人生ソロプレイヤーのNWO   作:名無しの固有名詞

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疾風のごとく初めてささっと終わらせていきましょう。

ちなみに文字数は作者の読みやすいようにしてます。決して表現力が足りないわけではないと思いたいです。


第一回イベント

「そろそろ、時間だろうか。」

 

暫く最初の広場で待っていると参加者が続々と集まってきた。

 

「こんなに人が集まったの見るのは初めてだな。」

 

単にマテリアルが人と接していないだけではなく、はじめてのイベントということもあり、かなりの人が集まっていた。

 

空中には巨大スクリーンが浮かんでいる。どうやらそれで中継を行うようだ。

 

「それでは、第一回イベント!バトルロワイヤルを開始します!」

あっちこっちからうおおおおおといった怒号が響く。

マテリアルはその空気の中でも黙ってスクリーンの方を眺めていた。そこで大音量でアナウンスが流れる。

 

 

「それでは、もう一度改めてルールを説明します!制限時間は三時間。ステージは新たに作られたイベント専用マップです!

倒したプレイヤーの数と倒された回数、それに被ダメージと与ダメージ。この四つの項目からポイントを算出し、順位を出します!さらに上位10名には記念品が贈られます!頑張って下さい!」

そう言い終わるとスクリーンに転移までのカウントダウンが表示され、ゼロになった瞬間光に包まれ転送された。

 

 

「さて、さっさと終わらせてしまうか。」

 

 

先程のアナウンスで言われたことは既にイベント通知で知っていた。問題はいかに相手からの攻撃を避け、いかに自分の攻撃を相手に当てるか、とマテリアルは考えた。そして、目指すは10位以内とかなり高めの目標である。

 

 

「そのためにも、悪いけど倒させてもらうよ。最初から全力で。【身体装甲】光」

 

 

というと、とてつもない速さで空へと上昇して飛んでいくマテリアル。そして槍を地上へと向けて

 

 

「光の爆発」

 

 

プレイヤー達に瞬く間に光の粒が当たり、爆発する。これはマテリアルの編み出した技の一つだ。鎧竜の光の剣を参考にしており、MPをあまり消費しないように最大限にまで抑えている。

 

 

「そこそこの耐久がない限り、一撃で落とせる。そうでなくとも、数がえげつないから問題はないかな。」

 

かなり高い位置から落としているのでかなり加速してあっという間に爆発は地上を侵食していく。

 

マテリアルの作戦はこうだ。

 

①光速で移動する

 

②そのまま攻撃する

 

③相手を倒しながら移動

 

 

「ふふふ、我ながら素晴らしいアイデアだ。でも、これには問題点があるのだがまだ問題はなさそうだね」

 

 

〈1時間後〉

 

 

 

「出だしは好調、そろそろ次のプランに入る方がいいかもかな?」

 

飛行に疲れたついでに地上の様子を見に来たマテリアルは先ほどまで自身が破壊していた荒地を歩き回る。砂埃が舞う中、マテリアルの目の前現れたのは

 

 

「よう、俺はシン。お前は…強そうだな。」

 

 

 

見てくれは普通の剣士、何ら不思議なところはない。しかし、どこかわからないプレッシャーがある。

 

 

「戦うんですか?」

 

 

マテリアルは軽く交渉をしに行った。しかし、圧力はかなりかけてある話し方だ。【探知】で粗方のステータスを把握したのだ。それで他のプレイヤーとは別格の強さであると判断したのである。ここで戦うのはあまり適作とは言えない。

 

 

 

「ああ、せっかくのイベントだからな。楽しむしかないだろ?」

 

 

 

交渉は決裂したようだ。どうやら、この男はイベントを楽しんでいるらしい。

 

 

「なら、仕方ないですね。【身体装甲】鋼」

 

 

光では反応されたとき、盾で守られてしまうと思い、重装甲の鋼に切り替える。

 

 

「先手はもらった。【崩剣】」

 

 

あまりの出来事にマテリアルは驚く。何が起こったかというとシンの剣が崩れ、バラバラになり、マテリアルを攻撃してきたのだ。10に分かれた剣はマテリアルを襲い、そのうち3つが防ぎきれずに直撃する。

 

 

「え…これ、どうなってるの。」

 

 

戸惑うマテリアルだがそんなことに構わず攻撃は続いていく。

 

 

「どうだ、これが俺の戦闘スタイルだ」

 

独特の戦い方に驚くマテリアル。ちなみにこれがマテリアルのある意味初の対人戦である。

 

「なら、こっちも少し頑張らせてもらいます。硬化」

 

 

鋼の鎧が大きくなり、マテリアルごと丸く包み込んで崩剣からマテリアルを守る。鉄球によって守られたマテリアルに崩剣は弾き返される。

 

 

「ダメージが通らなくなった、だと。いや、だとしてもあっちも攻撃はできねぇはず」

 

