SAOが好きすぎる俺がSAOの中に入っちまった。それもホロウフラグメントなんだけど   作:クラッカーV

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エギルの店、宿発見!

 

「さて、宿はどこだー?」

 

アスナと別れた俺は宿探しの放浪中だ。やはり中央広場ともなると人も多くなる

 

道中青い小竜を連れたツインテの女の子とすれ違ったがきっとあれはシリカだろう。通り過ぎた瞬間二度見してしまい近くにいた女性の冷たい目線が突き刺さったが俺は悪くない。…………悪く、ないんだ………!

 

どうせなら声をかけたかったがナンパだと思われるかもしれないからな。俺がとった行動は正しかったと言えるだろう

 

シリカだって可愛いんだから二度見ぐらいするよね、決してロリコンとかそんなんじゃないよ?全然違うよ?てか声をかけなかったのがよくやったと褒めてやりたいよ。俺マジナイス

 

「……………手当たり次第入ってみっか」

 

自分を無理に正当化して虚しくなったので取り敢えずヤケになってみよう

 

「よし、まずはここだ」

 

俺は無駄にデカイ扉の前に立つ。扉の横には何やら英語が書かれた看板、斜め上にはトロフィーみたいな絵の書いてある………これも看板でいいのかね?がある

 

「……………あれ?待てよ……」

 

確か宿屋ってなんか専用のマークがあるって言ってたような気がするぞ。プログレッシブに確か…………I………そう、INNだ!

 

「そうだよ。INN探せばいいんじゃん」

 

なんで気が付かなかったんだろ。これさえわかればすぐに宿が見つかるぞ!

 

「…………まあでも、何かの縁だ。ここに立ち寄ってみるかな」

 

それにこの中央広場じゃ一番デカイ扉だ。何かの店なんだろう

 

ついでに売りたい物も売れる。さっきアイテムストレージを見てみたんだが、どうやらあの蜂から素材がドロップしていたみたいなんだよね。これも売ればけっこう金になるかも

 

「ではオープンと行こうじゃないか」

 

SAOでの初の店。内装がどんなのか楽しみだしゲームでの買い物ってのはなかなか楽しめる。例えば新しい街に着いた時なんか店に直行して新しい武器や道具が出てないか探してみたりするもんだ…………まあ大体何もなかったりするが

 

そんなことを考えながら俺は扉の取っ手を掴み、押す

 

「…………………あ、これ押すんじゃなくて引くんだ」

 

『引』とか表示されてないからわかんねえよ

 

…………んじゃ、気を取り直して

 

「いよっし!」

 

俺は勢い良く扉を開けた

 

「いらっsy「すいませんでした!(バタンッ」

 

そして俺は勢い良く扉を閉めた

 

「…………………」

 

なんだ、今のなんだぁぁぁぁ、チョコレートが、チョコレートが立っていたよ!?いや、違う。チョコレート色の巨漢が立ってた!しかもめっちゃ笑顔だった!

 

いや、あれは笑顔と呼んでいいものじゃねえ!なんだよあれ!?子供泣くよ!?号泣するよ!俺でさえちょっと涙目だよ!……え?俺が弱いだけ?………………うっせぇ!

 

あれは…………あれは、間違いねぇ。あの人だ

 

「エギルだぁぁぁ………………」

 

絶対あれエギルだ。間違えようがねぇよ

 

てか実物恐えー、威圧放ってるよ威圧。なんですか、歴戦の戦士ですか?あながち間違ってはいないけれども!

 

「……………いや、よく考えろ。よく考えるんだ信一」

 

エギルはメインキャラだ。メインキャラにこうも簡単に会えたなんてラッキーじゃないか。既に五人目だ、打ち切りが決まった漫画が無理に最終回にする為に頑張るくらいハイペースだ

 

「…………よし、リベンジだ」

 

ここで諦めるわけにはいかない

 

なに、さっきは死にかけたんだ、今更こんなのへっちゃらさ

 

「お、お邪魔しまー…………す」

 

「いらっしゃぁい」

 

なん…………だと!?さっきより悪どい笑みを浮かべていやがる!?

