side小鞠
ガラガラガラ ゴト ゴト ゴト ゴト ゴト ゴト ギィ
「はいそれじゃあ皆さんに工作をしてもらいまーす。」
「「ちょっとまてぇ!」」
あ、揃った。じゃなくて!入ってきてすぐに段ボールから木材とのこぎりと金槌を机に置かれてなんの説明もなしに工作してくださいはないでしょ!
「第一のこぎりなどの刃物類を渡しといて説明なしだと危ないと思うます!」
「夏海がまともなこと言ってる。」
「失礼な!」
「まあちゃんと見ているから安心していいよ。」
「信頼度はゼロですけどね。」
「失礼な!」
「じゃあ蛍、コウ一緒に作ろう、机合して。」
「ん、わかった」
「は~い何を作りますか?」
「ん~ペン立てとかはどう?」
「ねーちゃんは夢が無いな~」
「む、そういう夏海は何を作るのよ。」
「ん~まな板とか木材のお盆とか、あとは木製の台とか。」
「最後以外全部そのままで終わっちゃうじゃん。」
「なっつん、せめて加工するん。」
「じゃあこっちは設計図作成しようか。」
「まず作るのはペン立てでいいいの?」
「まあ妥当なあたりじゃないでしょうか。感覚的にですけど作りやすそうですし。」
「私もそれでいいかな。変にやると後々手が付けられなくなりそうだし。」
「オッケ~、じゃあそれぞれに書いていこうか。」
side夏海
あっちはあっちでちゃんと作ってるな。なんでもいいとはいえ、同じペン立ては除外だし。
「れんちょん、何を作ろっか?」
「ウチはなんでもいいーん、けど大きいもの作りたいん。」
やる気は十分、あとは案だね。
「私としては木材で作ったものとは思えないものを作りたいんだけど。」
「じゃあ石なん!」
「いやそりゃ無理だ。」
「な、なんでそんなにすぐに否定するん。」
「だって木材だもん、木材で石は作れないよ。」
「なるほど、ウチとしたことがハメを外しすぎたん。」
「私はもう思いつかないかられんちょんの爆発的なアイデアに任せた。」
「木材・・・・木材・・・じゃミカン!ミカンはどうなん?!」
「それは木材が原木に戻ったやつだよ。」
う~んしょうがない。向こうからなんかアイデアもらうか~
「姉ちゃん、なんかアイデアない?」
「別のグループにも求めるのかお前は。」
「だってしょうがないじゃん、思い浮かばないんだもん。それにそっちはコウがいるんだし。」
「いやなんで僕?」
「だってこの中で一番こういうのに強いでしょ。」
「とりあえずもう10分くらいは考えなさい。それでも無理なら知恵くらいなら貸すから。」
「れんちょんごめん、強キャラ獲得失敗した。」
「大丈夫なん今いいアイデア思い浮かんだん。」
「お、マジか、れんちょん!」
「もちろんなん、なっつん設計図書くん!」
「おー!」
sideコウ
あっちは大丈夫かな?見た感じ設計図を描きながらむっちゃ笑ってるけど。あ、爆笑しだした。
「じゃあほたるん切るの頼んでいい?」
「私切ったことないですよ。」
「あ~じゃあ教えるよ、多分ここにいる限りは年に数回はこの時間が来るから。」
「じゃあお願いします、コウ先生。」
「やめれ。」
「ふふっ」
思えばほたるんに冗談言われるのはこれが初だな。それくらいここに慣れてくれたのかな?
