SAOが好きすぎる俺がSAOの中に入っちまった。それもホロウフラグメントなんだけど 作:クラッカーV
「エギルいないな………ココア貰おうと思ったのに」
「今日はボス攻略でしょ」
「あ、そうか」
カウンターに何時もの色黒巨漢がいないと思ったら今日はボス攻略戦だった。確か昨日エギルも参加するとか言ってたな
そうなるとキリトやアスナ、クラインとかも今はいないのか。主要キャラだし皆の強さは大体知ってるので死ぬことはまず無いと思うが、少し心配だな
だとすると俺は何しようか?やっぱりレベリングが一番か
どこでやろうかな〜。アークソフィア周辺だったら安全……ではないけどなんとかなるかな?ヒット&アウェイ、的な?
「…………」
ふと、ゆったりとお茶を飲んでいるシノンさんを見る。今日も麗しいですねシノンさん。思えば寝起きに生シノンさんを見れる俺は全シノンさんファンに背中を刺されても文句は言えないかもしれない。俺の背中が狙われて……いる…?ブルッとくるぜ
「なに?」
俺の視線に気付いたのかシノンさんが聞いてくる
……………ん〜
「何よその、何て言おう、って感じの顔」
「凄いなシノンさん。当たりだよ。まさか……以心伝心!?」
ヤバい、胸がときめいたよ今の
「馬鹿じゃないの?そんなことあるわけないじゃない」
「デスよねー」
知ってる。ときめきも多分嘘だね
…………そう言えばシノンさんのレベルとかはどうなってるんだろう?スキルとか。公式サイトでは弓持ってるとこを見たけど、やっぱり弓使うのか?でもSAOに弓なんて武器ないし。………もしや、ユニークスキル!?
「流石シノンさんだぜ」
「は?」
「あ、いやなんでもない。ちょっと口が……」
やっべ、思わず口に出してしまった。そのせいでシノンさんから冷たい視線が突き刺さっている
シノンさんのエターナルフォースブリザード・アイ!!
効果ッ!俺は死ぬ!!
「ぐふぉ……」
そして俺の目の前は(机に伏せたから)真っ暗になった
「わけわかんない奴」
シノンさんはお茶を飲みながらそんなことを仰られた
「うぐ……」
シノンさんにわけわかんない奴とか言われた………。ショックだぜ!OH MY GOD!!
「「………………」」
暫しの沈黙が俺達の間に発生する。カチャリと食器の音が鳴った
「はぁ……(この後どうしようかな……)」
た、溜息………!?そんなに俺は訳がわかりませんでしたか!穴があったら入りたいですちきせう
…………てか、なんかテンションが変な感じになってんな。怖い夢を見たせいだろうか………、俺が思ってる以上にシノンさんといることが楽しくなってる?
「こんにちは〜。…………あれ?お二人だけですか?」
ん?
「こんにちは。シノンさん、シンさん」
『キュルルルルル』
声の主の方を向くといたのはシリカとピナだった
「シリカ………?」
「はい」
シリカ……シリカじゃないか!!
「よっすシリカ!ピナをもふらせてくれ……!(キリッ」
「え?……はい、良いですけど」
ぃやったね!ずっともふりたいと思ってたんだよね〜
「ほら、ピナおいで〜」
俺はピナをはしっ!と掴み抱き寄せる
おぉ………このもふもふ加減、堪りませんな……。流石フェザーリドラ。羽みたいなこの触り心地、なんかずっともふもふしてたい気持ちになる。めっちゃ和む
「よーしよしよしよしよしよしよしよしよし」
『キュルルルルルルル』
あぁ、マジ可愛いなんだこいつ。癒し系No.1だな
いや、しかし癒しと言えばALOシノンさんも負けてはいない。あの猫耳を是非とも触ってみたいものだ。そう言えばシリカも猫妖精だったな。猫耳シリカもなかなか可愛いと俺は………うん、可愛い。あれも癒しだ
そうだ。試しに二人ににゃー、と鳴いてもらお………いや、駄目だ駄目だ!それは色々とマズイ。てかテンション変になってるにも程があるだろ!だいたい二人になんて言うわけ!?癒されたいからにゃーって鳴いてください?俺が社会的に死ぬぞこれ
