「手を出すも何もしてないんだが。というか、バスの中なんだから静かにしてくれない?」
「じゃあなんでこの子の手を取ってたし!絶対変なことしよーとしてたじゃん!ほんとサイテー!キモイ!」
「こないだのことといい、本当に貴方は最低な人間なのね。こんな人の言うこと聞く必要なんて無いわ。」
「あの…」
「そこのちっさい子は私のとこにいる!煩くしないの!」
「あの人の近くに居たらあなたまで腐ってしまうわ。一緒に行きましょう。もう学校にも着いたことだし。」
***学校 掲示板前***
はあ、朝からほんと散々な目にあったな。そもそも、なんであいつらがここに居るんだよ…。雪ノ下なら兎も角由比ヶ浜なんて何したら合格するんだ…。ほんとに憂鬱だ、まったく。
アイツらと同じクラスにはなりませんように…
そうお祈りしながら右から目を動かしていく。
どうやらあいつらはDクラスのようだ。
とりあえず俺の名前はない…良かった。
アイツらと同じクラスで高校生活とか地獄中の地獄だからな。
「八幡さん…なんなんですか、あの人達は…。勝手に八幡さんに襲われそうになってるとか訳の分からないこと言い出したり、けたたましく叫んだり挙句の果てに私の事ちっちゃい子ですよ。こんなに不愉快な気分になったのは久しぶりです…。朝から災難な目にあいました…。」
「ごめんな…ある意味俺のせいだし。あいつらに恨まれてるんだよな…昔というか、中学の頃に色々あってな。」
「いえいえ、八幡さんが謝ることでは無いですよ。むしろ私は八幡さんに助けられた身なので。なんとなくですが、その恨まれ事も八幡さんではなくあの人たちが悪いのでしょうね…。」
「まあ、どっちも悪い気もするけど。元はと言えばあいつらが悪いとは思うけどな。」
「どんな事があったのか、教えてくれませんか?せっかく同じクラスになるのですし、親交を深めておきたいと思いまして。」
「流石にまだ嫌だな。色々あったし…」
「教えてくれないなら今度こそこの人に痴漢されたって泣き叫びますよ?」
「はい分かりましたさせていただきます。」
「ふふ、さすがはいいおも…お友達ですね。」
心の声漏れてるんだけど?今聞き間違えじゃなければこのお嬢様おもちゃって言おうとしなかった?
それから奉仕部のことから嘘告白のことまでありとあらゆることを坂柳に話した。嘘ついたら殺すってオーラ出てて怖かったんですもんヤダー
「ほんと…いやほんと馬鹿なんですか由比ヶ浜さんと雪ノ下さんは…。そもそも勝手に告白の手伝いをさせる依頼とか受けたり、成功させる依頼だと勘違いしたり。そんなの出来るわけないでしょう…相反する2つの依頼を完璧にこなしてる時点で八幡くんがすごいことをしてるのにも気づかずに…。確かに気分的なもので言ったら分かりますけど、それにしたってあまりに酷いですね…。それにしても八幡くんは随分と優秀なのですね。」
「そんなことないと思うけど…まあ、なんだ。ありがとう。ほんとに」
なんかこの件で初めて褒められた気がするというか…色んな人に否定されてばっかりだったから、急に褒められて心が軽くなったっていうか。
俺ってこんなに弱かったっけな…。なんか認めてくれたのが嬉しくて、泣きそう。
「どういたしまして。八幡くんの支えになれたみたいでよかったです」
と、そのまま優しく頭を撫でられる。
すっごい恥ずかしいけどなんか今だけはこうされてたい気分だな。
***
「ふふ、落ち着きましたか?そろそろ行きましょうか。」
「ああ、ありがとな。」
心が軽くなった気がする。久しぶりに俺は人を信じてみてもいいのかもしれない…。まあ、まだ分からないが。
それにしても…この異常な監視カメラの数…一体なんだ…不穏な匂いがする。やっぱりこの学園…何かあるかもしれないな。
由比ヶ浜の入学と言い、おびただしい数の監視カメラと言い。
こんな駄文読んでくれてありがとうございます。
比企谷らしくない、有栖らしくないと思われた方、申し訳ないです!!