SAOが好きすぎる俺がSAOの中に入っちまった。それもホロウフラグメントなんだけど   作:クラッカーV

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出来るだけ嘘は吐きたくない

 

話し始めてから何分経っただろうか?ウソ、まだ15分程度!?俺の体感時間はすでに3時間は余裕で越えたよ!?

しかも話してる最中に何やら頼みだして……まあ俺も頼んだけど、今じゃ机の上には空のパフェが二つとココア擬きが入っていたコップが一つ置いてある

 

どうやら俺お気に入りのココア擬きはそこら辺のカフェで飲めるらしい。でもなんだかエギルが淹れてくれた方が美味しく感じたなぁ………人によって違うのかな?もしかしてアスナやシノンさんが淹れてくれたらもっと美味くなったり………

 

「それじゃ、私はお店に戻るから」

 

そう言ってリズベットは席を立つ

 

は?……いや、待て待て!

 

「ちょ、ちょぉ待てや!支払いどうすんねん!」

 

俺に全部払わせる気か!?男だから俺が払うとか、そんなこと言える程金銭面に余裕ねぇし気前もよくねえよ!?

 

「そんなの店出れば勝手に割り勘されるに決まってるでしょ」

 

「あ、そうだっけ……」

 

そう言えばそうだったな。支払いせずに店を出れば人数分割られるとか、原作にあったような気が………

 

「なに?もしかしてあんた誰かとレストランとか行ったことないの〜?」

 

何やらからかうような顔で言ってきたリズベットに対してむっとなる

 

そんなこと、俺はここ………SAO自体に来て一ヶ月も経っていないのだから当たり前じゃん、と言ってやりたいがリズベットはそんなこと知る由もないし……てか、知られても困るのは俺なんだけどな

 

「な、なんだよ。悪いかよ。どうせ俺は誰ともレストランに行ったことなんて……」

 

 

 

『おいしい!このお店当たりだよ、良かったね!』

 

 

 

「…………」

 

………また、か?また、この現象

 

お店?………レストランのことか?いや待て待て、その前になんだこれは

思えばここに来て毎日起こってないか?そろそろ真剣にコレについて考えなければいけないかもしれない

 

声は前回に起こった時と同じ声………だと思う。今回ははっきりしていたし、ユイちゃんの声と被ることもなかったからはっきり聞こえた。女の子の声みたいだ

 

いったいこれはなんなんだ?俺がこの世界に来たことと関係しているように思えて仕方ない

 

「なに本気で落ち込んでんのよ………ちょっとからかってみたかっただけだっての」

 

「んぁ?」

 

考え事してたらなんか勘違いされたっぽい

 

「あぁ、いや、落ち込んでたわけじゃないんだ」

 

今は考えるべきじゃないな。今日の夜、寝る前にでも考えよう

 

「そうなの?」

 

そうなのそうなの

 

……………ん?

 

「メールが来た」

 

「あ、私も」

 

リズベットもか?じゃあもしかしたらキリト達からかな

 

どれどれ………

 

 

 

from:Kirito

 

76層のボスを倒した。77層の転移門前で待ってる

名前はトリベリアだ

 

 

 

「おぉ!!キリト達攻略組がボスを倒したって!」

 

やったなあいつら!流石攻略組って感じだ!

 

「私もアスナから来た!」

 

「早速皆集めて行こうぜ!」

 

俺とリズベットは顔を見合わせた後、すぐさま走り出した。目指すは転移門前

 

カフェのドアをリズベット、俺の順に通り抜ける。金は勿論割り勘だ

 

まあパフェ二つにココア擬き一杯だ。そんな大した金額じゃあ………

 

「あぁ!俺が払った金額割りに合わねぇ!!」

 

俺は走りながら叫ぶ

 

だって!だってリズベットパフェ二つ食ってたよ!?勢いに任せて!ばくばくと!それに比べて俺ってばココア一杯……割りに合わねぇ!

 

「そんな細かいことでケチケチしないの。心狭いわねぇ」

 

カッチーン!今のはカチンと来た!誰が心狭いってぇ!?元はと言えばお前が無理矢理連れ込んだんだろうが!

