SAOが好きすぎる俺がSAOの中に入っちまった。それもホロウフラグメントなんだけど 作:クラッカーV
あと、これ読んだ人は「ん?」ってなる部分があるかもしれない。その場合タグでさっしてください
空都《ライン》、昨年このALOに実装された浮遊大陸エリア《スヴァルト・アールヴヘイム》内にある街だ
前回のログアウトはここの宿屋からしたので、当然の如く宿屋のベッドから跳ね起きる。ストレージを操作していつもの装備を着込んだ
「………あぁ、そう言えば」
今日はクリスマスイブである。そして邪神の命日(予定)である
皆でクリスマスパーティするんだろうなぁ、とか思ってた俺は、皆に内緒でアシュレイにクリスマス衣装を作って貰っていた。俺専用のサンタコス、ミニスカではない
流石アシュレイ、SAO
まあ折角作ってもらったんだ。着るか
「メリークリスマス、邪神狩りのサンタの誕生ってね」
再度ストレージを操作してサンタコスに着替える
この宿に設置されている姿見を見ると、
いつもの白いマフラーはそのままに、全体的にまんまサンタになってしまった俺。頭にはサンタ帽子が乗っかっているだけだが、まあクリスマスなのでこんなもんだろ。あ、顔に白い髭付けるの忘れないようにしなきゃ!
左肩の部分にはアシュレイの店のロゴマーク。これを見ただけで大抵はアシュレイ産だとわかる程今じゃALO内で有名である。すごいね、皆に注目されちゃうね。完全にネタ装備なのにね
更に装備はなんと、クリスマスイベント期間限定で武器屋に並ぶサンタの袋だ。カテゴリーではハンマーに分類される武器なのよね、これ。サンタの袋で戦うとか完全にネタですありがとうございました
この袋の中に物入るからね。容量が一杯になるまで詰められるんだ。殴ったら中の物まで耐久値減るらしいけど。誰得?
取り敢えずインプ領付近の高山地帯で採ってきたインゴットを詰めてる。リズベットに怒られそうだけどバレなきゃ大丈夫だよね
「んじゃあ、まずは仲間(道連れ)探すか」
誰に言うまでもなく心の中で言い訳をした俺は邪神討伐の為のメンバー集めに繰り出した
外はリアルでの街と同じようにクリスマスな雰囲気一色!男と女の二人組が歩いてるよ!?ゲーム内にもいるんだね!
「さって、誰か良さそうな奴いないかな」
近くを通りがかった男女の二人組の間を走り抜けながら辺りを見渡す。工事用ヘルメットを被った人がいたので「こんちは!」と挨拶したら普通に返された
しかし、全くもって良さそうな奴がいない。『シャムロック』のメンバーもいなければ『風林火山』の奴らも見当たらないぞ。どうしたもんか
俺だって一人で邪神に挑む程馬鹿じゃない。というか、ALOにデータを引き継いでから俺の戦闘スタイルが変な方向へ進化を遂げてしまったので、複数人の方がやりやすいのだ。とこの前皆に話したら、皆が声を揃えてさ、『お前は一人の戦闘の方が合ってる』って言うんだ。ひどいこと極まりない
サンタコスだから視線は集まるのになぁ………メンバーは集まらないって、どゆことよ
「おい、あれサンタじゃね?」
「見ろよ、肩にアシュレイのマーク付いてるぜ」
「ウワァ、高かったんだろうなぁ…………馬鹿だな」
「あぁ、馬鹿だな。…………なんだ?なんか袋から取り出し……投げたっ!?」
「おわぁ!?」
なんか煩い奴らがいたのでインゴットをクリスマスプレゼントしてあげた。喜んでくれて何よりです(良い笑顔)
もうなんか、そこら辺の適当な人誘おうかな。ほら、こういう時ってやっぱりさ、一歩踏み出す勇気?ってのが大切なんだよ。友達作る時と同じ。勇気を出して一緒にクエスト行きませんか?とか言ったら皆OKしてくれるよ
「そうは思わないかねレコン君」
「ワァッ!?………え、誰ですか!?」
勇気を出して話しかけた。て言うか見覚えのあるシルフを見つけちゃったので、そいつの後ろまで歩いて肩に手を置いた
「その声……シンさんですか?」
「ちょっとそこのダンジョンの邪神狩り行こうぜ、邪神」
「そんなコンビニ行こうぜ、みたいなノリで言わないでくださいよ!?」
んなことどうでもいいから、一狩り行こうぜ
「て言うか、そこのダンジョンって………はぁ!?クリスマスダンジョンの邪神ですか!?」
「ん?」
え、何それ初耳。クリスマスダンジョンって邪神出るの?
