人生ソロプレイヤーのNWO   作:名無しの固有名詞

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始まる前に

はい、前回説明をし忘れたので【天邪鬼】の詳細を連絡します。【天邪鬼】は装備を除くステータスの変化を逆にします。すなわち、スキルや道具による変化を逆にするという認識で問題ないです。マテリアル君は【絶対防御】(一部改変あり)を取得することによってVIT値を下げて他ステータスを上げたようですね。なお、【天邪鬼】は常時使うのと数分間使うのがありまして、理由は反動が大きいからです。




時間の有意義な使い道

イベント2日目

 

怪鳥との戦いで体力を使い切り、倒れるマテリアル。目覚めたのは、数時間後だった。

 

 

 

「うぅ、ここは」

 

 

起きたときには、既に違う洞窟にいた。隣にはメイプルとサリーが仲良さそうに眠っている。

 

 

「移動した、のか。安全エリアに。」

 

 

少し歩いて洞窟の外へ出るマテリアル。ステータス画面を開いた。

 

 

「やっぱり、レベルは上がるよね。他には…」

 

 

マテリアルの戦果として、【身体装甲】に氷、風の追加された。怪鳥を倒したことが原因と思われる。

 

 

 

「ふむふむ、氷はINTとDEXを2倍でVITを半分、風はAGIを2倍。悪くはない、かな。」

 

 

 

「ふぁーあ、眠い。時間は…2時か。」

 

 

イベントは既に二日目に突入しており、休んだおかげでマテリアルの調子は完全に戻っている。3人で集めたメダルは全部で5枚。草原2枚、怪鳥3枚の内訳だ。

 

当初の目的としては一人十枚ずつというかなりハードと思われる目標だったのだがこの調子でいけばうまくいくだろう。しかし、油断はしないようだ。

 

 

「少し、探索するか。」

 

 

安全エリアから離れ、近くにあったのは廃墟だった。

 

 

 

「こういうところって、物凄くある気がする。」

 

 

そんなことを呟きながら【探知】を発動する。案の定、2枚のメダルを確認する。

 

 

 

「案外あっけなかったな。」

 

思わぬところでメダルを獲得し、棚からぼた餅状態だ。こんなに順調で良いのだろうか?いや、あとで酷い目に遭うのだろう。

 

「なんだか寒気が…気のせいであってくれ」

 

こういったときの予感は大抵当たるものだ。逆に、良い予感というのはほとんど的中しない。これが人生である。

 

安全エリアに戻ってきたマテリアルはメイプルとサリーの元へ近寄るが

 

 

「ん?これって何かしら問題になりそうな」

 

 

何かしらの危険を察知し、3mほど離れたところへ座るマテリアル。一応他の危険性も感じたのかマテリアルは【探知】で確認をする。

 

 

「ん?何か怪しいものを持っている。タマゴ?」

 

 

モンスターのタマゴ

 

暖めると孵化する。

 

 

 

「いや、かなり説明雑だな。敵とか生まれたら面倒だけどわざわざ孵化させるんだったらそんなことするわけないよね…」

 

 

マテリアルも敵モンスターが出てはこないだろうという捉え方になった。NWOの運営はなかなかに有能なのでそんなことはしないだろう、多分。しかし、そもそも

 

 

「孵化したては流石にレベル1のはず。問題はあるまい。」

 

敵になった瞬間、始末してしまえば良いのだ。まあ、極論なのだが。と、考えていても暇で仕方がないので軽く散歩することに決めた。

 

 

「そうだ、一応」

 

二人が攻撃されないように結界を更に強めておく。襲うような輩はそうそういないと思うのだが。

 

 

それはさておき、マテリアルは少し歩いてやはり二人とは離れた場所に来ていた。

 

 

「よし、ここらでいいかな。」

 

 

廃墟とは逆方向の、森の方へ行ったマテリアル。手頃なモンスターが何体か湧いてきた。

 

 

「試し打ちでもしますか。【身体装甲】氷」

 

氷の鎧がマテリアルを包み込む。氷柱が防具として働いているようで少し動きにくそうだ。一方、攻撃はというと少し出力を多めに出したためか、森の一部とモンスターが凍りついてしまった。十分な火力といえよう。

 

「……寒い。」

 

 

自分の展開している装甲自体は寒くないのだが周りの空気が寒いのは防ぐことはできないようだ。

 

 

「あと、もう片方。【身体装甲】風 竜巻」

 

 

現れた風は周囲を巻き込んで勢いをどんどん増やしていく。森の一部を吹き飛ばしてしまった。お陰で森のど真ん中に日光が差し込んでくる。

 