 

「パフェ二つも食いやがって、太っちまえコンチキョー!」

 

「うっわ!女子に向かってなんてこと言うのよあんた!それにゲームの世界なんだから幾ら食べても太るわけないでしょーが!」

 

「アバターが異常きたせ!バグ起きろバグ!んでもってキリトに助けてもらえ!」

 

「何それ私ヒロイン!」

 

「馬鹿野郎正妻はアスナだ!」

 

「あ、シリカー!リーファー!」

 

「話聞けよ!?あ、シノンさーん!ユイちゃーん!」」

 

俺達は周りの目も気にせずに顔を付け合わせて怒鳴り合いながら転移門目掛けて走る。その途中でそれぞれ違う方向に、リズベットはシリカとピナとリーファ、俺はシノンさんとユイちゃんを見つけ大声で呼んだ

 

しかしシノンさんとユイちゃんの二人組とは、なかなかレアだな!

 

声掛けてそのまま走り去るのもアレなので合流して歩くことにした。皆も丁度転移門に行くらしい

 

「あんた達、人の目も気にせずになに走り回ってるのよ」

 

おぉう、シノンさんに注意されてしまった。ごめんなさい

 

「シノンさん、シンさんに関しては今更だと思いますよ。一昨日すごく目立ってましたから」

 

「え?そうだっけ?」

 

なんかシリカの俺の扱いが雑な上に身に覚えのないことを言ってる。いや、ホントに身に覚えがないんだけど

 

「自覚ないんだ………」

 

リーファ何故呆れたし

 

「リズ、こいつに合わせると侵食されていくわよ。さっきみたいに」

 

「あ〜………気を付けるわ」

 

「おいおい、お二人さ〜ん。それはちと酷いんじゃあねえの?」

 

まったく、侵食なんてそんな俺を毒か何かみたいな。俺涙目

 

「それに俺はですね〜、いつでも全力全開で生きてるつもりだから別に問題など無いのだよ!」

 

そう!俺はいつでも一生懸命なつもりなのだよ!だから周りの目など気にならない!…………まあ、たまにはあるけどね?

 

「あ、あはは」

 

『クルルルルル』

 

苦笑いかよ………信じてねえな!?

 

「つもりって………」

 

そ、それはまあ、色々あんだよ!

 

「はいはい」

 

「自分で言う人程信じられないわよね」

 

ぐ、ぐぬぬぬぬ………

 

「ユイちゃ〜ん!皆が俺をイジメるんだ!」

 

俺はさっきから何も話さずに着いて来ていたユイちゃんに泣きついた

 

「知りません」

 

「っ!?」

 

抱き付こうと思ったら拒否された………!?アレか、一度女の子に抱き付いてみたいと言う邪な願望を見破られたのか!?例え小さな女の子でもユイちゃんは可愛いから一度くらいはギュッてしてみたいよね!?そうだよね、全世界のSAOファンの皆様方!!

 

「シンさんなんて知りません!」

 

「ぐはっ!」

 

ユイちゃんの言葉が俺の胸に突き刺さりそのまま貫通してアインクラッドの遥か上へと突き抜けて行った

 

「行きましょう、皆さん」

 

当の本人は俺にそっぽを向いて歩いて行ってしまった

 

「…………あんた、何したのよ」

 

orzの形の俺の背中にリズベットが質問を投げかけた

 

「いや、何もした覚えは…………はっ!」

 

ま、まさか、まさか!?

 

「アレかぁ…………」

 

絶対アレだ。俺、ユイちゃんと話すと色々と言い訳しなきゃいけなくなるから、用事があるとか言って避けてたからかぁぁぁぁ!!

 

「何か怒らせるようなことしたんですね」

 

「ど、どうしよぉ……」

 

このままじゃあユイちゃんとこれから話すことが出来なくなる!俺の癒しがッ!ピナ以外の癒しがなくなる!?

 

「早めに謝っときなさいよ。見てる方は別に良いけど、アスナとか怒ったら恐いのは身に沁みてるでしょ?」

 

「Oh………」

 

そうだよ……ユイちゃんが話せばアスナやキリトにも問い詰められるに決まってる!殺される……!までは行かなくても、説教ルート直行!?嫌だぞそんなの!

