下準備
イベントの詳細を確認しましょう。
第四回イベントについて
期間 5日間
内容 自軍のオーブの防衛兼他軍オーブの奪取
イベントはポイント制
防衛
自軍のオーブを6時間防衛しきったらポイント獲得
中大規模の場合1ポイント
小規模の場合2ポイント
攻撃
他軍オーブを自軍に持ち帰り、3時間防衛することで自軍に1ポイント獲得、奪われたギルドは-1ポイント。
ギルド規模小に奪われた場合、オーブを奪われたギルドはー3ポイント。
ギルド規模中に奪われた場合、オーブを奪われたギルドはー2ポイント。
他軍オーブはポイント処理が終わり次第元の位置に返還される。
防衛時間3時間以内に奪還された場合、ポイントの増加や減少はなし。
同じギルドメンバーの位置と自軍のオーブの位置はステータスと同じく、パネルに表示されるマップで確認することが可能。
奪取したオーブはアイテム欄に入る。
ギルド規模が小さいほど防衛しやすい地形になる。
4回まで復活可能。しかし1回の死亡につき、ステータス減少は以下の通りとなる。
1回 5%減少
2回 10%減少
3回 15%減少
4回 20%減少
5回 戦闘不能
例として、4回目の復活時にはステータスが50%減少
してしまうこととなる。
「って、感じです。【楓の木】は小規模なのでやはり不利ですね。」
クロムとマテリアルがギルド内で話す。奥にはイズがマテリアルの装備を弄っていた。
「そうだな、だが防衛しやすい場所になっているのがあるだけまだマシだろ」
クロムが答える。
「大丈夫よ、うちにはメイプルちゃんがいるんだから。それに、装備直ったわよ」
イズがマテリアルの装備を台車に乗せながら持ってくる。
「え……もう終わったんですか。」
2ヶ月は時間がかかるとイズは言っていた。これはどういうことだろうか。
「ええ、確かにそう言ったわ。私じゃなければね」
改めて、【楓の木】のメンバーの異常さが伝わる。
「一ついいか?」
クロムが2人を見ながら話したのは
「なんか、ゴツくなってないか?」
もともと、マテリアルの装備はどちらかというと見た目が怖い部類に入っていたものの、更に見た目が恐ろしくなっていた。所々、トゲが増え、色も暗い色が基調のため近寄り難い。
「確かに……もしかして、何かつけました?」
「いいえ、私も少し違和感はあったんだけど……前に持ってきてもらった素材を使ったのが原因かしら」
マテリアルが装備が壊れてしまったときに、不死鳥の断片をついでに渡していた。
「もしかして、あれを付け加えたんですか?」
「ええ、そういう要望なのかと」
「いや、ほんのチップのつもりだったんですけど」
不死鳥自体に負の部分があるわけでは無いがマテリアルの装備と融合したおかげでアンデットのような、そんな何かが覚醒したようだ。
「まあ、大して見た目は変わってないわよ」
「それもそうですし、気にしないでおきます。」
「それでいいのか…」
クロムは少し呆れつつ、話を元に戻そうとする。そのとき、メイプルとサリー、ユイマイが戻ってきた。
「ただいまー、ってどうしたのマテリアル!?」
いきなりドアが開いたはずみで近くに置いてあった工具が宙を舞い、マテリアルの頭に突き刺さる。
「どうかしました?」
何事もないようにケロッとしたマテリアルを見て、周囲は驚く。
「頭に工具が刺さってます」
マイが静かにいうと
「……本当だ、教えていただきありがとうございます」
頭に手で少し探って工具を掴むと何事もなかったように工具を取る。この行動にメイプル以外はまたも驚愕する。
「…どうかなさいました?まだ付いてたりします?」
再び頭に手を当てて確認するも何もない。
「私もそれたまにやっちゃうんだよね」
メイプルもマテリアルを励ます。
『………』
え、何この空気。誰か何とかして、話が進まない。
「そ、それよりイベントの作戦考えよう!」
サリーの一言で止まったような空気が動き出す。
「そ、そうだな」
クロムがそれに続いて呼応する。
〈しばらくして〉
カスミとカナデが合流した。その後も話し合いはスラスラと進み、イベントの一通りの作戦が決まる。
「じゃ、確認ね。防衛はメイプルとユイとマイは確定。クロムさんとカスミ、私とマテリアルが基本動くって算段で。イズさんとカナデには防衛の援護をしてもらう。これでいい?」
皆、頷いて賛成する。
「じゃ、みんなイベントまでにできることをやろう」
メイプルの一言で解散する。
「ねぇ、マテリアル」
「何ですか?」
移動しようとしていたマテリアルが身体装甲の予備動作を止める。
「イベントが始まったらすぐに【探知】を発動して。私がその分動くから。」
「わかりました。でも、第ニ回イベントよりかはかからないと思いますけどどこに何があるかの確認をしてたらそれの比にならないですよ?」
探知は解析する面積が多ければ多いほど時間とMPを要する。いくらマテリアルが多いマテリアルといえどかなり消費してしまうのは確かだ。
「うん、それでいいの。最悪大まかな大規模ギルドの居場所さえわかればいいから。」
〜〜〜
「うーん、久しぶりだ。この感覚」
イズに頼まれてゴールドを稼ぐためにダンジョンを周回する。ダンジョンの縦走のようなことをし始めたマテリアルはなかなかに止まらない。
「おしまい、封印してたおかげでどれほど価値があるのかわかったよ。」
イズから頼まれた分のゴールドは既に回収済み。三層の最大効率の周回は嫌というほど試行錯誤した身だ。
「戻るか…」
