魔法武闘伝Gの劣等生   作:ガノタなエクセル

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さて皆さん!

一科生と衝突をしてしまった土門魁斗!

事なきをえることは出来ましたが

まだこれで終わりを迎えたわけではありません!

それでは!マギクスファイト!レディー……ゴー!


激突!魔法師対武闘家

今日も又、教室に入ると数々の視線を受ける。

昨日の今日で噂が風化することなどないことはわかっていたため何も気にせずに席に着く。

当分、昼食は購買で買ったパンで済ませようかと考えていたところで隣から声を掛けられた。

 

「土門。今日の昼休みは予定があるか?」

 

「……別に急ぎの用はないが、どうした?」

 

「深雪に話があるとのことで生徒会に呼ばれたんだが、それにお前も呼ばれているんだ。」

 

達也のこの言葉にクラスは騒然ととする。

生徒会長からのお誘い

普通の生徒ならば一科生であったとしても一生ないであろう経験をする二科生の男

それが噂の信ぴょう性を上げていく。

 

「はぁ……わかった行こう。」

 

噂がなくなるのは当分先になるだろうなともはや他人事のように考え出す土門であった。

 


 

近未来を感じさせる校舎では異質な木造の重厚な扉を達也がノックし、開ける。

そして深雪が入り礼をする。

その姿は堂に入っており格式ばったパーティーであっても浮かないほどだった。

先程の達也の動きと合わせて見れば、まるで令嬢とその護衛のようだ。

 

「いらっしゃい。取り敢えずお話は食事をしながらにしましょう。遠慮しないで掛けて♪」

 

生徒会室の一番奥の机に座る真由美が笑顔で目の前にある長机に着席を促す。

奥から深雪、達也、土門の順番に座り、反対側にいる生徒会の役員であろう人達と対面する。

生徒会室に備え付けされている自動配膳機(ダイニングサーバー)からメニューを選び、準備を終え食事を始める。

 

「それじゃあ改めて自己紹介をしますね。私の隣にいるのが会計の市原鈴音 通称リンちゃん」

 

「私のことをその名で呼ぶのは会長だけです。」

 

「それで更に隣の小さい子が書記の中条あずさ 通称あーちゃん」

 

「会長!下級生の前なんですからあーちゃんなんて呼ばないでください!」

 

あずさの反応からして普段、周囲の人間からそう呼ばれているのだろう

 

「それと副会長のはんぞーくんを含めた四人が今期の生徒会役員です。」

 

「あと私は風紀委員長の渡辺摩利だ。」

 

生徒会側の自己紹介が終わり、食事が進む。

みんなが自動配膳機の料理を食べる中、摩利が手製の弁当を取り出し、司波兄妹が自分たちの世界を作り出す。

土門はそれになんの関心を持たず、ただ黙々と箸を進めていると、真由美から声をかけられた。

 

「けど、魁斗君も精進料理を頼むなんて予想外だったわ。てっきりお肉ばっかり食べてるものかと思った。」

 

「お前には関係ないだろ。」

 

「も~私と魁斗君の仲じゃない。それにお前じゃなくて真由美って呼んでよ。」

 

「たかが数回話した程度の仲だろうが真由美」

 

「つれないわね~……今、真由美って……」

 

「お前が真由美と呼べと言っただろ。」

 

「いやまあ……それはそうだけど……///」

 

はたから見れば少し甘酸っぱい雰囲気を出す二人

未だにイチャイチャしている兄妹と独特の空間を醸し出す二組に、残った者たちは居心地の悪さを感じながら空気に徹した。

 


 

「それじゃあそろそろ本題に入りますね。」

 

ある程度食事を終えたところで少し顔を赤くした真由美が話を変えた。

内容としては入試の主席合格者である司波深雪の生徒会入りのお願いだった。

それに対して深雪は達也の方がふさわしいと推薦するが生徒会は一科生しかなれないという規則があり、却下される。

落ち込んだ深雪が役員を受け入れこれで話は終わりかと思われたとき、そろそろ風紀委員の生徒会選任枠を決めなければという話になったところで更に話は進む。

風紀委員には一科生でなければならないという規則は存在しない。

それに気が付いた真由美が司波達也を推薦する。

それに対して達也自身が反論するがそれもむなしくトントン拍子に話が進んでいき、最終的に深雪がお願いすることによって折れてしまった。

そしていろいろ決まったところで今まで黙っていた土門が口を開いた。

 

「それで、結局俺はなぜ呼ばれた?」

 

今のところ本題の内容としては深雪の生徒会への勧誘しかない。

実の兄である達也はともかく自分がいる必要は全くないだろう。

この土門の疑問に答えたのは摩利だった。

 

「ああ、実は君に聞きたいことがあってだな。」

 

どうやら昨日のA組との衝突の時の話を聞きたいようだ。

たしかに土門はほとんど中心人物といっても過言ではない、それなのにすぐに帰ってしまい事情聴取は受けていない。

納得しつつ事件のあらましを話そうとすると

 

「昨日の内容はある程度達也君から聞いている。それではなくその時の行動、森崎駿のCADを取り上げた方法を聞きたい。」

 

「俺も気になっていたんだ。魔法師に魔法の詮索をするのはマナー違反だというのはわかっているんだがどうしても気になってしまってな。」

 

これに土門は少し逡巡した。

流派東方不敗をそんな簡単に他人に広めてしまって構わないものなのだろうか。

師匠ならばいったいどう言うだろうか。

そう考え

 

「教えるのは構わんが、俺は口が達者な人間ではない。だから手合わせ願えないか?」

 


 

放課後

 