 

マテリアルへのダメージが0になる。

 

 

「さて、こっちへの攻撃は入らない。けど」

 

 

マテリアルが突然シンの背後に現れ

 

 

「!? いつの間に後ろに」

 

「こっちの攻撃は当たる。では、さようなら。」

 

鋼鉄の剣がシンの腹を突き刺す。そして、剣は四方向に刃を伸ばしていく。刺された部分から赤いエフェクトがシンを侵食し、消えていった。

 

 

「さて、やっと慣れてきた。ダメージ少し受けたのは流石に舐めてたかも、挽回しなきゃ。【身体装甲】光」

 

 

鉄球の中にいたかと思われていたマテリアルは地中を潜って【探知】を使って器用に背後に回ったようだ。

 

 

強者との戦いを制したマテリアルだったが思わぬ伏兵がいた。時間だ。

 

 

既に制限時間は残り一時間となっていた。

そんな中、大音量でアナウンスが鳴り響いく。

 

 

 

「現在の一位はペインさん二位はドレッドさん三位はメイプルさんです!これから一時間上位三名を倒した際、得点の三割が譲渡されます!三人の位置はマップに表示されています!それでは最後まで頑張って下さい!」

 

 

時間は1/3になってしまっていた。このままではまずいと考えたのか新たな作戦に出る。

 

「うーん、ダメか。もう少しギアを上げるか。いや、せっかくだ、行ってみよう。3人の中で1番近いのは…」

 

 

 

 

光の速さでマッピングされたところへ向かうマテリアル。

 

 

 

「お邪魔します。」

 

 

「わわっ、びっくりした。」

 

 

上空から突然降りてきたマテリアルに驚くメイプル。状況を理解させる時間をマテリアルは与えるわけもなく

 

 

 

「もらった」

 

 

剣がメイプルを捉えていた。次の瞬間何かが切れる音が聞こえた。

 

 

 

 

「危なかった」

 

 

メイプルを捉えたはずの剣が捉えたのは大盾。さらに驚くことに

 

 

 

「剣が、食われた?」

 

 

理解が追いつかないマテリアル。それもそうだ、盾が剣に侵食される光景なんて普通見るわけがない。

 

 

「今なら」

 

 

メイプルは追い討ちをかけるように杖をマテリアルに向かって叫んだ。

 

「【毒竜】!」

 

 

三本の首を持ち全身劇毒で出来た毒竜が、マテリアルの剣によって蓄えられたエネルギーとして襲う。辺り一面は毒の海となり、周りのプレイヤーが吹き飛んだ。

 

 

「わぁ、すごい。さっきの人の剣がこんなに威力を上げたのかな?」

 

 

 

かくいうマテリアルは

 

 

 

「【身体装甲】毒 毒竜を倒しておいて助かった。」

 

 

間一髪のところで生き延びていた。装甲には毒が滴っている。

 

第一回イベントに備えて、マテリアルはいくつかのボス戦を回っていた。そのおかげで、かなりレベルも上昇している。何よりも、毒竜から得た毒耐性の鎧が付与されたことで、マテリアルは毒の鎧に切り替えてなんとか毒の海から耐え凌ぐことができたのだ。

 

 

「嘘、今のでも倒れないなんて」

 

 

驚くメイプルだが、それ以上に

 

 

「毒耐性がある人ってどうやって倒せばいいの」

 

今までではなかった壁にぶち当たったようだ。ゲームバランスもまだわかりきっていない当初に毒耐性を備えたプレイヤーがいたのはかなり珍しいことだった。

 

「問題があるのがあの大盾、よくわからないけど攻撃を飲み込むようだ。それを原動力として毒を出せる、と。どうしたものか。」

 

 

打つ手がないのはマテリアルも同じであった。そして2人が思い付いた策略とは

 

 

 

「「悪食で吸収しつくす/盾に攻撃しないで本体を仕留める」」

 

 

 

2人の意見は一致したようだ。すなわち徹底抗戦だ。

 

 

 

「行きます」

 

 

 

先に動いたのはマテリアル、動きやすい光に切り替え背後を取る。

 

 

「っ!」

 

咄嗟のところで避け切るメイプル、【大盾の心得Ⅳ】を所持しているため、体がスムーズに動いて大盾が槍を受け止めて、槍を吸収する。

 

 

 

「【毒竜】!」

 

 

 

毒竜がマテリアルに襲いかかる。

 

 

「【身体装甲】毒」

 

 

光から毒へ切り替え、毒竜の攻撃を受け止める。しかし、そうすると動きが遅くなってしまうため攻撃が当たらなくなってしまう。

 

 

「困った、やはり一度大盾から手を離させないとダメージを与えるのは難しいか。」

 

 

マテリアルはそう考えたが、プレイヤーが武器を離す機会なんて普通はない。そんなことを考えていると我先にとプレイヤーがメイプルを倒しに寄ってきた。

 