 

「もう、朝か。戻ろう。」

 

 

思いの外、熱中してしまったのか時間が過ぎるのが早い。MPの節約のために歩いて戻っていった。

 

 

 

戻ってくると既にサリーが起きていた。

 

 

「あ、おはよ。マテリアル」

 

 

こちらにも気づいたようで挨拶をする。

 

 

「おはようございます、サリーさん。」

 

 

すかさず挨拶を返す。以前のマテリアルではできなかったかもしれないことである。成長が垣間見える。

 

 

「何をなさっているのですか?」

 

 

「軽く朝ごはんをね、マテリアルもいる?」

 

 

「いえ、お腹は空いてないので」

 

一応遠慮をしておいたのだが

 

「美味しいよ?」

 

食欲とサリーの圧によって屈服してしまう。まあ、お腹が空くというわけではないのだが

 

「…いただきます。」

 

 

 

「どう?」

 

 

「美味しいです。」

 

思えばゲームも合わせて4日ぶりのご飯である。既にもやしすら買う金がなくなっていた。給料日前は辛い。

 

 

「今日はどうする?」

 

 

「良さそうな洞窟を見つけてきました。そこに行ってもいいですか?」

 

 

「うん、いいよ。じゃ、メイプルを起こさなきゃね」

 

 

サリーはメイプルを揺すり起こそうとするが一向に起きる気配がしない。メイプルも昨日の一戦でかなり疲れたのだろう。

 

 

「いや、眠いならまだ眠らせておきましょう。時間はまだありますから。」

 

 

 

 

「そうだね、ふぁーあ私も少し眠くなってきちゃった。」

 

 

「もう少しここで休んでいきます?」

 

 

「うん、おやすみ」

 

 

と、すぐにスヤスヤと寝息を立ててしまった。

 

 

「まずい、あくびでも移されたか。」

 

 

マテリアルも試運転で少し疲れてしまったのか眠気が襲ってきた。

 

 

「ま、結界あるし問題ないか…」

 

 

倒れるように眠ってしまった。

 