司馬兄妹と土門はまた生徒会室にやってきた。

彼らを迎えるは昼の時のメンバーともう一人窓の外をじっと眺める男。

その男は振り合えり前にいた達也を素通りし、深雪に話しかける。

 

「ようこそ司波深雪さん。副会長の服部刑部(ぎょうぶ)です。」

 

真面目ながらも人当たりの良さを感じる表情で深雪を迎える服部。

だがそれも後ろにいる土門の姿を見つけて崩れた。

 

「土門魁斗。貴様は何をしにここに来た……?」

 

「もうはんぞーくんそんな顔しないでよ。あーちゃんが怖がってるわよ?」

 

「土門は私が呼んだ。これからこいつの力を知るための模擬戦を行おうと思ってな。」

 

真由美の忠告に従い少し落ち着かせる服部。

だが、それでも彼の敵意は消えていない。

 

「渡辺委員長が出るまでもありません。その模擬戦の相手を私に任せてもらえないでしょうか?」

 

「私は別に構わないが……土門はいいのか?」

 

「構わない。お前ほどではないが服部もそれなりの強者とみた。ならば俺からは何も言うことはない。」

 

「そのようなことを言っていられるのも今のうちだ。実力の差を見せてやる!」

 

こうして土門と服部の対決の火蓋が切って落とされた。

ここまで話に入ることができず、無視され続けてきた達也の表情に変わりはないが、その背中には哀愁が漂っていた。

 


 

模擬戦の場所である第三演習室で向かい合う二人の男。

魔法師(服部)は右手につけたCADの調整を続けており

武闘家(土門)は構えをとって集中を高めている

 

「なあ土門。CADを持っていなさそうだが準備をしなくていいのか?」

 

「問題ない。」

 

そう淡白に答える土門。

摩利はその返事に不安を感じながらもそうかと返す。

それを見て自分をなめているのかとさらに怒りをたぎらせる服部。

 

なぜ会長はあのような無愛想で態度の悪い男に好意を向けているのか。

服部は昨日からそのことについて考えていた。

そして出た結論が『女性。特に会長のようなお嬢様は悪い男に心惹かれやすくなる』であった。

その結論に至った服部は会長をたぶらかした男に対する怒りと会長を助け出してみせるという使命感に駆られている。

相手は二科生(ウィード)だが、本気でやって相手を完膚なきまで叩き潰す。

熱い激情をたぎらせながら目の前の相手を睨み、精神を研ぎ澄ませる。

そして摩利の「はじめ!」の合図とともに魔法を展開した。

 


 

服部が展開したのは速さ重視の基礎単一系の移動魔法

これで相手を後ろに吹き飛ばして壁に衝突させ意識を奪う

新入生。それもCADを持っていない二科生ごときに負けるはずがない。

一瞬の間をおいて発動される魔法

目の前の男はそれに反応できずに後方の壁に吹き飛ばされる。

自分のシミュレート通りの結果に勝ちを確信した服部。

誰もが土門の敗北を想定した中、その予想はすぐに裏切られた。

 

土門は空中で一回転し体制を整え、足から壁についた。

そして壁を蹴り十数メートル離れた距離を一瞬で詰め、腕を振り上げる。

服部は咄嗟に後方にステップし、雄叫びをあげながら振り下ろされた手刀は空を切りその風圧だけで服部を更に吹き飛ばす。

土門の一撃の威力に恐怖を覚える一同。

対面する服部は警戒度を一気に上げる。

奴はたかが二科生となめてかかっていい相手ではない

すぐさまCADを操作し、魔法を発動する。

発動した魔法は《ドライ・ブリザード》

空気中の二酸化炭素を集め、ドライアイスを作り、高速で打ち出す魔法。

突如現れた氷結が土門を襲うが涼しい顔をしながら飛んでくるドライアイスを拳で破壊する。

だが、それこそが服部の狙い

《ドライ・ブリザード》の副次効果として発生した霧雨を利用し、電撃を浴びせる魔法《這い寄る雷蛇(スリザリン・サンダース)》を発動する。

放たれた雷撃が土門を襲い爆音を轟かせる。

煙が土門の周囲を覆い、姿を隠す。

全員が土門の身を案じる中、煙の中から声が響いた。

 

「正直、魔法というものをなめていた。流派東方不敗の技を使わずとも倒すことは容易だと思っていた。」

 

突如放たれた突風が煙を消す。

そこには無傷で開いたほのかに輝きを放つ右手を突き出す土門の姿があった。

 

「だが、それは間違いだった。ここからは武闘家として俺がうてる技を用いておまえを倒す!」

 

カッと目を見開き宣言した土門は流派東方不敗の中でも速さに特化した技を放つ。

 

「酔舞・再現江湖デッドリーウェイブ!!」

 

神速の突進は残像を生み出しながら服部を通り抜け気がつくと土門は服部の背後でポーズを取っていた。

 

「ばぁぁぁくはつ!!」

 

この掛け声とともに服部を中心として巻き起こる爆発。

服部の身体が空を舞い、地面にたたきつけられる前に土門に抱えられた。

呼吸は安定しているが彼の腕はだらんと垂れ下がっており、気絶しているのがわかる。

 

「勝者!土門魁斗!」

 

審判である摩利の声が演習室に響き、魔法師と武闘家の初めての闘いは幕を閉じた。




皆さんお待ちかね!

魔法師との戦闘を制した土門!

だが、ここで司波達也との闘いが続けておこなわれるようです!

ウィードと呼ばれ蔑まれる者同士のファイトはどれほどのものになるのでしょうか!

次回!魔法武闘伝Gの劣等生!

『大激戦!隠れた最強同士のファイト』に

レディー……ゴー!

注:実際の内容と異なる可能性がございます。
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