「何それ、詳しく教えたまへ」
「知らないんですか?クリスマスダンジョンでとあるルートを進むと、クリスマスダンジョン限定の邪神がいるらしいんです。僕は見たことありませんけど…………」
ほうほう、なんでまた邪神なんか設置したのやら
まあいいや。とにかく邪神なんだろ?そいつ邪神なんですよね?だったら行くしかないわー、もうぶっ潰すしかないわー
「んじゃ、行くか!」
「行きませんよ!?」
よっしゃ一人目ゲッチュ〜。さぁって、次は誰を仲間(道連れ)にしようかな!
ぶっちゃけ邪神とか少人数で勝てるだなんて思ってないんですよね。だからこその道連れっていうか、ほら、一蓮托生?袖すり合うものなんとやらとか、あんじゃん
俺はレコンの首元をしっかりとホールドして引き摺る。他から見たら少年を引き摺るサンタクロースという構図が出来上がっているわけだが、子供のトラウマ必須ですな。ユイちゃんには見せられないや
「は、離してください!」
「まーまー、遠慮すんなー」
「遠慮なんてしませんよ!?レイド単位で挑む敵ですよ!!大体、その邪神は明日、シルフとケットシーとサラマンダーが連合を組んで攻略する予定じゃないですか!リーファちゃんから聞いてないんですか!?」
え、マジで?リーファの奴、領主と用事があるってのはこういうことだったのか。そう言えばなんか大層なことやるとか言ってたようなそうでもないような。てか、従妹もそんな感じのこと言ってた気がする。炬燵でウトウトしてたからよく聞こえてなかったのな
しかし、連合が明日倒しちゃうのか………
「だったらその前にやるしかなくなくない?」
「馬鹿ですか!?いや、馬鹿だ!?」
「今度リーファとなんかセッティングしてあげるからさ」
「行きましょう!!」
使えるカードはどんどん切っていくスタイル
「んじゃ、他の道連れ探そうか」
「道連れ!?」
=====================
空都《ライン》、前回ログアウトしていた宿屋のベッドで目を覚ます
今日はアスナと二人で、クリスマスダンジョンの奥にある大きなクリスマスツリーを見に行く予定だ。ツリーのある場所にはダンジョンを抜けなくても、一番最初にダンジョンの奥まで辿り着いたプレイヤーが、奥へと続くロープウェイのスイッチを入れたので、それに乗っていけば戦闘無しでそこまで行ける
まあ、今年そのスイッチを入れたのは俺たちなんだが
明日はユイも含めた三人で、央都《アルン》を歩くつもりだ。どちらもイルミネーションで飾られ、夜に街を歩けば幻想的な光景を目にすることが出来るだろう
明日は、クリスマスダンジョンのボスらしき邪神モンスターの討伐が行われるらしいが............正直、非常に参加したい。参加したいんだが.........アスナとユイと約束してしまったしなぁ
レアドロップとか沢山あるんだろうなぁ...............
内心未練タラタラながら外に出る。時間の関係でイルミネーションはまだ光を灯していないが、所々にクリスマスツリーが見られ、クリスマスなんだなぁ、と思う
誰が飾り付けたんだろう。NPCが頑張ったんだろうな
そんなことを考えながら、アスナとの待ち合わせ場所まで向かう
「そこのアナタ!仲間になりませんか!」
そしたら不審な勧誘をしているサンタを見つけた。側には見覚えのありすぎるシルフを連れている
あ、あそこ、待ち合わせ場所の真ん前じゃないか
「ほら、サンタだよ!サンタさんの仲間になれるんだよ!」
いったいそれにどれほどの魅力があるのか、是非とも聞いてみたいものだ
というか、何をしてるんだ、シン.........!!声で丸わかりじゃないか。そもそも、そのサンタ衣装どこで.......あ、あの肩にあるマーク、確かアスナが誰かに作ってもらった服にもあったな。プレイヤーメイキングなのか
「シンさん、そんなんじゃ誰も............あっ」
シンの隣にいるシルフの少年、レコンがどうやらこちらに気づいたようだ。こっち向かないでくれ、シンが気づいてしまう
「どったのレコン...........あぁっ!」
見つかったか.........
「キリトじゃん!今日はアスナとデートだったんじゃないの?」
「ここで、アスナと待ち合わせしてるんだ」
顔をあわせてみれば白い髭までもしっかり付けているシンに苦笑いを浮かべながら返す
「ふぅん.........てことは、アスナもここに来るわけね」
俺の言葉に何か思いついたのか、髭を触りながらいやらしい笑みを浮かべるシン。この顔をする時は大抵悪いことを思いついた時だ。嫌な予感しかしない
「なあキリト、アスナの幸せな時間を奪うようで非常に申し訳ないんだけどさ」
前髪を弄りながら前置きをする
おい、それって俺の幸せはどうでもいいってことか?