 

~~~

 

 

 

「起きて、マテリアル。」

 

 

「……?」

 

 

ようやく目覚めたマテリアル、目の前に広がっていたのは見たことのある森林だ。

 

 

 

「あれ、今何時ですか?」

 

 

「10時、よく眠ってたね。」

 

 

「す、すみません」

 

二度寝はいけない、時間の無駄だ。しかし、駄目だと言われても眠ってしまう悪魔のようなもの、それが二度寝だ。

 

「別にいいよ、台車もあったし。」

 

 

「メイプルさん用に用意したのですけれどね。」

 

「へぇ、ちゃんと対策考えてたんだ。」

 

昨日のメイプルを運ぶ件のあれである。自分が使うこととなるのは思いもしなかっただろう。

 

「それより、挽回させてもらいます。」

 

 

「大丈夫だよ、メダル見つけたから。」

 

 

どうやら探索で新たに2枚のメダルを獲得したようである。

 

 

「そうだ、タマゴの様子はどうだろう」

 

 

「それは一体どこで?」

 

「怪鳥の巣に置いてあったんだ。」

 

 

「ってことは鳥が生まれるんですかね?」

 

 

「うーん、ちょっと違う気がする。」

 

 

「二人とも、どうやって暖めればいいのかな?」

 

 

「やっぱり人肌?」

 

 

「任せてください。【身体装甲】炎」

 

 

マテリアルに炎が包まれ、燃え盛る炎がタマゴを暖める。

 

 

「ちょ、そんなに強いのは」

 

 

「いや、大丈夫。この炎」

 

 

「熱くない!?」

 

サリーが驚いたのは触れても全く熱くない、温かいくらいの温い炎だった。

 

「これ、どうやってるの?」

 

「感覚ですが」

 

二人からは人外を見たような目で見られるのだが二人の方がやばいのはまた別の話

 

 

〈少しして〉

 

 

 

「そろそろ、かな?」

 

タマゴにピキッとひびが入る。

 

 

「ちょっと休んでいいですか?温度維持するの意外と辛いんで」

 

 

「あ、ごめん。ありがとね」

 

 

「では、少し休ませて「「ダメ!!」」おっと、危ないところだった。」

 

 

マテリアルが少しウトウトしていたときに即座に反応する二人、この様子だとしばらく休む機会はなさそうだ。

 

 

メイプルの持っていたタマゴからは亀が生まれ、サリーの持っていたタマゴからは狐が生まれた。

 

 

「タマゴから哺乳類が生まれるとは…」

 

マテリアルが驚くと

 

「モンスターだからその辺りは関係ないのかもね」

 

サリーが相槌を打ちながら言う。そんなところを気にしても得はしないから無視するべきだろう。

 

 

それと同時に卵の殻が薄く輝き始める。その輝きは次第に強くなり、二つの卵はそれぞれ紫の指輪と緑の指輪に変わった。二人はそれを手を伸ばして拾う。

 

「アイテム名は……【絆の架け橋】。これを装備することで一部のモンスターとの共闘を可能にする…だって!…これはもう外せないかなぁ」

サリーの説明は指輪の最も重要な能力のことだけだった。メイプルも自分の目で見てその能力を確かめる。

マテリアルも同時に見せてもらう。まあ、【探知】で独自で見ることも可能なのだが

 

 

【絆の架け橋】

装備している間、一部モンスターとの共闘が可能。

共闘可能モンスターは指輪一つにつき一体。

モンスターは死亡時に指輪内での睡眠状態となり、一日間は呼び出すことが出来ない。

 

 

「なるほど、戦闘不能になっても消えるわけではないと。」

 

 

「なら、安心だね。」

 

 

マテリアルは少し何かに気づいた様に2体を見つめる。

 

 

ノーネーム

Lv1

 

HP 250/250

MP 30/30

 

STR 30

VIT 150

AGI 15

DEX 10

INT 20

 

スキル

【喰らいつき】

 

 

 

ノーネーム

Lv1

HP 80/80

MP 120/120

 

STR 10

VIT 15

AGI 70

DEX 75

INT 90

 

スキル

【狐火】

 

上が亀、下が狐のステータスだ。

モンスターの子どもなだけあって生まれたてでもステータスがある程度確保されている。

 

 

「レベル1なのに結構高い…」

 

 

装備抜きだったら2体に負けているステータスも多いマテリアルは若干がっかりする。

 

 

「ほんとだ、この子のステータスが見れるようになってるね」

指輪の効果なのだろう、自分のステータス表示の下にもう一つステータスがある。二人はその内容を確認した。

 

 

 

「ちょっと周りを見てきます。」

 

 

こんなふんわりと隙だらけの2人を見て少し不安になったのと、少々場違いのような雰囲気だったので周囲の様子を見廻ることにした。

 

 

「うん、ありがと」

 

 

 

 

しばらくして

 

 

 

「ふぅ、襲ってきたプレイヤーからメダルをもらえて良かった。」

 

 

もらえた、というより返り討ちにしたというのが妥当である。

 

 

「さて、お二人さんは…」

 

 

「いけ、【喰らいつき】」

 

「【狐火】」

 

 

 

早速テイム化させたモンスター達のレベル上げをしているようであった。

 

 

「これは、まだしばらくかかるかなぁ」

 

 

キラキラとした表情を浮かべる二人と二匹を眺めたマテリアルはもう一度周囲を探索するのであった。

 

 

 

 

〈夕方〉

 

 

「レベル上げも順調だね、……!?」

 

 

「サリー?どうしたの、そんな顔して」

 

 

「時間、もう日が傾いてる」

 

 

「あー!?」

 

 

 

 

「レベル上げ、順調そうですね。」

 

 

待ちくたびれたかのような声に二人は反応する。声の先には岩の上で退屈そうに座っていたマテリアルがいた。

 

「「!?」」

 

 

 

「どうでしたか?今日はいい天気でしたからね。」

 

夕焼けに赤く染まった空を見上げて言う。少し眩しそうで、目を細めた。

 

「「ごめんなさい」」

 

 

「さて、待っているだけでも意外と罠にかかってくれる人がいますからね。助かりましたよ。」

 

 

ポケットの中からメダルを3枚取り出す。

 

 

「え?動いてなかったんじゃ」

 

 

「ええ、ほとんど動いてませんでしたよ。けど、隙だらけのトップランカーという名の恰好のカモがいれば話は別です。」

 

 

「まさか、私たちで誘き寄せたの?」

 

まあ、顔が効くのはメイプルだけなのだがサリーもちゃんと異常である。

 

「はい、すみませんね。利用して。代わりに」

 

 

メダル2枚を一人1つずつ渡す。

 

 

「いいの?」

 

 

「はい、一人じゃできないコトでしたし。でも、コスパは良くないのでそろそろ動きましょう」

 

「「はい」」

 

 

 

本日の収穫 メダル7枚

 

合計12枚

 

〈3日目〉

 

 

 

「さて、行きましょう」

 

 

昨日の反省を生かし、アラームをかけておいたマテリアルはアラームと同時にスッと起き上がる。

 

今日の出発先は昨日見かけた広い渓谷だった。3人は道を歩いていると洞窟の中に足を踏み入れる。

 

 

洞窟に入って少したったときだった。

 

 

「あれ?二人ともいない。はぐれたか。まあいいや、【探知】を使えば………!?」

 

 

マテリアルが【探知】を発動させようとした瞬間、目の前に赤いエフェクトが輝く。それは他の誰でもないマテリアル本人のダメージだった。

 

しかし、なによりも驚いたのは

 

 

 

「…何のつもりですか、サリーさん」

 

 

 

襲ってきた相手がサリーだったのだ。

 

 

すぐに距離を取り、構え直す。そこに

 

 

 

「【毒竜】!」

 

 

「【身体装甲】毒 2度、しかも直後に奇襲にはかからないです。それにしても、そんなにはぐれしまったことに御立腹とはね。」

 

 

 

マテリアルは気づいていた、これが本物ではないことを。そして、それに対してもう一つ不安なことがあった。

 

 

「まずい、早く本物に合流しないと」

 

 

