SAOが好きすぎる俺がSAOの中に入っちまった。それもホロウフラグメントなんだけど   作:クラッカーV

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しゃあ!行くかホロウエリア!

 

 

「……………」

 

「ねえキリト君。今日はどうするの?」

 

「今日はホロウエリアに行こうと思う。アスナも行くか?」

 

「うん!」

 

俺は今、机に突っ伏しながらキリトとアスナの会話を見ている。とても仲睦まじい様は見ていて嫉妬心に駆られるのは何故だろうか?俺が独り身だからだな!くそ、キリトめ見せつけやがって!俺だって高校生なんだ。彼女の一人くらい欲しかったりする

 

この場にはあそこの夫婦以外はエギルと俺だけだ。俺の説教の後、皆思い思いの行動を開始したようで、ユイちゃんも街へと繰り出して今はここにいない

 

「仲………良いよなぁ。なあ?エギっちゃん」

 

「エギっちゃん?……まあ、そうだな」

 

やべえ、実物見ながらエギっちゃんって呼ぶとなんか気持ち悪いわ。ごめんエギル

 

「シン、お前も行くか?」

 

不意にそう声掛けられた

 

…………なんですと?

 

「One more time」

 

「え、えぇ?」

 

おっと、驚きのあまり英語になってしまった

 

「ビックリ………発音良いね。シン君もホロウエリアに行かない?って話なんだけど……」

 

「ふふ、そうだろう。発音良いだろう?これでも英語の成績は悪くなかったんだ。先生も褒めてくれたんだぜ!」

 

土方君は発音が良いですねぇ、なんて言われちゃって。いやぁ、皆の前でそんな照れますよぉ、なんてねぇ

 

「うんうん、そうなんだ」

 

アスナは頷きながら話を聞いてくれる。流石アスナ、伊達に副団長はしてないぜ!聞き上手ってやつかな?キリトが横で「え、えと……早く行かない?」なんて言ってるがまあほっといて大丈夫だろう

 

「(母親に学校で褒められたことを報告してる子供の図にしか見えねえ……)」

 

「それでシン君、ホロウエリアなんだけど行く?」

 

「行く行く!…………あ、でもレベルとか低いしな」

 

そこまで言って自分のレベルの低さを思い出した。ホロウエリアのモンスターの攻撃なんて一撃食らえば即死、運良くHPが残っても危なすぎるのは明らかだ

 

アスナやキリトがいれば大丈夫かもしれないけど………流石におんぶに抱っこというのはなぁ

 

「大丈夫、シンは俺達が守るから安心していいぞ」

 

何と、流石攻略組最強の《黒の剣士様》である。そんなクソイケメンなことを言ってくれやがった。俺が女なら惚れてたかもしれない

 

……………だから皆コロっと落ちてくんだよ

 

「それにシンは俺と同じでホロウエリアに入れるだろうからな。…………多分」

 

確証は無いのかよ…………てか、ん?

 

「キリト以外はホロウエリアに入れないのか?」

 

「ああ。入れるのは俺とあと一人だけなんだ。ホロウエリアに強制転移させられたシンなら入ることは出来ると思うんだが……」

 

そうだったのか………。まあゲームとしたらそういう進行の方が良いのか?そこのところはよくわからんが、キリトがそうだと言うのならそうなんだろう

 

「もしそうだとしたらホロウエリアを攻略するにあたって戦力は多い方がいい。シンには強くなってもらわないとな」

 

えぇ〜、何それ。俺は強くなることを宿命づけられたわけなの?まあ言われなくてもそのつもりだけどさ

 

「おう、すぐに強くなってやるからな」

 

「その意気だ」

 

俺が拳をキリトに突き出すとキリトも同じようにして拳を打ち合わせてくれる。うん、なんかいいよねこれ。ずっと憧れてた、これやるの

 

しかも相手がキリトだからな。俺のテンションは最高にハイッてやつだ

 

「それじゃあ、張り切っていきまっしょい!」

 

テンションがハイボルテージの俺はキリトとアスナの肩を叩いて転移門に向けて走り出す。いざ行かん。未踏なるホロウエr「ちょっと待ってシン君」…………出鼻を挫かれた

 

「なんでせうか?アスナさん」

 

「準備はしっかりして行ってね。転移結晶は必須だよ」

 

お、おお………流石だな。確かに準備して行かないと俺なんて何があるかわからないし。アスナがいて良かったー

 

「そうだな。えーっと………転移結晶が無いな。エギル〜、転移結晶ちょうだい」

 

ストレージの中に転移結晶が無かったので今の今まで空気になっていたエギルから買い取ろうと声を掛ける

 

「10万8千だ」

 

………………え?

