のんびりながれるにちじょうびより   作:空島さん

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急遽分けた後編です。まだ読んでない方は前編をどうぞ。
過去にないほど会話文を多用してしまった。読みにくかったらすいません。


ぼーっとできる時間 後編

 

 sideコウ

 

「うみなーん!」

「まてまて慌てるな。」

 

久しぶりに海に来たこともありれんげのテンションも上がっている。あのままじゃいつか海に落ちそうなんだけど。ひとまず晴れてよかった。天気が雨だったり曇りだったりしたら4月でも寒いだろうし。

 

「コウにぃ、早く釣りするん!」

「まてまて、まずは堤防で場所を確保しないと。」

 

今回は堤防で投げ釣り。タイ目的だと船のほうがいいんだけど、まだ小一のれんげにはちょっと危険だということで。

 

「そっちは大丈夫?」

「大丈夫だけど、私まで来てよかったの?」

「いいのいいのそれに会話するの楽しいよ。波の音を聞くだけでも癒されるし。」

「コウ君がそういうなら。」

 

まだ夏海たちとはまだ話せないかな? まあでも初めて会った時よりかは話せるようにはなったけど。

 

「そういえば小鞠たちは?」

「先輩たちならさっき飲み物買ってくるって言って自販機に」

 

ほたるんが指をさした方向にそれぞれの色の髪の人がいた。・・・・・まあ不安だがあの三人なら先生を連れて来てくれるだろう。このみさんいるし。

 

「コウにぃ、早く行くん。」

「まって引っ張らないで、バランス崩れたら大変なんだって。」

 

今リュックに肩掛けのクーラーボックスにポーチの状態だからちょっとでもバランスを崩したら危ないって。

 

「やっぱりどっちか持った方が良かったんじゃ。」

「いや〜そうかもね、はは面目無い。」

「コウにぃここなんてどうなん。」

 

うん、柵もちゃんとあるしこの広さなら9人で釣り糸を垂らしても大丈夫そうだな。

 

「そうだね、ここにしようか。」

「それじゃあ早く準備するん。時間が惜しいん!」

「じゃあちょっと待ってね、今竿を出すから。あかねさんとほたるんは一人で竿の準備できる?」

「え、いや、私はまず釣りに来たのが初めてだから。」

「私は東京にいた頃に何度かやってるので大丈夫です。」

「じゃあ一緒にやろう、れんげも一緒にやろ。」

「わかったん。」

「じゃあまずは竿とリール。このリールを竿のネジの部分に上の部分を引っ掛けて、下の部分のネジを締めて固定する。そしたらベイルアームの部分を倒して糸を出す。」

「ベイルアームってどこ?」

「糸の周りをクルクル回ってるやつの細い部分のことだよ。それを倒して糸が出せるようになったら、竿を伸ばして糸を穴に通す。あ、竿は立てかけといてね。」

「できたん!」

「それじゃ、糸を結ぶよ。まずは糸を7センチくらいで二重にして。八の字結びをする。」

「え、どうやったの?!」

「こうなん?」

「あ~ちょっと違う、あかねさんちょっと貸して。まずは糸で輪を作って、輪の先端を後ろから下に通す、この時にまた輪っかができるのね、それで下から通した方の輪を今度は上側に持ってくる、そして1個目の輪を2個目の輪に通したら引っ張って完成!」

「おぉー結べたん!これで結べるんな」

「あかねさんは理解できた?」

「うん、ありがとう。多分大丈夫。・・・・・だと思う。」

「あーわからなくなったらまた聞いて。教えるから。」

「あ、もう準備始めた?」

「うん。あれ、先生は?」

「かず姉ならまだ夏海たちと一緒に飲み物選んでるよ。私は早めに選んできたから先に来ただけ。」

「なるほど、小鞠は一人で竿準備できる?」

「多分大丈夫だと思う。」

「餌が必要なら呼んでね、多分小鞠は無理だろうから。」

「いや、私は自分で餌選んでるから大丈夫だよ。それよりどんなの選んだの?」

「見たら身の毛がよだつと思うよ。」

 