 

「ぬおおおおお!」

 

俺は先々と進んで行くユイちゃんの前へと走り

 

「ユイちゃん、すいませんでした!」

 

そしてガバッ!と頭を下げて謝った

 

周りの目が俺に向いてる気がするがそんなの知るか。てか元々気にしてねぇ

そんなことよりも俺にとって一番大事なのはユイちゃん含めキャラ達との友好な関係だ!そしてさっきも言ったようにユイちゃんは俺の癒しだ!

 

どうかせめて慈悲を!慈悲をおくれ!

 

「…………約束、してくれますか?」

 

「え………?」

 

その言葉に俺は顔を上げ、ユイちゃんと目を合わせる

 

約束してくれるか、というのは多分………俺もこの先死ぬことはないと、さっきのように断言しろと言うことだろう

 

「そ、それは……」

 

俺は態勢を直して頬を掻きながらユイちゃんから目を反らす。周りの連中は俺達のしてることに興味が無くなったのか………まあ、当たり前だろうが、次々と転移門に入って行き、周りには俺達以外人と言えばNPCぐらいしかいなくなった

 

ど、どうしよう……助けて皆!女神シノンとその一行よ!

 

「え、えと……私達先行ってるわね!」

 

「後でちゃんと来なさいよ」

 

機転を利かせたのかどうか知らないが皆は俺達を残して転移門に消えて行ってしまった

 

…………いやフォローぐらいしてけぇぇぇ!シノンさんやシリカ、リーファは良いがリズベット、テメェは駄目だ!パフェの分働いてから行けよぉぉぉぉ!

 

くっ………そもそも内容知らねえからフォローも大したことないか、してくれたとしても期待は出来ない

 

「そ、その……」

 

もう一度ユイちゃんに視線を移すと悲しそうな顔で俺を見ていた

 

「っ………」

 

やべぇ………俺、ユイちゃんになんて顔させてんだよ……!キリトやアスナに会わせる顔がねぇ

 

それにこの子は優しい子だから、俺なんかでも死ねば悲しむ。悲しんでくれる

だから、あの時俺が言った言葉がどうしても嫌なんだろう。だから拘ってる

 

でも……それでも………!

 

「約束は、出来ない。ごめん」

 

俺は顔を上げてそう言った

 

「そうですか………」

 

…………顔を下に向けることが出来ん

 

「行きましょう」

 

ユイちゃんが俺の横を通る感じがした。恐る恐る顔を下げると目の前には既にいない

 

「…………あー、やっぱ俺良いわ。また明日にでも行くとするよ」

 

流石にこのままの気分で新天地へと向かうことなんて出来ない

 

「転移、《トリベリア》」

 

少し間を置いた後ユイちゃんは第七十七層の名前を言って転移する

 

俺はそれと同時に歩き出した

 

「つぁぁぁぁぁ」

 

そのまま手を顔に当てて唸ると変な声が出た

 

ユイちゃんとこんな感じになりたくはなかった

…………でも、嘘は吐きたくない

 

俺は、皆に沢山嘘吐いてんだから……正直に話せることなら出来るだけ話したい

 

「くっそ、こんなことならあんなカッコつけたこと言わなきゃ良かった」

 

後で悔やむから後悔と書くんだけど………やっぱ後悔すんのは嫌だな。正に今の状況だ

 

だがまあ、これで俺も一つ学んだな!後悔することで人は前へと進むことが出来るし!

 

「そうだ、俺は一つ学んだのだ!はっはっはっ……………はぁ」

 

無理矢理自分を正当化してみても虚しいだけだった

 

「結局俺はどうすりゃいんだよ」

 

誰もいない裏路地の広場に俺の声が染み渡る。誰も答えてくれやしない

 

気付けばまたいつもの場所に来ていた

 

「どうしたの?浮かない顔してるけど」

 

「ん?」

 

一人で佇んでいると声がする

 

この声は………

 

「ストレア」

 

「こんにちは!またここで会ったね」

 

そこにいたのはストレアだった

 

 

 

 




ユイちゃんは優しい子

シンの自分以外は死なない宣言は許せない!

だからきっと、シンに自分も死なないと約束させると俺は思います

…………ホント、良い子。涙出てくる(泣)
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