 

「っ……………!」

 

くっ………、なんだこの足の震えは!これは、俺は恐怖しているのか………?この男に!

 

俺を見ながら悪どい笑みを浮かべているエギルは正に獲物を見つけたライオン!そして俺はそのライオンの射程距離内へとタップダンスを踏みながら入ってしまったシマウマにすぎないと言うことか!?

 

「…………見ない顔だな。うちは初めてか?」

 

ボリュームのある声が俺の耳に届く。エギルはさっきまでの笑みを引っ込めていた

 

うん、これなら話せるかな

 

「まあ……初めてでしゅっ!」

 

「ぶはっ!」

 

か、噛んだぁ!?まさかこんな簡単な文で噛んでしまった!

 

エギルは吹き出してるしよぉ…………。恥ずかしいったらありゃしねえ

 

「く、くく………そうか、初めてでしゅか」

 

「おいやめろ、あんたの体躯でそんなこと言ったらホラーにしかなんねえよ」

 

「…………うぉっほん!なかなか失礼な奴だな」

 

「客にあんな悪どい笑顔を送るあんたに言われたくねぇ」

 

「悪どい…………か?やっぱり………」

 

あれ?なんだか落ち込み始めた…………。俺なんかいけないこと言ったかな

 

「…………それで、何か探しものか?」

 

あ、直った

 

「いやね、宿探してて………それでここを見つけたから、ちょっと立ち寄ってみよっかなー、って」

 

「ほう、宿か。ということは最近ここに来たプレイヤーだな」

 

ん、そうだな…………ここでは当たり障りの無いように答えなきゃならんな

 

ついうっかりホントのことを喋っちゃ話にならん

 

「そうなんだよ、それもついさっき。安全マージンさえろくに取れてやしないのに最前線なんかに来ちまったもんだから」

 

俺がそう言うとエギルは肩を竦める

 

「そうか。まあここに来たのも何かの縁だ、何か買っていきな。安くするぜ」

 

え、マジで?

 

そういやエギルは原作で儲けの殆どを中層プレイヤーの育成につぎ込んでいたらしいからな、やっぱり低レベルプレイヤーには優しいんだろうか

 

「あ、それじゃあさ、素材売りたいんだけど」

 

俺はエギルのいるカウンターまで行き椅子に腰を下ろす

 

「おう、見せてみな」

 

そう言ってエギルはメニュー画面を開く

 

「……………(ワクワク」

 

いくらで売れるかな?生活の足しになったらいいけど

 

「…………」

 

「…………(ワクワク」

 

エギルは俺を無言で見つめている

 

え?何?どしたの?

 

「……………………早く売る物出せよ」

 

「そ、そうだった!ごめん!」

 

そうだよ、素材も出してないのに売れるわけねえよ

 

俺はメニュー画面を開いてアイテム欄から蜂の針らしきものを取り出す

 

「これ!」

 

「………………これだけか?」

 

「?ああ」

 

何か問題があるのか?

 

「いや、まあいいか。…………そうだな、1060コルでどうだ?」

 

「それってすごいのか?それとも悪いのか?」

 

「ん………まあ、普通だな」

 

普通なのか、どうするかな…………

 

なーんて、考える時間なんていらねぇよ

 

「それでいいぞ」

 

「おし、買った」

 

交渉成立だ。エギルに俺は針を渡し、俺はコルを受け取る

 

まあ素材一つじゃこんなもんだよな。他は自力でなんとかするしかないか

 

「あれ?シンじゃないか」

 

「シン君?」

 

んー?何か聞き覚えのある声がする

 

「あ、キリトにアスナ」

 

振り向いた先に居たのはキリトとアスナだった

 

「キリト君。シン君と知り合いだったの?」

 

「ああ、ちょっとな。今日出会ったばかりだけど」

 

「そうなんだ。私もなんだよ(女の子ばかり引っ掛けてくるんじゃなかったんだねキリト君!)」

 

あ、なんかアスナがめっちゃ嬉しそうな顔してる。やっぱあれかな、キリトに男友達ができたことに喜んでるとか?