今回選んだ餌はチロリ。まあミミズが無理な小鞠ならこれも無理だろう。

 

「次の指示をお願いするん!」

「よし、それじゃあこんどはこの重りを糸の先につける。こうやって重りの上の部分に糸を通してこんどは重り全体を糸の輪っかに通して引っ張る。」

「こうかな?」

「あってるよ、れんげは?」

「ウチもできたん。」

「じゃあ最後にこの仕掛けの上のフックを重りの下部分に引っ掛けたら、竿は完成。」

「これでもう準備完了なん?」

「いや、あとは餌だけだけどこれは僕がやっておくよ。その代わりれんげにはこれを着てもらおうかな。」

「おぉ沢山ポッケがついてるん。」

「ライフジャケットだよ、これを来てると海に落ちた時に浮きやすいんだ。」

「でもうち泳げるんよ?」

「いやいや、海は危険なんだよ? 波に揉まれたら泳げる人でも体勢を整えるのは大変なんだから。」

 

まあでも、ここは浜辺からそこまで距離が離れてないから頑張れば足がつくと思う。

 

「さて、じゃあ餌付けるから竿貸して。」

「餌はどんなやつなの?」

「みてみる? トラウマにならないようにね。」

 

リュックからタオルでくるんだ餌のケースを出してあかねさんに最後の確認を取る。首を縦に振ったのでタオルを開いて中を見せる。

 

「ひっ!」

 

まあそうなるのが普通だよな。というかカエルが無理なくらいだからこれが大丈夫なわけないか。

 

「その様子だと無理そうですね、つけますよ。れんげも竿貸して。」

「うん、おねがい。」

 

餌のつけ方はちょん掛け。釣りが初心者の人が多いから餌の方に身を任せる。というのは建前で、単純にこれの方が楽。座った状態でできるからありがたい。

 

「できた後はこれを投げるからちょっと待ってて。」

 

れんげの方も同じように餌をかけていく。小鞠もほたるんも竿の準備が終わったらしくエビを針につけている。

 

「よし、出来たよれんげ。」

「おぉーこれをどうするん。」

 

ここまで目を輝かせながら聞いてくるとは、相当に気合入ってるな、いやれんげの場合は初めてのことだからワクワクしてる方かな?

 

「まず糸を巻いて、リールから出ている糸を指にかけてさっきのベイルアームを倒すこれで指から糸を放したら重りと仕掛けが下に行くようになったから。周りをよく確認して竿を後ろに持ってくる。そしてそこから素早く指を放しながらに縦に振るっ!」

 

竿が風を切る音と同時に、仕掛けと重りが空中に放り出される。ちょっと離れたところに水しぶきが立ったことを確認してアームを元に戻す。というか飛ばなくなったな、前はもっと飛んだのに。

 

「こんな感じかな、指を放すタイミングは竿がちょうど上に来た時でいいよ。」

「周りを確認して、竿を後ろに持って行って、ぬおー--!」

 

ポケ〇ン?

 

「やあ!って、うわぁ!」

「あかねさん、ベイルアームが倒れてないですよ。」

 

多分れんげの方は大丈夫だろうけど。あかねさんの方は要注意だな、いつ海に落下するかわからない。

 

「さて、じゃあ後は糸をゆっくり巻きながらゆっくりしよう。レジャーシート持って来たから座っていいよ。」

「え、これそのままでいいの?」

「まあやり込んでる人は色々やり方があるけど、僕らはそんなに上級者じゃないからね。それに餌の付け方をちょん掛けにしてるから餌に動いてもらうやり方にしてるよ。」

「じゃあこのままかかるのを待つんだ。」

「うん。あと魚が掛かる時だけど、餌の付け方的に魚が突っついて来たら何回か反応があるだろうけど本当に針についたら一気に引かれるからそれまで待ってね。」

「わかったん。」

 

 

 

 

 

 

 sideあかね

 

