリストたちがいるということだ。
仮にこいつらを無力化したとしてもすぐに応援が来てしまうだろう。
このことを知った時重かった空気がさらに重くなった。
その重かった時間もすぐに崩れ去った。
突然男たちが苦しそうに首を抑え始めた
どうやらあいつ等がやったことではないらしくその光景を見てほかの男たちが呆気に取られていた。
そんな中近くにいた男が人質の中に反抗してきたものが出てきたと思ったのか私を手で引っ張り、頭に拳銃を突き付けてきた。
誰だか知らないが勝手な行動をしたせいで私は死ぬんだとその時は恨んでしまった。
その恨みはすぐに別の感情へと変わっていった。
私にとっての王子様がすぐに現れた。
私がいたすぐそばの窓から同い年くらいの男の子がガラスを割って飛び込んできた。
彼は入るや否やレストラン内に居たテロリストに対し魔法を放った。
その魔法は武器を一瞬で潰し男たちが地に伏せた。
すぐそばからは骨が折れる音が聞こえた。音の聞こえた方向を見ると首が普通なら曲がらない方向に曲がっていた。
これは系統魔法の加重魔法の重力操作魔法だろう。
彼が放った魔法の規模、速さ、範囲どれを見てもプロの魔法師と比較しても遜色がない、いやそれ以上かもしれない。
「遅れてごめんね」
そう一言のみ言って私を助けてくれた。
そのあとはお姫様抱っこをしてくれてお母さんたちのところへ連れて行ってくれた。
助けてくれた後はまだ他の階の人たちを助けるために行ってしまい、その後彼と会えることは無かった。
あれから数年が経ち明日は第一高校の入学式だ。
会えないとわかっている、わかっているのにもしかしたら彼に会えるのかもと。
どうしてこうなった(驚愕
そもそもシリアス視点難しすぎんよ…
短くてすまない
ちなみに
原作→お兄様が命を救ってくれた
本作→イッチが命を救ってくれた
これによって深雪さんがイッチに若干のヤンデレが入ったとかいないとか…
まぁこの時深雪さんは母親と争うことになるなんて思っていなかったでしょう(
それはそうと司波達也推しニキ多い…多くない?
安価赤文字にしてみました。見やすくなったかどうか教えていただくと嬉しいです。
次回投稿は早くつ次の土曜日になると思います