魔法武闘伝Gの劣等生   作:ガノタなエクセル

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この日、国立魔法大学付属第一高等学校に一人の少年が入学をしました。
しかし、彼は魔法を学ぶことを目的とせず。そしてまた魔法を用いて戦わない彼の目的はただ一つ。

『強者との戦い』

この純粋ながらも異質な考えを持つ彼はこの第一高校で巻き起こされる波乱にどう戦っていくのでしょうか。

それでは!マギクスファイト!レディー……ゴー!


武闘家襲来!魔法の世界を拳で打ち払え!

「ここが第一高校か……」

 

桜が舞い散る学び舎の門を一人の少年がくぐる。

高身長で筋肉質な身体。だが、着瘦せするタイプなのだろうか、制服を着ている状態ではあまりそういった印象を感じない。

顔は彫りが深く、それなりに整ってはいるが、吊り上がった切れ長の目と顔に付けられた十字傷。そして、まるでにらみをきかせているかのような無愛想な表情はすれ違う者に威圧感を与える。

 

彼の名前は 土門魁斗(どもんかいと) 

 

魔法師の家庭の生まれではないが魔法の素質が発現しており、この第一高校にもなんとか入学できた。

そのため彼が着用している学生服には八枚花弁のエンブレムが無い。つまり二科生であり、魔法実技の成績も下から数えたほうが早いまである。

 

今、彼の周りに人はほとんどいない。

まだ入学式まで二時間ほどあり、式の準備をする上級生などはいるが、新入生が来るには早すぎる。

 

取り敢えずどこかで瞑想でもして待っていようと考えた土門はなにか言い合っている男女に見向きもせず学校を彷徨い始めた。

 


 

「あの~……新入生ですよね?もう開場時間だから起きてくれませんか?」

 

中庭。この第一高校の中で最も自然が豊かな空間といっても過言ではない場所。

そこの中でもひときわ大きな一本樹の下で座禅を組み目をつぶっている少年に対し声を掛ける少女。

 

「もとより眠ってなどおらん。だが、開場時間となったことを教えてくれたのには感謝する。」

 

「あ、一応自己紹介をしておきますね。私は生徒会長を務めています七草真由美です。『七草』と書いて『さえぐさ』と読むの。」

 

「そうか、俺は土門魁斗だ。」

 

土門のあまりにも淡白な返事に真由美は顔をしかめ、その後笑みを浮かべる。

 

さっき少し話した司波達也もそうだが彼もなかなか攻略が難しそうだ。

 

七草真由美はいわゆる小悪魔系である。普段はそれなりに節度を持って他人に接するが、彼女の本質はからかいたがり。

ちょっとからかうだけですぐにうろたえてくれるようなちょろい人間も好きだが、ちょっとやそっとのからかいごときに全く動じない男が顔を真っ赤に染めるのを見るのが特に大好きという性格である。

色々お話をして彼の弱点でも見つけていきたいが、今は時間が無い。

だが、ちょっとしたジャブ程度に少し話を続けるぐらいだったらいいだろうと考え

 

「私これでもあなたの先輩なんだから敬語ぐらいは使ってほしいものね……もしかして先輩後輩以上の関係になりたいなんて思ってたりしてるのかしら?」

 

「以上の関係というのはよくわからんが……俺は師匠程の方でない限り敬意を持つことはない。」

 

「あら残念。それじゃあそろそろ入学式始まっちゃうから早く講堂に行ってちょうだい魁斗君。」

 

「?……わかった。」

 

彼女が言った「残念」という言葉の意味、急に自分のことを下の名前で呼んだ意味はわからないが取り敢えず忠告通りに講堂へと向かう土門。

 

「フフフッ。今年の新入生は興味を引く子が多くていいわね♪」

 

そうつぶやき土門の後ろ姿を見送っていたが、生徒会長である自分も講堂にいないといけないことを思い出し、走ってあとを追いかけるのであった。

 


 

講堂に入ると開始数分前だからかほとんどの席が埋まっていた。

さすがに一席は空いているだろうがそれを探すのは時間がかかりそうだと考えていたがその悩みは杞憂だった。

入ってすぐの後ろ側の席が空いておりすぐに見つけることができた。

 

「隣、座ってもいいか?」

 

「別にいいわよ。」

 

「そうか。ならば失礼する。」

 

座ることができた土門はまた瞑想でも始めようかと思ったところで隣から声を掛けられる。

 

「私は千葉エリカよ。よろしく!」

 

「私は柴田美月です。」

 

「そうか。俺は土門魁斗だ。」

 

「ふ~んそれじゃあ土門って呼ばせてもらうわね。」

 

「別に構わん。」

 

淡白な返事を返してすぐに瞑想をする土門。

そんな彼は声をかけてきた千葉エリカとその隣にいた柴田美月の更に隣にいた男について意識を向けていた。

先ほどの七草真由美という女もそうだったがこの二人からも強者の気を感じる……師匠に言われてこの学校に入学したが正解だな……

 


 

「ゆくぞ魁斗!」

 

「はい!師匠!」

 

「流派!東方不敗は!」

 

「王者の風よ!」

 

「全新!」

 

「系裂!」

 

「「天破侠乱!見よ!東方は赤く燃えている!」」

 

ギアナ高地の奥地にて二人の男が拳を打ち合わせている。

このギアナ高地での修行を始めてからそろそろ十年がたとうとしている。

これで朝の鍛錬は終わりだ。朝食として釣った魚を焼いて食べているときだった。

 

「魁斗よ確かおぬしは魔法を使えたよな?」

 

「ええ。一応隔世遺伝で魔法の素質が発現しておりますが……どうしてそのようなことを聞くのですか?」

 

「うむ。おぬしに魔法科高校に通ってもらおうと思っておるのだ。」

 

「魔法科高校ですか?俺は今さら魔法師になるつもりはないのですが。」

 

確かに最初は魔法の才能があることを知り、魔法師を子供の夢ながらに目指していた。

しかし、師匠に救われ、師匠の力、流派東方不敗の力、武闘家を目の当たりにした今は魔法師程度に興味が無い。

 

「別に魔法師を目指せというわけではない。だがこの世界において魔法師というのは全ての頂点に立つ程の強者だ。強者との戦いは更なる成長において必要不可欠だからな。」

 

確かに一般常識としてはそうだろう。

だが、師匠を超える生物がいるとは考えられない。

 

「しかし、俺としては師匠との修行で十分だと思いますが……」

 

「魁斗よ、おぬしはわしがこの世界の人間でないことは知っておるだろう?」

 

「はい、かつて教えてくださったことですので覚えております。」

 

「そのため流派東方不敗は魔法師との戦いなど想定されておらん。だからこそおぬしには魔法科高校に入り魔法師との戦い方を知ってほしいと思っておる。それにわしだけが強者ではない。色々な強者との戦いの経験というのは必要になるからな。」

 

「……わかりました。」

 

こうして土門の第一高校入学が決まった。

 

だが東方不敗としては魔法師との戦いの経験をしてほしいという思いもそうだが。

なによりも学生生活を送って欲しいという思いもあった。




皆さんお待ちかね!

第一高校一年E組となった土門魁斗!

彼は一科・二科制度の確執を垣間見てしまいます!

プライドと嫉妬にまみれ、司波深雪を独占しようとする一科生を相手に

土門は武闘家の力を見せつけます!

次回!魔法武闘伝Gの劣等生!

『見よ!流派東方不敗王者之風』に

レディー……ゴー!

注:実際の内容と異なる可能性がございます。
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