そう反論する間もなく、シンは俺と目を合わせ、珍しく爽やかな笑顔を浮かべてこう言った
「俺と一緒に、クリスマス邪神を倒さない?」
その提案は非常に無理のあるものだったが、俺にとってとても魅力的なものだった
「行こう」
気づけば即答している自分。言ってからはっとする
「キリト君?」
そして、後ろのアスナに気づいたのもほぼ同時だった
「...........あー。頼む、アスナ!!」
この後、アスナに絶対埋め合わせするからという理由で説得をし、なんとかOKをもらった
=====================
「よっしゃー!役者は揃ったぜよ!!」
クリスマスダンジョンの真ん前、キリトとアスナをパーティに加えた俺は、あの後アスナに《スリーピング・ナイツ》のメンバーを呼んでもらった。そういえばユウキ達と遊ぶって手もあったね。皆予定入ってたし、いつの間にか勘違いしちゃってたんだな。メンバーが集まるまで俺とレコンはポーションとかの買い出しに行った
しかしナイツのメンバーも優しいね。面白そうってう理由で来たんだろうけど
俺は集まった皆の前に、向かい立つ
「今日は集まってくれてありがとう、暇人共!!」
ブーイングが巻き起こった
あ、あれ...........ダメだった?
「今日は集まってくれてありがとう。皆愛してる!!」
またブーイングが巻き起こった。ひどくね?
「レイドには全然足んないけど、邪神狩ろうぜ!」
またまたブーイングが巻き起こった。なに、お前ら俺のこと嫌いなの?
「よっしゃ行くか!」
『おー!!』
あぁよかった!!最後ブーイングじゃなかった!!
俺達《クリスマス邪神潰し隊》総勢13人、邪神潰しに行きます!!
「キリト!一斉に行くよ!」
「あぁ、行くぞ、ユウキ!」
俺にタゲをしたままのクリスマス邪神の右足を、二人のソードスキルが襲う。だが流石邪神、よろけることも無くタゲをキリトへ変える
クリスマス邪神の持つ、サンタの袋のような巨大な武器を二人へ向かって振り下ろす。その間にデッチが入り込み、タワーシールドでそれを防ぐが、地面い煙を上げながら後退る。あんな威力、キリトやユウキじゃあ一溜りもないな
奴のHPは3本あるうちの、残り1本半。戦闘を始めて約30分。体感時間ではもっと経っているような気がするが、時間がそう言っているのでそうなんだろう。さっきから、俺を含めたフォアードの6人が交代でダメージを与えていっている。アスナとシウネーは支援、ミドルレンジに3人、遊撃に1人、ロングレンジに1人
順調に削っていってるように見えて、実はポーションが残り3分の1程度なんだ。このままじゃジリ貧かもしれない
流れを変えるしかない
俺はこの世界で、恐らく最もお世話になっているだろう《クイックチェンジ》を使い、とある武器を装備した
「こっち向けやデカ物!!」
挑発スキルを発動して走り出す。邪神がこっちへ顔を向けた瞬間、俺は引き絞った矢を放った
両手長弓用ソードスキル《エクスプロード・アロー》
これがALOでのバトルスタイル。状況に応じて、幾つかの武器を使い分けるようになった
放った矢は邪神の顔面で爆散して、少し仰け反らせることに成功した。俺は近くにいたジュンの後ろに走る
「シン君!?]
「こっから俺が遊撃すっから、支援よろしく!」
仰け反りから解放された邪神は、俺に向かって拳を振りかぶった
「ジュン、あれ防いで!」
「盾かよ俺は!!」
まあ、防がなくてもどっちでもいいけどね!!
拳に向かって剣を構えるジュンの前に躍り出る。ジュンの驚いた顔を尻目に、勢いよく足を踏み出した
「そぉい!」
体術スキル《カゲロウ》
俺の体は邪神に確かに攻撃された。しかし、スキルの効果により、俺の体は邪神の拳に手をついて前転をする。するとあら不思議。いつの間にか邪神の拳の上にいるじゃありませんか!!
所謂カウンタースキルみたいなもんだ。攻撃を受けることで発動する
「にゃおおぉぉぉぉ!!」
なんか知らんが上手くいったのでテンションMAXで走り出した。まあ邪神もそれを許してくれるはずもなく、二の腕付近まで駆け上ったら大きく体を震わせて、俺を落とそうとした。ユウキとかめっちゃ切り付けてるけど、いいの?