~~~

 

 

「【身体装甲】光」

 

光輝くマテリアル(偽物)は高速で二人周囲を回って撹乱する。

 

「速い」

 

 

「目が回るよ〜」

 

 

 

「【身体装甲】鋼 磁力剛破」

 

突然メイプルの目の前に止まったマテリアル(偽物)から金属音が響く。

 

「それくらいの攻撃なら」

 

鋼の塊が現れ、勢いよくメイプルへ飛んでくる。

 

闇夜ノ写を手放し、悪食を残して受け切ろうとする。

しかし、

作り出された鋼の塊がメイプルにぶつかったとき

 

 

「!?」

 

 

 

目の前で塊が爆発する。メイプルが気づいたのは、スムーズに消えていくHPバーである。貫通ダメージ、しかも連続攻撃だ。

 

 

「メイプル、早く【悪食】を」

 

 

「でも」

 

 

「今使わないでいつ使うの!」

 

いつも余裕のあるサリーが叫ぶ。すなわち、非常事態ということだ。

 

 

~~~

 

 

 

「早く合流しなきゃ二人が危ない」

 

自分が二人の分身と戦っているのならその逆も然り。かなり厄介なところに迷い込んでしまったようだ。

 

「【ウィンドカッター】」

 

 

 

「【身体装甲】風 そよ風」

 

 

マテリアルへの攻撃を軽く風であしらう。

 

 

 

「所詮はコピー。本物よりも少しステータスが高いからって負けるわけない。」

 

と、偽物なので冥土の土産代わりに弱点を教える。とはいっても聞いているわけではないのだが

 

 

「【パラライズシャウト】!」

 

 

 

「【身体装甲】水 水碧」

 

マテリアルの周りに青い水が取り囲み壁を作り出す。

 

マテリアルに麻痺耐性はない、だから当たらなければ問題ない。流れる水の流れによってパラライズシャウトは遮断された。

 

 

 

「さて、負けはしないのだがどう倒そう。」

 

マテリアルの攻撃では決定打に欠ける。メイプルに攻撃できても容易く耐えられ、サリーに攻撃を放っても当たらない。

 

気を緩めたマテリアルは水碧を弱めると形取られた水の塊がどっと崩れて辺りが水浸しになった。中心にいたマテリアルはびしょびしょである。水は洞窟を伝ってどこかへ消えていった。

 

「うぅ、どうやって避けろっていうんだよ今のは…!?」

 

何やら良い作戦を思いついたようだ。

 

「【毒竜】!」

 

 

「【身体装甲】毒 だからそれは効かない…!」

 

 

切り替えた瞬間、懐にサリーが飛び込んでくる。

 

 

「【ディフェンスブレイク】」

 

 

 

マテリアルのど真ん中を仕留めたその一撃は、確実にダメージを蓄積する。しかし

 

 

「まだまだ」

 

 

攻撃を受けても驚くくらいにダメージが通らない。

 

 

「魔除けの指輪、モンスターに適用されるからね。」

 

 

モンスターの攻撃を25%軽減する道具によって攻撃を受けても致命傷は避けることができる。

 

 

「さて、準備はできた」

 

 

そして、辺りは既に毒の海と化していた。毒に切り替えてからずっと周りに毒を放出していたのだ。

 

 

 

「【毒無効】がなきゃここは無理なんで、さよなら」

 

 

毒竜を加えて更に毒の海を増やしていく。流石に【毒無効】は持っていなかったようで、偽サリーは場外に避難しようとするが

 

 

「逃げられやしない、【結界】はとっくにできてる」

 

 

幾重にも重ねられた結界は偽サリーの攻撃では破壊しきれず、毒に飲まれた。

 

 

「さて、あとは君だけ。」

 

 

 

偽メイプルは相も変わらず毒竜を連打するも

 

 

「効かない。さて、こちらの番」

 

 

 

【身体装甲】の毒と周りの毒の海を解除して風に切り替える。そして

 

 

 

「竜巻」

 

 

凄まじい勢いの風がメイプルを襲う。しかし、やはりダメージは見た目に反してあまり効かない。

 

 

 

「ダメージ目的じゃないんだ【身体装甲】炎 炎燒」

 

 

 

