名(迷)探偵ブルボン   作:4Thas

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4Thasと申します。

名探偵ブルボンシリーズ第二話です。前後のつながりはほぼないのでこの作品からでも読めるかと思います。ぜひ第一話もご覧になり、合わせて感想などいただけたら嬉しいです。

セリフ
ミホノブルボン・・・(ブ)
ライスシャワー・・・(ラ)
シンボリルドルフ・・・(シ)


第二話 怪奇ッ!猫まみれ 

今日も平和なここトレセン学園、天候にも恵まれ絶好のトレーニング日和となっていた。

ミホノブルボンはというと、担当トレーナーである桜宮が新人向けの講習会に出席することとなっていたため、トレーナー不在の中、親友のライスシャワーとともに学園内での走り込みを行っていた。

 

(ブ)「ふっ、ふっ、、疲労度38%、ステータス『好調』を検出。また、ライスさんの表情からはステータス『余裕』を検出。ライスさん、トレーニングを延長することを提案します。」

 

(ラ)「うん!ブルボンさんと一緒だからかな?ライスまだまだ頑張れそう。もう少しだけ、お願いします!」

 

(ブ)「承知しました。トレーニングメニューの更新を行います。現在の疲労状態から、もう30分の延長及びクールダウン…」

 

(ラ)「⁉、ブルボンさん、足元に!危ない!」

 

(ブ)(⁉前方に毛玉のようなものを発見、危険を察知。避けては間に合わない…ならばっ、ミホノブルボン、飛びます!)

 

足元にふわふわの『何か』を発見し、回避するためにブルボンは咄嗟にジャンプし、空中でアクロバティックに回転を決めた後、ふわりと着地した。気になる点数は…

A『3』 B『3』 C『4』チーン…

 

(??)「何なのですの⁉阪神関係無いですわ⁉」

 

(ラ)「わぁ…凄い…。じゃなかった。ブルボンさんっ、大丈夫?お怪我とか…。」

 

(ブ)「いえ、無傷です。問題ありません。それよりも先ほどの…毛玉は?」

 

(ラ)「あ…猫さんだ~、ちょっとびっくりしちゃってるみたい…。」

 

(ブ)「も…モフモフ♡…。」

 

(シ)「君たち、怪我は無いかい?」

 

ライスがその声に振り返ると、そこにはトレセン学園生徒会長シンボリルドルフの姿があった。

 

(ラ)「会長さんっ、えっと…はい、二人とも…大丈夫?みたいです。」

 

猫を前に、もふもふと唱えながら目を輝かせるブルボンを横目に、ライスは答えた。

 

(シ)「ふふっ、それならよかった。しかしながらこの猫たちは少し困っているんだ…。少し話を聞いてもらいたい。実は数週間前からこの学園内を何匹もの猫が徘徊するようになっていてね…。知っての通りこの学園の寮は動物の飼育は禁止だ。猫の様子を見るに首輪もなくおそらく野良猫だろう。多数の野良猫が縄張りを抜け、自然と学園内に住み着くとは考えにくい。生徒会としては何か原因があると見ていてね、こうやって調べているんだ。」

 

確かに、辺りを見渡してみるとそこには3匹ほどの猫が徘徊していた。

 

(ラ)「なるほど…。あの、ブルボンさん。トレーニングもこの状態だと危ないと思うし…よかったら二人で会長さんの調査をお手伝いできないかな?」

 

(ブ)「賛成です。私もモフモフを堪能し…ではなく、学園の安全を確保すべきと判断します。推理ならお任せください。先日のバクシンオーさんから推理小説をお借りしました。題は『バクシン的!推理は朝飯前にっ!』。時刻は16時を過ぎていますが、問題は軽微です。」

 

(シ)「ふふっ、これは心強い。『快刀乱麻』、さながらホームズとワトソンのような二人の活躍に期待しよう。」

 

(ブ)「まずは作戦です。私のデータベースには猫の習性として薄明薄暮性が記録されています。」

 

(シ)「明け方、もしくは夕暮れ時に活動を活発化させるという性質だな。つまり丁度今が活動が活発になる時間に当たるわけだな。」

 

