sideコウ
それはある日の夕方
「田植えですか?」
「そう、明日野外体験学習で田植えをするんだけど」
「夏海には遠足って名目で言ってあるから」
ほんとこの人は、電話越しにいる人の行動は本当に教師としての行動なのかと問いたくなるのはさておき
「なんで僕にはそのまま言うんですか?どうせ夏海以外には言ってないだろうし」
「そこまでわかるのか。いや、ただただ田植えだと絶対テンションが下がるだろうからコウには豪華な弁当を作って欲しいんだよ」
「なるほど」
「お願いできるかな?」
「どうせ夏海には現地で食べるとか弁当はいらないとか言ってあるんでしょうし。わかりました引き受けますよ」
「うん、お願いね〜」
「全くあの先生は・・・・・・・あっまた電話」
「コウ!明日遠足だって!どこ行くのかな〜先生が昼食はいらないって言ってたんだけど。外食でもするのかな〜」
「あ〜うん。わかった準備して行くよ。集合場所は?」
「いつもの時間に学校だって。それじゃあ私寝坊しないようにもう寝るから!それじゃあね」
おいめっちゃテンションあげてるよ、めっちゃ楽しみにしてるよ。
これぐらいの弁当を作るの僕?
YO☆KU☆JI☆TSU
「どこ行くのかな〜動物園かな〜遊園地かな〜」
どうしよう言ったほうがいいのかな?それとも言わないほうがいいのかな?
「というわけで、楽しい楽しい遠足。田植え祭りをはじめまーす。えー今日はこちらの田んぼのお手伝いをしてもらいまーすこちらの田んぼって言っても先生の田んぼですが」
あ、みんなの目が死に始めた。
「ホント、笑わせてくれる」
「れんげさん!?」
この子にいたてってはもはや絶望してるよ。
「仕方ないさっさと終わらせて帰るよ」
「お弁当作って来たよ」
「あれ?昨日いらないって言ったんだけど」
「先生があらかじめ僕に言って来たからね」
「そこまで知ってるなら言ってよ!」
「だってあんなに楽しそうにしてると言えないよ。そういうことで今日は頑張って弁当作ったから」
「コウにぃの弁当なん!?」
「れんちゃんの気力が戻った!」
「コウの料理はほんと美味しいからね」
「コウ先輩料理できたんですか?」
「一人暮らししてるからね料理は慣れたものだよ」
「頑張って食べよう」
さてと田植えだけど。毎年やらされているからもう3度目なんだよね。なんで先生は毎回やらすのだろうか?
「遊園地行きたかった!動物園行きたかった!水族館行きたかった!せめて地元の一両編成手動式ドアの電車乗りたかった!!」
いや、田植えをしようよ。って言いたいけど今回ばかりは夏海の言い分もわかるので、反論は述べないでおこう。
あ、兄ちゃんがカカシにされてる。
「夏海ー!ぬかるみにはまって動けないから助けて」
「何何何何!何はまっちゃってんの!」
夏海の復帰を確認。問題ないと見た。って、あ、兄ちゃんが。
とりあえず小鞠は夏海が助けに行ってるから。僕は兄ちゃんを助けるか。
「兄ちゃん。大丈夫?」
(コクコク)
とりあえず棒が服の中に通ってるなら身動きが取れないはずだから近くの陸へ上げてっと
ジャッパーン
え?
振り向くと、れんげの後ろで2人同時に泥水の中にダイブしてる状態が見えた。
「2人とも大丈夫か!?」
「もう2度と田植えはやらない」
「何にもやってなかったけどな、お前」
あー完全にやる気なくなっちゃったよ。まあ、あんなことがあったなら仕方ないけどさ。
「でも田植えしないとお昼ご飯たべれないですよ。せっかくコウ先輩がお弁当作ってくれたのに」
「あーそのことなんだけど。もうお昼の時間になるからみんなで食べない?」
「え、もうそんな時間?」
あの騒動から泥を落としたりして時間が過ぎていき。時間的にはお昼ご飯を食べてもいい時間帯なのだ。
「それじゃあ、よく噛んで食べてね」
「「「「「おおー!」」」」」
「「「「「「いただきます!」」」」」」
「うん、おいしい!」
「からあげなんでこんな柔らかいの!?」
「この卵巻き美味しいのん!」
よっしゃ!大絶賛!みんな美味しそうに食ってくれるから作った側もありがてぇよ。
「コウ、今度料理教えて」
「小鞠の場合は砂糖を大量投入することをやめてください」
初めて見た時ものすごい変な声出たな〜。笑顔ですごい量いれてるんだもん。っと先生が来たね。
「お、美味しそうな弁当」
「先生の分はありませんよ?」
「え、あれ?」
「だって先生自分の分は自分で用意するって言ってたじゃないですか」
「あれそうだっけ?寝起きで電話したから記憶が曖昧なのかな?」
「・・・・嘘ですよ。ここにあります」
「な、コウにやられた」
やっぱり寝起きだったか。喋る速度がなんかゆっくりだったし。まあでもそれは普通の弁当ではないけどね。
「え〜かず姉だけ別の弁当〜?」
「大丈夫だよ。夏海あれはすこ〜しひねっただけだから」
「あぎゃーーーーー!水!水!」
「悪い方向に、ね?」
「なんだこれ!色は普通なのにめちゃくちゃ辛い!あー!」
「コ、コウ先輩。あれなにを入れたんですか?」
「それは言っちゃいけない約束ってもんだよほたるん」
まあ、先生は辛いの苦手だから少量でも十分効くんだけどね。
「ひ、ひどいめにあったぁ」
「どうです先生目は覚めましたか?」
「覚めたのでその赤いソースを閉まって!お願いだから!」
「は〜い」
「コウにぃこわいのん」
「大丈夫だよ〜これでもまだ怒ってないから」
(本気で怒らせたらどうなるんどろう?)
「それより先生。何かいうこと、あるんじゃないんですか」
「う・・・・はい、この度は遠足と偽ってしまい申し訳ありませんでした」
「まったく・・・」
「先生がどっちかわからないですね」
「もいいっそのことコウが担任やれば?」
「教員免許ないから無理だよ」
その後、先生もいれてみんなで弁当箱を囲むように座り、みんなで弁当をつっついた。
「ふぅ〜美味しかった〜ごちそうさまコウ!」
「おそまつさまでした」
結構量作ったけど全部空になってよかった。
「それじゃあ今日はここで解散!明日はテストだから家でしっかりと勉強してね。赤点は補習だぞ」
「えー今日のこともあるから補習は勘弁してくれないの〜」
「それは話が別なのん、なっつん」
次の日.....
「あれ?先生と夏海は?」
「姉々はあと5分を1時間以上続けてたので放っておきました。起こしても全然起きなかったのん」
「今度はもっと激辛が必要かな?」
「すいません寝坊しました!でもうちが悪いんじゃなくて起こしてくれなかった姉ちゃんが悪いんです!」
もう1人いたかもしれないなこりゃ。