動き出そうとしたマテリアルはいきなり後ろに攻撃を始める。
「気づいてなかったとでも思いました?」
「またバレたか」
現れたのはドレッド、第二回イベントぶりである。
「気配消されてても気付くんですよ。そういう性格してるんで」
ペイン同様、【探知】では反応がなかった、しかしマテリアルの気質でわかる。
「まあ良い、今日はお前と決闘しに来たんだ。」
「? 怠くはないんです?」
以前、口癖のように言っていた言葉を返す。
「ああ、ないと言えば嘘だな。だが、条件付きだ」
「聞くだけ聞きましょう」
意外と興味があるやつだ。
「勝った方が負けた方に一つ情報を教える、自分のギルドでもいいし、他のギルドでもいい。」
「……わかりました。受けましょう」
少しの沈黙の末、マテリアルは了承する。以前のマテリアルだったら面倒すぎて決闘の前に攻撃して逃げ去っていただろう。まあ、ドレッド相手だと難しいだろうが
「では、始めましょう」
決闘場に場所を移して対峙する2人、先に仕掛けたのはドレッドだった。
目にも止まらぬ速さでマテリアルの背後を取り、ダガーで貫かんとする。
「【身体装甲】鋼」
それに対応して攻撃を防ぐ。そして
「磁力剛破」
マテリアルを中心に爆発が起こる。すかさずドレッドは退避した。そして、技が終わると同時にマテリアルに短刀を向ける。
「端くれの鋼」
なぜこんな装備になったかというとそれが思いついたからだ。【身体装甲】は術者の想像力によっても効果が左右される。
だが、端くれと言っても鋼、腐っても鋼、きっちりとドレッドの攻撃を受け止める。いや、腐ってたら壊れるか。
「【神速】」
ドレッドの姿が見えなくなり、気配も薄れる。
「【結界】」
しっかり結界で守りを固める。しかし、みるみる破壊されていく。
最後の一枚になった瞬間
「【身体装甲】光」
マテリアルも同様に目には止まらぬ速さをなる。が、 相対的にスピードは一緒なのでただの近距離戦闘に成り代わる。
「はぁ、はぁ」
【神速】の効果が終わり息を切らす。
「…!?」
ドレッドの休む間も無く次の展開に移る。
「既に我が術中内。終わりです、【身体装甲】炎 猛撃の豪炎」
足元から燃え上がる炎がドレッドに迫る。しかし、逃げ切れない。結界だ、結界を幾重にも張っていたがために逃げ道を失わせたのだ。
「あー、降参だ。」
やる気のない声でマテリアルに言う。マテリアルは攻撃をやめ、少し不機嫌そうな顔でドレッドを見る。
「なんだ、まだやり足りなかったか?」
「…足りたといえば嘘ですね。でも、続きは次会った時にでもできますから」
「そりゃ勘弁だ。で、情報だったな。【炎帝ノ国】、このギルドのマルクスはトラッパーだ。攻めるときは気をつけるんだな。」
「ほぅ、そうですか。」
「そんだけだ、じゃあな」
それだけを言って去っていった。マテリアルが一応自分でも情報を集めているのだがコミュ力がないばかりに戦闘でもない限り誰かと話す機会がない。こういった情報は嬉しい限りだ。
この後、サリーも【集う聖剣】のフレデリカと同じことをやらされて言われたことの反応がこちらです。
「まさか、マテリアルの方も行ってたなんてね。しかも、同じ情報を持ってかれた。マテリアル、もしかして本気で戦ってないよね?」
このとき、ドレッドの目的がマテリアルから情報を引き抜くことではなく、マテリアルの情報を得ることだということに気がついた。
「そそそそんなことするわけないじゃないですか」
めっちゃ動揺している。
「まあ、マテリアルの戦闘スタイルだったら問題ないけどね。」
というのも、マテリアルには戦闘手段が多すぎる。【身体装甲】がほとんどなのだがそこに【結界】を組み合わせた戦い方は知っていても対処するのは至難の業と言えよう。【身体装甲】のバリエーションはえげつない数もある。
ちなみに、対人戦で使った技一覧
第一回イベント
対シン 光と鋼
対メイプル 光と鋼と毒
第二回イベント
対ミィ 光と水と風(と砂)
対ドレッド 鋼と氷
対ペイン 鋼と光と氷(と砂)
ついさっき
対ドレッド 鋼と炎 結界
結論として、【身体装甲】光、鋼、毒、炎、水、氷、風、(砂)と【結界】はバレている。いや、ほとんど全てバレてるんだが。本当に大丈夫だろうか?
「あー、なんでさっき炎と【結界】使ったんだよ」
ギルドホームの個室で一人になったマテリアルは枕に顔を埋めて叫んでいる。実際はもっとはっきりは聞こえないだろう。
この様子からかなりの失態をしてしまったのだが、本人はNWOで最大のミスをしたと思っている。なお、自身のコミュ力ミスは考えていないようだ。
〈しばらくして〉
「すー、はー、落ち着け。イベントまではまだ少し残ってる。」
落ち着いたのか、思考がまともになった。現在の手の内がバレているのならば、新しい手を得れば良いだけのことだ。かくして、マテリアルは今日もダンジョンに潜るのであった。
作 「マテリアルは…周回中か。」
メ 「あ、前に道を教えてくれたお兄さん」
作 「あ、こんにちは」
(なんでまたきてるんだよ)
メ 「マテリアル見ませんでしたか?よくここに来るってサリーから聞いたんですけど」
作 「今日は見てないかな。確かダンジョンにいるらしいよ。」
(今回こそ早めに退場してもらわないと。いや、ネタバレされるような内容はなくないか?次回は第四回イベントだし)
メ 「さっき【身体装甲】の新しいの試し打ちさせて欲しいって聞いたんですよ。」
作 「あ、ミスった。次回に続く」