ぶわっ!と体が宙を舞う。俺の名前を呼ぶ声も聞こえるが、俺なら大丈夫だ。なんか中には怒声も入ってて怖いけどね。気にせずに邪神の首の部分に矢を放つ
俺も一応、弓使いに分類される............はずだ。だから
「いやっほぅ!!」
《リトリーブ・アロー》だ。つまりシノンさんかっけぇぇぇぇぇぇ!!
伸縮自在のこの糸、俺が手を引き寄せると、少しだけ向こうに引き寄せられる。その勢いを使ってカッコよく着地を............
「あ、無理ぽ」
やっべ、これぶつかるわ。地面直行だわ
「おぉ!?」
「はぁ!?」
と思ったら進行方向にジュンがいた。そのままジュンを巻き込んでゴロゴロ転がる
「助かったー!ありがと、ジュン。めっちゃ㏋減ったけど」
「こっちのセリフだ!なにがしたかったんだよ!?」
いや、ちょっと立体起動をね。そんなに怒んなよ、しょうがないなぁ
「はい、ポーションあーん☆」
「いるかっ!」
俺もやって後悔したわ
「やってる場合か!!攻撃くるよ!」
おっふ、ノリに怒られた
見ればノリの言うように、振り下ろされる邪神の武器。俺はすかさず《クイックチェンジ》でラウンドシールドを取り出す。重い衝撃に吹き飛ばされそうになるが、何とか耐えた。㏋やばい
「シィィン!あんまり下手しちゃダメだよ!」
「ごめ-ん」
ごめんよユウキ。そしてアスナ、シウネー。謝るから回復して、お願い
「真面目にやってね」
「俺はいつでも大真面目だよ」
あ、ごめん剣で刺そうとしないで
取り敢えず頑張ろう。うん、そうしよう
俺が真面目になって更に30分、邪神の残り㏋は最後の1本。それも3割しか残っていない
多分、全員でソードスキルを叩き込んだら削りきれる。ポーションも在庫が無いし、やるならチャンスは一回か
「おおおぉぉぉぉぉぉ!!」
キリトが雄叫びを上げる。両手に持つ剣が光り輝き、邪神の右足を抉らんが如くの勢いだ。
邪神も堪らず体勢を崩した。そこへユウキと、さっきまで後方にいたアスナがいつの間にか前線へ来ていた
二人同時に、同じソードスキルが放たれる
《マザーズ・ロザリオ》
ユウキからアスナが受け継いだ、二人だけのオリジナルソードスキル
合わせて22連撃の剣撃をくらい、ついに邪神は仰向けに倒れた
「全員、全力で!!」
キリトの声に、全員が自分の持ち得る最大のソードスキルを発動した
様々なライトエフェクトに目をチカチカさせながらも、ソードスキルを全力ブーストで叩き込む
眩い光が見えなくなるころには、そこに邪神の姿はなかった
「はぁ........、はぁ..........」
全員が肩で息をしている
皆㏋はレッドゾーン
だけど、勝った
「いよっしゃあぁぁぁぁぁぁ!!!」
俺の声を皮切りに、その場の熱気が一気に上がった
お互いがお互いを労い、ハイタッチ、ハグをしている奴らもいる
「やったな、シン」
俺の肩を叩き、キリトが笑顔で言った
「あぁ!!」
俺も満面の笑みで返した
=====================
「いやぁ.......友情って素晴らしい」
皆とひとしきり騒いだ後、ログアウトした俺は一階へ下りながら呟く
ホント、まさか邪神を倒せるとは思わなかった。これもキリトやアスナ、ナイツの面々が協力してくれたからだな。今度精神的にお礼しとかないと
「なんか、頑張ったら腹減ってきたな」
そういえばカップラーメンを作って...........あぁ!?
炬燵の上に置いてある、蓋で閉ざされたカップ麺を見やる
「し、しくったぁ!」
お湯入れたまま放置しっぱなしだった!!
頭を抱えて崩れ落ちる。さっきの喜びもどこへやら
ブー、ブー
涙目でカップ麺をどうしようか考えていると、スマホが震えた
どうやらメールらしい、宛名はリーファだ
from:リーファ
件名:聞いたよ!
クリスマスダンジョンの邪神倒したんだって?
そのことについて明日、連合の三領主から話があるんだって
色々お小言言われると思うから、覚悟しといたほうがいいよ?
時間は追って知らせるね
「..........Oh」
やったね、よていできたよ(白目)
日、跨いじゃった
言い忘れてた
集計の結果、シンの種族はインプに決まりました