 

……………やば、今俺自然にキリトと友達発言しちゃったよ。どうしよう自意識過剰かな?

 

「へぇー、そうなのか。それよりシン、こんな所で何をしてるんだ?」

 

「おいキリト。こんな所ってのはどういうことだ」

 

エギルがキリトにむっ、となり言う

 

まあそりゃ自分の店がこんな所扱いされたらそうなる

 

「俺は宿を探してたらこの店見つけたんで入っただけだよ。今エギルに素材売ってたところだ」

 

「そうだったのか。おいエギル、また阿漕な商売してるんじゃないだろうな?」

 

まあ確かに阿漕な笑顔なら向けられたよ

 

「何言ってんだ。安く仕入れて安く提供するのがうちのモットーなんだよ」

 

おお!まさかこの台詞を生で聞けるなんて思わなかったぜ!録音しときゃよかったー!あ、録音結晶持ってねえや

 

「…………ん?おい、シンと言ったか」

 

「はいはい、シンと言いますよ?」

 

なんだ?何かエギルが神妙な顔付きになっているが

 

「俺はお前に、名前を名乗ったか?」

 

「「……………え?」」

 

「……………あ」

 

そ、そうだった。まだエギルからは名前を聞いてないんだった!

 

だとしたら俺がエギルの名前を知っているのはおかしい

 

「い、嫌だなエギル。ここに入って来た時名乗ったじゃねえか。『いらっしゃい、俺は店主のエギルだ』ってよ」

 

なんとかこれで誤魔化せるはずだ

 

「そうだったか?」

 

「そーそー!ただ俺は名乗り忘れてて、今キリトから知ったから自分も自己紹介してないと思っただけじゃないか?」

 

「そうだった………ような気もするな」

 

「なんだ、エギルさんが忘れてただけじゃないですか。もう、そういうの辞めてください」

 

「エギル、遂にアルツハイマーか?」

 

「そんなわけあるかっ!」

 

ふっ、我ながら完璧だ。どんどん嘘つきスキルの熟練度が上がって行く気がするが………

 

「あ、そうだシン」

 

「ん?」

 

「宿を探すんならここにすればいいんじゃないか?確かもう一部屋くらい空いてたよな、エギル」

 

宿?エギルの店で?

 

「ああ、一番奥が空いてるぜ」

 

あ、思い出した。確かキリト達はエギルの店で寝泊まりしてるんだ

 

……………て、えぇ!?

 

「い、いいのか!?」

 

マジで!?ここに泊まっていいの!?

 

「ああ、もちろん。だよなエギル」

 

「まあいいだろ。どうせ空いてる部屋を貸すだけだしな」

 

「じゃ、じゃあお願いしてもいいか!?」

 

「ああ」

 

いやったぁぁぁぁぁ!!俺はなんてラッキーなんだ!

 

俺は立ち上がりガッツポーズをする。三人から、特にアスナから微笑ましい視線を受け少し恥ずかしいがそれよりも喜びの方が勝っているので割合だ

 

「うふふ、良かったねシン君(なんか反応が子供みたいだなぁ。弟みたい)」

 

「おう!」

 

アスナに笑顔で返す

 

ここに泊まれるということは他のメインキャラ達に出会うことはほぼ確実と言っていいだろう。そして相手の都合さえ合えばキリトやアスナの攻略に連れて行ってもらってレベルも上がる。良いことばかりだ

 

「それじゃあ、案内するから着いて来な」

 

「イエッサー!」

 

俺はエギルに着いて二階へと上がった

 

 

 

 

 

 

「なあなあ、エギル。やっぱお隣さんとかに挨拶した方が良いかな?」

 

「好きにすれば良いんじゃないか?」

 

「そっかー」

 

まあ何より、これからが楽しみだぜ!

 

 

 

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