くそっ、どうすれば良いんだ?………そうだ
「シリカ。ピナを俺にくれると俺がとても嬉しい」
主に癒し的な意味で
「駄目ですよ!?」
「必ず幸せにするから!」
「娘を貰いに来た彼氏ですか!?もう!おいで、ピナ!」
『キュルルルル』
シリカが呼ぶと俺の腕の中から鳴きながら飛び、シリカの元へと戻るピナ。くっ、やはりこんな男より可愛らしい女の子の方が良いってことか………!そりゃそうだろう、俺がピナなら絶対そうする
「何してんのよあんたは」
「いやだってさシノンさん。ピナあれじゃん?もっふもっふだぜ。もっふもっふ!」
「はいはい、わかったから」
むむ、ピナのもふもふさがシノンさんには伝わってないようだ。わざわざジェスチャーも加えたというのに………。シノンさんには是非とも理解してもらいたい心地良さだね
「…………そう言えば」
シノンさんになんとか伝わらないかとジー、と見ていると何故か睨まれ目を逸らした俺にシリカが尋ねるように言う
「シンさんて、シノンさんだけさん付けですよね。会ってあまり経ってないですけど、私のことはさっき呼び捨てで呼んでましたし」
「え?…………あぁ〜、え?あ、うん」
シリカから突然なる質問をされた。会ってあまり経ってない、と言うところに少し違和感を感じるのはやはり俺がここに来る前は皆のことを知ってた名残なのか………ユイちゃんは呼び方変えたけど、他の人達はそのまんまだったな、そう言えば
「そう言えばそうね」
シノンさんもこの話に食いついてくる。と言っても、そこまで興味は無さそうだな……
「何か理由があるんですか?」
シリカもシリカでなんだかワクワクしながら聞いてくる
……………ん、あ……えぇ〜?これ、どう答えれば良いんだろ?マズイ、言い訳が思いつかない
「え、と……シノンさんはさん付け嫌い?」
「別に」
取り敢えずはぐらかそう。これはあかん、こういう系はあかんよ
「まあ別にいいじゃん?アレだよ、なんかその……シノンさんはシノンさんかなぁ〜って感じ?」
ここで憧れてるからです、なんて正直に答えたらまた訳わからん状態になってしまう。どこを見て憧れたの?とか、どこに憧れる要素があったの?とか聞かれるに違いない。主に前者はシリカ、後者はシノンさんにだ
そうなると答えを言う時になってボロが出る可能性がある。それの言い訳とかもしなきゃならないので面倒臭いし怪しまれる
「ふ〜ん、そう」
シノンさんは自然と納得してくれたみたいだ。元々興味無かったんだろうな………。それかどう呼ばれても良いとか思ってんだろう。まさかのまさかで俺に関心が全くと言って良いほど無いとか……?それはそれでまあ、うん。構わないんだけどね。心に突き刺さる言葉を直接言われなければ中ではどう思っててもどうでも良いと思うのですよ俺は
…………んで、シリカは……
「何かありそうですね……」
こいつ何気鋭いぞ!?
「ないない、何もない」
俺は否定の意を表すために右手を顔の前で振る
てかなんで今回はこんなに怪しんでるんだ?顎に手を当ててまるで「私、探偵です」とでも言うように俺をジロジロ見ている。何故前回俺が言い訳をした時にはすんなりと納得したっぽかったのに………シノンさんが納得してるとこを見ると、前回と正反対じゃねえか
視線が……シリカの視線が非常に痛い
致し方ない、ここはっ!
「あっ、そうだ!俺、誰かに用があるんだった!!んじゃ、バイなら」
振ってた右手をシリカに手の平を見せるようにビシッ!と突き付けた後に走り出す
「あ、ちょ……シンさん!?」
「あばよとっつぁん!」
シリカが探偵ならば俺は泥棒か、某3世の真似をして俺は去る!あ、あれのライバルは警察か。だったらあれだ、じっちゃんの方だ。となるとシリカはホームズですかい(笑)
…………取り敢えず、ホロウエリアへと避難しようかね。あそこはキリトがいないと他の奴は来れないし。まあ、特に何かするわけじゃないけど、フィリアがいれば軽くお話でも
てなわけで、ホロウエリアへとレッツゴーだぜ!