糸を垂らしてだいたい30分くらい、まだここ3人にはあたりが来てない。でも不思議と暇な気はしない。最近フルートの練習や勉強の方で詰め過ぎていたことは自覚してるけど、もしかしたらこのみ先輩がこれに誘ってくれたのって周りから見て疲れていたのがわかったからかな。

 

「コウ〜ちょっと手伝って〜。」

「どうした小鞠って、これまた派手に絡めたな。」

「あう!」

「あ、ごめんあかねさん、いきなり立ったから。」

「大丈夫大丈夫。でも今度から声かけてほしい。」

「ほんとにゴメン、次からはちゃんと言うよ。」

「・・・・・・?」

 

まって、何普通にコウくんのこと背もたれにしてるの私?

レジャーシートの上だから隣に座るのは仕方ないけど、頭を肩に乗っけてそのまま30分もいるなんて。ほんとに何やってるんだろ。

 

「あの~あかねさん?」

「はいぃ!」

 

横に視線を動かすと今にも笑い出しそうなコウくん。って笑わないでよ!誰のせいだと思ってるの!

あ、わたしのせいだ。

 

「そんなに元気を込めて返事しなくてもいいのに。」

「えぇ、いや、違うのこれは!」

「別に肩が重いとか思ってなかったので大丈夫ですよ。」

「え、バレてた?」

「そりゃもうハッキリと。」

 

このみ先輩の言う通り、コウくんの前では隠し事は意味無いかも。

 

 

 

 

  side小鞠

 

「ゴメンれんげ、ちょっと場所交代してくれない?」

「なんでな?」

「ほら、その~」

「・・・・こまちゃんは嫉妬深いんな。」

「う、だって誰だっていやでしょ、異性の好きな人の肩に別の人の頭が乗ってるの。」

 

なんだったらこの前私が頭おいてた場所だし。でもあかねちゃんの反応を見る限り多分恋心よりかは純粋な恥ずかしい状態。

 

「まあいいん、じゃあちょっと糸絡めないようにするん。」

「うん、竿貸して。」

 

糸を垂らしてる場所が場所だから結局針に引っかかってきそうだけど。

 

「コウ、隣ゴメンね。」

「うん、いいよ。」

「小鞠ちゃん何か釣れた?」

「いや、まだ何にも。」

「まあ気長に待とうよ、時間に追われてるわけじゃないんだし。」

 

前回のことがあったから海はあまり来たくなったんだけど、これなら役得だね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 sideコウ

 

波の音を聞いて約二時間、ここ三人はあたり無し。あかねさんは、暇になってないかな?

 

「あかねさん、大丈夫?」

「え、何が?」

「いや、そろそろ飽きてきてもおかしくないかな~って。」

「大丈夫だよ、コウくんの言った通り波の音を聞いて癒されてるよ。」

 

うん、大丈夫そうだね。それなら僕もこのままゆっくr「「グゥ~」」。

 

「・・・二人してなるタイミング同時とは。」

「う、うるさい! そういうコウはお腹すかないの?」

「そうだよ!コウくんだってお腹すくでしょ。」

「コ~ウ~お腹すいた~。」

「ウチも減ったん。」

「あ~じゃあお昼ご飯にしようか、小鞠リュックどこにやった?」

「逃げた・・・あっちだよ、一応傾かないように置いたからぐちゃぐちゃにはなってない思う。」

 

小鞠には弁当と大きめの水筒を入れてもらってる。さすがに弁当となるとポーチにも入らないからリュック入りになるんだけど、3人分の釣り用具を入れてると弁当だとリュック一つの容量だと足りない。

 

「というか、コウこれ一人で作ったの?」

「まあね、9人分だとさすがに骨が折れそうだったけど。それより重かったでしょ大丈夫だった?」

「私よりも自分の心配してよ、言ってくれたら手伝ったのに。」

「え、だって小鞠今日の朝起きてくるの一番遅かったじゃん。」

「言ってくれれば早起きするよ。」

「まあまあ、シート引くからご飯食べよ?」

「・・・・・わかった。」

「コウくん、今日のご飯は何ですか?」

「色々です。」

 