 

「い、今何て言ったのかな?ごめん、もう一回言ってくれるか?」

 

なんか明らかに桁がおかしかったような………。あ、あれだ!10マンダとか言う本編では出てない単位なんだな!ほら、コルとKの間とか………

 

「10 万 8 千 だ」

 

「HAHAHAHA!…………よし、行くかご両人」

 

「え………転移結晶買わないのか?」

 

買わないんじゃない、買えねえんですよ………

 

俺の全財産いくらだと思ってんだよ!?3万も満たしてないぞ!?これじゃ転移結晶なんて買えねえよ!買えても10分の3だね!なんてこったい!

 

「もしかして、買えないのか?」

 

「…………はい」

 

「昨日無駄遣いしちゃったの?」

 

「いえ、ただそれだけの金を持ってないだけです………」

 

キリトとアスナに問われて俺は肩身を狭くして答える

 

だってしょうがないじゃん。無いものは無いんだもの。だいたいお前らがブルジョワすぎんだよ、それに比べて俺はどうせ貧乏人なんだよ

 

「はぁ………転移結晶ないと困るし、俺のやるよ」

 

「…え?いいの?…………いやでもそんなお高い物貰うのは気が引けるし……」

 

今回は諦めるしかないな………。なんか簡単なクエストでもこなして金でも貯めるか

 

「いいんだよ。中層プレイヤーへの支援は上層にいる人間の役目でもあるからな。主にエギルがしてたし」

 

「今じゃ下の層に行けないからな。間違えて上に上って来ちまった奴らの面倒も見なきゃならねえ」

 

うーん…………なら、いいのか?

 

「それじゃあ、お言葉に甘えて………」

 

「ああ」

 

そう言ってキリトは転移結晶を手渡してくれる

 

いやぁ、なんかホント頭が上がらないなぁ………。こんなに良くしてもらって良いんだろうか?思えば俺って幸運の持ち主だよな

 

「じゃあ私からは装備をあげるね。余ってたやつがあるんだ、シン君に丁度良いかも」

 

「マ、マジッすか!?」

 

「うん。いいよ」

 

何と!?まさか装備まで譲り受けることになるとは思ってもみなかった!これはもう幸運なんてものじゃねえ!

 

くぅ〜………ホントのホントになんて良い奴らなんだ。俺なんか涙出て来そうだ

ここまで良くしてもらったんだ。皆の期待に応えないとな………!

 

「何から何までありがとう。いつかこのお礼は絶対するからな!」

 

ウインドウを操作してアスナから装備を受け取ると俺はそう言って早速装備を変えた

 

アスナから受け取ったものはなんかGGOキリトが着けていたのに似ているプレートアーマーに僅かながら筋力値補正のある白いレザーコート。このレザーコートはさっきまで装備していた普通のやつと違い、胸元と下の部分がひし形に開いていて何か留め具の様な物が着いている

 

そして下の装備は…………

 

「アスナ………さん?」

 

「ん?どうしたの?」

 

「なんで……なんで……………」

 

膝下までしかない傘の様に広がった布、ヒラヒラとした物が着いてるし更に足が見えている!

 

「なんでスカートなんだよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

俺は渾身の雄叫びを上げた。スカート姿で

 

他の人から見たらただの変態じゃねえか。誤解街道真っしぐらじゃねえか!

 

「…………あ、ごめん。間違えちゃった」

 

間違えた!?間違えたの!?

 

「それならしょうがないね。……………ってなるかぁ!」

 

こんなナチュラルに女装させられるなんて思わなかったよ!てか俺の女装って誰得!?言っとくけど俺は女顔とかじゃないからね!?自分じゃあんまりよくわかんないけど中性的な顔立ちはしてないと思うよ!うん!

 

てかなんで俺も装備する前に気が付かなかったんだろうね!おかしいね!てか男アバターがスカートって装備出来たんだ!?

 

「……………くっ、ぶふっ!」

 

「は、腹が………」

 

「はいそこぉ!笑ってんじゃねえよこの野郎共が!!」

 

必死に笑いを堪えながらも堪え切れてない恩人兼馬鹿どもにメニューからさっきまでのボトムスに履き替えながら指を指して叫ぶ

 

くそぉ、まさかこんな落とし穴があるだなんて。普通男はスカート装備出来ないもんでしょうが!

 

「く…くく………ごめんごめん」

 

ごめん、じゃねえよ………ったく

 

「……………く、ぶはっ!」

 

「てめえはまだ笑ってんのか!!」

 

エギルがまた吹き出しやがった!!ツボに入ったのか!?あぁん!?