(ラ)「そういえば、猫さんは人間やウマ娘よりも嗅覚が優れているって本で読んだことがあるよ。ここの猫さんたち、臭いで何か探して歩いてるみたい…。」

 

(ブ)「以上のデータより、オペレーション『尾行』が最善だと判断。お二人に提案します。」

 

(シ)「ふむ、確かにむやみに探し回るより本人たちに案内してもらうのも面白いかもしれない。探偵ごっこか…。些か心が躍るな!ここはその作戦で行こうじゃないか。」

 

(ブ)「ありがとうございます。ステータス『高揚』を検出。オペレーション『尾行・張り込み』を開始します。」

 

(ラ)「ライスもなんだかワクワクしてきたよっ、がんばるぞー、おーっ。」

 

~~尾行中~~

 

(シ)「む?見ろあの木の下、やけに猫が集まっているように見えるな。何か手がかりがあるかもしれない。行ってみよう。」

 

(ブ)「この容器、間違いありません。誰かがこの場所で猫に餌を与えているようです。しかし猫の数が多く?足らなかった様に推察されます。」

 

(シ)「これはまた面白くなってきた。近くに用具庫がある。そこで少し張り込んでみよう。きっと犯人が帰ってくるはずだ。そこを現行犯逮捕と行こう。」

 

(ラ)「ふふっ、探偵さんというより刑事さんだけど…ライスも楽しくなってきちゃった」

 

~~用具庫~~

(ブ)「オペレーション『張り込み』において必須アイテムがデータベース上でヒット。ライスさん、パンと牛乳を買ってきてください。」

 

(ラ)「確かに小説とかでよく見るけど…」

 

(シ)「む?誰か来たようだ、猫に餌をあげている。フードを被っていて顔は見えんが…犯人で間違いない。みんな、突撃だッ!【固有】勇往邁進ッ!道は自ら切り開く!」

 

(ブ)「【固有】リミッター解除、ミホノブルボン、始動!」

 

(ラ)「わあっ、待ってよぉ~…(!出遅れ)」

 

(シ)「そこまでだ、無駄な抵抗はやめ…君は…ナイスネイチャ君か?」

 

(ナイスネイチャ)(以下ナ)「げっ、会長さん⁉ブルボンと、ライス?あぁ…無断で猫ちゃんに餌あげてたからなぁ…。すみません。あんまりにかわいくって…ダメなのはわかってたんですケド…ゴメンナサイ…。」

 

(シ)「事情は理解した。しかしながら危険な事故につながりかねない状況になっている。まずは生徒会室へ同行願おう。さて、ブルボン君とライス君、協力に感謝する。探偵ごっこにも参加でき非常に楽しかった。また何か事件が起きた際には君たちに頼むとしよう。『高材疾足』、二人の名探偵に感謝を。」

 

(ブ)「事件の解決を確認。名探偵ブルボン、マスターの名に懸けて。」

 

(ラ)「ありがとうございます、会長さん! ふふっ、楽しかったねブルボンさん!」

 

~~生徒会室~~

(シ)「ということで、今後猫たちはひとまずは生徒の邪魔にならない場所で学園が預かることになった。世話はしばらくネイチャ君に任せることとする。それで君への処分とするよ。」

 

(ナ)「ははぁっ、寛大な処分に感謝申し上げマス…。本当にすみませんでした。」

 

(シ)「幸い事故は起こっていないし、猫たちは生徒の愛玩動物として非常に活躍しているのも事実だ。気に病むことはない。それにしても…ふふっ、これは傑作だ」

 

(ナ)「か、会長サン?」

 

(シ)「猫たちは臭いを頼りにネイチャ君を探して学園内を彷徨っていたんだ。」

(シ)「【ネイチャが居ネイチャ】…ってね?」

 

続(きを構想中)




ここまでお読みいただきありがとうございます。前回の作品に対しいいねやブックマークを頂き、非常に励みになっております。
次回作はまだまだ構想中です。なかなか難しい。名探偵シリーズ以外にも読み切りで出してみたいとは考えています。
いいねや感想など頂けたら嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。

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