暗黒大陸?グルメ界の間違いだろう……   作:クロアブースト

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クラフトの紹介回、ジンと並ぶならこれ位イカれてるよねという設定です。

アンケートを追加。
本編では描く予定ないけど原作の概念系が多い五大厄災に対抗して、メビウス湖に放つと人類を武力で殲滅しかねない危険生物達をまとめた『武力的五大厄災』を記載。旅行するなら何処に行きたいか興味ある方は答えて頂けると幸いです。



番外編〜5本指の念能力者②〜

クラフト=レギンレイヴ

 

彼女の名を知る者達は極端に言えば二つに分かれる。

 

彼女の鍛冶職人としての技術だけを評価するなら

『世界最高峰の武器職人』だと言うだろう。

 

『霊刀』と呼ばれる具現化系の特殊武器を売買している唯一の人間である。

 

『霊刀』とはクラフト自ら作り上げた念能力で作り上げた武器だ。

 

軽くて強靭、しかも切れ味抜群。

 

しかしそれだけでは世に知れ渡る名刀だって再現出来る。

だが彼女の『霊刀』は念能力者にしか使えないというデメリットがある代わりに剣使いにとって二つの利点が存在する。

 

一つ目はメモリを消費せずに出し入れ自由なこと。

これは売買する際、登録を行うことで具現化系未習得であろうが、『霊刀』という出し入れ可能な発を会得する形になる。

つまり、持ち運びしなくて済む上にどの六系統の能力者であってもメモリすら消費しないで金さえ払えば手に入る念能力の武器だ。

何せ自身のメモリを消費せずに武器を使えるので、具現化系を装うことすら可能となる。

 

そして二つ目はこの『霊刀』は盗難防止の為に持ち主以外は使えない仕様になっていることだ。

登録時に『霊刀』そのものに購入者のオーラを混ぜ込むことで購入者本人以外は出し入れが出来ない上に遠隔操作で収納も出来るので、仮に奪われたりしようが、解除して再発動すれば手元に残る。

他にも購入者が死ぬと『霊刀』自身も消滅する仕様になっているので使い手を殺して奪う等は出来ない。

武器使いにとって困る要因の一つである盗難を気にしなくて済むわけだ。

 

 

 

一方彼女の否定派が言う場合、満場一致でこう言うのだ。

 

『アイツは史上最悪の人斬りだ』と……

 

何せ彼女にとって試し斬りは作品を作る度の必須事項である。

人斬りは本来犯罪行為であり、ハンターであってもそう簡単には行えない。

 

だが例外は存在する。

それが生死問わずの凶悪指名手配犯や戦争である。

 

つまり彼女は数十を超える作品が出来るとハンターサイトなどで犯罪者リストや戦争情報を漁って試し斬りが合法になる場所を探すのである。

 

そして数が多い程試し斬り人数が増えるので、率先して組織やら紛争地帯を選んで自ら飛び込み人斬りを行うのである。

 

本人曰く、

 

『合法ですからセーフ、セーフね♪』

 

と返り血浴びながら武器を振るう令嬢に多くの犯罪者や軍人は震えることになる。

 

あのルポの内戦で唯一死者を出さなかったと言われる伝説の傭兵部隊と言われる"石壁"ですら、彼女が介入した途端に形勢が逆転し、敗戦にまで追い込まれた程である。

 

ハンターかつ大義名分で人斬りをしまくっている彼女を恐れる者は多く、口々に史上最悪の人斬りと呼ばれているのだ。

 

だが彼女は紛れもない強者であり、幻影旅団に匹敵するA級賞金首組織である通称『黒の組織』を単独で壊滅させている。

その組織は薬物と殺しを行う黒スーツを来た奴等が数十人いる連中だったのだが、クラフトが新作を数十品作成した直後の試し斬りで狙われ、壊滅させられることになる。

 

彼女は具現化系能力者であり、ジンに匹敵する才能を持つ。その強さの一端を二つだけ紹介しよう。

 

一つ目は具現化系の真逆である物体を自身のオーラに変換する才能だ。

現実にある物体はおろか、他人の念能力で具現化した武器や念獣、果ては操作系で使われるアイテム等も自身のオーラに変換して無力化出来る。

クラフト曰く同じ物質でも生物は駄目だが念獣は可能と曖昧な部分もあるが、彼女へ具現化系やアイテムを扱う操作系は相性が最悪とも言える。

何せ彼女に触れた途端にオーラに変換されて無力化するからだ。

対抗出来るのは強化系や物体を伴わないオーラを放つ放出系、電気や炎といった物体にならない変化系になる。

 