「はいじゃあまずは立って~、椅子を土台にするからさ。」
「土台?」
「のこぎりを使ったこともない感じかな?」
「はい、今までは先生が切ってくれていたので。」
え、あっちの小学校って確か一組に30人くらいの人いたよな。頼りになる先生だこと。
「おーい、コウなんか失礼なこと考えてたな。」
「気のせいじゃないですかね。まあいいや、じゃあまずは板を椅子の上に置いて。」
「机の上で切るんじゃないんですね。」
「大人のレベルの筋肉があったら机の上でも大丈夫ぶだろうけど、僕らまだ子供だからね、体重で抑えない限り動いちゃう。ほたるん利き手どっち?」
「私は右利きです。」
「じゃあ板を右足で抑えて切る方向を左に出す。ノコギリは右手で持ってステーキを切る感じらしいんだけどわかる?」
「はい、わかりますよ?」
「コウはステーキとかの油に弱いからね~。」
「おかげさまでステーキとかもう十年以上食べてないよ。」
おいしいはおいしいんだけどね。食べた後にいつも倒れるんだよね。しゃぶしゃぶサイコー。
「じゃあその感覚で最後は左手で持って切る。とりあえずこんな感じかな。あとは勢い余ってノコギリを自分の足に刺さないようにすることくらいかな。」
「わかりましたまかせてください!」
「あと一応先生も見てくれてるらしいから。」
さてじゃあこっちは設計図に従って木に印をつけていくか。
「よし、こっちは終わりました。」
「お疲れ様。腕はどう?」
「まだ大丈夫いけますよ。」
「じゃあそのままいこうか。と言っても釘で接合するだけだけど。ちなみに金槌を使ったことは?」
「それならありますよ。初めて使ったときに親指打って少しトラウマですけど。」
「やった方がいいなこれ。ちなみに持つ部分を上にしたら打ちづらいけど指は打ちにくくなるよ。」
「あ、なるほど。というかコウ先輩慣れてますね。」
「さっきも言ったけど年に数回はこういうことがあるからね、一回目で思いっきりミスしたし。」
「え、どんなミスを?」
「え~と確かノコギリが板に引っかかって取れなくなったり、釘の打つ部分と板の間に指を挟んで痣できたり。」
「なんで小鞠はそんな具体的かつ正確に覚えてるのさ。まあそういうことが発生するから気を付けてね。」
今だから言えるけど、あれは一番ミスしたらいけない部分だったかもしれない。金槌指打ちとかは確かに最悪骨まで来るだろうけど。皮膚だけを挟んでるからものすごく痛かったし。
「コウ先輩にもそんな時代が存在したんですね。」
「もとからなんでもできる人なんていないでしょ。」
「それもそうですね。」
「さて、こっちはできたよ。」
「え、早?!」
「あ、ごめん言い忘れてた。慣れてきたら二回打った後に一回強めで打つとやりやすいよ。」
「あ、なるほど。」
「先生、これ塗ったりはしますか?」
「塗りたきゃ塗っていいよ、服につかないようにね。」
「許可は下りたけどどうする?塗るなら絵具取ってくるけど。」
「時間あるし私も塗ろうかな。」
「私も塗ります。そのままだと部屋の中で悪目立ちしそうですし。」
「おっけーじゃあ取ってくるよ。」
一応この学校にも美術室というものがあり、絵具やパレットバケツなどはそこにある。そして当然のように向こうとは違い鍵はついてない。中に入って左の方に種類別に分けられたロッカー・・・掃除しないとなこれ。バケツとパレットはいいとして絵具に関してはロッカーの中に入れられたケースの中にごっちゃごちゃに入ってる、何があって何が無いかわかったもんじゃないな。
(そういえば何の色が必要なのか聞いてくるの忘れたな。)
そういえば何色がいるのか聞くの忘れたな。絵具のセット一式あればいいか。
「取って来たよ~。水バケツは置いとくから必要になったら自分で汲みに行ってね。それとこれニスね。」
「ニス?」
「えっと~木材用塗料の一つで塗った面が乾くと樹脂の膜ができるやつね。簡単に言えばシミなどが付きにくくするためのコーティング塗料だよ。あ。でもこれを塗るんだったら少しやすりをかけてからの方がいいかも。」
「へ~これが。」
そこまでじっくり見なくても、東京ではニス以外のものを使っていたのかな?