熱に覆われた空間は洞窟内の岩すらも溶かし、偽メイプルの盾も燃え尽きる。偽メイプルはただ立ち尽くしていた。

 

 

「本物のだったら復活するけど、違うようで良かった。」

 

 

とは言っても、状況は一転していない。とてつもなく高い防御力に阻まれるのだ。

 

 

「【天邪鬼】を使えば…いや、まだ何があるかわからない。なら、残す手は」

 

 

何かを案じたのか、マテリアルは策を取らなかった。代わりに

 

「爆裂炎」

 

光り輝く炎が渦巻き、偽メイプルの周りを囲む。

 

「【毒竜】」

 

 

毒竜は現れこそしたが、周りの熱によってすぐに蒸発してしまった。

 

 

「燃え尽きろ」

 

 

渦巻いた炎から細かい炎の針が発射され、偽メイプルを貫く。攻撃が当たった部分から熱が浸透し、赤いエフェクトが染まっていく。

 

 

「貫通ダメージ、与えられるダメージは1でも100発も撃ったらお終い。」

 

単純にこっちの方が効率が良かったようだ。

 

 

〈数分後〉

 

 

「やっと終わった。さて、二人は大丈夫でしょうか」

 

 

 

 

「誰のことを考えてるの?」

 

 

「うん、大丈夫だよ。」

 

 

後ろから現れたのは

 

 

 

「メイプルさん、サリーさんご無事でしたか。」

 

 

ほっと胸を撫で下ろしたマテリアルであった。

 

 

「それにしても、どうやって倒したのですか?」

 

 

「ほんとに酷い目に遭ったんだから」

 

サリーがため息をつきながらいう。

 

「すみません。」

 

 

「まあまあ、マテリアルも私たちの偽物と戦ってたんだし」

 

機嫌の悪いサリーを宥めようとするメイプルだった。

 

 

〜〜〜

 

 

 

「【身体装甲】炎 獄炎の舞踏」

 

 

燃え盛る黒い炎がメイプルたちの足元に現れる。

 

 

「まずい、避けられない」

 

 

 

しかし、

 

 

 

「【身体装甲】水 水碧」

 

 

遠い場所からエコーがかかったような音が聞こえる。

 

突然現れた水によって炎は蒸発し、無力化された。

 

 

「今のうちに」

 

 

「わかった、【毒竜】!」

 

 

「【身体装甲】毒」

 

 

「【ダブルスラッシュ】!」

 

 

「鋼」

 

 

 

「【毒竜】!」

 

 

「【身体装甲】毒」

 

 

「…!? メイプル、いい作戦思いついた」

 

 

「え?」

 

~~~

 

 

 

はい、ここから先はご想像にお任せいたします。

 

 

「なるほど、そんな手が」

 

 

「まあ、本物には効かないんだけどね。」

 

ちょっと残念そうにサリーがつぶやく。

 

「そういえばメダルは」

 

今のは聞かなかったことにしたかったマテリアルは話題を変える。確かに、これだけの労力を叩いてなしでは笑いことにならない。

 

「落ちてるかも、探そう。」

 

 

 

辺りを探すと3枚のメダルが見つかった。

 

 

 

 

「うーん、3つだけか。」

 

 

 

「まあ、無いよりかはマシと思いましょう。」

 

 

 

「そうだね、そろそろ外に出ようか。これ以上何かあったら困るし。」

 

 

「2回戦は勘弁したいですね、とっとと出ましょう」

 

洞窟を出た後、ドッと疲れが出たのか3人は倒れるように眠ってしまった。

 

 

本日の収穫 3枚

合計 15枚

 




あれ、今日もマテリアルがいないな。では、一人語りということで。

作者はアニメ勢なのですがせっかくでしたので原作も読ませていただきました。個人的に偽物対決はとても面白かったので使わせていただきました。原作のほうが絶対面白いので未読の方はこんな作品よりも読んでください。もちろん今作を読んでいただいても構いませんが比較はしないでください。差が圧倒的ですから。
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