 

「ごめんねシン君。それ以外余りはないの」

 

吹き出したエギルにメンチ切ってるとアスナに申し訳なさそうな顔で言われた

 

「いや、まあ……此方は貰う側だから。そんな顔しないでくれよ」

 

こんなに良くしてもらってるんだし、我儘言うことなんて許されないよな。それにこれでも防御は大分上がっただろ。

 

いやぁ、アスナさんマジ天使、シノンさんもマジ天使。ただしエギル、クライン、てめえらは駄目だ。キリトは………まあいいや

 

「それじゃあ行くか」

 

「そうだね」

 

一人でトリップしているとどうやら出発の時間になったようだ。ここからは俺にとっては死地に赴くも同然。いや、俺だけじゃなくキリトやアスナも場合によっちゃ同じか…………俄然気を引き締めていかないとな

 

パンッ、と頬を叩いて気合を入れる

 

「しゃあ!行くか!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうも、キリト君の『嫁』のアスナです」

 

「……………え?」

 

えー、何これー………

 

俺達は今、ホロウエリアの管理区にいる

 

確証は無かったが、俺もホロウエリアに入れた。多分キリトと同じ仕様でパーティメンバーも一人しか連れて入ることは出来ないんだろう

 

…………だが、そんなことよりも

 

「お、おいアスナ………」

 

「なに?私がキリト君の嫁って自己紹介すると何か不都合でもあるわけ?」

 

この修羅場を何とかしてくれ………!

 

「お、おいキリト。アスナとフィリアは初対面なのかよ?昨日はここに来なかったのか?」

 

「あ、ああ……シンが部屋に戻った後に俺だけがホロウエリアに入れるってことになってな。色々と試すだけで終わったんだよ」

 

「そうなのか………」

 

うーむ、てっきり既に会ってると思ってたんだけどな

 

フィリアに再開した。それまでは良かったんだ

 

その後が問題だった。フィリアがキリトに「また来てくれたんだね」って言った後、キリトは持ち前のイケメンを生かして横に嫁がいるのにそんなこと言っていいのか?的な感じのことを口走るもんだから、女の勘というやつを張り巡らしたアスナはさっきの様に自己紹介をしたのだ。フィリアの顔見てみなよ、めっちゃ驚いとるよ

 

「ていうか、さっさと収集つけてくんね?この空気嫌なんだけど」

 

そして俺達は後ろの方でヒソヒソ話をしているというわけなんだが…………

 

「私のことはフィリアでいいよ」

 

「え?あ、うん。私のこともアスナでいいよ」

 

あるぇ?なんで急に仲直りしてんの?いや、まあアスナが一方的だっただけなんだけどさ

 

キリトも俺と話をしていて会話に耳を傾けておらず、目をパチパチとさせている。目があったので取り敢えず首を傾げるとキリトも同じ様に首を傾げた

 

「遅れてごめん、あんたも来てくれたんだね」

 

「え?………あ、ああ、もちろん!」

 

上手く状況が掴めないのに急に声を掛けられたから焦る。え?マジで何があったの?

 

「今日は四人でホロウエリアのマップを埋めて行く作業をしようと思ってるの」

 

「私も手伝うよ」

 

「ありがとう!それじゃあパーティ組もっか」

 

……………うん、もういいや。考えるの辞めよう

 

俺は視界の端にフィリアのHPバーが出現するのを見るとキリトの肩を叩く

 

「女の子は仲良くなるのが早いってことで」

 

「…………ああ」

 

俺の言葉を聞いてキリトも考えるのを辞めたようだ

 

「よし、行こう。シンは危険を感じたらすぐに転移してくれ。アスナとフィリアも、もしものことがあるかもしれないからポーチに持っておくように。主に初撃は俺かアスナがする。フィリアは二回目のスイッチに入ってきてくれ。それ以外は横から攻撃だ」

 

キリトが戦闘での大まかな動きを説明してくれる。それにアスナとフィリアは頷いた

 

「シンはスイッチしなくていい。その代わり投擲で援護を頼む」

 

「おう、任せろ」

 

俺はサムズアップしてキリトに返した

 

援護、後ろから物を投げるだけだが大分重要な役目だろう。ただ邪魔だからとか、そんな理由じゃないよね…………?

 

そんなことを考えていると三人はそんな俺をよそに転移場所へと歩き出す

 

俺はその後を遅れないように着いて行った

 

 

 

 




お久しぶりです

ホロウエリアにシンご一行ご案内。何が起こるかわかりません
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