二つ目に具現化していない物質でも隠を纏わせて透過させるという変態染みた技量を持つ。

しかも隠の技量がずば抜けている為、トップレベルの凝ですら見破れない程の精度まで持つせいで地雷や鋼線などのトラップを仕掛けようものなら、文字通り地獄絵図と化すだろう。

流石に同格であるジンレベルの凝ならクラフトの隠を見破れるのだが、念能力者の戦いにおける隠の攻略が出来ないことがどれだけ危険なのかは言うまでもない。

 

「ところで試し斬り相手(ヒソカ)はいないのかしら?」

「ヒソカは資金調達の為に暗殺依頼と天空闘技場に行ったよ」

「ふぅん…残念ね、せっかく簡単に試し斬り出来ると思ったのに」

「いや加減してやれよ。『霊刀』でクラフト来る話したら即座に資金調達という名目で逃げたぞ」

「まぁ失礼しちゃうわ。普段はちゃんと合意を取って試し斬りしてるもの。ヒソカは殺し合いで私は試し斬りで利害の一致してるわ」

「いえヒソカは大体手も足も出ずやられてますよ……」

 

シオリがジト目で言う。

ヒソカはかつて戦闘狂故にジンやシオリ以外にもクラフトへ挑戦したのだが、クラフトはヒソカを瞬殺する程には強い。

その後もヒソカはクラフトが来る度に挑んでは試し斬りしたいからと挑戦を受け続けて殺し合いをしていた二人である。

まだその頃はヒソカもイストのように挑む気さえ起きない程では無かったのだ。

 

「やっぱり風呂場で鉢合わせした際に本気の殺意を向けられたからだろうな」

「裸見られたから思わず『天下五剣』使っちゃったのよねぇ…」

 

ヒソカは戦闘狂だが、死にたがりではない。対等な殺し合いの果てに死ぬならともかく勝ち目のない相手に無策で挑んだりはしない。

そして試し斬りを行うクラフトは勿論常人からすれば発狂間違いなしの禍々しいオーラを纏ってはいるのだが、ヒソカにはまだやりようによっては勝ち目のあるレベルだった。

 

だが先日運悪くトレーニングの汗を流そうとシャワールームへ行ったヒソカと既にクラフトがシャワールームで浴びてたところへ運悪く遭遇。

裸を見られたクラフトが思わず、本気の『霊刀』シリーズである『天下五剣』の一振りを発動したのだ。

その剣は百に及ぶ死者の念を糧に作られた文字通り次元の違う禍々しいオーラを感じ取り、ヒソカは師匠と同類だと死の間際に学んだのであった。

 

 

 

当時のやり取りはこんな感じである。

 

 

「あ……」

 

ゾワァ

 

運悪くシャワールームでクラフトと遭遇したヒソカ。

この世の不吉を孕んだかのような禍々しいオーラを笑顔で放つクラフト。

 

ヒソカは理解した。一秒後に自分は殺される。強者との戦いを望む自分がなす術なく蹂躙されて殺される光景をイメージしてしまった。

 

 

(バンジーガム、いや伸びる前に斬られる。

ドッキリテクスチャー?そもそも防御には使えない

ならば硬、いや硬ですら切れる『霊刀』には足りない

今終わっても良い。だからありったけを……)

 

かつてない程の強大なオーラがヒソカの身体から放出される。

 

天賦の才を持つものが全てを投げ出してようやく得られる程の力、目の前の怪物に対して生存本能がかつてない程に研ぎ澄まされる。

 

「バ…」

 

グシャアアア!

 

だがそんなヒソカの生涯最強のオーラを持ってしても目の前にいた怪物には瞬殺されてしまった。

 

残念、ヒソカの旅はここで終わってしまった……

 

「こりゃあ蘇生包丁じゃ無理だなぁ。まさか微塵切りにされるとは」

 

ドボドボドボドボ

 

とある水をヒソカだった肉片にかけるイスト。すると肉片から細胞分裂が発生して集合体となって再生する。

 

「おはようヒソカ」

「ああ、おはよう……ここは天国で良いのかな♠︎」

「いやここは現実で蘇生した。何か言いたいことはあるか?」

「レディーファーストを教えて欲しいな……」

 

殺人鬼はマナーを知るべきだと学習したのであった……

 

 

 

 

他にも住所割れてる伝説の暗殺一家へ試し斬りに行こうとしたらネテロに止められたとか……

天空闘技場で試し斬りのつもりでバトルフロンティアに乱入し、デモンストレーションだと調子に乗って自信満々だったフロアマスター達を次々瞬殺したり……

フロアマスター殺害数が20を超える手前で出禁にされたので、腹いせに天空闘技場を両断したり……

物騒なエピソードに事欠かないのであった。

 