もうそういうしかない。なんてたって4段弁当と米に味噌汁、弁当の方にはおかずたくさん、具だくさん。

 

「さて、それじゃ、」

 

「いただきまーす!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ~食べた食べた~」

「夏海、食いすぎだ。」

「そういう姉ちゃんこそめっちゃ食べてたじゃん。」

「私は育ち盛りだからいいんだ。」

「ウチだって育ち盛りだよ。」

「・・・・素直にもっと食べたいって言えないのか、お二人は。」

「「もっと食べたいです。」」

「コウくん今度料理教えてよ。」

「このみさん料理できませんでしたっけ?」

「できるけど、簡単なものだけなんだよね、こんな風に凝った弁当の料理は作れないよ。」

「じゃあ今度簡単なレシピでも渡しましょうか?」

「コウくん私にもお願い。」

「あかねさんは料理するんですか?」

「いやまあ、そろそろね?」

「あ、ハイ了解です。」

 

聞かない方がいいかなこれは。

 

「さて、食べたら竿のとこに戻って、魚がかかってるかもしれないよ。」

「なっつん!速くいくん!」

「おーわかったからひっぱるなっての。」

 

さて、僕も竿を上げてみますかね。

リールを巻いて仕掛けを確認してみるが針があるだけ、相変わらずに餌だけ器用に取っていくんだから。

 

「そっち二人はどう?」

「餌がない。」

「私も。」

「あれま、餌付けるから竿貸して。」

「ゴメンねコウくん、本来なら私たちがやるべきことなのに。」

「いいよ、というかさっき見て血の気引いてたじゃん。」

「ほんとよく触れるね、それ。」

「慣れだよ、もっとすごいのなんて指の付け根から指先までの大きさの餌とかあるんだよ?」

「・・・想像したくない。」

「まあそうなるよね。はい餌の取り付け終わったよ。僕はちょっとれんげの方見てくるから、また餌がなくなったら呼んでね。」

「わかった。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 sideれんげ

 

なかなか釣れないん。おさかなさんも警戒してるんな。

 

「どう、釣れてる?」

「全くなん、かかった時のグイってのもないん。」

「そっか、じゃあれんげ君。君には最終兵器を与えよう。」

「なぁっ!まだそんなの持っていたん?!」

「ふっふっふ~、切り札は最後まで取っておくもんだよ~?」

「ぐぬぬ、さすがコウにぃなん。敵をだますには味方からってことなんな。」

「騙したつもりはないんだけどね、よくそんな難しい言葉知ってるね。」

「この前姉々がそれ言って悔しがってたん。」

(あの先生は何に騙されたんだ?)

「まあいいや、それでその切り札が、これ!」

「おぉー!ぴかぴかしてるん。」

「ルアーっていってこれを小魚のように見せて魚に食べてもらうんだよ。」

「餌よりも釣りやすいん?!」

「それがそうとも限んないんだよね~、餌はつけ方で投げた後は偶に巻き取るだけだったけどルアーは常にゆっくり動かし続けないといけないんだ。要するにもっと上手い人が使うと釣れるってこと。どう、やってみる?」

「やってみたいん!速くつけるん!」

 

「よし、出来た。これは遠くに飛ばさないとだめだからそこだけやるね。」

「ウチも飛ばせるん!」

「れんげよ、コイツが要求してくる飛距離は尋常じゃないぞ、僕も飛ばせるかどうかの場所だもん。」

「コウにぃでも、分かったんお願いするん。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 sideコウ

 

言ったはいいもののどうやって飛ばそうか、もっとでかい竿持ってくるべきだったかな。いやでもいまから付け直してると時間がないか。

 

「ふーっ・・・らっ!」

「ら?」

「そんな顔しないでよ、変なのわかってるから。」

 

なぜか昔から瞬間的に力を出すときは「ら」なんだよね。

これで届かなかったらいよいよ手がなかったが、何とかそれに近い距離は飛ばせたかな?