「誰か、って。誰よ」
「………さぁ。でも、あの反応は……(シノンさんだけさん付けをすることと言い、シノンさんにだけはなんか接し方違いますよね………微妙にですけど。これは………恋愛の匂いがします!)……ふふ…」
「?」
何やら変な誤解をされた気がしないでもないが………全面的に気の所為だろう。エギルの店から走り出した俺は真っ直ぐ転移門まで走って現在転移門の広場に入ったところだ
「ん?」
転移門前に見慣れた小さい影がある
「ユイちゃんじゃないか。何してんの?」
そのまま無視するってのも頂けないので声を掛けた
「あ、シンさん。こんにちは」
「あいこんにちは」
「実はさっきまで攻略会議がここで行われてて、攻略組の皆さんがボス戦に向かったところなんです。と言っても既に30分は経ってますが」
「へぇ、じゃあキリト達が帰ってくるのをここで待ってるのか」
30分前か………朝早くから行ってるのかと思った。それよりも、もしかしてずっとここで待ってるのか?なんて健気なんだユイちゃん………お兄さん涙出ちゃう
「と言うか、ここら辺を散歩してる、の方が正しいですね。いつもしてますから」
………あ、そうなの
「でも、ボス攻略なんだからそう短時間で終わりはしないだろ」
実際はどうか知らないが、何せボスだ。何時間かかるかなんて俺は知らない
「そうですよね」
うん、そうそう。あれ?でも本の描写だとそこまで時間経ってないように感じるな……。ま、本だしそんなもんか。アニメなんか30分程度で終わってるからな。実際は知らんが
……………
「やっぱ心配?」
「え?」
「いや、なんか顔がちょっと不安そうに見えたから」
「…………実は、ちょっとだけ。攻略組の皆さんやお二人が強いのは知ってます。それに信じてますけど、何があるかわかりませんから」
うむ、やはり心配なんだな。そりゃそうか、なんたってパパとママだもんな。心配じゃないわけないだろう。俺もこの歳になって反抗期を迎え………迎え?たよな?うん、迎えてるけど親には死んで欲しくない
しかし俺はあの二人、そして他の主要キャラが死んでしまうとは思えない。他の奴らはどうか知らんが……きっと死なないと信じたい
だから俺は胸を張ってこう言おう
「大丈夫!」
ユイちゃんの目線に合わせるようにしゃがむ
「キリトもアスナもクラインもエギルも、ユイちゃんの大切な人は絶対死なねえよ。勿論、攻略組じゃないリズベット達もな。この先絶対にねえ。断言してやる」
俺っていうイレギュラーがいる分、どういう風に進むかわからないがストーリー的に何ら問題は無いはずだ。大まかに行くと残り二十五層をクリアする話だろ?あとホロウエリア。茅場が今どこで何してるかは知らねえが関与してくることはまだ先だろうし、何よりしてきても問題は無くね?………いや、あるかもしんないけどそん時はそん時だ。何より攻略サイトにあったキャラのCVが某無駄無駄ァ!と同じ人がいた時点で俺は須郷絡みだと思ってる。悪役繋がりではあとPoHもいるな
これらを見て、俺以外のイレギュラーだと判断出来るものが出た場合は俺の仕事だ。それらに他の皆を巻き込むつもりなど一切無い。もし巻き込んだとしてもこの命と引き換えにしてでも守る気だ。今のところ口だけだが……。ま、俺としては自分もいてハッピーエンドが嬉しいのでそんなことは無いことを願うのだが
そうならない為にも、早く強くならないとな
……と、まあ考え始めるとどんどん深くなっていくのだが、思考に没頭するのはここら辺で終わろう
「シンさん、聞いてますか?」
「ごめん、聞いてなかった。なに?」
何故ならさっきから呼ばれていたからだよ。全然気付かなかった。思考に没頭するのも程々にしないとな
「ですから……シンさんもですか?」
「俺………?」
俺も、とはどう言うことだ?
「それはつまり、俺も死なないか?と言うことでOK?」
「はい」
ふむ、成る程成る程………
「約束はしないね」
「えっ!?」
いや、驚かれても
「そ、それはおかしいです!自分の安全は約束出来ないのになんで他人は無事だと言い張れるんですか!?」
何やらアタフタとまくし立ててるが……いや、そうは言われてもな。根拠なんて話してもユイちゃんにはわからないし
「いや、だって俺弱いし」
「だ、駄目ですよ!約束してください!!」
ん〜………
「『絶対に死なないって!』」
「え?」
ユイちゃんの声に、誰かの声が重なった
「ん?ん?」
誰かが合わせたのか?俺はその主をキョロキョロと首を回して捜す。何の意味があってこんなことをしたのか知らないが、どう言うつもりだ?てか、イントネーションがと言うか、含まれてる意味が違ったような気がした。まるで俺に、君は死なないと断言してるように
「聞いてるんですか!?」
「ちょ、ちょっと待って……」
いない。転移門には現在、昼時前にしては早すぎるのだがそこら辺のレストランにでも行ってるのか全く人通りが無い。いつ次の層がアクティベートされるかわからないからな……まあわからんでもないが
となると、ここに来てからもう数回起こってるアレか。頭に響いてくる感じだったし、一体なん『ザー』アレ?考えるのもメンドイ『ザー』考えないけ…ど………なんだ?ノイズ音?
…………止まった
まあいいや
「それじゃ、ユイちゃん。俺はホロウエリアに行くから」
「まだ話は終わってません!あ、シンさん!」
何やら面倒なことになりそうだったからユイちゃんを避け転移門へとダッシュ
「転移、"ホロウエリア管理区"」
「帰ったら覚えておいてくださいね!」
…………うん、なんか後が怖いな
私怒ってます、って感じのユイちゃんを尻目に見ながら俺は青い光に包まれ転移する。次に目の前が移り変わりホロウエリア管理区へと
「…………」
まあいいやと言っておいてなんだがやはりさっきのアレが気になる
『絶対に死なないって!』、ね
「『俺だって、死にたいわけじゃないよ』」
俺の声がさっきのように、誰かと重なった気がした
「何言ってんの?」
「あ、フィリア。別になんでもねえよ」
「ふ〜ん………丁度良かった。付き合ってくれない?」
「………え?」
そう言えば情報遅いかもしれないですけど、来年にもまたSAOのゲーム発売するんですよね。確か舞台はALOとか
それまでに終わるかな……(遠い目)