「ジン、貴方が会長やれば良いのに〜」

「俺は会長の意思は継ぐことはあっても面倒くせぇのはお断りだ。お前こそ会長になれば良いだろう?」

「え〜私には無理よ〜私戦闘苦手だからぁ。荒事は専門家に任せるべきよ〜」

「会長半殺しにしたり、A級賞金首組織を一人で壊滅させた奴が何言ってやがる……」

「だってぇ会長は全盛期の半分しかないし〜。戦闘はあくまでサブだから無理よ〜。まあだから十二支んなんてお遊び集団が出来るのよね〜」

 

溜め息を吐くクラフト。

ジンが言った言葉は事実であり、かつて伝説の暗殺一家を試し斬りで執事諸共皆殺しにしようとしたクラフトはネテロに実力行使で止められた際に邪魔をしたネテロを半殺しにしている。

ネテロとクラフトの相性は最悪と言っても良く、百式観音は具現化系の為、クラフトに百式観音が触れた瞬間オーラに変換されて無力化出来るのだ。

勿論百式観音が無くてもネテロは強いのだが、それはジンやクラフトのような世界トップクラスの念能力者相手に発を使わずに勝てる程かと言われればそうではない。

本人が言ったように全盛期の半分しかないネテロでは太刀打ち出来なかったのである。

 

彼女の価値観として十二支んは最高幹部を名乗る割には自分に戦闘力で劣る者ばかりな為、会長に同情してると言っても良い。

彼女は自分の強さを自覚していない。

何せ彼女にとって優先すべきは本職の霊剣作りであって、自衛の為の戦闘力など無頓着なのだから……




クラフト=レギンレイヴ
系統:具現化系
…ジンと並ぶ五本指の念能力者。『霊刀』を売買する鍛冶職人。
本人曰く戦闘はサブなので苦手らしいが、ジンと同レベルには強い。
そして『天下五剣』と呼ばれるヒソカですら挑む気が起きない程の悍しい『霊刀』シリーズが存在する。

ジンがメモリ無視の発習得に対して彼女は具現化系の真逆である物質を自分のオーラに変換する才能を持つ。
そのせいで現実の武器はおろか、念能力で作られた物質全般が通じない。
武器や念獣、アイテム使う操作系とかも効かないというブチギレレベルである。

対処法は肉体の強化系や物質に変換しない変化系or放出系なら有効。
しかし彼女はそれ抜きでもジンに匹敵する念能力の扱いに長けており、しかも彼女が持つ『霊刀』が強力である。
まあ流石に硬を切れるのは彼女が剣の技量も踏まえてではある。

五本指の念能力と言われる技量
・具現化系の真逆である物質を自身のオーラに変換
・物質をオーラ変換は生物は駄目だが念獣は可能
・具現化系の念能力をオーラで取り込んだ場合は能力の詳細を把握可能。但し真似出来るわけではない。
・現実の物質をオーラで取り込むと製造方法を知れる
・他者の念を混ぜ込む特殊な『霊刀』を製造する
・死者の念を武器に混ぜ込むことが出来る
・具現化してない物質でも隠が可能。見えない暗器と化す。

本編で公開してない能力設定とかあるけど、具現化系極めたらこれ位やらかせるよねというイメージ。
因みに他の五本指の念能力者は賛否両論あると思うので登場しない予定。

【暗黒大陸東側の武力的五大厄災】
・草食の森最深部にある世界樹を主食とする肉食撲滅の為に怨を極めた【クンフーパンダ】
・全員が天まで届く長髪と強化系の極致と言える身体能力を持つ奴等が集まる【ゴンさんの村】
・周囲の金属を取り込んで成長し、あらゆる金属兵器となって襲い掛かるだけでなく、流動体にもなれる為に物理攻撃が通じない殺戮兵器【液体金属生命体レアメタリカ】
・キメラアントを飼い慣らし、成長したキメラアントの王をコロッセオでのタイマンで殺し主食とする戦闘狂なアリクイ【バトルアリクイ】
・ゴキブリ並みの生命力と異常な繁殖力で個体数を増やしまくり、万を超える数の暴力を一匹単位が竜のスケールで行う【軍隊竜の巣】

※因みに馬王を除き、東側より西側の方が武力的には強いとする。

旅行するなら何処に行きたい?

  • 【草食の森最深部】
  • 【ゴンさんの村】
  • 【レアメタリカの住む山脈】
  • 【バトルアリクイのコロッセオ】
  • 【軍隊竜の巣】

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