 

「これで距離はどのぐらいなのん?」

「これでやっとスタートに立てたくらいかな。ほんとはもっと飛ばしたいけど。さ、れんげ竿を持って。こうやって上に竿を振るのと戻しながら糸を巻いていくのを繰り返していくんだよ。これで手前まできたらまた投げる。」

「わかったん。任せてくださいん!」

 

これなら大丈夫だろう。かかった時に力で勝てるかは怪しいけど。

 

「ただいま~」

「お帰りコウくん。」

「あれ、小鞠は?」

「さっきの飲み物を捨てに行ったよ。」

「・・・・・まあ大丈夫だろう。」

「どうかしたの?」

「いや、小鞠前海に来た時に誘拐されかけたんだよね。」

「え?!」

「そんでもって僕はその誘拐犯に間違われて捕まった。」

「え・・・え?!」

 

まあそんな反応になるよね。僕もなっただろうし。

 

「ねえコウくん。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 sideあかね

 

「ねえコウくん。」

「どうした~。」

「コウくんはさ、なんで一人暮らししてるの?」

「え、両親が海外出張してるって聞いてなかったけ?」

「あ、いや。それは聞いたんだけどさ。なんでここにとどまってるのかなって。」

「な~に? 僕がここにとどまると何か嫌なことでもあるの~?」

「え、いや違う違う!」

「うん、知ってる。」

「え?」

「このみさんとかから聞いてる限りはそんなことをしないって人だと思うし。何より、否定するときに本気で否定してきたからね。」

 

「でもなんで急にそんな事聞くの?」

「小六ってことは十一か十二なのになんで親について行かなかったんだろうなって。別について行ってもなんにも問題ないし、それに1人暮しって何かと不安がありそうなのに、なんだったらついて行った方が普通だと思うし。」

「じゃあ僕は普通じゃないってことで。」

「いちいち揚げ足を取らないでよ。」

「はは、ごめん。いやまあ、そっちの方が普通なのはわかっているけど。小学校の頃に既に家事全般をやるようになったから。そんなに不安とかは無かったかな。親について行かなくても生活ができるなら、この自然豊かな場所でゆっくりと生活したいし。お金は親からちゃんともらってるよ、まあその分負担にはなっちゃうんだけどね。」

「じゃあ将来ここを出たりとかは。」

「今は考えてないかな、高校も大学も今の家から通える位置にあるし、ここでも働ける場所はたくさんあるだろうしね。」

「そっか。」

「コウにぃ~また投げて欲しいん。」

「はいよ、じゃあ一旦行ってくるね。」

「あ、うん、行ってらっしゃい。」

 

家に帰っても誰もいないって、寂しくないのかな?

でも小学校のころからってことはもうその時点で今みたいな生活してたのか。そう考えるともう慣れたのかな。

 

「ただいま~。」

「あ、小鞠ちゃん。おかえり。」

 

いや、考えるのやめよ。見てても笑顔な時が多いし。

 

「何か釣れた?」

「なにも、やっぱり釣りって難しいね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 sideコウ

 

「えぇっと、れんげ~機嫌直して~。」

「大丈夫なん。直ってるん。」

 

う~ん、これはちょっとしばらく口をきいてくれなそうだね。

結局あのルアーを使ってしても当たりはなく、別で垂らしていた竿の方にもあたりは来ず、他の人の竿にもあたりは来なかった。

 

「しょうがないよれんちゃん、あかねさんやこのみさんの帰る時間もあるから。」

「また来よ?」

「また来れるん?」

「うん、時期的には来年になるだろうけど。それまでにがんばって釣りの達人になろう!」

「わかったん、ウチ釣り練習するん!」

「それじゃあ、今日は帰ろう。帽子をかぶってたとはいえ長時間直射日光を浴びてたんだ。体に疲労が溜まってるはずだからゆっくり休もう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「二人とも幸せそうに寝てますね。」

「疲れてるのはわかるけど最近僕の近くで寝るようになった気がする。」

「というかよく電車の大音量の中で寝れるね。」

 

れんげさん、小鞠さん。僕の肩は枕じゃないですよ。

 

 

 

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