 

「【パラライズシャウト】」

 

 

キンッという音が響き、周囲にいた人メイプルを狙っていた人たちが倒れていく。

 

 

「【致死毒の霧】」

 

 

紫の霧が湧き出し、周囲へと蔓延していく。パタパタと倒れていたプレイヤー達が致死毒から逃げられる筈もなく。最前列から順に粒子に変わっていった。

 

 

しかし、マテリアルは

 

 

「危なかった。まさか、麻痺状態まで使えるなんて」

 

 

なんとかメイプルの攻撃を躱し、立っていた。そもそも、毒霧は効かないので麻痺さえ避けてしまえば問題はない。

 

 

「次はこっちのターン。」

 

 

マテリアルの手から剣が現れる。

 

 

 

「すごい。それって一体どうやってるんだろう?」

 

 

マテリアルが攻撃することよりも突然に現れた剣の方に目がいってしまったようで

 

 

「これは自身で作り出した剣、作り方は残念だけど教えられないです。」

 

 

と、優しく告げる。そして

 

 

「毒竜の剣 【毒竜】」

 

 

剣から三つ首の、メイプルと同じ毒竜が現れ、メイプルに噛みつき、地上から10mくらい吹き飛ばす。

 

 

「ふふふっ、私にもそれは効かないよ」

 

 

と、メイプルは誇らしげに言うが

 

 

「いや、これでもらった。」

 

 

マテリアルの思惑はそれではなかった。上には既にマテリアルが毒竜を使用した反動で登って鋼の鎧で待機しており、メイプルへ剣を振り下ろす。

 

 

 

と、同時にメイプルは地上に勢いよく落とされる。

 

 

 

「やったか?」

 

 

その言葉はダメなんだってば

 

 

「うぅ、怖かった。」

 

 

さも当然かのようにノーダメージのメイプル。これにはマテリアルも驚きを隠せずにいた。

 

 

「おかしいな、盾は持ってなかったはず。」

 

 

 

確かに、マテリアルの攻撃はメイプルに直撃した。しかも最高のタイミングで。しかし、メイプルはとてつもないVIT値で受け切ったのだ。

 

 

 

そして、そのとき

 

 

「終了!結果、一位から三位の順位変動はありませんでした。それではこれから表彰式に移ります!」

 

 

 

アナウンスが流れる。それはマテリアルの敗北と同義であった。

 

 

 

第一回イベントの結果、マテリアルは11位であった。なお、終了1時間前の順位は5位である。

 

 

 

 

 

 

「うーん、どこで間違えたんだろうなぁ。」

 

 

当然思いついたのは一つで最後約1時間を無駄にしてしまったことだ。

 

 

 

「あのとき、メイプルさんを狙わないで地道にコツコツ倒していけば10位以内狙えたのでは?そもそも、与ダメ0だったからそれでさらに稼げなかったし。被ダメは序盤の油断がよくなかった、か。」

 

 

結論からいうと

 

 

「メイプルさん狙わなかったら行けた。」

 

 

ということである。しかし、諦めるタイミングは何度でもあった。

 

 

 

「行けると思ったんだけどなぁ、想像力が足りなかったか。本人が完全に隙がある状態で通常時の2倍のSTRから放たれる攻撃を素で1ダメージも受けないってみんな普通思うもんね。」

 

 

 

と、自分でももう何が何だか訳のわからないことを言っていた。しかし、これが現実だ。受け入れる他にあるまい。

 

 

 

「あの、」

 

 

 

後ろから、突然話しかけられていた。マテリアルはあの戦いが終わってからずっと一人で座って反省会をしていたのだ。誰から見ても不審に思える。ぶつぶつ呟きながら、店で買ったメモに反省点を書いている。どこからどう見ても不審だ。

 

 

「あの、」

 

 

「いや、違うな。最初からもっと飛ばせたか。MPも意外と残っているし」

 

 

 

 

2回目の呼びかけにも気づかない。

 

 

 

困った少女は

 

 

「【毒竜】!」

 

 

 

「!? 【身体装甲】毒 いきなり何ですか」

 

 

攻撃を察知し、なんとか防ぐ。そこにいたのは

 

 

「すみません、手荒な真似をしちゃって」

 

 

さっきまで考えていた本人(メイプル)であった。

 

 

 

 

 




作 「11位か、惜しかったね。」

マ 「くっ、もっとSTRがあれば…」

作 「残念だったな、お前はこれからも全部同じ数値の予定だ。」

マ 「なんで?」

作 「数値をいちいち考えるのがめんどくさいから」
  (戦闘スタイルは自己完結型だから)

マ 「また逆…いや、あってるのか。」

作 「というわけで、次のイベントはもっと頑張ってくれ。」

マ 「はい、次こそは…」
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