「でもそれ長いこと使ってなかったよね、使用期間とか大丈夫?」
「う~んどうだろう。このタイプのニスは基本的には使用制限期間とかは設定されてないけど。一度開封しているうえに密閉されてもいなかったからな~。ちょっと試し塗りしてくるよ、あまった木借りていくね。先生、新聞紙ありますか?」
「・・・・・・zzz」
こぉ~んの先生は〜
side 小鞠
かず姉~。そろそろ起きないとまずいよ~。あ、セットポジションについた。
「・・・・あ?・・・・あぁ~?」
「ちゃんと見てるんじゃなかったんですか~?」
「あ゛あ゛あ゛~~~!!!」
「先生〜新聞紙ありますか〜?あるなら早く場所言ったほうがいいですよ〜」
「職員室にあるから!角にあるから!」
「ありがとうございます。」
「うぅ、もうのこぎりを使わないと持って安心してたのに。」
「なるほど、もう一度梅干しをご希望ですか。」
「鬼! 悪魔! コウ!」
「ゴロが悪いな。」
あ、そっちを気にするのね。てっきり鬼や悪魔と同レベルなのを気にする思ったけど。
「私も行こうか?」
「大丈夫だよ。机の上に敷くくらいの量だから。」
「あ〜そう。」
「寂しですか?」
「え?! いや「顔を見ればわかりますよ」え?」
やばい、前に打ち明けたからコウがいない時とはいえ言うようになって来た。
「話くらいなら聞けますよ?」
「・・・・・何となくだけどね、こういう時に頼ってもらえないのが寂しいんだ、確かにニスを塗るのに敷く新聞紙の量なんて片手で持てるけど、私はコウより背も小さければ力もないからさ。こういうのしか手伝えないんだよね。」
「頼もしい故の悩みですね。」
「それでは無理やりにでも付いてってみてたらどうですか?」
「え、それは〜嫌がられそうで。」
「私はまだ会って少ししか経ってませんが、少なくともコウ先輩はその程度で嫌がるほどの人じゃないように思えますけど。」
「・・・・そうかも」
そうじゃん、あのコウじゃん!この程度で怒るなら普段あんな優しいわけないよ。
「持って来たよ〜なんか大きい声したけどなにかあったの?」
「いえ、何もありませんよ。」
「?」
sideコウ
「うん、これなら使えるかな。」
「これがニスを塗った後の木材、なんかフローリングの床に似ていますね。」
「ふろーりんぐ?コウ、ふろーりんぐって何?」
「えっと確か・・・床の表面を木質性の材料で作った床板で加工したもの、僕の家の床がピカピカしてた原因だね。」
「あ〜確かに少し似てるかも。」
「それじゃあこれを塗るまえに絵の具で塗るんですね。」
「そ、じゃあそれぞれ開始しちゃいますか。」
というか何色にするか考えてなかったな。今の机の周りが明るいから暗い感じで行くか、それともちょっと浮かせて水色や緑にしてみようかな?
「コウどうしたの?手が止まってるけど。」
「いや、何色にしようかなって考えてなくて。」
「じゃあさ、ピンク色なんてどう?」
「ピンクいいけど、なんで限定?」
「ほら、コウの部屋ってピンクなかったじゃん?」
「小鞠〜その理論でいくと部屋の中虹色になっちゃうよ。」
「いや毎回言うわけじゃないから!」
家の机の周りを頭の中に映し出してピンクのペン立てを置いてみる。机の色が少し濃いめの色だから置くとなったら端の方。
・・・・違和感はないな。
「よしピンクに決定。」
「ホント!?」
「そこまで嬉しいのか。」
「だって〜」
表情が明るく見える。同じ表情でもこれぐらい違く見えるのはそれほど嬉しかったから? 頼まれた時とかにでもこれくらいのことはするとは思っていたが小鞠の前ではそうは見えてなかったのかな。
「よし、塗り残しやムラは〜ないな。」
後はこれを乾かして。ニスを塗ったら完成。
「そっちの方は、何これ。」
見るとれんげたちの方はなんか・・・なんていうか。「士」の形に板が留められている。これがウチの最終兵器なん、と言いながらドヤ顔で見てくるが使用している瞬間が全く想像できない。
「えっと〜れんげ、これはどうやって使うの?」
「まあ見ててくださいん」
椅子から飛び降りてできたものを教壇に持って行き先生の目の前に置くと、振り向いて人差し指を立てて口の前に持っていく。あ〜確かにこれは最終兵器かもしれないな。
そのまま教壇の椅子に座っている人の首がカクカクし、最後には前にある工作物に頭をおもいっきし
ガン‼︎
「なっ!?」
「ねないでくさいん!困りますん!」
side小鞠
「革命だね」
「間違い無いですね」
「なんだったら発明家でも作れないかもしれない。」